29 / 159
第2章 「征」編
さらけ出せ…
しおりを挟む
襲撃後の男子更衣室の掃除を何事も無かったように終えた楓彩は再び、ショウの元へ向かった。
楓彩は代表室の扉をノックして入室する。
「更衣室の掃除、終わりました!」
と左手にさやに収められた刀を下げて気を付けをする。
すると、朝日は
「おう、お疲れ、あんな事があったのに…偉いね…」
と代表室の代表専用の椅子に座り、頬杖をつきながら驚く。
「お疲れ、楓彩」
ショウは朝日の左側で車椅子に乗って笑顔を見せ、自力で車椅子を回し、近づいてくる。
その時
「っ! 楓彩…ちょっと臭い…」
ショウは右手を鼻に当てる。
「へっ!?」
楓彩は顔を赤くして、自分の肩に鼻を近づけ臭いを嗅ぐ。
すると、更衣室の男の汗の臭いなどが混合した、異臭がした。
「うっ! …く、臭い…」
楓彩はすかさず、顔を離す。
すると、朝日が
「あ、じゃあ、お風呂に入ってきな?」
「お風呂? お、お風呂があるんですか!?」
とキラキラきた目線を向ける楓彩。
「あぁ、あるよ? 実はあるのは東区と本部だけでね…」
「やったぁ! 入らせてもらいますね?」
両腕を高く上げ全身で喜びを表現すると、代表室の扉を開け小走りで出ていく。
「…鬼月ちゃん可愛いね…」
と頬杖をついたままデレっとする朝日。
それを鋭い横目でみるショウと真希奈。
すると、楓彩が顔を赤くして歩いて戻ってくる。
「あ、あの…案内を…お願いします…」
「「「(まじ可愛い!!)」」」
楓彩以外の3人の脳内がシンクロし、一瞬見とれた。
朝日は真希奈に
「ま、真希奈、鬼月ちゃんを女風呂に連れてってあげて?」
「りょ、了解です」
その後、楓彩と真希奈は女風呂へ向かい、真希奈は女風呂に着くと
「じゃあ、ごゆっくり」
「ま、真希奈さんもどうですか?」
楓彩は親睦を深めたいのか、笑顔をみせて真希奈を誘う。
しかし
「自分はいいです…お風呂に入ってる間に着替えを用意しておきます」
と言って去ってしまった。
楓彩は女風呂の赤い暖簾の前で1人、片腕にお風呂道具を持たされたまま、立っていた。
「…?」
楓彩は女風呂の暖簾を左手でかきあげ、脱衣場に入る。
中は清潔感が溢れる白色で、男子更衣室とは真逆だ。
「♪」
楓彩は数ある正方形のロッカーにお風呂道具を入れる。
そして、制服のチャックを下ろし、脱ぐと、用 意されている木で出来た衣服を入れるための籠に入れる。
続いて、スカートの右側にあるチャックも下ろし籠に入れていく。
ここからは下着などなどを脱ぐわけだが、甘い想像をしてもらっても構わない。
そして、楓彩はボディタオルで胸元を抑えながら浴室に入る。
そこには鏡付きのシャワー台が何列も並んでいた。
そして、なんといっても
「ひ、広ーい!」
奥には浴槽があり、大人数で入れるようになっていた。
女性は少ないらしいのだが、恐らく、10人以上は余裕で入れるだろう。
「ふふん♪」
楓彩は鼻歌を歌いながら、シャワー台の取っ手をひねる。
すると、少し上についているシャワーのヘッドから水が吹き出し、楓彩の体を濡らす。
「───ひゃっ! 冷たっ!!」
慌てて取っ手をひねり直す。
すると、水は次第に温水に代わり、やがてお湯になる。
「んん~気持ちいい…」
温かいお湯が、楓彩の体を首からつま先にかけて流れる。
楓彩はシャワーのヘッドを手に取り、背中にもお湯を流す。
「ふぅ…」
楓彩はシャワーのヘッドの向きを変え、ボディタオルにボディソープを染み込ませて体を洗い始める。
程なくして楓彩の体は泡まみれになる。
「(あの時のショウさんの質問…すごく気になる)」
