天使さんと悪魔くん

遊霊

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GOGO!異世界 地上編

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前回のあらすじ☆
昔むかし、あるところに旅をする若者3人がいました。3人の若者は後に異世界に、光を取り戻すという"勇者"だといわれていました。...
闇王は天使と悪魔がいないのを良いことにダークパワーを使い異世界を乗っ取り、全てが自分に回るように仕向けました。
ダークパワーの効果は凄まじく、生物のデータをまるごと一から書き換えてしまうほどだった。その力を止められるのは勇者4人だけ。
化け物の化けの皮を剥ぐため同助は再び異世界のナゾを追っていく。....


どこかの古ぼけた城。
「どこへ行くの...?」 暗くて寒い部屋に子供の叫び声が響く。時計の針だけががチクリと音をたてて返事をする。

約束、してたのに...。 どうして聞いてくれないの? どうして、答えてくれないの?....

何も、ないんだ。 だから僕のこと、無視するんだ。...

私の命令だけ聞いていればいいのよ...。外は危険。 モンスターに、襲われないように...。

ずっと、ずっと、あ な た は こ こ に い る べ き な の よ。

イヤだっ!そんなの....そんなのイヤだぁぁぁぁぁぁっ.....!?
虹色に光るステンドグラスがぐちゃぐちゃに溶け混ざり、空間が熱を纏い歪んでいく。何を見せられているのか、自分には全くわからなかった。
これはただの夢だ、これは...。...。


白い空に白い雲...バランスが悪い。
野原は地面が草ごと抉られて地盤が見えている。その爆発跡はまるで大きな傷のようだった。そんなことを気にしながら僕たち三人は岩山へ続く道を淡々と歩いていた。
「も、もしモンスターが出てきたら俺の正義の鉄拳をオミマイしてやるヨォ。ムフフ」「私たちはまだまだ井の中の蛙ね...。それに周りがどうなっているのかもわからないわ...。」
不意に、誰かの気配がする。「....。」?
川沿いを歩いていたら何かが流れてくるのが見える。あれは何だ?
なんと、錆びれた剣と、ベコベコにへこんだ盾ののったざる籠がどんぶらこ、どんぶらこと流れてきた。これを装備しなさい!!と後ろから言われているような気がした。
「これで化け物に立ち向かえ、ってことかな?」「手ぶらじゃ流石に厳しいからかな...でもいったい誰がこれを...?」まあ、道具の様子を見る限りすぐに壊れそうだけど...。多分誰かが必要のなくなった物を水に流したのだろう。元々使われていたのか、刃の先の傷が目立つ。
錆びれた緑色の剣の持ち手には悪魔の翼のようなマークが。へこんだ茶色の盾の面には天使の翼のようなマークがあしらわれている。
剣と盾を持ち、剣術や魔法が使えてもおかしくないファンタジックなオーラに包まれた。
自然と勇気が湧いてくる。三人の間に少し大きな力が宿った...!世界が何倍にも大きく感じる。
「千里の道も一歩からだヨォ」「よーし、冒険の...はじまりだぁー!」

「闇王団長ー!大変、大変ですぅー!!」
長い廊下の向こうから茶色いローブを着た小さなモンスターが、豪勢なカーペットの上を踏み鳴らしジタバタと駆け寄ってくる。
「悪魔を見つけたのか...?」「先ほど地上で3人の子供をが歩いているのを見つけたという知らせがありまして...」
「フフフ....。」玉座の横にある浮遊する水晶玉を掴み、ニヤける。「どうやら弱き人間どもが何かを企んでいるな。フンッ、今更愚かな...。」
薄暗い部屋の中で水晶玉の青白い光がダンスする。
「ガスター、秘密兵器の準備は万端か?」「はい、先程ヤツを向かわせました...フヒヒ。これで人間は苦しみを知るでしょう。」....


一方その頃~
三人は空に兵器を放つ。よって穢れた穴はカタストロフィを招きメダカの学校に混乱を巻き起こす。
敗者は天に召され正解者は居残り?何も潜らず取られずは冒険にあらズ。正解者は天と地の境で『森羅万象』を目に焼き付けるだろう。そして虹色の衣を剥ぎ取り裸にせヨ。
この時勇者の夢はは完全なる忘却状態。
"勇気"と"闇"はパラダイムシフトにより無となり我らがマザーに頼れん。
全ての闇も学問も打ち破る伝説と謳われる

「これ....どういう"意味"なわけ??」
三人は道中で見かけた古小屋で雨宿りをしていた。屋根瓦は虫歯みたいに所々抜け落ちていて、雨粒が天井の穴から柱をつたって侵入してくる。部屋中獣の匂いで充満している。夕美はほこりにまみれた棚を手探りで調べていると、しおりが挟まったままの分厚い本を発見した。黄ばんだページを捲る度に次々と色が変わっていくように、色々な時代、不思議で情緒的なものが目に入ってくる。この本を読んでいると自然と息がリズムよくステップする。不規則に並ぶ文字は読む者を世界に惹き込ませてゆく。段々と、段々と....。

瞳は閉じ、世界は堕ちてゆく...。

オレンジ色に染まるスニーカーをボーッと見つめていた。夢うつつ目を開閉させると世界が露になる。
夕陽が真っ直ぐに見てきたので、こちらも夕陽を虚ろな目で見つめる。すると一瞬、核と繋がれたような気がした。一刻も早くこの感情を誰かに伝えたい。心はその気持ちでいっぱいになっていた。向こうから来る自転車に元気よく挨拶する。
目に映る全ての物が自分という存在を祝福してくれているかのよう。
帰らなきゃ...。夕暮れ時、真っ黒な生物が静かに飛び立つ。....

夕美...ゆうみ...起きて...!しっかり...しろ...?しっかりしろ...!
「夕美、どうした!?」声がする方に目をやると、二人が心配そうに見ている。夢を見た後の感覚が頭の中に焼き付いて離れない。
「私、何を見てたんだろう?うう...」不思議なオーラが全身を優しく包む。黄金に近い力...!
森の奥深くのオアシスにいる気分になった。暖かな季節を感じる...。
神々しいパワーでその場にある物は震い小屋全体が軋めき合う。
「夕美、今すっごい光ってたヨォ...」「この光、何だか気持ちいいな...。」
やがて、古小屋に平静が訪れた。

「...ん?あの光は、まさか...」.....
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