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初めての?共同作業
★だらだらしたい
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リリンを丸めこんで、家の名前を『愛の巣』に確定させた私はすっかりご機嫌だった。
『愛の巣』!!!
何と甘美な響きなのだろう?
2人の名前を入れるのも捨てがたかったが、実際長過ぎるのは好みじゃない。
わざとそれを口にして、彼女の意向に沿った振りをしてこの名前に落ち着かせたのだ。
家の内装などは、特別どんな物が良いと言う思い入れが無かったので、彼女の好きにして貰ったのだが、思いの外悪くない様に思える。
今までのゲームだと、生産用の施設と山積みになった箱の詰まっただけの部屋が、彼女の家の定番だった。だから、正直今回もそうなってしまったら流石にどうしようかとは思っていたのだが、普通に居心地が良さそうなものが出来上がったのがとても意外だ。
だからこそ、『愛の巣』と言う名称にした訳なのだが……。
いつもの作業場+荷物置きになるんだったら、『物置き』にしようと思っていたと言うのは内密にしておこうと思う。
名称変更の為に模様替えされてしまうと、目も当てられない。
彼女は、変に思い切りがいい事があるから、こういう場合には少々危険なのだ。
「次は、君の家の方を充実させなくてはな。」
「そーねー。」
すっかり寂しくなってしまった資金を稼ぎ直す為に、出来上がったばかりの作業場で錠剤の作成に勤しみながらそう呟くと、なんとも気のない返事が返ってくる。
「どうしたのかね?」
ぼんやりと窓の外に視線を向ける彼女に戸惑いながら、私も同じ物に目を向けてみた。
モクモクとした、大きな羊を思わせる雲が浮かんだ青い空の下で輝く、澄んだ青い『海』が彼女の心を捕らえているらしい。
海。
海か……。
頭に浮かぶのは、『海遊び』という言葉だ。
服と呼ぶのにはいささか体を覆う面積の少ない布切れを身に纏って(纏うと言う程の布は無いのだが)、海の中で戯れるものらしい。
リリンは、『海遊び』がしたいのだろうか?
私はしたい。
彼女と2人きりで。
一度意識すると、ムクムクとその思いが膨らんできて気が付いたら、私は彼女に海遊びを提案していた。暑い位の太陽の下で、水しぶきの中で笑う彼女もまた美しいに違いない。
「海遊び……。」
「うむ。」
「……水着ないよ?」
「水着でなくとも、軽装で波打ち際で遊ぶくらいなら可能なのではないかね?」
彼女は、ぼんやりとオウム返しに私の提案を繰り返した後、ハッとした様子で予防線を張ってきた。
水着姿も見てみたくはあるが、それはまた後日でもいい。
すっかり海遊びと言う案に取り憑かれていた私は、なんとか彼女に応じて貰えそうな案を捻りだす。
「……イカ下足君でも呼ぶかね?」
「いや、彼等もやりたいことあるでしょ。」
「そんなに私と2人で海遊びと言うのは嫌かね……?」
「え?! いや、そう言う訳じゃないけど……。」
「では、何が気にかかっているのかね?」
「むー……。」
彼女の様子を見ていて、ふと、原因に思い当たる。
「家の中でだらだらしたい?」
「うに?」
私の言葉に、彼女の尻尾が嬉しげに振られた。
「なるほど。家の内装やらで疲れてしまったのか。」
「うにぃ……。」
「ならばそう言ってくれればいいではないか。」
少し呆れながら、彼女の作業のキリが付くのを待つ。
出来上がった品を仕舞いこんだところで、彼女を横抱きにして3階へと向かった。
「ちょ、アル?!」
「ベッドでだらだらしながらイチャイチャするのも悪くない。」
慌てる彼女の額に、唇を落とすと頬が真っ赤に色づく。
……この姿が見れるだけでも、良いな。
彼女を2人で寝てもまだ大きいベッドにそっと降ろし、自分もその横に転がりながら目を細める。
ただ、こうやって隣に横になってだらだらと言葉を交わすのだって悪くない。
『愛の巣』!!!
