生き残りBAD END

とぅるすけ

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第1章 犯罪制裁 編

現実って何回考えても理不尽で残酷ですよね。

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「ゲームオーバー」

 臨には晴雲の勝ち誇った、そして、狂気に満ちた破顔が見えた。

「(クソッ!)」

 回避はおろか、防御すら間に合わない。

 人生終了

「(なんなら言っておけば…)」

───刹那

 臨の腰にズシッと重い衝撃が奔る。
 そして、気づくと臨は尻もちをついて投目で唖然としている晴雲を見ていた。

「え?」

 臨は腰に重みを感じ、目線を下ろすと見覚えのある、黒に近い青色の艶やかな髪をした少女が自分の腹部に顔を埋めているのが見えた。

「か、楓彩!?」

 しかし、臨は異変に気づく。

「く、あぁ……!」

 臨は楓彩の背中に斜めに入った大きな切り傷から鮮血が楓彩の着ている白い服に染み渡っているのが見えた。

「ううぅ……」

  楓彩の苦しそうな声が聞こえ、臨は

「え、ちょっ! ───っ!!」

 1度は楓彩の心配をしようとするが、晴雲が歩み寄る姿が見え、意識は晴雲へ向かう。

「なんだぁ? こいつは…人の邪魔しやがって…少し礼儀を教えて───」

───刹那

  晴雲を煌びやかな光が包む。
 臨はこれから起こる事態を瞬時に予測し、楓彩を庇う。

「こ、この能力は……!! ────」

 そして、その光は爆光と爆音を放ち破裂する。
 その爆発で起きた煙に合わせて臨は楓彩を肩に抱えると晴雲から距離をとる。
 すると爆煙の方から

「りーーん!!」

 臨はその声がする方へ視線を送ると、心の底から安心感がこみ上げてきた。

「こ、小雨!!」

 だが、小雨の状態を見てその安心感は心配へと変わった。

「お待たせ……」 

 小雨は足元がおぼつかない状態で今にも膝を地面につきそうなくらいフラフラだった。
 それを他所に

「さすがは俺の妹だな!」

 晴雲は能力で爆煙をなぎ払い、小雨を睨む。

「な、何してんだよクソ兄貴! さっさと失せろよ! つーか、女の子にケガさせるとか……ありえない…絶対に彼女出来ないね! 万年童貞だな!」

「残念だったな小雨! 俺はもう卒業したぞ!」

  と、高らかに笑う。

「っ! 聞きたくねーわ!!」

 殺伐とした空気なのは確かだが、どこか微笑ましい兄妹の口喧嘩が始まった。
 しかし、どちらかが行動を起こせば確実に殺し合いが始まることも確かだ。

「まぁいいや、そっちにいる俺の邪魔をした奴を殺す…」

  と、臨と楓彩の方へ振り向く。

「は? 私が相手するし! ……っ晴雲、来いよ!」

 と人差し指で挑発するが、疲労が溜まっているせいか、ついに膝を地面についてしまう。

「………くっ!!」
「……話にならねぇ」

 と晴雲は小雨に捨て台詞を吐くと臨達の方へ右手を突き出し

「散れ!!」

───刹那

「──お前がな」
「───っ!!」

 その一撃は晴雲が咄嗟にバックステップを踏んだので、空振りに終わったが、晴雲がいた場所には超特大のクレーターが出来上がっていた。

「は、剣得さ……ん……」

 楓彩はその凄まじい音を聞いて臨の耳元で弱々しく剣得の名を呼ぶ。
 晴雲は体勢を立て直し

「……その力…へぇ? 人類最強王志 剣得が相手か!」
「……はぁ、だりーな…テンション高ぇよ…こっちは仕事続きでイライラしてんだよ…!」
「んなもん俺が知るわけ無ぇだろうが!!」