楓彩は考えていた、あの時のショウの質問について。
──狩人
分からなかった、楓彩は自分のしたことについて思い返した。
それと同時に、体中の泡を流し、楓彩は前のめりになり、目の前の鏡に右手を突く。
そうすることで、頭の上からお湯がかかり、楓彩の顔の両側から、自分の髪の毛を伝ってお湯が下に流れていく。
「どうして…」
その時だった。
楓彩は視線を感じる。
除き、いや違う。
楓彩はふと、シャワーを止め、鏡を見る。
そこには
「え…?」
鏡に映った自分。
否、違う。
確かに楓彩だが、様子がおかしい。
【いい加減気づきなよ…】
「っ!? あ、あなたは…」
楓彩は鏡の中の自分と目を合わせる。
頭の中に響く自分の声。
【私は私だよ…今私が塞ぎ込んでいるもう1人の私…あなた…って行ったほうがいいかな?】
「………」
もう、楓彩には何が何だか分からなかった。
【人を傷つけることが出来ない? さっき出来たでしょ?……】
「あ、あれは! 気絶させただけ…です」
鏡に触れる手に力が入る。
雫が滴る音が不気味に響く。
【そうだよ…同じだよ…自分を守るためには誰かが傷つかなければならない…他人を守る時だってそうさ……もちろん…剣得さんの役に立つ時もね?】
「ち、違──」
【違わない…言葉で命を守れるほど優しい世の中じゃない……そんなことあなたも分かっているでしょ?】
「っ! わ…私は…」
【いい加減嘘つきはやめなよ…本当は壊したくてたまらない…“復讐”したくてたまらない…“奴ら“に…さらけ出しなよ…だってあなたは──】
「うるさい!!!!」
楓彩は気付かぬうちに付いていた手で鏡を割ってしまっていた。
そして、楓彩は足早に浴室を後にした。
───我慢しないで?───
楓彩は代表室の扉をノックして入室する。
「更衣室の掃除、終わりました!」
と左手にさやに収められた刀を下げて気を付けをする。
すると、朝日は
「おう、お疲れ、あんな事があったのに…偉いね…」
と代表室の代表専用の椅子に座り、頬杖をつきながら驚く。
「お疲れ、楓彩」
ショウは朝日の左側で車椅子に乗って笑顔を見せ、自力で車椅子を回し、近づいてくる。
その時
「っ! 楓彩…ちょっと臭い…」
ショウは右手を鼻に当てる。
「へっ!?」
楓彩は顔を赤くして、自分の肩に鼻を近づけ臭いを嗅ぐ。
すると、更衣室の男の汗の臭いなどが混合した、異臭がした。
「うっ! …く、臭い…」
楓彩はすかさず、顔を離す。
すると、朝日が
「あ、じゃあ、お風呂に入ってきな?」
「お風呂? お、お風呂があるんですか!?」
とキラキラきた目線を向ける楓彩。
「あぁ、あるよ? 実はあるのは東区と本部だけでね…」
「やったぁ! 入らせてもらいますね?」
両腕を高く上げ全身で喜びを表現すると、代表室の扉を開け小走りで出ていく。
「…鬼月ちゃん可愛いね…」
と頬杖をついたままデレっとする朝日。
それを鋭い横目でみるショウと真希奈。
すると、楓彩が顔を赤くして歩いて戻ってくる。
「あ、あの…案内を…お願いします…」
「「「(まじ可愛い!!)」」」
楓彩以外の3人の脳内がシンクロし、一瞬見とれた。
朝日は真希奈に
「ま、真希奈、鬼月ちゃんを女風呂に連れてってあげて?」
「りょ、了解です」
その後、楓彩と真希奈は女風呂へ向かい、真希奈は女風呂に着くと
「じゃあ、ごゆっくり」
「ま、真希奈さんもどうですか?」
楓彩は親睦を深めたいのか、笑顔をみせて真希奈を誘う。
しかし
「自分はいいです…お風呂に入ってる間に着替えを用意しておきます」
と言って去ってしまった。