何と甘美な響きなのだろう?
2人の名前を入れるのも捨てがたかったが、実際長過ぎるのは好みじゃない。
わざとそれを口にして、彼女の意向に沿った振りをしてこの名前に落ち着かせたのだ。
家の内装などは、特別どんな物が良いと言う思い入れが無かったので、彼女の好きにして貰ったのだが、思いの外悪くない様に思える。
今までのゲームだと、生産用の施設と山積みになった箱の詰まっただけの部屋が、彼女の家の定番だった。だから、正直今回もそうなってしまったら流石にどうしようかとは思っていたのだが、普通に居心地が良さそうなものが出来上がったのがとても意外だ。
だからこそ、『愛の巣』と言う名称にした訳なのだが……。
いつもの作業場+荷物置きになるんだったら、『物置き』にしようと思っていたと言うのは内密にしておこうと思う。
名称変更の為に模様替えされてしまうと、目も当てられない。
彼女は、変に思い切りがいい事があるから、こういう場合には少々危険なのだ。
「次は、君の家の方を充実させなくてはな。」
「そーねー。」
すっかり寂しくなってしまった資金を稼ぎ直す為に、出来上がったばかりの作業場で錠剤の作成に勤しみながらそう呟くと、なんとも気のない返事が返ってくる。
「どうしたのかね?」
ぼんやりと窓の外に視線を向ける彼女に戸惑いながら、私も同じ物に目を向けてみた。
モクモクとした、大きな羊を思わせる雲が浮かんだ青い空の下で輝く、澄んだ青い『海』が彼女の心を捕らえているらしい。
海。
海か……。
頭に浮かぶのは、『海遊び』という言葉だ。
服と呼ぶのにはいささか体を覆う面積の少ない布切れを身に纏って(纏うと言う程の布は無いのだが)、海の中で戯れるものらしい。
リリンは、『海遊び』がしたいのだろうか?
私はしたい。
彼女と2人きりで。
一度意識すると、ムクムクとその思いが膨らんできて気が付いたら、私は彼女に海遊びを提案していた。暑い位の太陽の下で、水しぶきの中で笑う彼女もまた美しいに違いない。
「海遊び……。」
「うむ。」
「……水着ないよ?」
「水着でなくとも、軽装で波打ち際で遊ぶくらいなら可能なのではないかね?」
彼女は、ぼんやりとオウム返しに私の提案を繰り返した後、ハッとした様子で予防線を張ってきた。
水着姿も見てみたくはあるが、それはまた後日でもいい。
すっかり海遊びと言う案に取り憑かれていた私は、なんとか彼女に応じて貰えそうな案を捻りだす。
「……イカ下足君でも呼ぶかね?」
「いや、彼等もやりたいことあるでしょ。」
「そんなに私と2人で海遊びと言うのは嫌かね……?」
「え?! いや、そう言う訳じゃないけど……。」
「では、何が気にかかっているのかね?」
「むー……。」
彼女の様子を見ていて、ふと、原因に思い当たる。
「家の中でだらだらしたい?」
「うに?」
私の言葉に、彼女の尻尾が嬉しげに振られた。
「なるほど。家の内装やらで疲れてしまったのか。」
「うにぃ……。」
「ならばそう言ってくれればいいではないか。」
少し呆れながら、彼女の作業のキリが付くのを待つ。
出来上がった品を仕舞いこんだところで、彼女を横抱きにして3階へと向かった。
「ちょ、アル?!」
「ベッドでだらだらしながらイチャイチャするのも悪くない。」
慌てる彼女の額に、唇を落とすと頬が真っ赤に色づく。
……この姿が見れるだけでも、良いな。
彼女を2人で寝てもまだ大きいベッドにそっと降ろし、自分もその横に転がりながら目を細める。
ただ、こうやって隣に横になってだらだらと言葉を交わすのだって悪くない。
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