【2部まで完結!】使い捨てっ子世にはばかる!?~妹が最強の魔王になるかもしれない~

うろたんけ

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第三部 勇者への道

「ガキが来るんじゃねえ」

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勇者の塔に到着したロット達は人の多さに圧倒されていた。冒険者達にとって一度は憧れる勇者の存在。絶対的強者であり平和の象徴になるその称号を求めて腕に自信がある者たちが集まっていた。

「強そうな人ばっかりだ」

「数百人はいるわね」

「腕が鳴るぜ!」

「出店ないっすね」

各々感想を言いその集団に加わっていく。殆どのものは周りをライバルと捉えて寄せ付けぬようピリピリしていたがロットに近づくものもいた。

「やぁ、ロット君たち久しぶりだね」

その髪は鮮明で強烈な赤だった。目鼻、口は理想的なほど整っており、同性のロットも素直にその魅力を認めてしまうほどの人物。赤塔の勇者てあった。

「勇者様!」

「あら、やっぱり来てたんですね」

エルフの里以降あっていなかったので1年ぶりほどとなる。まさかいるとは思っていなかったのかロットは嬉しそうに笑顔を見せた。ケイトは予報通りとばかりに軽く頭を下げた。

「うん。青塔も黄塔も桃塔も来てるよ」

赤塔はサラリと全勇者が集まっていることを伝えた。
ケイトもたしかに新たな勇者が誕生する時は他の勇者が来るとはなっていたがまさか全員が揃うとは思っていなかった。

前回は黄塔の勇者が寿命を全うされて世代交代した時に集まったが十年も前であり、ほかの催しなどでは揃うことがなかったので全勇者が揃うという事実は圧巻だった。

赤塔が指差す方向にたしかに4人の勇者がいた。各勇者は受付のようなことをしているのか忙しそうに対応している。赤塔は、なぜやらないんですか?とは聞かなかった。きっと面倒くさい、そういった返事が返ってくることはわかっていたから。

「桃塔はお爺さんっすよね」

「お、あったことあるんだね。ところで君は?」

赤塔もやらなくて当然という顔で堂々としている。そして知らない人物がいることに気がつく。パンチは腕を組んで舐められてはだめだと思ったのか胸を張っている。。

「俺はパンチだ。勇者になる男だぜ」

勇者についてはすごい人程度の認識だった。なのでフランクに絡む。

「ふふ、頼もしいね。でも君人間じゃないから難しいかもね」

そんなパンチにあっさりと言った。

「え、パンチって人間じゃないの!?」

「俺って人間じゃないのか!?」

ロットとパンチはそう言われて驚いた。パンチの姿形はどこからみても人間のそれと違和感はなく、ロットは魔力共有のときに触れたったが体温を確かに感じていたのだ。

確かにルミナリアに直してもらったと入っていたが、ひどい怪我を治した程度に思っていたのだ。パンチも自分のことを少し変わった人間だと思っていたので素直には受け入れられなかった。

「なんであんたまで驚いているのよ。あの魔族の男から作られたって言ってたじゃない。だからゴーレム的な存在なんでしょ」

しかしケイトは予想通りといった反応だった。
実際のところパンチは魔族に作られた合成生物であり、勇者の言葉は正しかった。人間ベースに色々なものが混ざっており、見た目はほぼ人間なのでロットが気が付かないのも無理はないことではある。

しかし紛うことなきゴーレムであり、むしろ魔族寄りだったりする。

「うん、ケイトと言うとおりだね。ちょっと歪だけど」

そしていびつな部分こそルミナリアの手によって修復された証である。

「ところで勇者様、出店はどこっすか?」

パンチが人間ではないことなど、どうでもいいとばかりに辺りを見回しながら言った。日差しを手で隠しながら遠くの方まで見るがむさ苦しい冒険者ばかりでエレナが期待するような串焼きの屋台はまったくなかった。

「え、出店?ここには勇者になりたい人しか来てないから出店はないんじゃないかなぁ? 武器商人とかは数人だけ来てるみたいだけど。ちなみに緑塔に挑戦するならまずは青塔の勇者には挨拶するといいよ」

当然と言えばそうだが、祭り事は出店と結びついていたエレナにとってはそれなりのショックだったようで放心状態でロットに引きづられて青塔の勇者のもとに向かった。

青塔の勇者は少し先にいるがスラリと背が高く、青髪をなびかせながら志願者達を1列に並べていた。名前でも書き残しているのだろうか、手にはボードとペンが用意されている。

その最後尾に4人は並んだ。さっきまで最後尾だった男が振り返り、ロットを見ると驚いた様子で、それから呆れた顔に変化した。

「おいおい、こんな子どもも参加するのかよ。ここは子どもの剣術大会じゃねぇんだぜい」

少し馬鹿にした声がロットへ届いた。

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