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優しい夜
しおりを挟む「うん。今日は遅いからベッドで寝てもらって、僕は布団を下に敷いて寝るよ。心配しないでね。
じゃあ、おやすみなさい。」
とりあえず結衣に連絡をした。結衣から優花さんに連絡してくれるらしい。
おにぎりを握ってから僕はお風呂を入れに行った。
結真はベッドで壁を向いて寝ている。
僕がお風呂場から戻るとベッドで壁を向いたまま呟いた…
「…ょう」
「え?」
「翔!!」
「…何?」
「…びしい」
「何?聞こえないよ」
「さ・び・し・い!!」
僕は結真の可愛さに少し微笑んで「はいはい!」と結真の元に歩み寄った。
結真は壁を向いたままで、肩越しに手招きのジェスチャーをする。
僕は結真を背中から抱きしめる。夜の静けさもあって大きくなっていく結真の鼓動が伝わってくる。
「…いつも迷惑ばかりかけて…ゴメンな。」
結真が呟く。
「いいんだよ。」笑って僕も呟いた。
「おにぎり食べなよ。後、お風呂沸かしてるから入ってね。」
「男のアンタに食事に風呂まで…
あたし…女なんだけどなぁ…」
「添い寝もしましょうか?アハハハハ…」
「ウフフフフ…」
やっと二人で笑った…
雪は今日のライブを思い出していた。
まだふわふわした感覚が全身に残る。
自分が全身全霊をかけて打ち込むことが出来るあの場所にまた戻りたい。でも…お店を放り出してまでは行けない。
翔の顔が頭に浮かぶ。きっとギターの音が優しい音に変わってきたことやあんな風に演奏出来たのは翔のおかげだと雪は思っていた。
多分…私はもう翔くんのことを愛してしまっている…
でも…迷惑はかけられない…音楽もお店も…
それに…
諦めなきゃ…もう大人なんだから…
涙も…堪えないと…
雪の自問自答は続いた…
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