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やっと見つけた答え
しおりを挟む九月が過ぎ…いよいよオーディションの十月がやってきた。
あれから結真はいくつのティアドロップを砕いただろうか。その度に結真の心も傷つき、笑顔も見られなくなっていた。
僕は結真に立ち直って貰うためにアンクだけではなく路上ライブ、大阪のライブスペースにも足を運び、ある時は図書館、インターネットと考えつく範囲のものは全て調べた。
そして答えが出ないまま、オーディションの当日を迎える。
陽子さんを中心にsteedは円陣を組む。
「いい?この日の為に頑張って来たんだ!!
優勝したらメジャーデビューに一歩前進だよ。」
僕は結衣と一緒に会場に入った。
とうとう結真の答えは見つからなかった。
すると、僕のスマホに着信が入る。
アンクのマスターからだ。
「はい。もしもし。えっ!マスター、来て下さるんですか?はい。じゃあ!外まで迎えに行きます。」
僕が外に出てマスターを探しているその時、
横でギターの練習をしていた若い男のピックが割れた。
…パリン!!!
「あ…」
男の仲間が言った。
「お前さぁ…力入り過ぎなんだよ。」
よく見ると男は指に絆創膏を貼っている。
「弦で爪が削られちゃうんだよな。」
「あ…」
僕の中で欠けていたピースが見つかって…全てが繋がった。
その時、マスターの姿を見つけて、
「マスター、答えがやっと分かりました!!」
でもこれから探さないと…。」
「そう思って持ってきたぜ、ほらよ。」
会場ではそろそろ順番が回ってくるsteedのメンバー達の面持ちは緊張と不安を隠しきれない…
優花は俯いている結真の肩を抱いて、
「大丈夫や、結真。アンタの音はきっと戻ってきてくれる。」
その言葉に頷きながら舞台の袖から結真は会場の中を見渡した。
アイツ…何処にいるんだよ。あたしを…助けてよ。
心の中で結真は叫んでいた。
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