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お世話になりますっ
ダッチブレッド
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絞り終わったミルクを奉納すると、案の定、魔神様からウッキウキな念話が飛んできた。
『フェリシアちゃん、今日からしばらく、神域にお泊まりに来るって本当!?』
『本当ですよ~』
『嬉しいっ! お夕飯はどうする? 一緒に食べる??』
――お夕飯のことは、考えてなかったな。
『ああ、でも、一緒に作るのも楽しいかも』
『ソレだ!』
魔神様のご希望を叶えつつ、私のお料理スキルアップまで狙えちゃうっ。
なんて、なんて素敵なご提案!
『それじゃ、夜は一緒に御飯をつくろうか」
わたしの反応に返ってきたのは、魔神様の嬉しそうな声。
「なにはともあれ、今はお昼の乳製品まつりかな。お腹すいたでしょう?』
『グーグーですっ』
なにせ、昨日お話が出てからずーっと『乳製品まつり』とやらを楽しみにしていたのだ。その上、ミルギューに乗っての移動からの乳搾りで、お腹はペコペコ。どーんと来い! ですよ?
『今日は、チーズたっぷりお惣菜パンの詰め合わせだよ。最初だから、匂いの少ないものをチョイスしました』
魔神様のいたずらっぽい声と同時に、目の前に布がかけられた大きなバスケットが二つ現れた。
片方はほんわり温かくって、もう片方はちょっぴり冷たい。
そして、温かい方から漂う、匂いがなんともいえずに暴力的!
ご飯はいつもどおり、にぃにが席についてから――と思うのにどうしても我慢しきれなくって、ついついバスケットの覆いをペロリンチョ。
障害物がなくなって、ダイレクトに襲ってくる美味しい香りに、思わず「ふわぁ~っ!」と大きな声を上げてしまう。なんというかね、カゴの中に詰まってるパンからほんわりと湯気があがってるのっ!
――コレは、まずいっ!!
コレは、絶対に美味しいやつだ!
そして、絶対に食べ過ぎるっ!
「あっ! ひどい、フェリシア! そんな美味しそうなもの、まさか一人で食べる気!?」
美味しい匂いには、にぃにもあっという間に気がついて、お耳とシッポをピンと立てて慌てて飛んできた。プンプク膨らむほっぺが可愛い。
「だって……すんごい美味しそうな匂いがするんだもの」
「『だって』じゃないよ」
「ごめんねぇ」
『でもでもだって』と言いたくなる匂いなんだもの。仕方がないと思って欲しい。
「ところで、これが乳製品まつりのご飯?」
「そうそう。『チーズたっぷりダッチブレッド』だって」
バスケットの中にあるパンの中でも一番大きな物を選んで手に取り、クンカクンカと嗅いでみると、とっても幸せな気持ちがムクムク胸に湧いてくる。
あ~んと、大きくお口を開けてまぁるいパンにパクリとかじりつく。カリッとした歯ざわりのあとに、なぜかムッチリとした噛みごたえ。
食感がとてもおもしろい。
コレは良いものだなどと思っていると、パンの中からトロリ蕩けたあったかチーズが口の中に飛び込んできた。
「「――うんまっ」」
同時にかじりついたにぃにと、一泊置いた感嘆の声が重なる。
いつものチーズも美味しいけれど、ソレとはまた違う、かすかな甘味に酸味がお口の中に広がった。
――ナニコレ、すんごい、幸せの味だ。
もぐもぐゴックン
もぐゴックン
お口の中から『美味しい』がすぐに一口モグモグリ。
そんなことを続けていたら、あっという間に両手で持ってもまだ大きいサイズのパンが無くなった。もっと食べたかったけど、バスケットの中に同じパンはない。
がっかりだ。
『ダッチブレッドはね、バターを使った茶麦パンに3種のチーズのフィリングを詰めたものなんだよ』
魔神様のお言葉を聞いて、思わず空っぽになってしまった自分の両手に目を落とす。
そこに、もうさっきのパンはないのに。
あのパンの中に、乳製品が4つも入ってただなんて驚きだ。
「にぃに、今のパン。チーズが3種類も入ってるんだって」
「え。チーズっていつもの以外のもあるの??」
わたしもにぃにも、チーズはいつも食べているものしか知らなかった。だから、他にも色んな種類があると聞いただけでも驚きだ。
「びっくりだよね」
目を丸くするにぃにに同意しながら、バスケットの中身を確認し直す。さっきと同じパンが、バスケットの中にはまだたくさん入ってる。
「もうひとつ頂戴」
「ん。ここに置くから、テキトーにとって」
このパンはとっても美味しいから、にぃにもどうせたくさん食べるだろう。
わたしは互いの手が届きやすい場所にパンの入ったバスケットを置いてから次のパンを一つ手に取る。にぃにが自分の分を手に取るのと同時に、大きくパクリ。
やっぱりとっても美味しくて、ほっぺをおさえて足とシッポをバタバタさせた。
『フェリシアちゃん、今日からしばらく、神域にお泊まりに来るって本当!?』
『本当ですよ~』
『嬉しいっ! お夕飯はどうする? 一緒に食べる??』
――お夕飯のことは、考えてなかったな。
『ああ、でも、一緒に作るのも楽しいかも』
『ソレだ!』
魔神様のご希望を叶えつつ、私のお料理スキルアップまで狙えちゃうっ。
なんて、なんて素敵なご提案!
