79 / 84
どんな事があっても、お前は俺のもの
6
しおりを挟む
──車内で最後の真実を受け止めてくれた裕翔。
そして、俺たちは会話に無中になりすぎていて、気付けば車は街中から外れ、実家の前でゆっくりと車が止まったんだ。
「裕翔、着いたよ?」
「…えっ、ええっ!?」
車内から見える光景に驚きを隠せていない裕翔。
はは、そりゃそうだ、俺ん家バカみたいに広いからなぁ…
その後、ボディーガードが車の扉をゆっくりと開け「大和様、裕翔様、お疲れ様でした。気をつけてお降り下さい」とその掛け声と共に、裕翔は恐る恐る車から降り、目に映った光景に目をまん丸くしていたんだ。
「や、大和…?ここが…」
「うん、俺ん家だよ?」
『はわわぁ…』と裕翔は、どうしていいものなのか分からない状況のまま、その場でキョトンと立ち尽くしていたけれど、俺はそんな裕翔の手を『ニッ!』と微笑みながらそっと握りしめ、自宅の中へと通してあげたんだ。
「ただいま~」
「お、お、お邪魔します…!」
「大和様、裕翔様、おかえりなさいませ!」
出迎えてくれたのは、我が家の家政婦さんだ。
裕翔は訳の分からない状況の中で感覚が麻痺し始めていたのかもしれない…
ゆっくりでいいから、頑張って慣れてくれよ…?
そんな事を思っていたその時だ、家政婦さんの後ろから俺にそっくりなスーツ姿の男性と、その横を寄り添い歩く華奢で綺麗なロングヘアーにカールがかかり、白いスカーフを首に巻いた女性が俺たちに近付いてきたんだ。
「大和、おかえりなさい」
「隣にいるのが裕翔くんか?」
そう、俺の父さんと母さんだ。
『お父さんはすぐに分かった、だって大和にほんとそっくりだったから!お母さんは女神様みたいに綺麗で見惚れちゃったぁ…』なんて裕翔が後々、俺に教えてくれたんだっけな?
「ああ、そうだよ、やっと連れてこれた」
「は、初めましてっ!や、やや、山下 裕翔ですっ!」
緊張のあまり噛み噛みの裕翔に、父さんも母さんもクスクスと微笑み返してくれたんだ。
「大和から聞いていた通り、いい子だな。裕翔くん、慣れないだろうから無理にとは言わんが、もっと肩の力を抜きなさい」
「ふふっ!そうよ?裕翔くん?もっとリラックス、リラックスっ!」
父さんと母さんの言葉に、裕翔も少しばかり肩の力が抜けたのか、俺を見つめてはニコッと可愛く微笑んでくれた。
そんな可愛らしい裕翔の仕草に俺もニコッと返してやって、その後、俺たちは家の大広間へと足を運んでいったんだ。
そして、俺たちは会話に無中になりすぎていて、気付けば車は街中から外れ、実家の前でゆっくりと車が止まったんだ。
「裕翔、着いたよ?」
「…えっ、ええっ!?」
車内から見える光景に驚きを隠せていない裕翔。
はは、そりゃそうだ、俺ん家バカみたいに広いからなぁ…
その後、ボディーガードが車の扉をゆっくりと開け「大和様、裕翔様、お疲れ様でした。気をつけてお降り下さい」とその掛け声と共に、裕翔は恐る恐る車から降り、目に映った光景に目をまん丸くしていたんだ。
「や、大和…?ここが…」
「うん、俺ん家だよ?」
『はわわぁ…』と裕翔は、どうしていいものなのか分からない状況のまま、その場でキョトンと立ち尽くしていたけれど、俺はそんな裕翔の手を『ニッ!』と微笑みながらそっと握りしめ、自宅の中へと通してあげたんだ。
「ただいま~」
「お、お、お邪魔します…!」
「大和様、裕翔様、おかえりなさいませ!」
出迎えてくれたのは、我が家の家政婦さんだ。
裕翔は訳の分からない状況の中で感覚が麻痺し始めていたのかもしれない…
ゆっくりでいいから、頑張って慣れてくれよ…?
そんな事を思っていたその時だ、家政婦さんの後ろから俺にそっくりなスーツ姿の男性と、その横を寄り添い歩く華奢で綺麗なロングヘアーにカールがかかり、白いスカーフを首に巻いた女性が俺たちに近付いてきたんだ。
「大和、おかえりなさい」
「隣にいるのが裕翔くんか?」
そう、俺の父さんと母さんだ。
『お父さんはすぐに分かった、だって大和にほんとそっくりだったから!お母さんは女神様みたいに綺麗で見惚れちゃったぁ…』なんて裕翔が後々、俺に教えてくれたんだっけな?
