『愛してる』て言わないと、僕は死んでしまいますよ。

ふゆの

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ヤンでる彼氏

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 俺、篠田優羽しのだ ゆうには、彼氏がいる。
 名前を沼原 灯ぬまはら ともるという。
 さて、俺には現在、彼に対してある疑惑を持っている。


 それは、ヤツが、ヤンデレではないかという疑惑だ。


 前々からおかしいと思っていたんだ。
 俺のことを付けてきたり、捨てたものを拾ったり、なんだかんだと。
 そして、昨日。
 事は、起こったのだ。


 急に呼び出された俺は、誰もいない教室へと向かう。
 そこにいた灯は、なぜかロープを持っていた。
 そして、何よりも雰囲気が恐かった。
 ヤツは、俺に聴いてきたのだ。


「さっきの親しげな女は何?」


 と。
 俺は、普通に友だちだと返したが、ヤツは納得がいかないみたいだった。
 そして、


「浮気だ!僕を捨てる気なんだね!優羽が僕を捨てようと思っても、僕は、優羽を絶対に離したりしないんだから!!」


 と、ヤツは俺を縛り上げ、拉致。
 そして、現在、監禁中である。
 昨日の夜から朝にかけて、ねっとりと体を合わせられ、休む暇もなく攻め立てられる。
 体力も限界で、辛いのは俺だと言うのに、灯は部屋の隅でメソメソと泣いている。
「いや、泣きたいの俺だし」
「あぁ!!ごめん、ごめんよ。僕は優羽が好きで溜まらないんだよ!いっそ、優羽を殺して食べてしまいたいくらいに!」
 縛られている状況で言われると、冗談に聞こえない。
 灯は俺に近づくと、また体をいやらしく触り出す。


 いやいや、もう止めてくれ。


「分かった!俺もちゃんと灯が好きだよ!だから、解いてくれよ」
 灯は、俺を涙目で見つめる。
 図体だけがでかいが、中身は、まるで臆病。
 黙っていれば、イケメンなのに、喋ると全てが台無し。
 しかも、極度のヤンデレのようだ。
「やだ」
「は!?」
 俺は、コイツの恋人。
 なぜだか、放っておけなくて、告白されて、つい、了承した。
 だって、好きだと屋上のフェンス越しに言われて、今にも落ちようとしている灯に、ノーなんて言えない。
 その頃から奇怪な行動は、あったんだけど、更にエスカレートしている気がする。
「ずっと、ここにいてよ。僕が全部養ってあげるし、困る事なんてないよ」
「いやいや、俺を社会から断絶させるなよ」


 それに!!


「俺は、お前と普通に過ごしてたいんだよ。恋人として」
 男同士でイチャイチャするのもどうかと見られることもあるけど、俺たちには関係ない。
 大学も同じで同じ会社で働くという灯の人生設計が建てられているくらいだ。もう、観念するしかない。
「優羽は、ちゃんと考えてくれたんだね!」
 抱きつく。
 これで、俺の平和は保たれたと思った。
 しかし、
「じゃあ、これからも僕たちが二人でいられるように、僕が見張って置かないとね!」
「あ、あぁ」
 爽やかな笑顔で、そう言われて、俺は力なく頷くのだった。


 
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