奥さまは魔王女

奏 隼人

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ティナとヴァル

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次の日…プラティナは囚われた優也の事を想うと居ても立ってもいられず、単身でヴァルプルギスの居城に向かった…


「はあ…はあ…ダーリン…今…行くから…ね…」


魔法力を温存しようと自らの足で急な勾配の火山に登ってくるプラティナをバルコニーからじっと見つめるヴァルプルギス…


プラティナもヴァルプルギスを見上げて…

「来たわよ!!ヴァルプルギス!!

私のダーリンを返して!!」


「…ほう…王宮と国を明け渡す気になったのかのう…」

「そ、そんな事…出来る訳ないでしょう!」


「…ならば優也は返せんな!」

「私の旦那様だから意地でも返して貰います!!

えーい!!」

プラティナはカミナリをヴァルプルギスに落とすが、プラティナは呆気なくそのカミナリを掌《てのひら》で吸収した…

「優しい気持ちのお前を優也は愛してるのだと思うが…それではわらわを倒す事は出来んぞ…」


「くっ…」

「待ってくれ!!…ティナ!!」


部屋の中から優也がバルコニーに飛び出して来た…ヴァルプルギスは宙に浮いて二人を見つめた…

「ダーリン!!」

「ティナ!!ヴァルは悪い人じゃない!!
僕には優しく接してくれている…

彼女には世界征服の目的に訳があるんだ!!」

「知ってるわ!!私達…もう一人の彼女…ヴァルプルガさんに会ってきたのよ…」


ヴァルプルギスの顔色が変わった…

「な…ヴ、ヴァルプルガじゃと…」

「そうよ!!あなたは世界征服を成し遂げるために生まれたのよ!その目標が無くなったらあなたは…」

「ええい!!黙れ!!」

ヴァルプルギスはプラティナとは比べ物にならないカミナリを落とそうとした…その時、ヴァルプルギスは再び激しい目眩に襲われる…

「あああっ…おのれ…ヴァルプルガ…あやつの仕業か…⁉︎」





ミラールに戻ったアイは祭壇の前で、再びヴァルプルガの魂を口寄せの術で降臨させた…


「ヴァルプルギス…もう野望なぞ捨てて早く私と同じように土に還ろうぞ…」







バリバリバリバリ…!!!


彼女の呼んだ雷は自分のいるバルコニーの三分のニと山肌の一部を破壊した…


ヴァルプルギスは意識を失いかけて真っ逆さまに落下する…

「危ない!!」

バルコニーの手摺りに駆け寄り…なんとか優也は落下しているヴァルプルギスの手を掴んだ…


「くっ…!!」

いくら魔女とはいえ、この高さから落ちたら命は無い…

「う…ううっ!!手を離せ…離すのじゃ…優也…」

「は…離せるわけないだろ!!」



「待ってて!!ダーリン!!

今、行くから!!」



プラティナはヴァルプルギスの居城の中に入った…
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