【2部まで完結!】使い捨てっ子世にはばかる!?~妹が最強の魔王になるかもしれない~

うろたんけ

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第三部 勇者への道

「勇者様が死んだ!?」

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新たにパンチと言う仲間を加えたロットたちは海を渡り緑塔がある地域へと来ていた。ついたのは港町でロット達のいたところほどではないが賑わいを感じられる街。

「んーっ、やっぱり陸ね!」

船から降りたケイトが伸びをしながらそう言った。船での旅は乗りなれない4人にとっては船酔いとの戦いであり、あの大食らいのエレナでさえおかわりをしないほどである。

そこからの解放に皆晴れやかな表情を見せている。

ロットは少し揺れ心地があるままだがしっかり地面に足をつけるありがたさが身にしみていた。

特に酔が酷かったエレナは大人しく、せっかく港についたというのに市場に駆け出していかないあたりあの食欲もまだ戻っていないようだ。パーティーのはところ事情的には今くらいの食欲が丁度よかったりするが、妙に静かなエレナというのも不気味であるのでなやみどころである。

代わりにロットが目を輝かせて今にも駆け出しそうだった。訪れる街一つひとつが異なっており、特産品や町並みなど似ているところもよく見ると違っていたりする。そんな違いを旅しながら発見することが楽しみのひとつであり、ソイルに会った時に聞かせてやる土産話を日記にメモしている。

妹思いなロットは結局、パンチがのそのそと船を降りてくるのを待たずして人だかりのある方へふらふらと歩いていった。

新しい土地に来て浮かれているロットだったが、気持ちはわからないでもないし、特に治安の悪い場所ではないのでケイトも大目に見ていてやることにした。

人だかりにたどり着いたロットはかき分けてなんとかして前の方に付くと掲示板だった。てっきり大道芸でもやっているのかと期待していたため少し肩を落とす。

しかし掲示された『号外!』と大きく書かれた紙を読むうちにのめり込むように見入っていた。そして最後まで読み終わる頃にケイト達もやってきた。

ぐったりしたエレナはパンチに荷物のように担がれており、パンチはルミナリアを救出時の腕の負傷が治りきらず、未だに片手をつっている状態だった。使える方で抱えているわけだが、エレナは軽いため問題なさそうだった。

「何か面白いものでもあったの?」

「うん、面白いっていうかびっくりしたんだけど、緑塔の勇者様が亡くなったんだって」

ロットの言葉にケイトが驚いた。自分たちが接点のある唯一の勇者、赤塔の勇者は無敵のように見える強さを誇っている。

そんな彼と同種であるはずの勇者が死んだのだから無理もない反応だろう。そして港での人混みにも説明がつき納得したようだ。

「なんか最近ぶっそうっすよね」

パンチの肩に抱えられたままなエレナが言った。どこまで理解しているのか他人事なのか相変わらず適当な顔をしていた。

その態度に顔色が戻り、酔いもおさまってきたようだ。口角があがりニヤッとしたいつもの表情になってきて、パンチに楽をしていると判断されたのか投げ捨てるように降ろされて背中を地面に強打して悶えることとなった。

パンチは悪びれもなく手を少し上げて「わりい」とだけいうと話に戻った。

「けどよぉ、なんでそんなに騒ぐんだ? それになんだよこの緑塔ってのは。他の色もあるんじゃねぇだろうな」

「あんたは何も知らないのね」

ここでパンチが勇者について全く知識がないことがわかり一同は驚愕し、エレナは馬鹿にして足蹴にされ、仕方なくケイトが説明を始める。

まず勇者は5人いた。赤、青、黄、緑、桃、それぞれの塔があり、攻略したものが勇者と呼ばれている。勇者が選ばれると塔は扉を閉ざしてしまうため各塔1人ずつしか生まれなかった。

ちなみにロット達が住んでいた地域には赤塔が存在しており、基本的には赤塔の勇者が魔物などから街々を守っていた。

そしてこの地域では緑塔の勇者が平和のために奔走していたはずだった。それが今回勇者の訃報だから大騒ぎになっているのだ。

「ちなみに私達がお世話になったのは赤塔の勇者様よ 


説明が終わった頃、大量の紙が宙を舞いつつ迫ってきていた。

「号外追加だよぉ!」

そのうちの一枚をパンチが器用に取り、3人で顔を寄せ合って覗いた。
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