まともじゃない2人だけの関係。

メトロノーム

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経過

苦痛

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予想は確かにしていた。

これから起こる恐怖とやらに身構えていた。
もちろん慶自身自覚もしていたが、それでもやはり慣れるものでもなく、数々の記憶を思い出し体を震わせた。

もう逃げられない。
唯一逃げられた場所はさっきの扉だけだ。

玲は膝を立て慶の顔の横に手を置くと、身体をすっぽりおさめるようにソファに組み敷んだ。

「なあ、怖い?」

今更聞くことでもないだろ。
慶は恐怖の中で少なからず腹が立った。

「じゃあさ、このまま抵抗せずに俺の言うこと聞ける?」
「は?」
「このまま暴れずにいられたら、拘束はしないでやるよ。

選んで」

もう片方は少なからず昨日のようにきつく拘束をするということだろうか。
俺が暴れず、こいつにぶん殴りでもしなければ前みたいなことは起きない。

まだ痛みを伴う腕を思うと、拘束なんてされたくない。

「わかった…。暴れねえよ」
「おっけー」

玲は口元を歪めて笑った。

玲はその長い指先を使って慶の顎の下までロンtを捲り上げた。
夏とはいえ、家の中はクーラーでだいぶ冷え切っている。
露出した胸が外気に晒されヒヤッとした。

「へーえ。案外割れてんね」

趣味で始めた筋トレだった。
以前から舞に〝筋肉質な男の人はかっこいい〟と聞かされていたし、やるに越したことはないだろ。

それでも筋トレに伴う食事制限や食後のプロティンとかに嫌気がさして、1年の冬ぐらいでするのを辞めた。

「でもほっそいわ。女みたい」

シックスパックとまではいかないまだまだ未熟な筋肉の間に指を置くと、すーっと胸の真ん中まで移動させる。

一つ一つの動作がこそばゆい。
指先で乳首の周りを回ると、爪を立てて乳首を刺激する。

「…ん…」

男の乳首触ったところで、女みたいに感じるわけでもない。


そう思っていたのに、玲から与えられる微かな刺激が〝くすぐったい〟という感覚になり、それが所謂快感へと繋がった。

「あ、硬くなってきた」
「う、ああ!」

親指と人差し指で硬くなった乳首を摘むと、ビクンッと身体が揺れる。

「なあ、今からフェラしてよ」
「え、あ…やだ…」
「は?フェラしろって。
なんなら縛り上げてイラマチオでもいいけど?」

「……ぅ」

半ば強制。
これって本当に合法なんだろうか。

目の前でベルトを外してチャックを下ろす。
ベッドに深く腰掛け、後ろに両手をつくと半分ほどの体重を預けた。

「して」

毛先で見え隠れする眼光。
太腿の間に正座した状態で慶はそれを見る。
少し高揚しているんだろうか。
冷酷な目つきとは一変して、瞳孔の周りを光がちらちらと映った。

恐る恐る下に目をやると、自分とは比べ物にならないほどの巨根だ。
もともと身長もデカくて体格もいいこいつだから妙に納得した。

男のなんてしゃぶったことねえし…

まじまじと見ていると「その感じまさに初々しくっていいね」と玲はいった。


「いかにも純白そうでノンケなあんたを俺の手で侵すことができるんだから最高だよな」

愛してるなんて甚だしいように思えた。
これは別の名前で支配と呼ぶんだっけ。

慶は言われた通りにそれを奉仕した。
自分で触ると気持ちいいところや、玲から指示されて仕方なく舐めるような場所だったり。

「咥えて、唾液絡ませて」

飲み込むことも出来ないから自然と唾液は口の中を満たしていく。
それを使って滑らかな上下動作が容易になった。

「ふ…ん…あ、」

顎が痛い。
奥まで咥えるとえずいて仕方ない。

「だんだん慣れてきたね。
そしたらさしゃぶりながらこっち見て」

〝パシャ〟

シャッター音が部屋に響き渡る。

「や…!写真やだ!」
「いいからこのままこっち見て。

言うこと聞けって」

写真にされてしまえば何に使われるか分からない。
慶は背筋が凍った。
それでも再び奉仕するのは玲が怖いからだ。

「そう、裏筋も舐めて。
強く吸って」

顎の下から首、鎖骨にかけて伝って流れ落ちる唾液。
徐々に頬が高揚し平衡感覚を失っていく。

「なあ、慶。好きって言って」

次は動画だろうか。
ピロンとした音に憶えた。

「…言いたくない」

恐る恐る上を見上げると顔が引き攣り不服な顔をした玲。

「は?何言っての。雰囲気大事にしろよ雰囲気。好きって言えよ」

「……ご、めん」
「謝罪とか良いから言えって。早く」

「………す、「あ、どうせならちんこしゃぶりながら言えよ。

その方が縋って滑稽で面白いだろ」






「ん…すき、れふ。ふき…」
「もっと」
「す、きぃ…ん、ぐぅ」

「はあ、やっぱあんた最高」
動画を止めるとベッドの端に放り投げ、慶の前髪を掻き上げておでこにキスをした。

「俺も好き。愛してる」
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