sweet sweet pain〜幸せになるためのstory〜

奏 隼人

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新喜劇⁉︎

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よし…手土産の月餅も持った。女性のご両親に挨拶するのにはやはりスーツで行かないと。

わざわざ姿見を出して来て見ても自分からは馬子にも衣装という諺《ことわざ》以外頭には浮かばない。

約束の三条駅まで行くと…先に優花さんが待っていた。

「すんまへんなぁ。翔ちゃん。今日はよろしゅうお願いします。」

「いえいえ…じゃあ…行きましょうか…?」

いつもの強気な優花さんの面影が全く見えない。

優花さんにはお姉さんがいるらしいのだが、奈良の女子大学を出て、今は東京で出版社の仕事をしているらしい。京都に帰る気はあまりないようだ。

そんな世間話をしながら優花さんの案内でお家の方に向かっていくと、あれ、あれれ?ここは…

一度伺ったお宅の前に来てしまった。

「優花さんって 神 優花さんってお名前ですか?」

「そうや。結真から聞いたんか?ここがウチの実家やで。大したとこやないけど…さあ、どうぞ。」

…大したことない家の庭の池に錦鯉は跳ねません。

「あはは…あっ!僕、大切な用事を思い出しました。優花さん…出直しますね。」

「えっ。なんでや。ウチ一人で入るんか?」

僕と優花さんが門の前でのやり取りが聞こえたのか、中から見覚えのあるご婦人が、

「優花か?帰ってきたんどすか?はよ中にお上りやす…あら、おまはんは…」

僕は観念して、「こんにちは。先日はどうも失礼致しました…宮田と申します。

本日は優花さんのことでお話がありまして…」


優花さんは驚いた…

「お母はん、翔ちゃんのこと知ってたんか?」

「知ってるも何もうちはこの御人に命を助けてもろうたんどす。

まさかおまはんがこの御人を連れてくるとは…夢にも思わへんだ…」

優花さんは僕の方に向き直って、「翔ちゃん、ウチだけやのうてお母はんまで…なんてお礼を言うたらええか…言葉が見つからへん…」

優花さんは涙目になって「お母はん、この人がウチの大事な人や。ウチはこの人と一緒になりたいねん。力を貸してや。」と頭を下げた。

ご婦人、いや、優花さんのお母さんは、

「そうか…優花、あんたようその気になってくれはりましたな。こんな心の優しい殿方に見初めてもうてお母はんは嬉しいで。何も心配することおまへん。この御人やったら間違いないわ。幸せになるんやで、優花。」

「お母はん、おおきに。今まで心配ばっかりかけてすんまへん。優花は、優花はこの人と幸せになります。」

「優花!」

「お母はん!」


あの…親子コント終わりました…?
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