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ブロッキ神国横断中
東に行こうっ!
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「――まあ、フェリシアちゃん達が神職に思うとこがあるってのは理解したけど、今は、明日からどう動くかを決めんのが先っしょ」
というピエリスさんの言葉で、頭を切り替える。
選択肢に上がっているのは、まず、一応は街道があるという北東のラナク聖王国へ向かうこと。
ただでさえ寒くなってきているというのに、北に向かうとそれがさらに厳しいことになる。ソレはわたしとにぃにが嫌なので、選びたくない選択肢だ。
次点で、南東にあるトレルリ王国。ただし、この国に向かうための道がない上に山脈超えが必要だ。夏場でもキツい道程だそうで、冬も間近なこの季節では自殺行為だとピエリスさんとクリナムさんが口を揃えて言うので、この選択肢はナシ。
「南への道は閉ざされ、南東に向かう山越えには季節的に自殺行為」
「北東に向かうのもナシっつ―と、残されんのは東か西の魔獣領域しかないっしょ」
「「魔物領域……」」
「んー……東の方が、まだマシ……かなぁ? 川沿いに下れりゃ、トレルリに入れっかもしれんよね」
ちなみに、西にあるは緩やかな大河だけど、魔物領域のど真ん中にある湖へ直行する羽目になる。そこからさらに西に向かえば人族領域に入れるけれど、強行するのは避けたいみたい。
――わたしとにぃにが足手まといってことだね。
にぃにはヘソを曲げそうだけど、理解はできます。
もう一方の東の方は、わたし達が通ってきた切り立った崖のある場所だ。見通しの悪い中、突然、地面がなくなるというのは、とっても心臓に悪い。騎獣に任せておけば避けてくれるけど、下手に手綱を取るのは危険で危ないんだよね。
「なんか、嫌でも北東のラナク聖王国に向かえって感じだけど……」
「ええ~!?」
北に向かったほうが良さそうだというにぃにの言葉に、思わず抗議の声を上げる。
――寒いのは嫌だっ!
とっさにしたのは、胸元にしまってある『簡易神殿』を握ること。
――なんか、南の方にいくいい方法……っ!
『南に行くいい方法かぁ……情報神、なんかある?』
どうもタイミング的にお暇だったのか、魔神様はちょうどわたし達の様子を覗いていたらしい。情報神様に、可愛らしく良い案をおねだりする魔神様の声が頭に響いてきた。
『姫さん、こーゆーのは寵児ちゃん達にキチンと考えさせないとダメだよ』
なーんて言いつつ、情報神様の声は、嬉しいを通り越してデレデレしてる。
ウチのおとんとおんなじで、すっかり骨抜きにされてるから仕方ないんだろうけど。
『ちょっとだけ、ちょっとだけ、ね?』
なおも聞こえてくる会話に耳を澄ませていると、情報神様はあっという間に魔神様のおねだり攻撃に陥落した。
情報神様のオススメルートは、東に向かうルート。
どうやら、の崖沿いに南東にある山に入れば、フォレルーポの足で半日くらいで川辺に降りられるらしい。そこから先は、歩いて南に下ることができる。ピエリスさんの希望的観測が正しいってことだね。
――なるほどなるほど。
情報神様、魔神様、ありがとうございますっ。
心の中でお礼を言いつつ、早速、手を上げ口を開く。
「東っ! 東の崖沿いに南に向かってみようっ」
「お? 俺の意見さいよー?」
「うにうに」
嬉しそうな顔をするピエリスさんに大きくうなずくと、クリナムさんは少し困り顔。
「ピエリスが言っているのは、かなり都合の良い希望なんだが……」
東から国外に出られなかった場合にガッカリするのが心配だと続ける彼を、にぃには小さく首を振って黙らせた。
「ダメだったら、北東に向かうってことでいいでしょ」
「うにうに。ダメだったら仕方ないよね」
魔神様と情報神様のおかげで東から国外への脱出ができるのはわかっているけど、黙っとく。知ってたんなら、最初からそっちに向かってるのが普通だし。
だってね?