晴雲は剣得に飛びかかるが

「……やめとけよ」

 と、剣得は右拳を前に突き出す。
 そして、その拳圧で晴雲の体は簡単に吹き飛び、着地出来ずに尻もちをつく。

「くぅー!! 拳ひと振りでこの威力かい! こりゃ───」

「口より手を動かせ」

 剣得が晴雲に接近して左拳を突き出す。

───

 気がつくと剣得と晴雲の間に1人のフードを被った男性が日本刀のしのぎに手を当て、平地で剣得の拳を受けていた。

「…いい拳だ」
「っ!?」

──刹那

 剣得の体はなにかに弾かれるように吹き飛び、空中で一回転すると綺麗に受け身をとる。

「(いつも間に! ……今の一撃を交わしやがった。それにあの技、発勁はっけい?)」

 痺れた左拳を他所に剣得は顔を上げ、眼前の男2人を見る。

「旦那ぁ、早くねぇか? まだ遊び足りねぇぞ?」
「……お前の目的はなんだ…もうちょっと考えて行動しろ」
「……へいへい」

 そして、晴雲は頭をかきむしって

「おい、G,S,Aさんよぉ、俺らはここに殺戮しに来たって訳じゃねぇ。“存在証明“しに来た、まぁ少し遊んじまったけどよ…いいか? これは俺らの宣戦布告だ! “SABER”、覚えとけ、いずれお前らの生ぬるい平和を壊し“真の平和”をもたらす者だ……こんなもんか? 旦那」
「上出来だ…帰るぞ」
「はいよ」

 そして晴雲と男性は男性の能力で瞬時にそこから姿を消した。
 そして、空は曇り始めこれから起こる事を予測しているかのように不穏で静かな空気になった。


 今回の事件について、死者15名を出す大事件となり、G,S,Aの信頼性が再度問われた。

「う、うぅぅぅ、いったぁい!!」
「楓彩、動くともっと痛いぞー」

 楓彩はG,S,Aに着くまで装甲車の中で痛みと格闘していた。
 応急処置で包帯は巻いてあるが、血がにじみ出ている。

「ううぅぅ…」
「まぁ泣かないだけ偉いか」

 楓彩は痛みに耐えるために、剣得の服にしがみついて歯を食いしばっていた。
 そして程なくしてG,S,A本部に到着する。
到着すると同時にケガ人はG,S,A本部内にある、医療施設に運ばれる。
 楓彩はストレッチャーにうつ伏せに寝かされ運ばれるときも剣得の服を強く握っていた。

「楓彩、あと少しだ、頑張れ」

と優しく声をかけるが

「……はい」

 血が足りないのか楓彩は衰弱していて、剣得の服を掴む手から力が抜けていく。
 剣得はその手を握り返し

「よく頑張った」



 やがて楓彩は処置室に運び込まれ驚愕する。

「ショ、ショウさん!?」
「やぁ楓彩、私、実はこれが副業だからね」

 白衣を纏ったショウの姿があった。

「今回は楓彩が隊員達を差し置いて一番の大怪我してるからね? まったく……何してんの!!」

 優しい言葉掛けから急に怒鳴りつけてきたショウの剣幕に、楓彩は体を震え上がらせるも、傷に響き

「っ!! 痛たた!」


 ショウの治療は手際がよく、時間をかけずに治療を終えたが、痛々しい傷後が残ってしまった。
 楓彩はそのまま「傷が開くと行けないからここで寝てて」と言われ、とある病室のベットの上で横になる。

