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作戦会議
しおりを挟む「な、何じゃと…ジュエラ王を騙り、バビロナという国を侵攻していたのは…あのイミテじゃと?」
ジュエラ王宮中にゴルドの声が響き渡る…
「お、お義父さん…落ち着いてください…」
「あなた…大きな声を出されるとまた血圧が上がりますわよ…」
「そうよ…お父様…ミスとリルもびっくりしますわ…」
「お、おお…ワシとした事が…それでこれからどうするのじゃ…?」
「もう…それをみんなで相談するために一旦、帰ってきたんじゃないの…」
「そ、そうか…ではマサムネの知恵も借りて…」
「もう来ておるぞ…ゴルド…」
ナギさんと連れ立ってマサムネさんが僕達がいる会議室に入って来られた…
「皆…揃っておるのかな?」
「実は愛ちゃん…いえ…ミラール王女だけが…
最終決戦に際して準備があると言われて…」
マサムネさんがニヤリと笑われた…
「なるほど…さすがはパルテ様の直系の王女じゃのう…では我々も作戦会議と参ろうか…」
マサムネの言葉で全員が席に着いた。
「そうじゃな…ヤツが相手となると即ち…召喚獣を倒さなければいけないという事じゃな…
ゴルドの眉間のシワは険しくなり、ドンヨリとした空気が流れる…
その時、突然ジーナが椅子から立ち上がった…
「ち、ちょっと待ってーな!皆さん…もしかしてあの怪物を倒すつもり?あの男をを油断させて姉ちゃんを取り戻す相談やないん?バビロナをみんなで救おうとしてくれはるのは凄く感謝してます。
…せやけど相手は石化や毒の呪いを使ってくる怪物やで…魔法使いが束になっても敵う相手やないで…」
そして優也の顔を見つめた後、目を伏せながら続けた…
「ウチはもう嫌なんや…大事な人を危険な目に遭わせるのは…バビロナに幸せを取り戻したい…殿と誓い合った気持ちに嘘や偽りはないけどその為に皆さんに迷惑が…」
「ジーナ…あの男はね、実は僕達が国外追放したんだ…」
「えっ…?」
「以前…ベヒモスという召喚獣を使ってこのジュエラ、ソーディア、ミラールを支配すると同時にプラティナやナギさん、愛ちゃんを自分の妻にしようとしたんだ…僕達はそれをみんなで何とか阻止してヤツをボートで外海へと追放した…
その時にもっと厳しい罰を与えれば良かったのだけど…まさか同じ事を他の国でやるなんて…絶対に許せないよ。
だから…僕達にも彼が犯した罪への責任の一端があるんだ…本当に済まない…」
「ああ…そうやったんですか…でも…ウチは殿やジュエラの方々に感謝こそすれ怒りの感情なんて一切ないです…
だって悪いのは全てあの男自身やから…」
「ヤツはきっと僕達を恨んでいるんだ…ジュエラ王を騙ったのはその証拠さ…ジュエラの評判を落とすためなんだよ…
だからこそ僕達はヤツをこのままにはしておけない!!ジュエラもバビロナも守らなきゃ…」
「でも…」ジーナは不安げな表情を見せた…
ゴルドとマサムネが顔を見合わせて頷く…そしてゴルドがジーナに尋ねた…
「バビロナ王女よ…その怪物とは鶏と蛇の身体を持ち…石化や毒の呪いを撒き散らすのじゃな…?」
「は、はい…動きも素早いから私もあっという間に石にされたんやと思います…」
「師匠…」
「うむ…」
ゴルドはヴァルプルギスの目を見つめた…
お互い確信したような様子でヴァルがゆっくりと口を開いた…
「その娘の話通りなら…ちと厄介じゃな…
間違いなくその怪物はコッカトリスじゃ…
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