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第一部 無駄な魔力と使い捨て魔法使い
「フラグ建築は任せてください」
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数日が過ぎ、エレナは久しぶりの休みを手持ち無沙汰に過ごしていた。なにしろ見張りをするか、森をうろつくのが、つまり常に里の外をフラフラしているのが日常であったため何をすればいいのかわかっていなかった。
さらには外で見張りをしているライル達に出会うとひどく文句を言われ、腹いせに追いかけられるので、彼女らの罰が終わるまでは里の中で過ごすことにした。
勝手なものでそうなってくると早く罰が終わって仕事がしたいと思ったエレナは暇になってはケイトの看病をすることに尽力し、手際よく世話を焼いていた。
「姐さん、お怪我いかがですか?」
一緒にお茶を飲みながら聞く。お互いの手には木をを削って作ったカップがあり、湯気を立てている。
「まあ、それほど痛くないわ。早く魔法の修練に戻りたいくらいよ」
ケイトも同じように暇をしていることがわかりほくそ笑む。
「姐さんらしいっすね」
「そうかしら? ところであの三人、見張りに行ったけど大丈夫かしら?」
大丈夫?っというのは素直に心配であり、三人がさぼることによって魔物が入ってくるなどの不利益が被らないだろうかという心配である。
「さすが姐さん、あいつらの心配ですか?まあ、あんなのでもエルフなんで、この谷の魔物に遅れを取ることはないっすよ。例えばリザードが突然変異してドラゴンモドキにでもなってない限り」
冒険者の中では最悪の想定を口に出すことはしない。なぜならそれが実際に起こってしまうことがあり、そしてその場合はほぼ必ず何かしらの被害が出るから。
俗にフラグが立つと呼ばれているその行動。当然冒険者ではないエレナは知ったこっちゃないがちょうどその時、一人のエルフが息を切らして駆け込んできた。
「た、たいへんだ!里の近くにドラゴンモドキが現れた!」
「えっ?」
早すぎるフラグ回収にいつも楽観的なエレナでさえも苦笑いを浮かべている。そしてケイトはというと同じく引きつった笑みを浮かべるしかできなかった。
「見事なフラグ回収ね」
「い、いやぁ。やっちまったっすね?」
正しくはエレナはつぶやいただけなので責任はないが、フラグというものは回収されてしまうと妙な罪悪感を感じてしまうものらしい。
そのくだりを聞いていなかったので二人の様子にピンと来ていないエルフはさらに重い事態を伝える。
「しかも今、ドラゴンモドキと戦えるエルフは狩りに行ってしまって、このままじゃ里を襲われます。避難してください」
「はぁ」
ケイトは笑ってしまいそうな自分を戒めつつも、状況を理解する。
「姐さん、避難しますか?」
エレナが心配そうに尋ねる。ドラゴンモドキは極たまに里の周りでも発生することのある魔物で、滅多なことでは現れないし、たとえ出現しても里で対応できる人がひとりはいるものだった。
それが今回運悪く不在ということで、エレナは嫌味な仲間とはいえ見捨てるしかないことに気落ちしている。
「違うわ。そのドラゴンモドキとやらを倒しに行くのよ。ロット、いくわよ!」
「え、わかった!」
ケイトは立ち上がり行動を開始した。ちょうど訓練中にエルフが家に駆け込むのを見て何事かと戻ってきたロットはそのまま手を引かれて移動する。
手をつないだのは魔力譲渡を現場に着くまでに済ませておこうという考えの基だったが、ロットは一人ドギマギし、しばらく歩いて手をつないでいる意図を理解してまた一人で勘違いに悶えることとなった。
ケイト、ロット、そして討伐という選択に驚きを隠せないエレナの三人は里を出て、ドラゴンモドキが出現した場所へと急いで向かった。
エレナはエルフから場所を口頭で聞いただけだが、案内役として迷わず目的地にたどり着いた。そこではすでにライルがドラゴンモドキに襲われている様子が見える。
