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第三部 勇者への道
「ケイトを治してください!」
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ものすごい魔力とともに塔の上部から嵐のような暴風が突き抜けたのをみた勇者たちはその異常事態に集まり突入すべきか話し合っていた。
しかし勇者である自分たちが再び塔に入れないことと。そしてあれだけの魔法を撃つような相手に太刀打ちできる挑戦者はおらず、何も手を打てないまま時間が過ぎていた。
「お、また誰か戻ってきたね」
赤塔の勇者が指す。そこに帰還石特有の光の粒子を放出しながら新たに犠牲者が戻ってきた。
「ってロット君たちじゃないっすか」
現れたのは4人組だった。そのうちのロットは赤塔の勇者を見つけるとケイトを抱えたまま走り出し、他の勇者やエレナを気にもとめずに彼女をみせた。
「赤塔の勇者様! ケイトがまた」
「……魔力切れから魔法を使ったね? これは命を削っているようなものだからおすすめしないって言ったのに」
事情を察した赤塔の勇者は呆れたような表情を浮かべる。ケイトの血は止まっているものの意識は既に手放されていた。
「な、なんとかしてください」
焦りから縋るようにロットは言う。しかし赤塔の勇者は急ぐ様子はなく余裕の笑みをうかべた。
「君たちは運が良い。ここには僕より治癒に関しては専門家がいるからね」
そう言ってロットが無視して通り過ぎていた桃塔の勇者を指さした。
「ホッホッホ、どれみてやろう」
既に桃塔の勇者はケイトへ向かって治癒魔法をかけている。ロットはゆっくりと彼女を下ろすと表情が和らぐのを見て安心したように息を吐いた。
「おいロット、こっちのは誰なんだ?」
大事に至らなさそうなことがわかり一同安堵し、見知らぬ人が二人いることにパンチが気が付いた。
「あわわ、わたしはクリスですぅ」
「私はトリィだ。塔の攻略中に助けてもらって、そのまま行動を共にさせてもらったんだ」
その説明で納得がいったのかパンチは改めて聞いた。
「んで、結局勇者にはなれなかったのか」
その問いにロットは頷いた。しかし顔には悔しさはなくスッキリとしていた。その様子にパンチとエレナは顔を見合わせは眉をひそめた。
「僕もやれるだけはやったからね。勇者はなるべき人がなるよ。それより勇者様方に聞いてほしいことがあります」
勇者達もそれが塔の中で起こっていた不可解なことであることは推測がついたが、真剣な顔で言うロットは塔の中であったことを話していくと、勇者たちにとっても想定外の出来事だったようで終始驚いた様子で聞いていた。
「魔族が入り込んだだと? そんな事が可能なのか」
青塔の勇者が訝しげに言った。
「確かに試したことはありませんでしたが」
黄塔の勇者も信じられないといった様子だ。
「でも僕達見ました。たしかに魔族で、最後はケイトの魔法で倒しましたが、最極魔法について知っていて四天王を名乗っていました」
その言葉にさらに勇者達は困惑する。四天王ともなればただ魔族が迷い込んだのではなく、意図的に侵入を試みたことは否定できなくなる。
そしてそれを認めると勇者の塔の存在自体が怪しくなってくる。なぜ魔王を倒すために生まれたはずの塔に敵である魔族が入ることができるのか、もし魔族が踏破してしまった場合はもしかして勇者の力を持った魔族という最悪な形になるのではないかと。
「四天王がなんのために入ったんでしょう」
「おそらく勇者誕生を阻害する目的だろうか?」
青塔の勇者は黄塔の勇者のギモンに一つの解をだした。
「ただ勇者候補をみんな倒せば自分が勇者の加護を受けてパワーアップできるとも言ってましたよぉ」
クリスが情報を捕捉することによりさらに疑惑は深まり勇者達の頭を悩ませる。勇者の塔として存在し数百年、何度か勇者の交代は起きていた。寿命や魔族との戦闘で命を落とすなど理由は様々だったがいずれも次の勇者は人間であり魔族がなったことはなかった。
それどころか魔族が塔に入った記録すらなかった。その事実がさらに勇者たちを悩ませることとなった。
「もしそれが可能なら勇者の塔ってなんだろうね?」
赤塔の問いかけに
「そもそも、勇者の塔、なんでしょうか?一体誰が呼び始めたのか、どうして魔族も入れたのか」