「うぅ、まだ痛いです」
「我慢我慢、私は仕事が大量に残ってるからもう行くね?」
「ショウさんってお医者さんだったんですか?」
「趣味でやってるだけ」

 その一言に楓彩はきょとんとした後、ゾッとした。


 “午後7時“
 楓彩はショウが出ていった後、4時間程、寝てしまった。

「ふわぁぁ」

 楓彩は眠りから覚め、辺りを見渡すと、辺りはすっかり暗くなり窓の外に夜景が望めた。

「もう夜ですか」

 その時、楓彩はある事に気がつく。

「……あれ? 痛くない」

 楓彩は病衣を脱ぐと体を捻り、背中を確認する。

「傷が無い……」

 さっきまで残っていた傷跡がきれいさっぱり消えていた。
 楓彩は不思議に思い背中を触ろうとした、その時だった。
 部屋の電気が付いて明るくなると、病室の引き戸が開く。

「楓彩ー大丈夫かー──っ!!」
「あっ」

 剣得は静かに引き戸を閉める。
 その後、楓彩の悲鳴が上がった。
 そして剣得は扉をノックし

「ゴホン、楓彩ー入っていいかー」
「………ちょっと待ってください」

  少し間を空けて

「ど、どうぞ」

 剣得はその声を聞くと再度引き戸を開く。
 病室には楓彩が使用しているベットだけがある割には開放感のある部屋だった。
 そして、顔を赤くして目をそらす楓彩。

「…………」
「…………」

 2人に沈黙が奔る。

「……あ、あの剣得さん、何か用ですか?」

 始めに沈黙を破ったのはありがたい事に楓彩だった。

「…お、おう、容態を見に来ただけだ…傷の方はどうだ?」
「そ、それが傷跡が無いんです! ショウさんってほんとにスゴイですね!!」
「え? (ショウはさっき「傷が深すぎて傷跡は消えない」って言ってだけど)」
「そ、それより! 臨さんの方はどうなんですか?」
「え、あぁ、臨は無傷だよ…お前のおかげでな」
「えへへ──いたっ!」

 剣得は楓彩の頭頂部に拳を落とす。

「うぅ、何するんですかぁ~」
「本当ならお前は怪我をしなかったんだぞ!? 何してんだよ!」
「……うぅ」
「だいたいお前な、最近俺に反発的だろ、分かってるんだぞ? 昔みたいに素直に俺の言うこと聞けよ、まったく………ん?」

 楓彩は涙声で

「だ、だって、剣得さんの役に立ちたかったから……」
「けど少しは我慢をだな──」

「剣得さんや皆さんが傷つくのは嫌なんです!」

「っ!!」

 楓彩はそう言うと我に返り恥ずかしくなったのか、掛け布団で顔の下半分を隠してしまった。

「……まぁ、臨を助けてくれてありがとうな…さて、やることがある」

 と、楓彩の頭を優しく撫でる。


 その頃、ショウは仕事が落ち着いたので仕事着の白衣のまま、楓彩に会いに行くためにG,S,A本部の病棟エリアの廊下を歩いていた。

「楓彩、暇してるかな?」

 楓彩がいる病室の前で止まる。
 すると中から楓彩以外の声が聞こえてくる。

「楓彩…」
「は、剣得さん? な、何するんですか? なんでそんな物出すんですか…?」
「大人しくしてろ」
「え!? い、いや!怖い!そんなのいれないでください!」
「大丈夫」
「うぅ…はぁ…い…痛い! 血が出てます!」
「楓彩───」


「動かせるかぁぁぁぁ!!!!」

 ショウは耐えきれず勢いよく扉を開けた。

「剣得!! アンタのこと見損なったわ!!!! まさか…ついに楓彩ちゃんに手を出すなんて!!恥を知…り…な………」

「………どうしたんですか? ショウさんイテテ」
「どうした? ショウ」

 そこには楓彩の腕に注射器の針を入れてる剣得の姿があった。

「そ、それはこっちの台詞よ…何やってんの?」
「お前が楓彩の採血しろって言ったんだろーが」
「え? あ、あぁ、そう言えばそうだったねありがと」
「お前、ここに来れるんならお前がやればいいのに」
「いやーね? 仕事が溜まっててねぇ?」
「人の事言えねぇな」