ドラゴンモドキはその名前の通り、鱗で覆われた凶悪なドラゴンの姿をしており、知らない人が見れば見間違えるだろう。
本物のドラゴンとの違いと言えば空を飛ばないことと、魔法の耐性も一般的なリザードという火の魔物と同じ程度であること。
それ以外を除けば物理的な能力とその口腔から吐かれる炎はドラゴンと比べてもそん色ないほどの魔物だった。
「ひぃ、た、たすけ!」
そんな魔物に運悪く対峙したライルは、ドラゴンモドキのしっぽではじかれ気絶したリイルとルイルが食われそうになるのを防ぐため必死で下級魔法を連発して防いでいる。
その甲斐あってドラゴンモドキの興味を引くことに成功したライルだが、迫りくる恐怖に声にならない悲鳴を上げながら必死に魔法を打ち続ける。
しかし魔力も上手くこもっていないため目くらまし程度にしかなっておらず着々と距離は迫っていた。
「ウォーターボール!」
ケイトはその状況を見て即座に反応し、魔法で水の玉を放つ。
下級であるはずのその魔法は鋭くドラゴンモドキにぶつかって無散した。ドラゴンモドキは明らかに先ほどとは違う威力に怯んだのか叫び声をあげながら後ろへと飛び退いた。
森の木々が揺れ、ドラゴンモドキに踏まれた数本がまとめて折れていく。
「グギャァァァア!」
怒りに叫んでいるドラゴンモドキは飛んできた魔法の主を探している。
「大丈夫?」
とっくに移動したケイトがライルに駆け寄る。エレナは倒れているリイルとルイルを素早く回収すると二人を担いで身軽にケイトのもとへ戻った。
「あ、あなたは人間とエレナさん。どうして?」
ライルは驚きと感謝の入り混じった表情で質問した。しかし担がれたリイルたちが下ろされると大きな怪我なく、そして意識を取り戻しているのを確認して安堵していた。
二人は気まずそうにライルを見たがライルは二人の肩に腕を回してしっかりと抱きしめた。その様子にケイトも目を細めながら質問に答える。
「あら、助けるのに人間もエルフもないわよ」
その言葉に三人は今まで自分たちがしてきたことを恥じて、うつむく。
「ロット、あのおっきなトカゲをさっさと倒すわよ」
「うん。魔力はもう準備OKだね。でもどうやって足を止めようか?さっきのケイトの一撃でかなり怒ってるみたいだけど」
明らかに敵意を剥き出しにこちらを見ていた。その口腔からは炎がチラチラと漏れ出ていて、飛べない羽も羽ばたかせて強風を生んでいる。
「なんでわしをおいていく」
そこにやる気満々の二人にナルルが追いついた。実はロットが戻ってきたとき少し後ろにいたのだがその勢いに乗り遅れて置いてけぼりを食らっていた。
報告をしたエルフはそのままナルルに案内させられ、ここまでやってきたもののドラゴンモドキの恐怖に震え、引きつった笑顔のまま静止していた。
「あ、ナルルさんごめん。でも来てくれてありがとね!」
「ぐっはっは、それよりそろそろ奴さん来るぞ。ワシが注意を引き付けておこう」
ナルルの剣技を知らないものはその体格に見合わない細ふりの剣二本に不安を抱くが、ケイトとロットは信頼して魔法の準備をする。
「よろしく。じゃあちょっと極魔法を撃つから離れててね。ロットは私が合図したらナルルに退くよう伝えて」
ナルルはその言葉を受けて、ドラゴンモドキに注意を引きつけるため、剣撃を駆使して攻撃を続ける。
ドラゴンモドキの分厚い皮膚はナルルの剣では突破することはかなわなかった。しかしそれは予想していたことで、ドラゴンモドキの振り上げる爪や食らいつこうとする牙を二本の剣で上手くいなしていた。
それでも相手は巨体を振り回して挑んでくるので、防戦一方にはなる。じりじりとではあるが後退していくナルル。
しかしその表情は余裕そのもので、嵐のような猛攻を楽しんでさえいた。
「ナルルさん、撤退して!」
ケイトの準備が整いつつあることを察知したロットはナルルにそう告げる。
「おうよ!光頭!」
ナルルは光を放つ魔法でドラゴンモドキの視界を奪い、混乱させる。その隙に離れて展開を見守った。
