sweet sweet pain〜幸せになるためのstory〜

奏 隼人

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魂(ソウル)

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マスターは続けた。

「お前さんは優花たちの音、聴いたことあるかい?」

「こないだ初めて聴かせてもらいました。」

「正直、どう思った?」

「しばらくその場から動けないほど…何かこうパワーみたいなものを分けてもらったようで、感動した…って言葉は安っぽいかもしれないですが…僕には他に表現する言葉は見つかりません。」

「お前さんは本当に、真っ直ぐだな。
その通りだよ。今はパソコンで音楽を作ったり聴いたりする奴が山ほどいる。

でも、ソウルがない音楽は人の心に響かない。テクニックだけならパソコンで演奏した方が人間を超えられるかもしれないぜ。

俺にはただの電子音にしか聞こえないがな…

お前さんが感じたそれは優花達の魂の音だよ。スランプってのは演奏する奴の心の問題だよ。自分で何とかするしか無理なんだ。」



マスターの話は音楽に全く素人の僕にも、
まるで映像を見ているように理解できる。

やっぱりこの人に安易な答えを言わなくてよかった。

マスターの人間味の深さにただただ脱帽していると優花さんが、

「な、来て良かったやろ。マスターの話聞いたら誰でも今の翔ちゃんみたいになってまうんよ。うふふふ。」

僕はマスターに向かって軽く頭を下げながら…

「ありがとうございます。またお邪魔しても
良いですか?」

「ああ。ここは音楽やりたい奴が勝手に集まってきやがる。兄ちゃんもやりたくなったら俺が優花以上の腕にしてやるぜ。」

優花さんがマスターに詰め寄って

「いや~ん。マスターいけずやわぁ~。
ウチから翔ちゃん取らんといてや~。」



……優花さん、僕は誰のものでもないです。
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