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王宮の執務室。
分厚いカーテンが閉ざされた室内は、静寂に包まれていた。
私はマホガニーの執務机に肘をつき、目の前に立つ側近からの報告に耳を傾けていた。
「……というわけで、昨日の学園での騒動についてです。ミディア嬢がリリナ嬢を階段から突き落とし、その隙に猫を誘拐して『旨そうだ』と呟きながら逃走した、との噂が広まっております」
側近の騎士アレクが、極めて真面目な顔で報告書を読み上げる。
私はしばらく沈黙を守っていたが、やがて耐えきれずに吹き出した。
「くっ……ふははは!」
「殿下、笑い事ではありません。公爵令嬢が『猫食い』のレッテルを貼られているのですよ?」
「いや、すまない。想像してしまったんだ。あのミディアが、眉間にシワを寄せて子猫を凝視し、『旨そうだ(可愛すぎて食べちゃいたい)』と呟いている姿を」
目に浮かぶようだ。
彼女のことだ。きっと、怪我をした猫を心配して、恐ろしい形相で診察していたに違いない。
そして「突き落とされた」と騒ぐリリナ嬢のことなど、視界に入ってもいなかったのだろう。
「相変わらずだな、私の婚約者は」
私は報告書を手に取り、そこに描かれた挿絵(ミディアが猫を丸呑みしようとしている想像図)を指でなぞった。
「可愛い」
「……殿下の『可愛い』の基準は、ときどき理解に苦しみます」
アレクが呆れたように溜息をつく。
無理もない。
世間一般の目から見れば、ミディア・ベルンシュタインは「氷の処刑台」と呼ばれる恐ろしい悪役令嬢だ。
鋭い眼光。
近寄りがたい威圧感。
そして、次々と巻き起こる暴力的な(誤解による)伝説の数々。
だが、私には見える。
あの鋭い眼光の裏にある、極度の近眼と、怯え震える小動物のような瞳が。
威圧感の正体が、単なる人見知りと緊張による硬直だということが。
「アレク。お前は分かっていないな」
私は椅子の背もたれに深く体を預けた。
「彼女は、私が知る限り、この国で最も不器用で、最も愛らしい生き物だ」
◇
初めて彼女に興味を持ったのは、ある夜会のことだった。
当時の私は、周囲の貴族たちの媚びへつらいに辟易していた。
「フレデリック殿下、素晴らしい剣捌きでした」
「殿下の聡明さは我が国の宝です」
どいつもこいつも、私の顔色を窺い、心にもないお世辞を並べる。私の「王子」という肩書きしか見ていない連中ばかりだ。
そんな中、彼女だけが違った。
壁の花としてポツンと佇んでいたミディア。
私が近づくと、彼女は私を睨みつけた(ように見えた)。
周囲の令嬢たちが頬を染めて私を見る中、彼女だけが、まるで親の仇を見るような目で、私の眉間あたりを凝視していたのだ。
『なんだ、この女は』
最初は不愉快だった。
だが、よく観察してみると、彼女の手が震えていることに気づいた。
そして、私がお辞儀をすると、彼女は慌ててお辞儀を返そうとして、自分のドレスの裾を踏んでよろめき、それを誤魔化すためにさらに怖い顔で私を睨んだのだ。
『……怯えているのか?』
その瞬間、私の中で何かが弾けた。
面白い。
彼女は私に媚びないのではなく、単にテンパっているだけなのだ。
それから私は、彼女を目で追うようになった。
クッキー事件も傑作だった。
あの黒い炭のような塊。毒見役たちが震え上がる中、私はそれを口にした。
味は絶品だった。
見た目は最悪だが、中身は極上。
それはまるで、ミディアそのものではないか。
「……クックッ」
思い出し笑いが止まらない。
先日のお忍び視察での魔馬事件もそうだ。
普通なら悲鳴を上げて私にしがみつく場面で、彼女はあろうことか、魔獣の前に立ちはだかり、眼力だけで制圧してしまった。
「守られるだけのヒロインなど、掃いて捨てるほどいる。だが、魔獣を睨み殺し、私を守ろうとする婚約者は彼女だけだ」
「殿下、ノロケはその辺にしてください」
アレクが冷ややかに言った。