「いくわよ、極魔法。風の王者王者!」
ケイトが宣言し、強力な魔法を放つ。空気を引き裂くような風が巻き起こり、ドラゴンモドキはその威力に圧倒される。
ケイトが以前使ったものより格段に威力が上がったこの魔法は、ドラゴンモドキを徐々に傷つけていく。逃れようとするも暴風から逃れることはかなわず、次第に抵抗する声も小さくなる。
「グギャァァァ……」
ドラゴンモドキは悲鳴を上げながら、ついに動かなくなった。
さらには外で見張りをしているライル達に出会うとひどく文句を言われ、腹いせに追いかけられるので、彼女らの罰が終わるまでは里の中で過ごすことにした。
勝手なものでそうなってくると早く罰が終わって仕事がしたいと思ったエレナは暇になってはケイトの看病をすることに尽力し、手際よく世話を焼いていた。
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「そうかしら? ところであの三人、見張りに行ったけど大丈夫かしら?」
大丈夫?っというのは素直に心配であり、三人がさぼることによって魔物が入ってくるなどの不利益が被らないだろうかという心配である。
「さすが姐さん、あいつらの心配ですか?まあ、あんなのでもエルフなんで、この谷の魔物に遅れを取ることはないっすよ。例えばリザードが突然変異してドラゴンモドキにでもなってない限り」
冒険者の中では最悪の想定を口に出すことはしない。なぜならそれが実際に起こってしまうことがあり、そしてその場合はほぼ必ず何かしらの被害が出るから。
俗にフラグが立つと呼ばれているその行動。当然冒険者ではないエレナは知ったこっちゃないがちょうどその時、一人のエルフが息を切らして駆け込んできた。
「た、たいへんだ!里の近くにドラゴンモドキが現れた!」
「えっ?」
早すぎるフラグ回収にいつも楽観的なエレナでさえも苦笑いを浮かべている。そしてケイトはというと同じく引きつった笑みを浮かべるしかできなかった。
「見事なフラグ回収ね」
「い、いやぁ。やっちまったっすね?」
正しくはエレナはつぶやいただけなので責任はないが、フラグというものは回収されてしまうと妙な罪悪感を感じてしまうものらしい。
そのくだりを聞いていなかったので二人の様子にピンと来ていないエルフはさらに重い事態を伝える。
「しかも今、ドラゴンモドキと戦えるエルフは狩りに行ってしまって、このままじゃ里を襲われます。避難してください」
「はぁ」
ケイトは笑ってしまいそうな自分を戒めつつも、状況を理解する。
「姐さん、避難しますか?」
エレナが心配そうに尋ねる。ドラゴンモドキは極たまに里の周りでも発生することのある魔物で、滅多なことでは現れないし、たとえ出現しても里で対応できる人がひとりはいるものだった。
それが今回運悪く不在ということで、エレナは嫌味な仲間とはいえ見捨てるしかないことに気落ちしている。
「違うわ。そのドラゴンモドキとやらを倒しに行くのよ。ロット、いくわよ!」
「え、わかった!」
ケイトは立ち上がり行動を開始した。ちょうど訓練中にエルフが家に駆け込むのを見て何事かと戻ってきたロットはそのまま手を引かれて移動する。
手をつないだのは魔力譲渡を現場に着くまでに済ませておこうという考えの基だったが、ロットは一人ドギマギし、しばらく歩いて手をつないでいる意図を理解してまた一人で勘違いに悶えることとなった。
ケイト、ロット、そして討伐という選択に驚きを隠せないエレナの三人は里を出て、ドラゴンモドキが出現した場所へと急いで向かった。
エレナはエルフから場所を口頭で聞いただけだが、案内役として迷わず目的地にたどり着いた。そこではすでにライルがドラゴンモドキに襲われている様子が見える。
ドラゴンモドキはその名前の通り、鱗で覆われた凶悪なドラゴンの姿をしており、知らない人が見れば見間違えるだろう。
本物のドラゴンとの違いと言えば空を飛ばないことと、魔法の耐性も一般的なリザードという火の魔物と同じ程度であること。