『それじゃ、夜は一緒に御飯をつくろうか」
わたしの反応に返ってきたのは、魔神様の嬉しそうな声。
「なにはともあれ、今はお昼の乳製品まつりかな。お腹すいたでしょう?』
『グーグーですっ』
なにせ、昨日お話が出てからずーっと『乳製品まつり』とやらを楽しみにしていたのだ。その上、ミルギューに乗っての移動からの乳搾りで、お腹はペコペコ。どーんと来い! ですよ?
『今日は、チーズたっぷりお惣菜パンの詰め合わせだよ。最初だから、匂いの少ないものをチョイスしました』
魔神様のいたずらっぽい声と同時に、目の前に布がかけられた大きなバスケットが二つ現れた。
片方はほんわり温かくって、もう片方はちょっぴり冷たい。
そして、温かい方から漂う、匂いがなんともいえずに暴力的!
ご飯はいつもどおり、にぃにが席についてから――と思うのにどうしても我慢しきれなくって、ついついバスケットの覆いをペロリンチョ。
障害物がなくなって、ダイレクトに襲ってくる美味しい香りに、思わず「ふわぁ~っ!」と大きな声を上げてしまう。なんというかね、カゴの中に詰まってるパンからほんわりと湯気があがってるのっ!
――コレは、まずいっ!!
コレは、絶対に美味しいやつだ!
そして、絶対に食べ過ぎるっ!
「あっ! ひどい、フェリシア! そんな美味しそうなもの、まさか一人で食べる気!?」
美味しい匂いには、にぃにもあっという間に気がついて、お耳とシッポをピンと立てて慌てて飛んできた。プンプク膨らむほっぺが可愛い。
「だって……すんごい美味しそうな匂いがするんだもの」
「『だって』じゃないよ」
「ごめんねぇ」
『でもでもだって』と言いたくなる匂いなんだもの。仕方がないと思って欲しい。
「ところで、これが乳製品まつりのご飯?」
「そうそう。『チーズたっぷりダッチブレッド』だって」
バスケットの中にあるパンの中でも一番大きな物を選んで手に取り、クンカクンカと嗅いでみると、とっても幸せな気持ちがムクムク胸に湧いてくる。
あ~んと、大きくお口を開けてまぁるいパンにパクリとかじりつく。カリッとした歯ざわりのあとに、なぜかムッチリとした噛みごたえ。
食感がとてもおもしろい。
コレは良いものだなどと思っていると、パンの中からトロリ蕩けたあったかチーズが口の中に飛び込んできた。
「「――うんまっ」」
同時にかじりついたにぃにと、一泊置いた感嘆の声が重なる。
いつものチーズも美味しいけれど、ソレとはまた違う、かすかな甘味に酸味がお口の中に広がった。
――ナニコレ、すんごい、幸せの味だ。
もぐもぐゴックン
もぐゴックン
お口の中から『美味しい』がすぐに一口モグモグリ。
そんなことを続けていたら、あっという間に両手で持ってもまだ大きいサイズのパンが無くなった。もっと食べたかったけど、バスケットの中に同じパンはない。
がっかりだ。
『ダッチブレッドはね、バターを使った茶麦パンに3種のチーズのフィリングを詰めたものなんだよ』
魔神様のお言葉を聞いて、思わず空っぽになってしまった自分の両手に目を落とす。
そこに、もうさっきのパンはないのに。
あのパンの中に、乳製品が4つも入ってただなんて驚きだ。
「にぃに、今のパン。チーズが3種類も入ってるんだって」
「え。チーズっていつもの以外のもあるの??」
わたしもにぃにも、チーズはいつも食べているものしか知らなかった。だから、他にも色んな種類があると聞いただけでも驚きだ。
「びっくりだよね」
目を丸くするにぃにに同意しながら、バスケットの中身を確認し直す。さっきと同じパンが、バスケットの中にはまだたくさん入ってる。
「もうひとつ頂戴」
「ん。ここに置くから、テキトーにとって」
このパンはとっても美味しいから、にぃにもどうせたくさん食べるだろう。
わたしは互いの手が届きやすい場所にパンの入ったバスケットを置いてから次のパンを一つ手に取る。にぃにが自分の分を手に取るのと同時に、大きくパクリ。
やっぱりとっても美味しくて、ほっぺをおさえて足とシッポをバタバタさせた。
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