「問題はリリナ・メルローズ男爵令嬢です。今回の階段の一件、明らかに自作自演でしょう」
「ああ、分かっている」
私は真顔に戻った。
リリナ。ピンク髪の愛らしい令嬢。
彼女が裏で私の婚約者の座を狙い、ミディアを陥れようと画策していることは、影からの報告ですべて把握している。
学園でのいじめ捏造。
お茶会でのドレス汚し工作。
そして今回の階段落ち。
「浅はかだな」
私は冷淡に言い捨てた。
「自分が『可哀想な被害者』を演じれば、私がミディアを断罪し、自分を選ぶとでも思っているのか」
「どうされますか? リリナ嬢に警告を与えますか? それとも、この証拠を突きつけて学園から追放しますか?」
アレクが、リリナの悪事の証拠ファイル(分厚い)を提示する。
私はそれをパラパラとめくり、パタンと閉じた。
「いや、まだ泳がせておけ」
「泳がせる? ミディア嬢が可哀想ではありませんか」
「アレク。これは『エンターテインメント』だ」
私はニヤリと笑った。
「リリナが小細工をすればするほど、ミディアの予想外の行動が引き出される。猫を抱いて高速移動するミディアなんて、リリナがいなければ見られなかった光景だ」
私はサディスティックな笑みを浮かべていたかもしれない。
ミディアが困り、焦り、そしてその斜め上の行動力で事態を打破していく様を見るのが、今の私にとって至上の愉悦なのだ。
それに。
「リリナ程度に後れを取るミディアではない。……まあ、精神的なダメージ(誤解による心労)は受けているようだが」
「殿下、性格が悪すぎます」
「褒め言葉として受け取っておこう」
私は立ち上がり、窓辺へと歩み寄った。
眼下には、王都の街並みが広がっている。
「それに、最後には私がいる」
窓ガラスに映る自分の顔を見る。
そこにあるのは、「爽やかな王子様」の仮面ではない。
獲物を狙う狩人の目だ。
「リリナが調子に乗って、決定的な場面――例えば『夜会での断罪』などを仕掛けてきた時こそが、最高のショーの幕開けだ」
その時が来たら、私は動く。
リリナが積み上げた嘘と欺瞞を、衆人環視の中で完膚なきまでに叩き潰す。
そして、ミディアの無実を証明し、彼女を「最強の王妃」として迎え入れるのだ。
「その時、ミディアはどんな顔をするだろうな」
きっと、顔を真っ赤にして、眉間にシワを寄せ、私を睨みつけてくるに違いない。
『余計なことをしないでください!』と怒るかもしれない。
それもまた、一興。
「ああ、待ち遠しい」
私は窓枠に手をかけ、熱い吐息を漏らした。
「早く私を楽しませてくれ、私の可愛い悪役令嬢」
◇
「……で、殿下。そろそろ公務に戻っていただけますか?」
アレクの声で、私は我に返った。
「ああ、すまない。ついミディアとの甘い未来(妄想)に浸っていた」
「甘い未来というか、カオスな未来しか見えませんが」
「失敬な」
私は席に戻り、ペンを執った。
「そうだ、アレク。来週の夜会だが」
「はい」
「警備の配置を少し変えてくれ。リリナ嬢が『何か』を持ち込みやすいように、あえてザルにしておけ」
「……殿下、それは共犯と言うのでは?」
「演出と言え」
私は書類にサインをした。
リリナ・メルローズ。
彼女は自分が物語のヒロインだと思っているようだが、残念ながら配役が違う。
彼女は、私とミディアの愛を深めるための「噛ませ犬」であり、道化だ。
精々、派手に踊ってもらおうではないか。
「あと、ミディアに贈り物を手配してくれ」
「またですか? 先日ドレスを贈ったばかりでは」
「今度は『胃薬』だ」
「は?」
「最近、心労で胃が痛いという噂を聞いた。最高級の胃薬を贈る。メッセージカードには『君の痛みを私が和らげたい』と添えてな」
「……それ、また『毒薬』と勘違いされませんか?」
「されたらされたで、面白い反応が見られるだろう?」
私は邪悪に微笑んだ。
私の愛は、少々歪んでいるかもしれない。
だが、この歪んだ愛こそが、あの規格外の令嬢にはお似合いなのだ。
「さあ、ミディア。次はどんな伝説を作ってくれるんだ?」
執務室に、私の楽しげな笑い声が、低く響き渡った。
分厚いカーテンが閉ざされた室内は、静寂に包まれていた。
私はマホガニーの執務机に肘をつき、目の前に立つ側近からの報告に耳を傾けていた。
「……というわけで、昨日の学園での騒動についてです。ミディア嬢がリリナ嬢を階段から突き落とし、その隙に猫を誘拐して『旨そうだ』と呟きながら逃走した、との噂が広まっております」
側近の騎士アレクが、極めて真面目な顔で報告書を読み上げる。
私はしばらく沈黙を守っていたが、やがて耐えきれずに吹き出した。
「くっ……ふははは!」
「殿下、笑い事ではありません。公爵令嬢が『猫食い』のレッテルを貼られているのですよ?」
「いや、すまない。想像してしまったんだ。あのミディアが、眉間にシワを寄せて子猫を凝視し、『旨そうだ(可愛すぎて食べちゃいたい)』と呟いている姿を」
目に浮かぶようだ。
彼女のことだ。きっと、怪我をした猫を心配して、恐ろしい形相で診察していたに違いない。
そして「突き落とされた」と騒ぐリリナ嬢のことなど、視界に入ってもいなかったのだろう。
「相変わらずだな、私の婚約者は」
私は報告書を手に取り、そこに描かれた挿絵(ミディアが猫を丸呑みしようとしている想像図)を指でなぞった。
「可愛い」
「……殿下の『可愛い』の基準は、ときどき理解に苦しみます」
アレクが呆れたように溜息をつく。
無理もない。
世間一般の目から見れば、ミディア・ベルンシュタインは「氷の処刑台」と呼ばれる恐ろしい悪役令嬢だ。
鋭い眼光。
近寄りがたい威圧感。
そして、次々と巻き起こる暴力的な(誤解による)伝説の数々。
だが、私には見える。
あの鋭い眼光の裏にある、極度の近眼と、怯え震える小動物のような瞳が。
威圧感の正体が、単なる人見知りと緊張による硬直だということが。
「アレク。お前は分かっていないな」
私は椅子の背もたれに深く体を預けた。
「彼女は、私が知る限り、この国で最も不器用で、最も愛らしい生き物だ」
◇
初めて彼女に興味を持ったのは、ある夜会のことだった。
当時の私は、周囲の貴族たちの媚びへつらいに辟易していた。
「フレデリック殿下、素晴らしい剣捌きでした」
「殿下の聡明さは我が国の宝です」
どいつもこいつも、私の顔色を窺い、心にもないお世辞を並べる。私の「王子」という肩書きしか見ていない連中ばかりだ。
そんな中、彼女だけが違った。
壁の花としてポツンと佇んでいたミディア。
私が近づくと、彼女は私を睨みつけた(ように見えた)。
周囲の令嬢たちが頬を染めて私を見る中、彼女だけが、まるで親の仇を見るような目で、私の眉間あたりを凝視していたのだ。
『なんだ、この女は』
最初は不愉快だった。
だが、よく観察してみると、彼女の手が震えていることに気づいた。
そして、私がお辞儀をすると、彼女は慌ててお辞儀を返そうとして、自分のドレスの裾を踏んでよろめき、それを誤魔化すためにさらに怖い顔で私を睨んだのだ。
『……怯えているのか?』
その瞬間、私の中で何かが弾けた。
面白い。
彼女は私に媚びないのではなく、単にテンパっているだけなのだ。
それから私は、彼女を目で追うようになった。
クッキー事件も傑作だった。
あの黒い炭のような塊。毒見役たちが震え上がる中、私はそれを口にした。
味は絶品だった。
見た目は最悪だが、中身は極上。
それはまるで、ミディアそのものではないか。
「……クックッ」
思い出し笑いが止まらない。
先日のお忍び視察での魔馬事件もそうだ。
普通なら悲鳴を上げて私にしがみつく場面で、彼女はあろうことか、魔獣の前に立ちはだかり、眼力だけで制圧してしまった。
「守られるだけのヒロインなど、掃いて捨てるほどいる。だが、魔獣を睨み殺し、私を守ろうとする婚約者は彼女だけだ」
「殿下、ノロケはその辺にしてください」
アレクが冷ややかに言った。
「問題はリリナ・メルローズ男爵令嬢です。今回の階段の一件、明らかに自作自演でしょう」
「ああ、分かっている」
私は真顔に戻った。
リリナ。ピンク髪の愛らしい令嬢。
彼女が裏で私の婚約者の座を狙い、ミディアを陥れようと画策していることは、影からの報告ですべて把握している。
学園でのいじめ捏造。
お茶会でのドレス汚し工作。
そして今回の階段落ち。
「浅はかだな」
私は冷淡に言い捨てた。
「自分が『可哀想な被害者』を演じれば、私がミディアを断罪し、自分を選ぶとでも思っているのか」
「どうされますか? リリナ嬢に警告を与えますか? それとも、この証拠を突きつけて学園から追放しますか?」
アレクが、リリナの悪事の証拠ファイル(分厚い)を提示する。
私はそれをパラパラとめくり、パタンと閉じた。
「いや、まだ泳がせておけ」
「泳がせる? ミディア嬢が可哀想ではありませんか」
「アレク。これは『エンターテインメント』だ」
私はニヤリと笑った。
「リリナが小細工をすればするほど、ミディアの予想外の行動が引き出される。猫を抱いて高速移動するミディアなんて、リリナがいなければ見られなかった光景だ」
私はサディスティックな笑みを浮かべていたかもしれない。
ミディアが困り、焦り、そしてその斜め上の行動力で事態を打破していく様を見るのが、今の私にとって至上の愉悦なのだ。
それに。
「リリナ程度に後れを取るミディアではない。……まあ、精神的なダメージ(誤解による心労)は受けているようだが」
「殿下、性格が悪すぎます」
「褒め言葉として受け取っておこう」
私は立ち上がり、窓辺へと歩み寄った。
眼下には、王都の街並みが広がっている。
「それに、最後には私がいる」
窓ガラスに映る自分の顔を見る。
そこにあるのは、「爽やかな王子様」の仮面ではない。
獲物を狙う狩人の目だ。
「リリナが調子に乗って、決定的な場面――例えば『夜会での断罪』などを仕掛けてきた時こそが、最高のショーの幕開けだ」
その時が来たら、私は動く。
リリナが積み上げた嘘と欺瞞を、衆人環視の中で完膚なきまでに叩き潰す。
そして、ミディアの無実を証明し、彼女を「最強の王妃」として迎え入れるのだ。
「その時、ミディアはどんな顔をするだろうな」
きっと、顔を真っ赤にして、眉間にシワを寄せ、私を睨みつけてくるに違いない。
『余計なことをしないでください!』と怒るかもしれない。
それもまた、一興。
「ああ、待ち遠しい」
私は窓枠に手をかけ、熱い吐息を漏らした。
「早く私を楽しませてくれ、私の可愛い悪役令嬢」
◇
「……で、殿下。そろそろ公務に戻っていただけますか?」
アレクの声で、私は我に返った。
「ああ、すまない。ついミディアとの甘い未来(妄想)に浸っていた」
「甘い未来というか、カオスな未来しか見えませんが」
「失敬な」
私は席に戻り、ペンを執った。
「そうだ、アレク。来週の夜会だが」
「はい」
「警備の配置を少し変えてくれ。リリナ嬢が『何か』を持ち込みやすいように、あえてザルにしておけ」
「……殿下、それは共犯と言うのでは?」
「演出と言え」
私は書類にサインをした。
リリナ・メルローズ。
彼女は自分が物語のヒロインだと思っているようだが、残念ながら配役が違う。
彼女は、私とミディアの愛を深めるための「噛ませ犬」であり、道化だ。
精々、派手に踊ってもらおうではないか。
「あと、ミディアに贈り物を手配してくれ」
「またですか? 先日ドレスを贈ったばかりでは」
「今度は『胃薬』だ」
「は?」
「最近、心労で胃が痛いという噂を聞いた。最高級の胃薬を贈る。メッセージカードには『君の痛みを私が和らげたい』と添えてな」
「……それ、また『毒薬』と勘違いされませんか?」
「されたらされたで、面白い反応が見られるだろう?」
私は邪悪に微笑んだ。
私の愛は、少々歪んでいるかもしれない。
だが、この歪んだ愛こそが、あの規格外の令嬢にはお似合いなのだ。
「さあ、ミディア。次はどんな伝説を作ってくれるんだ?」
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