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序章
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「ハァ……ハァ……────」
暗く長い廊下に少女の吐く吐息と、足音が響く。
短くなった髪の毛が揺られて、頬に当たる。
左手に握られた、さやに収められた日本刀は少 女の数少ない仲間が託してくれた物だ。
外の光が見え、その光は次第に大きくなり少女───鬼月 楓彩を包む。
楓彩はとある施設の廊下を走っていたが、廊下は途中で無くなり、廃墟となった外に繋がっていた。
そして…
絶句した。
「っ!! ─────」
紅く染まった空の下、楓彩の前に立ちはだかる人物。
歳は楓彩より4歳若い11歳。
長く伸びた黒髪はかかとまで伸びている。
「……鬼月 楓彩…久しぶりだね……ボクはキミを待っていたよ……」
髪の長い少女は楓彩の肌がピリピリとするほどの凄まじい殺気を放つ目で楓彩を見つめていた。
「あなたが…■■■…」
楓彩は左手に握りしめていた日本刀を静かに抜刀する。
それを見て髪の長い少女は殺気ばしった目を向けたまま、不敵な笑みを浮かべる。
戦力差は圧倒的、楓彩の消失してしまった能力は頼ることが出来ない。
絶望的。
生存は不可能。
分かっていた、こうなることも。
しかし、挑まなければ、楓彩自身も、これまで犠牲になった命も報われない。
勝負は今…この時。
「始めようか……鬼月 楓彩!!」
そう、始めよう私の「存在証明」を!! ──────
───2098年────
暗く長い廊下に少女の吐く吐息と、足音が響く。
短くなった髪の毛が揺られて、頬に当たる。
左手に握られた、さやに収められた日本刀は少 女の数少ない仲間が託してくれた物だ。
外の光が見え、その光は次第に大きくなり少女───鬼月 楓彩を包む。
楓彩はとある施設の廊下を走っていたが、廊下は途中で無くなり、廃墟となった外に繋がっていた。
そして…
絶句した。
「っ!! ─────」
紅く染まった空の下、楓彩の前に立ちはだかる人物。
歳は楓彩より4歳若い11歳。
長く伸びた黒髪はかかとまで伸びている。
「……鬼月 楓彩…久しぶりだね……ボクはキミを待っていたよ……」
髪の長い少女は楓彩の肌がピリピリとするほどの凄まじい殺気を放つ目で楓彩を見つめていた。
「あなたが…■■■…」
楓彩は左手に握りしめていた日本刀を静かに抜刀する。
それを見て髪の長い少女は殺気ばしった目を向けたまま、不敵な笑みを浮かべる。
戦力差は圧倒的、楓彩の消失してしまった能力は頼ることが出来ない。
絶望的。
生存は不可能。
分かっていた、こうなることも。
しかし、挑まなければ、楓彩自身も、これまで犠牲になった命も報われない。
勝負は今…この時。
「始めようか……鬼月 楓彩!!」
そう、始めよう私の「存在証明」を!! ──────
───2098年────
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