楓彩は女風呂の赤い暖簾の前で1人、片腕にお風呂道具を持たされたまま、立っていた。
「…?」
楓彩は女風呂の暖簾を左手でかきあげ、脱衣場に入る。
中は清潔感が溢れる白色で、男子更衣室とは真逆だ。
「♪」
楓彩は数ある正方形のロッカーにお風呂道具を入れる。
そして、制服のチャックを下ろし、脱ぐと、用 意されている木で出来た衣服を入れるための籠に入れる。
続いて、スカートの右側にあるチャックも下ろし籠に入れていく。
ここからは下着などなどを脱ぐわけだが、甘い想像をしてもらっても構わない。
そして、楓彩はボディタオルで胸元を抑えながら浴室に入る。
そこには鏡付きのシャワー台が何列も並んでいた。
そして、なんといっても
「ひ、広ーい!」
奥には浴槽があり、大人数で入れるようになっていた。
女性は少ないらしいのだが、恐らく、10人以上は余裕で入れるだろう。
「ふふん♪」
楓彩は鼻歌を歌いながら、シャワー台の取っ手をひねる。
すると、少し上についているシャワーのヘッドから水が吹き出し、楓彩の体を濡らす。
「───ひゃっ! 冷たっ!!」
慌てて取っ手をひねり直す。
すると、水は次第に温水に代わり、やがてお湯になる。
「んん~気持ちいい…」
温かいお湯が、楓彩の体を首からつま先にかけて流れる。
楓彩はシャワーのヘッドを手に取り、背中にもお湯を流す。
「ふぅ…」
楓彩はシャワーのヘッドの向きを変え、ボディタオルにボディソープを染み込ませて体を洗い始める。
程なくして楓彩の体は泡まみれになる。
「(あの時のショウさんの質問…すごく気になる)」
楓彩は考えていた、あの時のショウの質問について。
──狩人
分からなかった、楓彩は自分のしたことについて思い返した。
それと同時に、体中の泡を流し、楓彩は前のめりになり、目の前の鏡に右手を突く。
そうすることで、頭の上からお湯がかかり、楓彩の顔の両側から、自分の髪の毛を伝ってお湯が下に流れていく。
「どうして…」
その時だった。
楓彩は視線を感じる。
除き、いや違う。
楓彩はふと、シャワーを止め、鏡を見る。
そこには
「え…?」
鏡に映った自分。
否、違う。
確かに楓彩だが、様子がおかしい。
【いい加減気づきなよ…】
「っ!? あ、あなたは…」
楓彩は鏡の中の自分と目を合わせる。
頭の中に響く自分の声。
【私は私だよ…今私が塞ぎ込んでいるもう1人の私…あなた…って行ったほうがいいかな?】
「………」
もう、楓彩には何が何だか分からなかった。
【人を傷つけることが出来ない? さっき出来たでしょ?……】
「あ、あれは! 気絶させただけ…です」
鏡に触れる手に力が入る。
雫が滴る音が不気味に響く。
【そうだよ…同じだよ…自分を守るためには誰かが傷つかなければならない…他人を守る時だってそうさ……もちろん…剣得さんの役に立つ時もね?】
「ち、違──」
【違わない…言葉で命を守れるほど優しい世の中じゃない……そんなことあなたも分かっているでしょ?】
「っ! わ…私は…」
【いい加減嘘つきはやめなよ…本当は壊したくてたまらない…“復讐”したくてたまらない…“奴ら“に…さらけ出しなよ…だってあなたは──】
「うるさい!!!!」
楓彩は気付かぬうちに付いていた手で鏡を割ってしまっていた。
そして、楓彩は足早に浴室を後にした。
───我慢しないで?───
0
あなたにおすすめの小説
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
追放悪役令嬢、辺境の荒れ地を楽園に!元夫の求婚?ざまぁ、今更遅いです!