それ以外を除けば物理的な能力とその口腔から吐かれる炎はドラゴンと比べてもそん色ないほどの魔物だった。
「ひぃ、た、たすけ!」
そんな魔物に運悪く対峙したライルは、ドラゴンモドキのしっぽではじかれ気絶したリイルとルイルが食われそうになるのを防ぐため必死で下級魔法を連発して防いでいる。
その甲斐あってドラゴンモドキの興味を引くことに成功したライルだが、迫りくる恐怖に声にならない悲鳴を上げながら必死に魔法を打ち続ける。
しかし魔力も上手くこもっていないため目くらまし程度にしかなっておらず着々と距離は迫っていた。
「ウォーターボール!」
ケイトはその状況を見て即座に反応し、魔法で水の玉を放つ。
下級であるはずのその魔法は鋭くドラゴンモドキにぶつかって無散した。ドラゴンモドキは明らかに先ほどとは違う威力に怯んだのか叫び声をあげながら後ろへと飛び退いた。
森の木々が揺れ、ドラゴンモドキに踏まれた数本がまとめて折れていく。
「グギャァァァア!」
怒りに叫んでいるドラゴンモドキは飛んできた魔法の主を探している。
「大丈夫?」
とっくに移動したケイトがライルに駆け寄る。エレナは倒れているリイルとルイルを素早く回収すると二人を担いで身軽にケイトのもとへ戻った。
「あ、あなたは人間とエレナさん。どうして?」
ライルは驚きと感謝の入り混じった表情で質問した。しかし担がれたリイルたちが下ろされると大きな怪我なく、そして意識を取り戻しているのを確認して安堵していた。
二人は気まずそうにライルを見たがライルは二人の肩に腕を回してしっかりと抱きしめた。その様子にケイトも目を細めながら質問に答える。
「あら、助けるのに人間もエルフもないわよ」
その言葉に三人は今まで自分たちがしてきたことを恥じて、うつむく。
「ロット、あのおっきなトカゲをさっさと倒すわよ」
「うん。魔力はもう準備OKだね。でもどうやって足を止めようか?さっきのケイトの一撃でかなり怒ってるみたいだけど」
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報告をしたエルフはそのままナルルに案内させられ、ここまでやってきたもののドラゴンモドキの恐怖に震え、引きつった笑顔のまま静止していた。
「あ、ナルルさんごめん。でも来てくれてありがとね!」
「ぐっはっは、それよりそろそろ奴さん来るぞ。ワシが注意を引き付けておこう」
ナルルの剣技を知らないものはその体格に見合わない細ふりの剣二本に不安を抱くが、ケイトとロットは信頼して魔法の準備をする。
「よろしく。じゃあちょっと極魔法を撃つから離れててね。ロットは私が合図したらナルルに退くよう伝えて」
ナルルはその言葉を受けて、ドラゴンモドキに注意を引きつけるため、剣撃を駆使して攻撃を続ける。
ドラゴンモドキの分厚い皮膚はナルルの剣では突破することはかなわなかった。しかしそれは予想していたことで、ドラゴンモドキの振り上げる爪や食らいつこうとする牙を二本の剣で上手くいなしていた。
それでも相手は巨体を振り回して挑んでくるので、防戦一方にはなる。じりじりとではあるが後退していくナルル。
しかしその表情は余裕そのもので、嵐のような猛攻を楽しんでさえいた。
「ナルルさん、撤退して!」
ケイトの準備が整いつつあることを察知したロットはナルルにそう告げる。
「おうよ!光頭!」
ナルルは光を放つ魔法でドラゴンモドキの視界を奪い、混乱させる。その隙に離れて展開を見守った。
「いくわよ、極魔法。風の王者王者!」
ケイトが宣言し、強力な魔法を放つ。空気を引き裂くような風が巻き起こり、ドラゴンモドキはその威力に圧倒される。
ケイトが以前使ったものより格段に威力が上がったこの魔法は、ドラゴンモドキを徐々に傷つけていく。逃れようとするも暴風から逃れることはかなわず、次第に抵抗する声も小さくなる。
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