お前が結婚した日、俺も結婚した。

jun

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関係者一同ほぼ勢揃い

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「蓮・・・蓮だよな・・蓮…」

俺の名前を連呼する慎吾はボロボロと涙を溢し泣き出した。

呆然としている俺…と友利。

駆け寄って俺に抱きつく慎吾が、

「ごめん…蓮…頼むから…もう逃げんなよ・・・蓮…頼むから…」

「慎吾、ごめんな、お前の話しを聞かずに逃げた。さっき雄大から聞いたばっかだけど、大丈夫なのか?
ちゃん飯食ってんのかよ、痩せたし、筋肉も落ちたな、デブんぞ!」

「蓮だ・・やっと蓮に会えた・・口が悪いのも変わってない・・・」

その時、

「荒川さん!本当にすみませんでした!」

友利が土下座して慎吾に謝った。

「え?え⁉︎誰?何なの⁉︎」

「とりあえず、またあっちの席に移ろう。
カウンターで横並びで話しすんのもおかしいだろ」と雄大。

こんどは奥まで行かず、真ん中辺りのテーブル席に俺の横に慎吾、向かいに雄大と友利が座った。
慎吾はずっと俺を見ている。

「てめぇ、話しする気ねえだろ!前見ろ、前!」

「だってどんだけ蓮の事考えてたと思ってんだよ!蓮が出ていく前も顔見てなかったのに、俺がどんだけお前を探したか知らねえだろ!
親父さんも隼也さんも教えてくんねえし!」

「今はこの状況の説明をするから待ってろ!」

向かいに座る友利が、

「こんなに威勢のいい本田、中学以来だ…懐かしい…」と涙する友利。

「なあ蓮、こいつ誰?なんでお前見て泣いてんの?」
友利を睨む慎吾。

「慎吾、今から説明するから大人しくして聞けよ!出来ないなら帰れ。代わりに西山を呼ぶから。」と雄大。

「もう面倒だから西山呼んで、俺の実家行こう。親父達にも説明したいし。
急だから後日で。
ここだって急遽閉めてくれたんだ。マスターに迷惑かけんな!」
と言うと、

「だったらここで話そう。俺も一応志帆の保護者だし、飲み物も食べ物も用意出来るから。大人数でも大丈夫だよ。」
とマスターが言ってくれて、雄大が西山に連絡し、俺は親父に連絡した。

その間、慎吾は友利を問い詰めていた。

「お前、蓮の何なの?なんで俺に土下座した?今簡単に1分で説明しろ!」

「わ、私は友利志帆、荒川さんと同じ会社で佐藤美咲の同期で、本田の中学の同級生です。歓迎会で美咲と荒川さんをマンションに運んだのは私です。
私は荒川さんのマンションだと思って連れて行ったけど、美咲に騙されて共犯にさせられました。
美咲が誰かに妊娠したと告白していたのを数日前に聞いて、荒川さんの子供だと騙そうとしているのかと思ったので、怖くなって会社を辞めて逃げました。
本田とは偶然会って、結婚しましたが、肉体関係はありません!」

「はあ⁉︎結婚⁉︎お前と蓮、結婚したの⁉︎何で⁉︎」

「その辺の説明をこれからするんだと思います…ほんとにすみませんでした…」

「で?蓮と何処に住んでんだよ、毎日一緒に飯食ってんのか?朝、蓮に見送りされてんのか?あぁ⁉︎ほら言えよ!イテッ…」

友利に絡んでいる慎吾の頭を思いっきり引っ叩いた。
「お前は友利に絡んでんじゃねえよ!一応俺の奥さんなんだから。」と言うと、

「何でだよ…何で結婚なんかしてんだよ…」と泣く慎吾に、

「てめぇも結婚してんだろうが、ボケが!」
と怒鳴る。

「まあまあ、落ち着け。久しぶりに仲良い二人が見れて嬉しいが、とりあえず座ろう」

雄大が俺達を治めているのを見た友利が、

「久しぶりだなぁ…本田の悪態。中学の時も口悪かったもんなぁ…顔綺麗なのに。」

「「ブハッ!」」

「てめぇはバカだったがな、友利!」

「で、友利が佐藤の同期なのに、なんで蓮の同級生なの?」

「さっきまで“さん”付けだったのに…呼び捨て…」
小声で呟く友利に、
「お前は呼び捨てで充分だ!何てったって俺を罠に嵌めた一員だからな!そして蓮の嫁だからだ!」

「聞き捨てならないですね。志帆は私の姪ですが、娘でもあります。
詳しい話しも聞かず、本田君を苦しめ、悲しませた貴方に姪を罵る資格なんかないと思うのですが!」

マスターまで熱くなり出したので、

「マスターの言う通りだ、慎吾。お前に友利を責める資格はない。

今からあれから何があってこうなったのかを説明するから、喧嘩したいならここから出てけ。
隼ちゃんは仕事で来れないから親父が30分後くらいには来る。西山は?」

雄大に話しをふると、「今から急いでこっち来るって。30分くらいかな。」

じゃあ30分後に話し始めようとなり、マスターは摘める物を作り出し、雄大は友利に会社内での佐藤美咲の話しを聞き出していた。

慎吾は喋ると俺に怒られるから、黙って俺にしがみついていた。

「お前さあ、俺に捨てられるとか思ってんなら、なんで浮気すんの?理解出来ないんだけど。逆に俺が捨てられると思ってたんだけど。俺子供産めないし。」
と俺が言えば、

「お前は美人だから外に出ちゃったら、俺よりイイ男にすぐ攫われる。
いつ振られるか怖いから蓮の代わりの女を探してた。
でもそんな女いまだに見つけられない…。
蓮に捨てられたら俺は死ぬ…。」
とボソボソ話す慎吾に、

「お前は頭良いのにバカだな…友利もバカだと思ったけど、慎吾はもっとバカだな…。

俺の好みは友利が知ってるから落ち着いたら聞いてみろ。ソイツは本当に良い奴だった。
ソイツよりもお前を好きになった俺が、お前以外好きになるわけないだろ、アホが!」

「聞いた事ないんだけど、そんな奴の事。
誰?今も会ってんの?クラス会とかで会ってんの⁉︎」

「もうお前は喋んな!」

そんなこんなで、西山が到着した。

「蓮!」

西山が俺に抱きついた。

「めっちゃ探したよ、心配した…みんな心配してる…良かった、元気そうだ…」
泣いているのか、声が震えている。

「ごめん、心配かけた、西山。なんか色々大変だったみたいで…迷惑かけて済まなかった…。泣くなよ、西山。」

男二人に抱きつかれている所に親父が到着した。

「あれ?慎吾がいる!そして其方は…ウチに来た事ある子だ、委員長?泣いてる?何これ、どういう事?」
友利の叔父のマスターに助けを求めている親父。

そして、この騒動の最初からの説明を雄大と西山が話し、途中慎吾と友利が補足しながら結婚式までの話しを俺と親父、マスターに説明してくれた。
結婚式の後から今までの説明は西山がしてくれた。
慎吾は佐藤美咲と関わりたくなくて西山に丸投げしているそうだ。

そして俺の方の説明をあのマンションから逃げた後の話しを友利とマスターが補足しながら説明した。

全員揃ったのが16時過ぎ。
今は既に18時を過ぎ、もう直ぐ19時になる。

「とりあえず、これで慎吾側の話しと、蓮側の話しを擦り合わせ出来た。
友利さんと蓮が一緒にいたのは結果的に良かった。
どちらかが居なかったらまだまだこの話しは終わらなかった。
1年なんて時間は取らん、一気に片付ける。」
と西山が言うと、

「じゃあ隼也も手伝わそう、隼也も弁護士だから。」と親父。

「うちの息子がとっても傷付けられてるからね、きっちり責任取ってもらいましょう、その腐れビッチに。
ついでに不倫相手の男にも。聞いた話しだと、不倫がバレて左遷されたんでしょ?社長の甥っ子だからって何しても良い訳ないもんね。
話しの分かる人は部長さんなのかな。
隼也に部長さんと話ししてもらおう。
なんなら俺もその席につくし。
使える駒、全部使って息子を泣かせた、かたをつけてもらう。
作家舐めんな、出版社に記事流してくれるわ!」

「待て待て、専門家に任せよ、親父!素人が下手に出ていっちゃダメだから!」



ほぼ関係者が勢揃いし、話しを聞いて何があったのかが全て分かった。

これから西山と隼ちゃんが表に立って問題を解決してくれるだろう。


でもその後の俺と慎吾の事はまだ何も決まってないし、これからどうするかも何も決めていない俺は、今日、何処に帰れば良いんだろうと考えていた。

友利はマスターと帰るようだし、雄大は嫁さんと子供が待ってるからと既に帰った。
西山は親父と一緒に俺の実家にこれから行くようだ。
なら俺も、と親父について行こうとしたら、

「お前は慎吾と話しなさい。これ、お前を離さないよ。今夜は慎吾と昔のマンションか、今のお前のマンションに一緒帰りな。
委員長と隼也の話しは多分長くなるから。」
と親父に言われた。

そう慎吾は俺にしがみついている。

「分かった…って、まだあのマンション借りてんの?誰が住んでんの?お前何処に今住んでんの?」と慎吾に聞けば、

「新居に一人で住んでる…一度もあの女は足を踏み入れていない…家具の趣味は悪いが…。
昔のマンションはうちが家賃払ってくれてる。一人であのマンションに居たらお前を思い出して死にたくなるから行ってない…。
でも、無くしたくなかったから、そのままにしてる…」

「じゃあ…昔のマンションに今夜は行こう。
少し埃っぽいだろうけど、一応俺達既婚者なんで。」


そして俺と慎吾はマンションに向かった。
















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