額に手を当て真剣に悩む黄塔の勇者。誰もわからない問いかけの答えに桃塔の勇者が立ち上がった。
「そこからはワシが話そう」
しかし勇者である自分たちが再び塔に入れないことと。そしてあれだけの魔法を撃つような相手に太刀打ちできる挑戦者はおらず、何も手を打てないまま時間が過ぎていた。
「お、また誰か戻ってきたね」
赤塔の勇者が指す。そこに帰還石特有の光の粒子を放出しながら新たに犠牲者が戻ってきた。
「ってロット君たちじゃないっすか」
現れたのは4人組だった。そのうちのロットは赤塔の勇者を見つけるとケイトを抱えたまま走り出し、他の勇者やエレナを気にもとめずに彼女をみせた。
「赤塔の勇者様! ケイトがまた」
「……魔力切れから魔法を使ったね? これは命を削っているようなものだからおすすめしないって言ったのに」
事情を察した赤塔の勇者は呆れたような表情を浮かべる。ケイトの血は止まっているものの意識は既に手放されていた。
「な、なんとかしてください」
焦りから縋るようにロットは言う。しかし赤塔の勇者は急ぐ様子はなく余裕の笑みをうかべた。
「君たちは運が良い。ここには僕より治癒に関しては専門家がいるからね」
そう言ってロットが無視して通り過ぎていた桃塔の勇者を指さした。
「ホッホッホ、どれみてやろう」
既に桃塔の勇者はケイトへ向かって治癒魔法をかけている。ロットはゆっくりと彼女を下ろすと表情が和らぐのを見て安心したように息を吐いた。
「おいロット、こっちのは誰なんだ?」
大事に至らなさそうなことがわかり一同安堵し、見知らぬ人が二人いることにパンチが気が付いた。
「あわわ、わたしはクリスですぅ」
「私はトリィだ。塔の攻略中に助けてもらって、そのまま行動を共にさせてもらったんだ」
その説明で納得がいったのかパンチは改めて聞いた。
「んで、結局勇者にはなれなかったのか」
その問いにロットは頷いた。しかし顔には悔しさはなくスッキリとしていた。その様子にパンチとエレナは顔を見合わせは眉をひそめた。
「僕もやれるだけはやったからね。勇者はなるべき人がなるよ。それより勇者様方に聞いてほしいことがあります」
勇者達もそれが塔の中で起こっていた不可解なことであることは推測がついたが、真剣な顔で言うロットは塔の中であったことを話していくと、勇者たちにとっても想定外の出来事だったようで終始驚いた様子で聞いていた。
「魔族が入り込んだだと? そんな事が可能なのか」
青塔の勇者が訝しげに言った。
「確かに試したことはありませんでしたが」
黄塔の勇者も信じられないといった様子だ。
「でも僕達見ました。たしかに魔族で、最後はケイトの魔法で倒しましたが、最極魔法について知っていて四天王を名乗っていました」
その言葉にさらに勇者達は困惑する。四天王ともなればただ魔族が迷い込んだのではなく、意図的に侵入を試みたことは否定できなくなる。
そしてそれを認めると勇者の塔の存在自体が怪しくなってくる。なぜ魔王を倒すために生まれたはずの塔に敵である魔族が入ることができるのか、もし魔族が踏破してしまった場合はもしかして勇者の力を持った魔族という最悪な形になるのではないかと。
「四天王がなんのために入ったんでしょう」
「おそらく勇者誕生を阻害する目的だろうか?」
青塔の勇者は黄塔の勇者のギモンに一つの解をだした。
「ただ勇者候補をみんな倒せば自分が勇者の加護を受けてパワーアップできるとも言ってましたよぉ」
クリスが情報を捕捉することによりさらに疑惑は深まり勇者達の頭を悩ませる。勇者の塔として存在し数百年、何度か勇者の交代は起きていた。寿命や魔族との戦闘で命を落とすなど理由は様々だったがいずれも次の勇者は人間であり魔族がなったことはなかった。
それどころか魔族が塔に入った記録すらなかった。その事実がさらに勇者たちを悩ませることとなった。
「もしそれが可能なら勇者の塔ってなんだろうね?」
赤塔の問いかけに
「そもそも、勇者の塔、なんでしょうか?一体誰が呼び始めたのか、どうして魔族も入れたのか」
額に手を当て真剣に悩む黄塔の勇者。誰もわからない問いかけの答えに桃塔の勇者が立ち上がった。
「そこからはワシが話そう」
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