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相棒
しおりを挟むサブリナがエンジェル時代に信頼し…背中を預けていたケリーとクリス…
二人はどちらもその腕を買われて…今はソーディア軍とアイ王女の右腕として自身の才能を遺憾無く発揮している…
彼女はそんな同僚の二人に何処か尊敬のような気持ちを持っていたのだった。
しかし…彼女にとってマーブルの存在は全く違った。
探偵仲間としてでは無く、最初は敵として…恋のライバルとして…鬱陶しい存在だと思ったこともあった。
だが、サブリナは何処かで彼女に自分と同じモノを感じていた…
ハーフエルフとして…
大人も一目置くような一流の素質を持った召喚士として…
二人は幼少期からそれぞれ…独りぼっちであった。
自分の気持ちを表現するのが下手で…
気付けばいつも空回り。
変なプライドに突き動かされて…それでも自分自身を鼓舞しながらどうにかこうにかここまで歩んできた。
不器用な自分を理解してくれる仲間はいても、自分と同じ人生を歩んできた…
二人はお互いに好敵手のような…
相棒のような存在…
いつも顔を合わせれば…軽口で罵り合う仲…
だから…この先に幾度となく助け合い、励まし合って困難に立ち向かっていくパートナーになるとはお互いに全く思ってもみなかった。
サブリナは掌に握りしめたペンダントをもう一度眺めた。
……手掛かりはこのペンダントと奴らが言っていた『ヴァルハラ』という言葉だけ……
プラティナを除いた王女達みんながサブリナの周りに集まってきて…
彼女が見つめているペンダントを同じように眺めているその時だった…
パラパラパラパラ…
湖から吹いてくる風に揺れるペンダントから微量だが何かが流れ落ちている…
「なぁ…コレって砂ちゃうんか…⁉︎」
手を耳の辺りに当てて風になびく髪を押さえながらジーナはペンダントを覗きこむ…
「でも…こんな細かい砂…見た事ないわ…」
アイ王女もそっとペンダントに人差し指をつけて眉をしかめてその砂のようなモノを見つめた…
「じゃあ調べてみるから…これ…貸してもらってもいいかしら…⁉︎」
アイの申し出にサブリナとマーブルは黙って頷いた…
「ケリー!!ケリー!!聞こえてる…?」
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