奥さまは魔王女

奏 隼人

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脱出

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そして…夜も更けて午前0時に時間が近づいていく…

僕達は結界を維持したまま、高台の神社の合わせ鏡のある間にやって来た…

流石に合わせ鏡の間はミラール王国の兵士が二人見張っていたが合わせ鏡の間を結界内に入れた後、ムラサメの一撃で…

「安心しいや、峰打ちやさかい…そやけど、ミラールの姫が直々に関わってるプロジェクトにしては二人の警備はセコくないか?」

「向こうも簡単に救出サルベージは出来ないとタカをくくっているのじゃよ…」

ソーディア王が赤いペンダントを出して念を送った…

「そろそろじゃが…準備は良いかな?」

寝ている子供達をおぶったゴルドとシルヴァが応えた…

「準備は万端じゃ…いつでも行けるわい!!」
「出口の光を見つければいいのね…」

時計の針が進んでいく…「5…4…3…」上手く行きますように…ティナも僕も
四人の脱出の成功を強く願った…

「2…1…」

「今じゃ…シルヴァよ…
出口が見えるはずじゃ…探すのじゃ!!」

ゴルドとシルヴァは出口を探す…広い鏡の空間にキラリと光る鏡が出現している…

「あれじゃぞ!!シルヴァ!!」「はい!!」

しかし…3歳とはいえ子供をおぶって鏡を探して…そこに辿り着くまでにもう30秒は経過している…

ゴルドとシルヴァは鏡の中に飛び込んだ…しかし更なる出口はかすかに見える光だった…どう考えても数分はかかってしまう…

「ダメじゃ…せめて子供達だけでも…」「あなた…ミスちゃん…リルちゃん…」シルヴァの目に涙が浮かぶ…

諦めずに出口に向かうゴルドとシルヴァ…

「はて?もう3分以上は経っているとおもうのじゃが…出口はまだ塞がっておらんぞ…」

「急ぎましょう…」二人…いや四人は出口の光の中に飛び込んだ…

合わせ鏡から四人が飛び出した…

「クロノ!!」

ゴルドは合わせ鏡の距離を縮めてそこに必死に魔法力を送っている優也の姿を見て全てを悟った…

「そうか…婿殿が…

やはり人間には我々には無い可能性が…」


…ようやく時計の針が午前0時1分を差した。


「マサムネよ…すまなかった…礼を言わんといかんな…」

「ワシは大したことはしとらんよ…のう、婿殿…」

「いえ…偉大なるソーディア王と皆さんのお力添えのお陰です…でも、本当に良かった…」

ゴルドが魔法で出したベッドにスヤスヤと眠るミスとリル…

プラティナは二人に寄り添い涙を流す…


僕達もそれを見ながら微笑み合った…
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