奥さまは魔王女 3rd season 〜天使達に花束を〜

奏 隼人

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最前線からの悲鳴

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巨大ビッグゴーレムを迎え撃つ最前線では…もう時間を止めたり逆回転させる魔法力はジーニャには残されていなかった…

対象物ではなく、その磁場にかかるので唯一効果的な攻撃魔法…極大重力魔法グラビティで巨大ゴーレムの動きを最小限に止めるのがやっと…



「くちおしや…わらわの力をお前に与えてもあの石人形は止められぬと言うのか…」


「はぁ…はぁ…すみません…マザーハーロット様…

私が未熟なばかりに…くっ!!」


「お主のせいではない…ぬぅ…せめて攻撃魔法が使えればのう…」



精霊の女王…マザーハーロットがジーニャの守護神として彼女の中に宿っていた…


その極大な力のおかげでほぼ彼女一人でゴーレムの侵攻を阻止していると言っても過言では無かった…


最初はそれぞれ…あの手この手でゴーレムを止めようと頑張っていたナギとプラティナも途中からジーニャに魔法力を送るサポート役に徹していた…


「はぁ…はぁ…こんなの誰も…止められない…

ダーリン!!どうしたら良いの…⁉︎」


「はぁ…はぁ…我が植物系魔法も…

あの巨大なゴーレムには殆ど無力…」



…優也さん…




ナギは心の中で優也の名前を呼んだ…




「ゴメン…遅くなって…」


プラティナ達の前に優也が現れた…



「ダーリン…!!」

「優也さん…!!」

「優也様……あら…⁉︎」


ジーニャは優也の側にいる少女の腕に刻まれた紋章が目に入った。


「あなた…それ…バビロナの紋章…」


「…あっ!!あなたは…確か…ジーニャ様!!
王子様から伺った事がございますの!!」


二人の話に優也が割って入った。


「ジーニャさん…話は後だ…戦況は…⁉︎」


「それが…あの巨大ゴーレムはグラビティで動きを制限しているのですが…あれをご覧下さい…」



ジーニャが指をさす光景を見て…優也達は目を細めた…








「ぬおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」


渓谷の上から下の戦闘の様子を見下ろして右手の人差し指を高々と挙げて振り下ろすテラゾー…


ジュエラ、ソーディア、ミラールの連合軍が必死になって戦っているのはテラゾーが次々と召喚する…高さ二、三メートルの小さなゴーレム…


元々、宝石採掘場でゴーレムを召喚し掘削していたテラゾーにとって沢山のゴーレムを召喚する事には長けていた…


作業用の召喚獣とはいえ、魔法使い達を足止めするには充分であった。


「…くっ…倒しても倒してもキリが無い…

怯むな!!ソーディア剣士隊が足止めしてジュエラ魔法隊が攻撃魔法で止めをさすのだ!!
ミラールの神道隊は回復魔法を!!

それぞれの役割を全うせよ!!」


連合軍司令官のレーヴァが指揮を執り、みんな必死でゴーレム達との戦闘を繰り広げている…







「はははははは…ジュエラ王宮が木っ端微塵になるのも時間の問題だ…

早くお嬢様を差し出したほうがお前達の身のためだぞ…」


テラゾーは慌てふためく魔法使い達の姿を見て高々と笑っていた…







「くっ…あの召喚獣ゴーレム達も何とかしないと…」


優也は悔しそうに口唇を噛んだ…



すると優也の腕にしがみついていたケイティが…


「王子様…あの石の人形が邪魔ですの…⁉︎」


ケイティの言葉に優也は何気ない言葉を返した…


「ああ…あいつらを一掃出来たら…」






「分かりましたですの…

ケイティがお掃除してあげるですの…」
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