黒崎隼人
ファンタジー
皇太子カイルから「政治的理由」で離婚を宣告され、辺境へ追放された悪役令嬢レイナ。しかし彼女は、前世の農業知識と、偶然出会った神獣フェンリルの力を得て、荒れ地を豊かな楽園へと変えていく。
そんな彼女の元に現れたのは、離婚したはずの元夫。「離婚は君を守るためだった」と告白し、復縁を迫るカイルだが、レイナの答えは「ノー」。
「離婚したからこそ、本当の幸せが見つかった」
これは、悪女のレッテルを貼られた令嬢が、自らの手で未来を切り拓き、元夫と「夫婦ではない」最高のパートナーシップを築く、成り上がりと新しい絆の物語。
異世界に迷い込んだ盾職おっさんは『使えない』といわれ町ぐるみで追放されましたが、現在女の子の保護者になってます。
古嶺こいし
ファンタジー
異世界に神隠しに遭い、そのまま10年以上過ごした主人公、北城辰也はある日突然パーティーメンバーから『盾しか能がないおっさんは使えない』という理由で突然解雇されてしまう。勝手に冒険者資格も剥奪され、しかも家まで壊されて居場所を完全に失ってしまった。
頼りもない孤独な主人公はこれからどうしようと海辺で黄昏ていると、海に女の子が浮かんでいるのを発見する。
「うおおおおお!!??」
慌てて救助したことによって、北城辰也の物語が幕を開けたのだった。
基本出来上がり投稿となります!
無自覚チートで無双する気はなかったのに、小石を投げたら山が崩れ、クシャミをしたら魔王が滅びた。俺はただ、平穏に暮らしたいだけなんです!
黒崎隼人
ファンタジー
トラックに轢かれ、平凡な人生を終えたはずのサラリーマン、ユウキ。彼が次に目覚めたのは、剣と魔法の異世界だった。
「あれ?なんか身体が軽いな」
その程度の認識で放った小石が岩を砕き、ただのジャンプが木々を越える。本人は自分の異常さに全く気づかないまま、ゴブリンを避けようとして一撃でなぎ倒し、怪我人を見つけて「血、止まらないかな」と願えば傷が癒える。
これは、自分の持つ規格外の力に一切気づかない男が、善意と天然で周囲の度肝を抜き、勘違いされながら意図せず英雄へと成り上がっていく、無自覚無双ファンタジー!
異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました
黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。
彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。
戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。
現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと!
「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」
ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。
絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。
伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進!
迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る!
これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー!
美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。
人生、逆転できないことなんて何もない!
【完結】前代未聞の婚約破棄~なぜあなたが言うの?~【長編】
暖夢 由
恋愛
「サリー・ナシェルカ伯爵令嬢、あなたの婚約は破棄いたします!」
高らかに宣言された婚約破棄の言葉。
ドルマン侯爵主催のガーデンパーティーの庭にその声は響き渡った。
でもその婚約破棄、どうしてあなたが言うのですか?
*********
以前投稿した小説を長編版にリメイクして投稿しております。
内容も少し変わっておりますので、お楽し頂ければ嬉しいです。
アガルタ・クライシス ―接点―
来栖とむ
SF
神話や物語で語られる異世界は、空想上の世界ではなかった。
九州で発見され盗難された古代の石板には、異世界につながる何かが記されていた。
同時に発見された古い指輪に偶然触れた瞬間、平凡な高校生・結衣は不思議な力に目覚める。
不審な動きをする他国の艦船と怪しい組織。そんな中、異世界からの来訪者が現れる。政府の秘密組織も行動を開始する。
古代から権力者たちによって秘密にされてきた異世界との関係。地球とアガルタ、二つの世界を巻き込む陰謀の渦中で、古代の謎が解き明かされていく。
【完結】まもの牧場へようこそ!~転移先は魔物牧場でした ~-ドラゴンの子育てから始める異世界田舎暮らし-
いっぺいちゃん
ファンタジー
平凡なサラリーマン、相原正人が目を覚ましたのは、
見知らぬ草原に佇むひとつの牧場だった。
そこは、人に捨てられ、行き場を失った魔物の孤児たちが集う場所。
泣き虫の赤子ドラゴン「リュー」。
やんちゃなフェンリルの仔「ギン」。
臆病なユニコーンの仔「フィーネ」。
ぷるぷる働き者のスライム「モチョ」。
彼らを「処分すべき危険種」と呼ぶ声が、王都や冒険者から届く。
けれど正人は誓う。
――この子たちは、ただの“危険”なんかじゃない。
――ここは、家族の居場所だ。
癒やしのスキル【癒やしの手】を頼りに、
命を守り、日々を紡ぎ、
“人と魔物が共に生きる未来”を探していく。
◇
🐉 癒やしと涙と、もふもふと。
――これは、小さな牧場から始まる大きな物語。
――世界に抗いながら、共に暮らすことを選んだ者たちの、優しい日常譚。
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる