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The killer of paranoid Ⅲ
第十八話
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夏樹の家では、クリスマスの飾り付けと盛り沢山の料理がテーブルに並んでいる。特に焼けた七面鳥の肉の色艶が輝いて見える。
「ちょっと頑張った」
ぶい、と霞がピースサインして笑顔を見せる
「すごいね、料理得意とは聞いてたけど」
「今度一緒に作らない?」
「同じもの作れる気がしないかな」
「夏樹さん、不器用っすからねえ」
「バク、うっさい」
「最近落ち着いてるけど、進展はあったの?バクさんの妹さんの件」
「こないだようやく上に掛け合ったっす。めっさ怒られたんすが・・・協力して貰って植えられた種は除去してもらえるようになったっす。もし妹の目的が思いを集めて、何らかの祈りや思いを増幅する為に動いているなら行動を移すとしたらクリスマスの今日っすね。」
「つまり、今日であんたともお別れね。ようやく解放されるかと思うと涙が」
「ちょっとは寂しいとかないんすか」
「あると思う?」
「あっハイ」
準備も整った所で、パーティーが始まりクラッカーを鳴らす。
「メリークリスマス!!」
霞の家族との親睦会も兼ねたクリスマスパーティーは事の他上手く行った。霞の少ない思い出の写真を母親と一緒に眺めて霞も嬉しそうにしている。クリスマスプレゼントの交換もして、盛り上がった。お酒を飲める両親達は酔った状態で酩酊している。時間もそこそこに過ぎた頃合いになって、陰陽庁から連絡が入って玄関へと向かう。
「気を付けてね」
「ん、ちょっくらバクの妹さん達に会ってくる。絶対今夜でケリつけるわ」
夏樹はそう返して現場へ急行して行った。
ガラス張りで煌めく高層階の夜景の見えるレストランで、男女二人が向かい合ってワインで乾杯する。
「メリークリスマス」
「メリークリスマス、こんな所に連れて来ていいの?奥さん居るんでしょ?」
「なーに、帰ったらサンタになるから大丈夫」
「まぁ、いけない人。ここのレストラン高いんでしょ?」
「ああ、期待して良いよ」
ウェイターが、巨大なクリスマスケーキを二人の前に置いて、二人はきょとんとする。
「ちょっと、ウェイターさん間違ってるよ。まだ前菜すら来てないんだが・・・!?」
ウェイターの服を着た者の顔を見て男性はぎょっとする。目から血の涙を流した覆面マスクの巨漢が立っているのだから無理もない。
「カップルは滅すべし!!!」
二人の頭を押さえて巨大ケーキにめり込ませるテーブルが壊れて食器類が音を立てて地面に落ちる。そのレストランに居た全ての者が視線を巨漢に移した。
「リア充は爆発すべし!!!」
指をパチンと鳴らすと、カップル客が全員軽い爆発が起きて髪の毛が焦げている。
「しか~~~し!!!クリスマスにぼっちな奴とファミリーと子供は楽しんで良し!!!子供よ、ケーキをあげよう。フハハハハハハ!!!ではさらば!!!」
ガラスを割ってその場を去っていく。彼こそはクリスマス限定の嫉妬の化身。目から止まらぬ血涙を流す人の業を背負う者である。
「ちょっと頑張った」
ぶい、と霞がピースサインして笑顔を見せる
「すごいね、料理得意とは聞いてたけど」
「今度一緒に作らない?」
「同じもの作れる気がしないかな」
「夏樹さん、不器用っすからねえ」
「バク、うっさい」
「最近落ち着いてるけど、進展はあったの?バクさんの妹さんの件」
「こないだようやく上に掛け合ったっす。めっさ怒られたんすが・・・協力して貰って植えられた種は除去してもらえるようになったっす。もし妹の目的が思いを集めて、何らかの祈りや思いを増幅する為に動いているなら行動を移すとしたらクリスマスの今日っすね。」
「つまり、今日であんたともお別れね。ようやく解放されるかと思うと涙が」
「ちょっとは寂しいとかないんすか」
「あると思う?」
「あっハイ」
準備も整った所で、パーティーが始まりクラッカーを鳴らす。
「メリークリスマス!!」
霞の家族との親睦会も兼ねたクリスマスパーティーは事の他上手く行った。霞の少ない思い出の写真を母親と一緒に眺めて霞も嬉しそうにしている。クリスマスプレゼントの交換もして、盛り上がった。お酒を飲める両親達は酔った状態で酩酊している。時間もそこそこに過ぎた頃合いになって、陰陽庁から連絡が入って玄関へと向かう。
「気を付けてね」
「ん、ちょっくらバクの妹さん達に会ってくる。絶対今夜でケリつけるわ」
夏樹はそう返して現場へ急行して行った。
ガラス張りで煌めく高層階の夜景の見えるレストランで、男女二人が向かい合ってワインで乾杯する。
「メリークリスマス」
「メリークリスマス、こんな所に連れて来ていいの?奥さん居るんでしょ?」
「なーに、帰ったらサンタになるから大丈夫」
「まぁ、いけない人。ここのレストラン高いんでしょ?」
「ああ、期待して良いよ」
ウェイターが、巨大なクリスマスケーキを二人の前に置いて、二人はきょとんとする。
「ちょっと、ウェイターさん間違ってるよ。まだ前菜すら来てないんだが・・・!?」
ウェイターの服を着た者の顔を見て男性はぎょっとする。目から血の涙を流した覆面マスクの巨漢が立っているのだから無理もない。
「カップルは滅すべし!!!」
二人の頭を押さえて巨大ケーキにめり込ませるテーブルが壊れて食器類が音を立てて地面に落ちる。そのレストランに居た全ての者が視線を巨漢に移した。
「リア充は爆発すべし!!!」
指をパチンと鳴らすと、カップル客が全員軽い爆発が起きて髪の毛が焦げている。
「しか~~~し!!!クリスマスにぼっちな奴とファミリーと子供は楽しんで良し!!!子供よ、ケーキをあげよう。フハハハハハハ!!!ではさらば!!!」
ガラスを割ってその場を去っていく。彼こそはクリスマス限定の嫉妬の化身。目から止まらぬ血涙を流す人の業を背負う者である。
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