 そして、剣得は楓彩の採血を終えると、注射器から針を抜き本体をケースに入れる。

「ほれ、何に使うかは知らんけど」
剣得はショウにそのケースを差し出す。

「うん、検査だよ…“生存者狂サバイブ化”してないかの」

「「生存者狂サバイブ化?」」

「うん、奴らが出しているウイルスに侵されると筋肉が異常発達して、体が耐えきれず破裂ーなんてことになるんだけど……」
「おい待て、俺素手で触っちまったぞ?」
「大丈夫でしょ、あの威力なら空気ごとウイルスも吹き飛んだから…さすがだね」
「そうか………あ、そうだ、今回事件の主犯は──」
SABERセイバー、前々から存在した、反社会勢力、今になってやっと本性を見せ始めたってところだね」

 ショウは剣得の言葉を遮り、白衣の右ポケットから細長い鉄を取り出すとその鉄にある、スイッチを押す、するとその棒から液晶画面が飛び出て、あっという間にパソコンを型どった。
 そのパソコンを操作したあと、画面を剣得にむける。

「これが晴雲、で、こっちが、良くわからんやつ、他にもちらほらSABERらしき人達はいたけどね」
「これ、監視カメラの映像か?」
「そうだけど、どうかした?」
「いや、何でもない(絶対悪用してる。)」

 剣得はショウにジト目を向ける。

「ショウさん」
「何?」
「私が、もし、生存者狂サバイブ化していたらどうなるんですか? 治療できるんですか?」

 楓彩は不安そうな声で問いかける。

「治療は今見つければ出来る、けど、筋肉の膨張が始まったら手遅れ……でも厄介なのはこれからでね? …体が破裂した後の死体は生存者サバイバーの巣窟になる」
「「え?」」
「死体の肉を食ってあの大きさになるってことだね、結果から言うと」
「まてまて、お前のその発言が正しかったら俺らは何と戦ってんだ?」
生存者狂サバイブ化した、生物たち?……かな?」

 と、軽い顔をする。

「わ、笑えねぇよ……整理させてくれ、生存者サバイバーはウイルスかなんかで、それに感染しなかった人達が、“ここセラフィス”に逃げてきたって事でいいのか?」
「察しがいいね、てか、なんで知らなかった?」
「聞いてねぇし、俺も“あの頃”は、まだガキだったからな、いきなり“バケモノ”が人々を食い荒らして、俺の中には混乱しか生まれなかったよ」

 剣得はトラウマを思い出しているはずなのだが、平然と話し、おもむろに立ち上がると

「少し暑いな」

 と言って、窓を開ける。
すると、海の方から気持ちのいい夜風が吹く。

「ねぇ、剣得、楓彩」
「なんだ?」「なんですか?」
「……あ、あんた達、いつも一緒のベッドで寝てるの?」
「そうだけど?」「そうですよ?」
「……あ、そうだ、剣得のベッド買ってあげようか?」
「いらん」
「んじゃあ、楓彩のベッドを……」
「大丈夫ですよ?」

  楓彩はにこやかに笑う。

「やや大きめのベッドだし、狭くないよな?楓彩」
「はい、狭くないです」

 楓彩と剣得はショウの気も知らずに、普通に話していた。

「そーいう問題じゃなくて、なんというか世間目もありますし、ね?」 
「ショウ、また、変な事考えてるな? 何度も言ってるだろ、楓彩と俺はそんなんじゃないって」
「ほんとに?」

 ショウはやや引いている目で剣得を見る。

「楓彩も、剣得と一緒でいいの?」
「剣得さんと、一緒がいいです」
「くっ!!」

 その後、ショウは2人を引き剥がすことを諦め、仕事に戻ると言って、部屋を出ていった。

「ショウさん、何だったんでしょう」
「さぁな、…………楓彩、明日は家でゆっくりしていてくれ」
「……は、はい」

 楓彩は反省しているのか、少し自重している様子で返事をする。
    
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