1000年前の魔女との契約

はんまる

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第6話

魔界市場へ!

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 今日は魔法学校の休日!のはずだった、、、。
 魔法学校は人間界と同じで土日が休みなんだけど、金曜日の先生の一言で変わった。
「来週、魔法実験をするので、その材料を集めてきてください。選び方のコツは、『直感』です。自分が惹かれると思うもの、つまり自分にあったものを選んでください。いくつでもいいです。料金は学校が負担するので。」
 、、、別にすごいこと言ったわけでもない。なのにめちゃくちゃ得意げ。
 おかげで休みは潰れるわ、選ぶのも大変だわでめんどくさい。
 みんなどんよりした様子で重い足を引きずっている。
 私もみんなよくわからないからグループのみんなで行くことにした。
 魔法学校の門を出ると、魔界市場が広がっている。とても綺麗で、見ていて楽しいから休みの日は毎回行く。
「で、どこ行くの?」
 雷神に聞くと、メモのようなものを取り出して答えた。
「一応目星は付けた。有名な魔具店だ。ちゃんとした店じゃないと怪しいからな。」
 ふーん、調べてあるとは思ってたけど、びっちりとメモまで取るとはね。さすが。
 とりあえずここから一番近い魔具店へ向かった。
 カランカランとベルを鳴らしながら扉を開けた。
 飴色の棚が並んでいて、棚の中にはこれでもかというまでに変な液体やら羽やら実やらなんやらしきつまっているというのに、床にはトランクとか本とかが重ねてある。
 雰囲気あるなぁ。
 物がありすぎてどこを見たらいいかわからずにくらくらしていると、一際目立つ羽があった。羽はカラスみたいに黒いのに、真っ白に光っている。
「ねぇ、雷斗。あの羽って、光るもんなの?」
 私が聞くと首を傾げて、
「光る?光ってなくないか?それより、あの草って光るんだっけ。そんなこと習ってないよな。あの草については習ったんだが。」
 雷斗が指さした所を見た。明らかに光っていない。
 お互いに首を傾げた。
 想たちを見ると、私たちと同じように首を傾げあっていた。
 どゆこと???
「おや、お前たちもしかして魔法学校の生徒たちか?」
 見なくても老婆ということがわかる声がした。
 振り返ると腰の曲がったおばあさんがいた。格好は地味だが、魔力の量がすごい。私たちの5倍はある気がする。なんとなくだが。魔界に来るとこういうことがわかるのかな。あ、変な赤い薬飲んだからか。
 みんなその魔力の量に圧倒されてる。雷斗がしっかりとした声で、
「はい。」
「そうかい。でもお前たちの先生は適当なのかもな。見分け方も教えてくれないなんて。」
 適当と言えば、適当かも。なんかなるようになぁれって感じだもんなぁ。
「見分けかたはねぇ、自分にあった魔具は光って見えるのだよ。なんて説明してきたんだい?」
 おばあさんが聞いてきたので、想が答えた。
「先生は、『来週、魔法実験をするので、その材料を集めてきてください。選び方のコツは、『直感』です。自分が惹かれると思うもの、つまり自分にあったものを選んでください。いくつでもいいです。料金は学校が負担するので。』って言ってました。」
 おぉ、そんなにすごいこと言ってないのに得意げになっている意味不明な先生の顔がそっくり!喋り方とかも。
 くすくすとおばあさんも私たちも笑った。
「そうかいそうかい、面白いねぇ。じゃ、探してみな。」
 笑いすぎて出た涙をしわしわの指でぬぐいながら言った。

「俺、これしか見つかんなかったぜ。」
 炎が残念そうにして、ポーションと明らかに美味しくなさそうな青色のりんごを見せた。
「ふふふ、こんな小さい店だとそんなもんじゃ。そうしたら、大通りをまっすぐ進んだところに大きな魔具店がある。大きいからすぐにわかるよ。そこなら材料はたくさん集まるじゃろう。材料は多ければ多いほど効き目はあるからな。行ってみな。がんばりなよ。」
 おばあさんはシワだらけの顔をさらにくしゃくしゃにしてニコリと笑った。「あ、そうそう」と何か思い出したように続けた。
「学生さんたち、いいものをあげよう。」
 ゴソゴソと後ろの物の山から、麻でできた袋を取り出した。その中からころっと小さな黒色の果実を取り出して、私たちに配った。
「これは、人の心を読めるんじゃよ。まぁ、1分間だけだけどな。」
「え、でも授業には使わないですし、、、。」
 雷斗が困った様子で聞くと、
「これは、困った時に使っとくれ。お代はいらんよ。」
 おばあさん優しい、、、。
 私たちは店を出た。そしておばあさんの言っていた大きな魔具店へ向かった。
 道中に想に言われた。
「そういえばさ、めーかって制服しか持ってないの?」
 言われてみれば、みんなオシャレな格好をしている。想も可愛いし。
「急に魔界に来たからね。
 でっか、、、。いや、そこまででデカくはないんだけど、さっきのごちゃごちゃしているところに比べたらの話。
 例えるとデパートの百均みたい。棚の並び方とか本当にそっくり。、、、棚の中身の不気味な様子をのぞいたら。
 お、これ光ってる。こっちも!いやーすごいな。光ってるのばっか見つかる。そしてレジで買って、近くの公園で一休みした。
「よくよく考えたらすごいよね、物が人によって光って見えたり見えなかったりするなんてさ。」
 私が買ったものを袋から出して見ながら言った。それにうんうんと想たちも頷いた。
 私は買ったものをピクニックベンチに並べていった。鳥の黒い羽、赤色の草、30センチくらいの牙。
 あれ、なんか、、、。ドクンドクンドクンドクンと心臓がうるさくなった。
 そこにはないはずの暖かい陽だまり。古い本の香り。ゴワゴワの紙の感触。あれ、なんだろ、、、よくわかんない、、、。
「女衣歌!」
 私の顔を心配そうに覗き込む雷斗がいた。
「あ、ごめん。なんかぼーっとしちゃって。」
 へへへと笑って、魔法学校へ帰った。
 さっきのは、一体、、、。

