【2部まで完結!】使い捨てっ子世にはばかる!?~妹が最強の魔王になるかもしれない~

うろたんけ

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第三部 勇者への道

「やっぱだめでしたねー」

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「いやー負けちゃったっすね」

塔に挑み消えていった彼らの背中を見ながらエレナが呑気に言った。

「まあ俺は元から無理だとは思ってた」

パンチはさっぱりと諦めた様子で答える。元から一撃しか使えない自分が勝ち抜けるとは思っていなかった。しかしふてくされているわけでもない。

鼻をほじりながらも、もし二人のうちどちらかが勇者として舞い戻ってきた時はパーティーの一員として支えてやるつもりだった。

「あたしは避けるしかできないし、パンチ君は一撃必殺諸刃の剣っすもんね」

エレナも自分たちの能力をよく理解していた。それでも二人が落ち込んでいないのは仲間の二人が挑戦していることが嬉しいからだった。

「やあ、きみたち。ロット君たちは塔に入ったようだね」

赤塔の勇者も微笑みながら近づいてきた。その顔には驚きもなく、二人には初めから予想していたかのような印象を与えた。 

「でもロット君も姐さんも、二人で一人前みたいなとこあるんで大丈夫なんすかね?」

目の前にいる男が塔攻略者であることを思い出し不安を語るエレナだが、実際ロットは魔力が多いだけで剣士としてはまだまだ未熟であり、ケイトも魔法は最上位の実力に近づきつつあるもののロットの魔力あってこそだった。

つまり言葉通り合わせて初めて一流の域に達する半人前同士である。

「中でも協力すれば大丈夫だよ」

それもそうか、とエレナは納得しかけたが呆れた青塔の勇者がやってきて塔について説明をしだす。

「赤塔よ、あなたは一人で塔に挑み一人で突破したから知らないと思うが、あの塔に入ればバラバラな場所に飛ばされる。パーティーを組んでいたとしても別々の場所にな。未熟なものが入れば合流までにやられるぞ」

つまりスタート時点では一人でのスタートであり、50人の候補者の中から上手く2人が巡り合うのはなかなか難しいところではあった。

特に心配なのはロットの方である。ケイトは経験と少量の魔力でもある程度やりくりする魔法の才能があるが、ロットは魔法もその変換率の悪さから満足に扱えないし、剣の腕も一流の域にはまだ届いていない。

「え、そうなの?じゃあロット君もケイトもまずいねえ」

それをわかっていながら赤塔の勇者はのんびりと呟いた。その表情からは焦りは見られない。

「まずいねえって、そんな他人事な!あいつらが心配じゃねえのかよ」

さすがに焦りを感じたパンチが声を荒げた。しかし赤塔も呑気なもので表情を変えない。

「まああの子達なら大丈夫でしょ。帰還石も一つずつ持ってるし」

エレナも帰還石の存在に、あっさりとなんとかなるの精神のもとに考えるのをやめた。

「それに本来塔の攻略には死がつきものだ。最低限の試験をして、死なないように配慮はしましたが入ってしまった以上責任は彼らにあります。あとは彼ら次第でしょう」

青塔の無慈悲な呟きにパンチだけが不安そうに塔の入り口を眺め続けていた。その横で大きなあくびを噛み殺しながら

「うーん、前途多難な予感っす!」

エレナが全くそうでなさそうな声音でそういった。






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