「ああ、そうだよ、やっと連れてこれた」
「は、初めましてっ!や、やや、山下 裕翔ですっ!」
緊張のあまり噛み噛みの裕翔に、父さんも母さんもクスクスと微笑み返してくれたんだ。
「大和から聞いていた通り、いい子だな。裕翔くん、慣れないだろうから無理にとは言わんが、もっと肩の力を抜きなさい」
「ふふっ!そうよ?裕翔くん?もっとリラックス、リラックスっ!」
父さんと母さんの言葉に、裕翔も少しばかり肩の力が抜けたのか、俺を見つめてはニコッと可愛く微笑んでくれた。
そんな可愛らしい裕翔の仕草に俺もニコッと返してやって、その後、俺たちは家の大広間へと足を運んでいったんだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
メビウスの輪を超えて 【カフェのマスター・アルファ×全てを失った少年・オメガ。 君の心を、私は温めてあげられるんだろうか】
大波小波
BL
梅ヶ谷 早紀(うめがや さき)は、18歳のオメガ少年だ。
愛らしい抜群のルックスに加え、素直で朗らか。
大人に背伸びしたがる、ちょっぴり生意気な一面も持っている。
裕福な家庭に生まれ、なに不自由なく育った彼は、学園の人気者だった。
ある日、早紀は友人たちと気まぐれに入った『カフェ・メビウス』で、マスターの弓月 衛(ゆづき まもる)と出会う。
32歳と、早紀より一回り以上も年上の衛は、落ち着いた雰囲気を持つ大人のアルファ男性だ。
どこかミステリアスな彼をもっと知りたい早紀は、それから毎日のようにメビウスに通うようになった。
ところが早紀の父・紀明(のりあき)が、重役たちの背信により取締役の座から降ろされてしまう。
高額の借金まで背負わされた父は、借金取りの手から早紀を隠すため、彼を衛に託した。
『私は、早紀を信頼のおける人間に、預けたいのです。隠しておきたいのです』
『再びお会いした時には、早紀くんの淹れたコーヒーが出せるようにしておきます』
あの笑顔を、失くしたくない。
伸びやかなあの心を、壊したくない。
衛は、その一心で覚悟を決めたのだ。
ひとつ屋根の下に住むことになった、アルファの衛とオメガの早紀。
波乱含みの同棲生活が、有無を言わさず始まった……!
陰キャな俺、人気者の幼馴染に溺愛されてます。
陽七 葵
BL
主人公である佐倉 晴翔(さくら はると)は、顔がコンプレックスで、何をやらせてもダメダメな高校二年生。前髪で顔を隠し、目立たず平穏な高校ライフを望んでいる。
しかし、そんな晴翔の平穏な生活を脅かすのはこの男。幼馴染の葉山 蓮(はやま れん)。
蓮は、イケメンな上に人当たりも良く、勉強、スポーツ何でも出来る学校一の人気者。蓮と一緒にいれば、自ずと目立つ。
だから、晴翔は学校では極力蓮に近付きたくないのだが、避けているはずの蓮が晴翔にベッタリ構ってくる。
そして、ひょんなことから『恋人のフリ』を始める二人。
そこから物語は始まるのだが——。
実はこの二人、最初から両想いだったのにそれを拗らせまくり。蓮に新たな恋敵も現れ、蓮の執着心は過剰なモノへと変わっていく。
素直になれない主人公と人気者な幼馴染の恋の物語。どうぞお楽しみ下さい♪
優しい檻に囚われて ―俺のことを好きすぎる彼らから逃げられません―
無玄々
BL
「俺たちから、逃げられると思う?」
卑屈な少年・織理は、三人の男から同時に告白されてしまう。
一人は必死で熱く重い男、一人は常に包んでくれる優しい先輩、一人は「嫌い」と言いながら離れない奇妙な奴。
選べない織理に押し付けられる彼らの恋情――それは優しくも逃げられない檻のようで。
本作は織理と三人の関係性を描いた短編集です。
愛か、束縛か――その境界線の上で揺れる、執着ハーレムBL。
※この作品は『記憶を失うほどに【https://www.alphapolis.co.jp/novel/364672311/155993505】』のハーレムパロディです。本編未読でも雰囲気は伝わりますが、キャラクターの背景は本編を読むとさらに楽しめます。
※本作は織理受けのハーレム形式です。
※一部描写にてそれ以外のカプとも取れるような関係性・心理描写がありますが、明確なカップリング意図はありません。が、ご注意ください
起きたらオメガバースの世界になっていました
さくら優
BL
眞野新はテレビのニュースを見て驚愕する。当たり前のように報道される同性同士の芸能人の結婚。飛び交うα、Ωといった言葉。どうして、なんで急にオメガバースの世界になってしまったのか。
しかもその夜、誘われていた合コンに行くと、そこにいたのは女の子ではなくイケメンαのグループで――。
僕の恋人は、超イケメン!!
刃
BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる