【完結】悪役令嬢に転生したので破滅回避!……したはずが、冷酷王太子にロックオンされました

22時完結

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冷酷王太子の違和感

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 新たな一日が始まろうとしていた。朝靄が宮殿の高い窓から差し込み、柔らかな光が廊下や広間に静かに広がる中、私は昨夜の決意を胸に、控えめながらも確かな歩みを進めていた。しかし、今日の宮殿内には、昨夜までとは違う何か不穏な空気が漂っていることに、すぐに気づかされた。

 先ほどまで、社交界での自分の振る舞いに自信を持っていたはずの私。しかし、執事や侍従の視線の奥に、何か心の奥底から湧き上がるような、重苦しい期待と警戒が混じっているのを感じたのだ。宮廷の中には、今までとは違う、冷たい目線で私を見つめる者たちがあった。まるで、ある一人の人物の存在が、皆の意識に浮かび上がっているかのように…。

 ――それは、王太子アレクシスの存在だった。

 彼は宮廷でも有名な冷酷非情の存在として知られていた。厳格な規律と冷徹な判断力で、数多くの貴族たちを恐怖と畏敬の念で縛っていた。しかし、私が転生してからというもの、彼と直接顔を合わせる機会は、これまでほとんどなかった。控えめな私の姿勢は、彼にとっても特段の脅威とはならなかったのだろう。しかし、今日の朝、私は偶然にも廊下の一角で、彼の鋭い視線と対峙することとなった。

 その時、長い廊下の奥でふと足を止めた私は、正面から迫る視線の先に、漆黒の髪を背にして立つ一人の男を見た。彼の顔立ちは厳格そのものであり、冷たい眼光はまるで氷のように鋭く、私の存在を一瞬にして捉えていた。その眼差しは、ただの興味や好奇心から発せられるものではなく、何か深い執着と、取り返しのつかない運命を予感させるものだった。

 アレクシス王太子は、無言のままこちらに近づいてきた。その足取りはしっかりとしており、一歩一歩が確固たる意志の表れのように感じられた。廊下の静寂を破るかのように、彼の存在感は辺り一面に広がり、まるで暗闇の中に一筋の光が射し込むような、不思議な緊張感を放っていた。

 「……逃げるつもりか?」
 その声は、低く、しかし鋭く響いた。言葉の意味を問わず、私の心臓は一瞬で激しく鼓動を打った。全身に冷たい震えが走り、私の内面は戸惑いと不安で満たされた。しかし、同時に、これまで自分が計画していた穏やかな日常への固い信念も、消えることはなかった。

 「お、王太子殿下……」
 私は言葉を絞り出すように口を開いたが、その声は思いのほかかすかで、あたかも自分自身が遠い存在のように感じられた。彼の前に立つと、まるで全ての計画が無力に思えてしまうかのような、異様な感覚に襲われたのだ。

 アレクシスは、わずかな間を置くと、鋭い眼差しをさらに私に向けた。「お前は昔から俺の婚約者だった。なのに、なぜ急に俺を避ける?」
 その一言に、私の心は乱れ、そして同時に、これまで感じたことのない疑念が胸に根を下ろした。確かに、前世の記憶では、私は破滅ルートを避けるために、あえて自分を控えめに演じるよう決めた。だが、どうして今、この瞬間に、王太子がまるで私の存在を否定できないかのように迫ってくるのか。その理由は、まったく予想のつかぬものだった。

 その後、彼はさらに一歩近づき、私の腕にしっかりと手を回した。冷たく、しかしどこか温かみさえ感じさせるその触れ方に、心が大きく揺れ動いた。まるで、逃げる意思すらも奪い去るかのような、その強烈な独占欲が、私を包み込む。
 
 「なら、俺のそばにいろ。お前にはそれしか選択肢がない」
 アレクシスの声は、厳しくもあり、甘美な囁きのようでもあった。その一言に、私の頭は混乱し、心は抑えがたい感情で満たされた。これまで意識して自分を控えめに保とうと努めてきた私にとって、まさかこんな風に、王太子自身が執拗なまでに接近してくるとは、想像もしていなかった。

 その瞬間、私の中で様々な思考が交錯し始めた。これまでの計画通りに破滅ルートを回避するためには、誰とも深く関わらず、ただ静かに日々を過ごすことが最善だと信じていた。しかし、今やその理論は、アレクシスという男の前に、あっさりと崩れ去りつつあった。
 
 彼の瞳は、冷たさと熱い情熱が同居する不思議な輝きを放っていた。決して単なる高慢な振る舞いではなく、その目の奥に隠された想いが、私に語りかけてくるように感じられた。もしかすると、彼自身もまた、長い間孤独と責務の重圧の中で、自らの感情を抑え込み続け、今この瞬間に初めて、本来の自分を表に出すことを決意したのかもしれない。
 
 その後、私たちはしばらくの間、無言のまま宮殿の一角に佇んでいた。周囲には、他の貴族たちのざわめきが微かに聞こえてくるが、私たち二人の世界は、まるで時間が止まったかのような静寂に包まれていた。私の内心では、これまでの破滅回避計画が、今や大きな岐路に立たされているのを痛感していた。自らの意思で運命を切り拓くと誓ったはずの私に、突如として王太子の存在が新たな運命の重圧を与えるのだ。

 その後、やむを得ず、私は王太子に軽く頭を下げ、身を引こうとした。しかし、彼の手はしっかりと私の腕を捉え、そのまま決して離さなかった。まるで、私の意思とは無関係に、彼自身の運命が既に私に絡みついているかのような感覚に襲われた。
 
 「お前は、これまで何も変わらなかった。ただ、静かに日々を送るだけだと思っていたのか?」
 彼の問いかけは、私の内面に潜む不安と疑念を、一層激しく掻き立てるように響いた。確かに、私はこれまで、穏やかな生活と破滅回避のための知識にすがるだけの日々を送ってきた。しかし、その方法が本当に正しいのか、果たして運命を変えることができるのか。王太子の一言が、私にこれまでの自分を疑わせるきっかけとなったのだ。

 私の心は、激しい葛藤に満ち始めた。内心のどこかで、王太子の言葉に潜む真意を探ろうとする気持ちが芽生えた。しかし、一方で、彼の存在自体がこれまで私が避け続けてきたものでもあった。もし、彼と深く関わることになれば、静かに生きるという私の理想は、一瞬にして崩れ去ってしまうのではないかという恐れもあった。

 廊下の奥からは、かすかに宮廷の人々の話し声が聞こえてくる。誰もが、今起こった出来事に驚き、そして不安を感じているのだろう。だが、私はその声に耳を傾けることなく、ただ王太子の眼差しを見返した。彼の視線は、私に何を訴えかけているのか。
 
 「お前は、今まで何も求めなかった。ただ、定められた運命に従って生きるだけだと思っていたのか? だが、俺は違う。お前に求めるのは、ただ一つ――俺のそばにいて、俺と共に歩むことだ」
 その言葉は、冷たさと温かさ、そして強烈な独占欲が入り混じったものだった。私はその声に、抗いがたい魅力を感じずにはいられなかった。心の奥底で、これまで感じたことのない感情が、ゆっくりと芽生えていくのを感じた。

 その瞬間、宮殿の一角にある装飾の施されたテラスに、私たちは移動することとなった。夕方に差し掛かる頃、柔らかなオレンジ色の光が、庭園の花々を黄金色に染め上げ、まるで夢の中の一幕のような情景が広がっていた。だが、私の心中は、決して穏やかなものではなかった。王太子アレクシスの存在が、私の中に新たな波紋を広げ、これまでの計画とは全く異なる未来を予感させていたのだ。

 テラスにて、王太子はゆっくりと歩み寄り、やがて静かに私の前に立った。彼の視線は、まるで私の心の奥深くを見透かすかのようで、その眼差しに触れた瞬間、私は全身に震えが走るのを感じた。
 
 「お前は、もう逃げられない。これからは、俺と共に歩む運命だ」
 その宣言は、厳かでありながらも、どこか情熱に満ちた響きを持っていた。私の心は、これまでの静かな日常と、突如として押し寄せた激しい感情の狭間で、かすかに揺れ動く。運命を変えるために、自分の意思で生き抜こうと決意していたはずなのに、今、王太子の前では、その決意すらも無力に思えてしまう。

 私は一瞬、何も言えずに立ち尽くした。しかし、内心では、これまでの計画や信念が、一つ一つ崩れ落ちるのを感じていた。これまで避けようと必死に努力してきた「静かで穏やかな日常」が、今や王太子の執拗な独占欲の前に、ひとたび無意味なものになってしまったかのような錯覚に陥る。
 
 「あなたは……どうして、こんなにも私に執着するのですの?」
 思わず、口元に震える声が漏れた。問いかけると、彼は一瞬、表情を曇らせるような影を見せた。だが、すぐにその顔は厳しさを取り戻し、まるで長い年月をかけて磨かれた彫像のように、冷たくもありながら熱い思いを秘めた表情を浮かべた。
 
 「お前が俺の婚約者であった以上、お前は必然的に俺の存在を感じる運命にある。俺の心に触れれば、逃げることなど許されはしない」
 その言葉に、私の心はさらに乱され、理性と感情の狭間で激しく揺れ動いた。どうしてこんなにも、彼は私に対して抗しがたいまでの執着を示すのか。私自身も、内心でその答えを求め始めていた。

 しばらくの間、私たちは言葉を交わすことなく、ただ互いの存在を確認し合うように静かに時を過ごした。宮殿内のざわめきや、遠くから聞こえる笑い声が、まるで二人だけの世界を隔てるように遠ざかっていく。だが、その静寂の中で、私の心は確実に変わり始めていた。これまで計画していた「破滅回避」という道は、王太子という新たな運命の歯車によって、思わぬ方向へと導かれようとしている。
 
 そして、やがて夜の帳が降り始めた頃、宮殿の一室にて小規模な集いが催されることになった。宴の席では、華やかな音楽と共に、上流貴族たちの談笑が絶えなかった。私は、これまで通り控えめに、しかし心の奥では複雑な感情を抱えながら、宴の隅に身を置いた。すると、ふとした瞬間、王太子が再び私の前に姿を現した。
 
 彼は、宴の喧騒の中であっても、まるで一際輝く存在のように現れ、その鋭い眼差しは周囲の誰にも曖昧さを許さなかった。彼の歩みはゆっくりとしており、しかし確実に私の存在へと向かっている。その姿に、私の心は抵抗と受容の狭間で激しく乱れた。
 
 「お前は今日、一体何を考えていた?」
 宴の席の片隅で、彼は静かに問いかけた。私の心は、一瞬にして過去と未来、計画と運命が交錯する混沌とした状態に陥った。
 
 「……私には、ただ平穏な日々が欲しかっただけです。破滅や争いのない、静かな生活を……」
 その答えは、私自身の口から出るはずのない弱さを露呈しているようで、言いながらも、どこかで自分の決意を見失っている自覚があった。王太子は、そんな私の言葉に静かに頷くと、さらに低い声で囁いた。
 
 「お前は、逃げようとしている。しかし、俺はお前を絶対に逃がさない。お前がどれほど抗おうと、俺は必ずお前のそばにいる。それが、俺に課せられた運命だからな」
 その言葉は、宴の騒がしさの中にもしっかりと刻まれ、私の内面に深い影響を及ぼした。果たして、これから私たちの関係はどうなってしまうのか――その問いに対する答えは、未だ見えぬ霧の中に包まれていた。

 夜も更け、宴が終盤に差し掛かる頃、私は一人静かに廊下を歩いていた。背後からは、まだ王太子の足音がかすかに聞こえてくる。あの眼差し、あの執拗な言葉が、私の背中に重くのしかかるような感覚に苛まれた。振り返れば、王太子は既に私の隣に立ち、冷静ながらも確固たる決意の色を浮かべていた。
 
 「逃げるな。お前は、俺のものだ」
 彼のその一言が、私の心に重く響く。これまで築き上げた破滅回避の計画、静かで穏やかな生活――すべてが、王太子の存在によって根底から覆されるような感覚にとらわれた。だが、同時に、私の内心には新たな疑問が生じていた。果たして、この運命を受け入れることが、真の自由と幸福に繋がるのだろうか。
 
 廊下の奥に消えゆく足音を聞きながら、私はしばし立ち尽くし、自らの内面に問いかけた。これまでの計画が、果たして本当に正しかったのか。冷酷な王太子の前に現れたこの運命は、私にとって新たな挑戦であり、同時に未知の領域への扉を開くものであるように思えた。
 
 その夜、私が部屋に戻ると、心は複雑な思いで満たされていた。王太子アレクシスの存在は、これまでの破滅回避の軌道を大きく変え、まるで新たな運命の舞台を用意するかのようだった。彼の一挙手一投足、そしてその目に宿る決して譲ることのない強い意志は、私にとって抗いがたい魅力となりつつあった。
 
 「私は……どうすればいいのだろうか」
 部屋の窓辺に座り込み、遠く夜空に浮かぶ月を見上げながら、私は自分自身と向き合った。これまでの計画を貫くことで、確実に破滅を回避できると信じていた。しかし、今や現実は、私が予想もしなかった方向へと舵を切っていた。王太子の存在が、私の生き方そのものを根底から揺さぶり、理性だけでは収めきれない感情の奔流を引き起こしていた。

 夜更け、静寂が宮殿を包む中で、私は決意を新たにするために再び目を閉じた。内心の奥底で、これまでの自分との決別と、未知なる愛への一歩を踏み出す覚悟が、静かに燃え上がっていた。王太子の強い視線と、彼が放つ言葉の重み。そのすべてが、私にとって新たな未来への扉を開く鍵であるかのように感じられたのだ。

 ――そして、翌朝。
 新たな日の光が再び宮殿に注ぎ、冷たい露が庭園を濡らす中、私はかすかな不安とともに、しかし決して逃げることのない覚悟を持って立ち上がった。王太子との奇妙な交錯が、これまでの計画を打ち破り、私に新たな可能性と運命を示しているように感じられた。もはや、破滅回避というただ一つの道ではなく、王太子と共に歩む、全く新しい未来が、私の前に広がろうとしているのではないかと、心の奥底で小さな希望の光が灯った。

 今日、この瞬間から、私の運命は確実に変わり始める。冷酷と呼ばれる王太子の存在が、ただ恐れるべきものではなく、ある意味で私にとって救いとなるかもしれない。その想いに戸惑いながらも、私は一歩ずつ前を向いて歩み出した。
 
 そして、宮殿内に流れる静かな時間の中で、私と王太子の距離は次第に縮まり、互いの心の奥に潜む本当の姿が、少しずつ明かされていくのを感じた。今や私の人生は、これまでの計画では収まらない、複雑で激しい感情の渦中にある。だが、そのすべてが、私にとって新たな生きる意味と、予想もしなかった愛の形を教えてくれるのだと、確信していた。

 ――王太子アレクシスの冷酷な瞳の奥に潜む温もりと、独占的なまでの情熱。それは、私がこれまで夢見た穏やかな日常とは全く異なる、まったく新しい運命の予感に満ちていた。私の心は、抗えぬ運命の流れに翻弄されながらも、いずれこの新たな愛と共に歩む未来を選び取るのだと、静かに、しかし確固たる意志で誓いを立てたのであった。

 こうして、今日という一日は、冷酷王太子の異様な執着と、それに対して揺れる私自身の心情が、確実に交錯する一日となった。私の内面では、これまでの破滅回避計画が、まるで一枚の薄い氷のように崩れ去り、代わりに新たな愛の炎が静かに燃え始めているのを感じた。果たして、この先、王太子と共に歩む運命は、私に幸福をもたらすのだろうか。答えはまだ霧の中にあるが、少なくとも今、私の心は一つの真実に向かって動き出していた。

 ――そして、夜が再び訪れるとき、私の中に宿る新たな感情は、これまで以上に激しく、そして確固たる決意となって、未来への一歩を踏み出す原動力となるに違いなかった。冷酷王太子との出会いが、私にとってどんな結末を迎えようとも、逃れられない運命の鎖であろうとも、そのすべてを受け入れる覚悟が、今ここに生まれたのだ。

 このようにして、私の新たな物語は、王太子アレクシスとの交錯を通して、これまでの破滅回避計画とは全く異なる、未知なる未来への扉を開いていく。どんなに険しい道であっても、私自身の内に灯る小さな希望の光が、必ずや暗闇を照らし、未来への道標となるであろうと信じながら、私はその日を、そしてこの瞬間を、静かに受け入れたのであった。

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