わたしとにぃにが住んでた村は、北東にあったんだもの。
知ってたら、わざわざ南西にある山あいの道になんて来なかったよ。
――そういや情報神様ってば、地図を書きながら妙にニヤニヤしてたっけ……
もしかして情報神様は、南西の道から南の国に向かえないって分かってたのかも。
だとしたら、今度会ったときにはちょっぴり意趣返しを……わたしじゃ無理だね。
魔神様にベタベタするくらいしか、思い付かないや。
なにはともあれ、今いる場所から東に向かうことを決めて、その日のお話し合いは終了したんだけど――
「あ――クリナム」
「うん?」
「道中、医療行為は禁止な」
「……努力する」
目的地に着く前に雪がふらなきゃ、多少の寄り道は問題ないかなと思います。
というピエリスさんの言葉で、頭を切り替える。
選択肢に上がっているのは、まず、一応は街道があるという北東のラナク聖王国へ向かうこと。
ただでさえ寒くなってきているというのに、北に向かうとそれがさらに厳しいことになる。ソレはわたしとにぃにが嫌なので、選びたくない選択肢だ。
次点で、南東にあるトレルリ王国。ただし、この国に向かうための道がない上に山脈超えが必要だ。夏場でもキツい道程だそうで、冬も間近なこの季節では自殺行為だとピエリスさんとクリナムさんが口を揃えて言うので、この選択肢はナシ。
「南への道は閉ざされ、南東に向かう山越えには季節的に自殺行為」
「北東に向かうのもナシっつ―と、残されんのは東か西の魔獣領域しかないっしょ」
「「魔物領域……」」
「んー……東の方が、まだマシ……かなぁ? 川沿いに下れりゃ、トレルリに入れっかもしれんよね」
ちなみに、西にあるは緩やかな大河だけど、魔物領域のど真ん中にある湖へ直行する羽目になる。そこからさらに西に向かえば人族領域に入れるけれど、強行するのは避けたいみたい。
――わたしとにぃにが足手まといってことだね。
にぃにはヘソを曲げそうだけど、理解はできます。
もう一方の東の方は、わたし達が通ってきた切り立った崖のある場所だ。見通しの悪い中、突然、地面がなくなるというのは、とっても心臓に悪い。騎獣に任せておけば避けてくれるけど、下手に手綱を取るのは危険で危ないんだよね。
「なんか、嫌でも北東のラナク聖王国に向かえって感じだけど……」
「ええ~!?」
北に向かったほうが良さそうだというにぃにの言葉に、思わず抗議の声を上げる。
――寒いのは嫌だっ!
とっさにしたのは、胸元にしまってある『簡易神殿』を握ること。
――なんか、南の方にいくいい方法……っ!
『南に行くいい方法かぁ……情報神、なんかある?』
どうもタイミング的にお暇だったのか、魔神様はちょうどわたし達の様子を覗いていたらしい。情報神様に、可愛らしく良い案をおねだりする魔神様の声が頭に響いてきた。
『姫さん、こーゆーのは寵児ちゃん達にキチンと考えさせないとダメだよ』
なーんて言いつつ、情報神様の声は、嬉しいを通り越してデレデレしてる。
ウチのおとんとおんなじで、すっかり骨抜きにされてるから仕方ないんだろうけど。
『ちょっとだけ、ちょっとだけ、ね?』
なおも聞こえてくる会話に耳を澄ませていると、情報神様はあっという間に魔神様のおねだり攻撃に陥落した。
情報神様のオススメルートは、東に向かうルート。
どうやら、の崖沿いに南東にある山に入れば、フォレルーポの足で半日くらいで川辺に降りられるらしい。そこから先は、歩いて南に下ることができる。ピエリスさんの希望的観測が正しいってことだね。
――なるほどなるほど。
情報神様、魔神様、ありがとうございますっ。
心の中でお礼を言いつつ、早速、手を上げ口を開く。
「東っ! 東の崖沿いに南に向かってみようっ」
「お? 俺の意見さいよー?」
「うにうに」
嬉しそうな顔をするピエリスさんに大きくうなずくと、クリナムさんは少し困り顔。
「ピエリスが言っているのは、かなり都合の良い希望なんだが……」
東から国外に出られなかった場合にガッカリするのが心配だと続ける彼を、にぃには小さく首を振って黙らせた。
「ダメだったら、北東に向かうってことでいいでしょ」
「うにうに。ダメだったら仕方ないよね」
魔神様と情報神様のおかげで東から国外への脱出ができるのはわかっているけど、黙っとく。知ってたんなら、最初からそっちに向かってるのが普通だし。
だってね?
わたしとにぃにが住んでた村は、北東にあったんだもの。
知ってたら、わざわざ南西にある山あいの道になんて来なかったよ。
――そういや情報神様ってば、地図を書きながら妙にニヤニヤしてたっけ……
もしかして情報神様は、南西の道から南の国に向かえないって分かってたのかも。
だとしたら、今度会ったときにはちょっぴり意趣返しを……わたしじゃ無理だね。
魔神様にベタベタするくらいしか、思い付かないや。
なにはともあれ、今いる場所から東に向かうことを決めて、その日のお話し合いは終了したんだけど――
「あ――クリナム」
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