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訪れたチャンス
しおりを挟む厨房に戻った僕は結真から受け取ったリンゴを薄切りにして水にさらす。そのリンゴを砂糖とレモン汁を合わせて煮る。煮詰めて出来上がったのはリンゴジャムだった。
「これで…勝負だ!!」
次の日、親父さんが厨房に入る。冷蔵庫を開けるとふと、翔が瓶に詰めたジャムが目に入った。
ジャムを手に取って香りを嗅いだ…
「アイツ、やるじゃねえか!!これで勝負する気だな。」
親父さんは笑った。
その日のランチタイム前に突然親父さんが…
「翔、今日のランチはお前が作れ!俺がフォローする。」
その言葉に僕は驚いたが……
でも、これはチャンスだ!!
僕がお客様に心を込めた料理をお出し出来る最初の日なんだ!!
覚悟を決めた僕は……
フライパンであるものを炙り始める。
そして、それを半分残して、もう半分を水を張ったボウルに入れた。
スパイス、塩コショウで下味をつけた豚肉を焼く。親父さんよりも少し濃い味を出す…
違うフライパンに作ったリンゴジャム、醤油、酢、バターを入れて煮立たせる。リンゴソースの完成だ。
ポークソテー にリンゴソースを合わせる。
さっきのボウルには付け合わせのサラダの野菜を入れてあった。
サラダを盛り付けて完成した。
特製ポークソテー のリンゴソース添え。
しかしランチにはもう一品作らないと…
以前、親父さんに温度と時間を調整するように言われたカツレツ を作る。
温度を少し上げて二度揚げする。衣の色が悪くならないよう、少し早めに取り出す。
そしてさっき炙っていた例のものをカツレツ に合わせた。
これにも付け合わせの野菜を添える。
スープはあっさりとオニオンスープ。
初めて親父さんに認めてもらった料理…
僕の門出に相応しいスープだ!
雪さんのオーダーのコールに合わせて僕と親父さんは作り続けた。
雪は客席からいつにないお客様の反応に驚いていた…
「うわぁ。このポークソテー すっごく美味しい!!」
「このカツレツ最高!!いつも美味いけど…
今日のは特別だよ!!」
雪は嬉しくなって厨房へ行く…
そこでは親父さんが翔の料理を味見していた。
「しょ、翔、これはどういうことだ。」
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