 月曜日。
 一人一人鍋を使い、材料を混ぜ合わせる。そして呪文を唱える。
 これによって作り出される薬は、自分の魔法をより強固にするものだ。
 魔力増加とは違い、自分の魔法、、、。
 例えば、雷神の場合電流が強くなったり、想の場合想像によって作り出されるものがより鮮明に創り出される、炎の場合でる火の温度が上がる、私の場合魔剣の切れ味がよくなるとかかな。
 ポチャンポチャンと材料を入れていった。
 その後混ぜるんだよね。そういえば、この間の変なのなんだったんだろ。買った材料を並べた時の。
 大きなスプーン見たいな木見たいなもので混ぜ合わせた。
 すると、急にゴポゴポと沸騰がより一層激しくなった。そして真っ白な煙が出てきた。
 な、何!?まだ魔法は唱えていないはず、、、。
 そして煙が引いたと思うと、中の液体はほとんど蒸発してしまった。そして、中に残った入れたものを白いリボンのような光が包んだ。大きなきばを、黒い羽が包み、銀色の刃物になった。それの端を赤色の草が包み、剣の掴むところになった。仕上げに残っていた液体がかかり、剣になった。
 その様子に一同ポカン。この騒ぎに校長先生やらなんやらが集まった。
 そしてされるがままに校長室へ連れていかれた。
「それでは女神さん。何が起きたか、何ももらさずに話してくれる?」
 校長先生に言われた。
「は、い。私は、学校からもらえるポーションと、30センチくらいの大きな牙と、鳥の黒い羽、赤色の草を混ぜました。呪文は何も唱えていません。でも、なぜかこれができたのです。」
 スッと校長先生に差し出したもの。それは、魔剣。ずっしりとしていて、普段使っている物とは違った。
「これはまさか、、、。」
 目を見開いて震え出した校長先生は、ふぅっと落ち着くためにため息をつき、ひどく動揺しながら私に願うように質問してきた。
「あの、えっと、あなたの親の名前とかは本当にわからない?昔の記憶でもなんでもいいの。何か、何かないかしら。」
親の記憶。何もない。昔の記憶、、、。記憶、記憶、、、。
「あ、もしかしたら関係ないかもなんですけど。」
「ええ、大丈夫よ。」
「あの入れたものを見た時、何かの記憶のようなものを思い出したんです。暖かい陽だまりのしたで、古い紙でできた本を見る様子を。あれは、どこだったんだろう。書庫みたいなところでした。いや、でも関係ないかもなんですけどね。」
ポリポリと頭をかきながら言った。
するとガタンと校長先生は勢いよく立ち上がった。
「ついてきて。」
振り返ることなく校長室を出ていった。私も慌ててついて行った。そしてどれくらい歩いたのだろうか。たどり着いたのは、小さな書庫だった。あの陽だまりのように。
校長先生は迷うことなく一つの本を取り出した。
「こういうのだった?」
校長先生は本を見せた。あの材料が描かれている。作り方なども。そして女の人が描かれていた。
これ、私?いや、そんなはずはない。この本、どうみても100年以上前のものだ。私はそんなにおばあさんじゃない。
「確かに、これです。」
私がそう答えると、ふぅと落ち着いた様子で言った。
「わかった。また呼び出すかもしれないけど、その時はよろしくね。」
そう言われ教室へと戻った。
戻ると
「なんだったんだ?あれ。」
そう雷斗に聞かれた。私は鍋から作り出された魔剣を見せた。
「さぁ。でも、校長先生はわかっているのかもしれない。でも、教えてくれなかった。」
残念そうに言うと、雷斗は頭を抱えた。どうやら考えているようだ。
一体なんだったんだろう。
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