11 / 20
X-9000I: クロノスI
しおりを挟むX-9000I: クロノスI
南東ソルザ連合陸軍所属
体長高: 203cm
総重量: 1013kg
総出力: 950kw
推定総開発費: 4315億円
第一次大陸最南端戦争、その第一次武力侵攻において南東ソルザ連合侵攻軍は日和神聖帝国有するクグツ部隊にほぼ壊滅させられ、さらには開発中だった新型機バルザックVS10を完成間際にその開発者と設計図もろとも破壊されるという屈辱を味わっていた。そんな中で、南東ソルザ連合政府への国民からの糾弾はすさまじく、より強固な軍事体制への転換のため、政権交代を望む声が危険なほどに高まっていたのである。
南東ソルザ連合政府にとってこれ以上の失敗は戦争に負けないまでも国内政治上の敗北を意味していた。窮地に陥った連合政府は急ピッチで連合製のクグツの実用化を国内の兵器メーカーへと依頼。しかし、バルザックVS10の開発資料を失ったことは連合にとって相当な痛手となっており、ほぼ1から日和神聖帝国製のクグツを研究しなおす状態となってしまったのである。そんな状態であったため、クグツ実用化の進捗は半年を経てなお芳しくなかった。
そんな中、ますます高まる政権交代の波に政府はますます焦りをあらわにする。戦時中なため選挙期間を延期とする特別法案が施行されていたものの、もはや政府転換派によるクーデーターの危険すら高まる状態であった。業を煮やした政府は、なんとまだ量産化も決まっていない状態で新兵器、すなわち連合製のクグツ完成を発表してしまったのである。
その時発表された機体こそ、X-9000I: クロノスIであった。政府の無茶苦茶とも言える発表に対して、兵器開発を請け負った兵器メーカーの面々はもちろん強い反発を示したものの、政府との会合で苦言を呈す程度でそれ以上の追及も情報のリークも行わなかった。
後に南東ソルザ連合でX-9000I: クロノスIの開発に携わった、ディザス電子グループの開発主任は当時のことをこう振り返っている。
「もちろん、政府の発表には憤りを覚えたし、すべてを暴露して台無しにしてやりたいと思った。しかし、それ以上に、南東ソルザ連合国民の沸き立ち歓喜する姿を見ると、この兵器の完成こそわが国民が望む、新たな希望なのだと、そう思わざる負えなかった。それが例え虚構だとしても、その虚構を現実のものとすることが我々の使命なのだと。」
その後、設計上の幾多の妥協と融合炉の小型化を諦めること、そして低品質と言われたAIのアップグレードも見送ることで、なんとか政府が発表した期日にX-9000I: クロノスIは完成をみるのである。
装甲はバルザックVS10でふんだんに使用していた黄ティラティ二ウム合金を局所使用に留め、一定の防御力を保持しつつも量産性の高さと設計時の柔軟性が重視されていた。また動力源である融合炉の小型化をほぼ諦めたことで、上半身とほぼ同サイズの融合炉を背部に装備、その代わり低出力のグラビティキャンセラーによる反重力補助によって1トン近くも増大した重量の軽減を行っている。また、開発時参考にされた日和神聖帝国のヴァイパーDにならってラビットイヤーアンテナを装備。この装備は通信や音波感知用と共に、大型融合炉が発する熱の排熱処理にも使用されていた。兵装は大容量融合炉を活用した高出力3点バースト融合砲であり、敵クグツはもちろんのこと超ド級地上戦艦も1度の射撃で轟沈せしめるといわれる破壊力を有していた。
X-9000I: クロノスIは完成後急ピッチで量産化が行われ、初期生産型として1035機を生産。この時点で第二次武力侵攻が開始され、軍全体からすれば少数ながら、各部隊に配備された。日和神聖帝国製のクグツと違い大型で超高速戦闘に不向きであったことと、AI性能の低さによって同型のクロノスIとの連携行動に不安があったこと、また背部の大型融合炉が弱点となっていることから概ね主力戦車のような運用がなされていたといわれる。すなわち、クロノスIを中心に随伴する部隊が存在しクロノスIの戦闘を補助する形である。AI性能が低かったとはいえ、照準性能は正確無比であったクロノスIは、随伴する部隊がクグツ部隊と交戦している間に照準を定め、驚くほど正確に敵クグツを打ち抜くことができたのである。
こうして、第二次武力侵攻で一定の成果を上げたクロノスIにより第一次大陸最南端戦争は膠着状態に陥るが、このクロノスIに対抗するため日和神聖帝国は新たに対クグツを想定した初のクグツ、クェーサーストライクを開発することとなるのである。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
