セカンドライフは寮母さん 魔王を討伐した冒険者は魔法学園女子寮の管理人になりました

今卓&

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本編

81話 掲げられた旗(フラグ) その5

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それから読み書きの授業も終え、そろそろ正午になろうかという頃合いとなる、エルマは今日の授業はここまでとする事にした、本来であればもう一コマやれるかなとも思うが、子供達よりも参観者の方が飽きているようで、文官達もゆっくりと話したそうにしている、学園の講師達も同様で、音楽の後の休憩時間にも少しばかり話したが、音楽の授業もそうであるし、なにより子供達がこんなに積極的に勉学に励んでいる姿そのものが珍しくまた興味深いとも言っていた、となればここは大人達が話す時間を設けるべきで、子供達も初日という事もあり、また参観者が多いという事もあって普段よりも気疲れしていると思われる、それはまだ表には見えないが、エルマでさえそれなりに緊張しているのである、子供達を思えば今日はもう切り上げるのが最善に思えた、

「では、少し早いですけど今日の授業はここまでにしましょう」

笑顔で子供達を見渡すエルマ、ヤッターと立ち上がるミナ、コラッとレインが叱りつけたようで、ウフフーと子供達の押さえた笑みと参観者のどこかホッとした笑みも見える、

「では、最後ですね、フロールさん」

エルマが促すと、ハイッとフロールが答え、

「起立」

ハッキリとした明るい声が教室を震わせる、今度は何だろうと首を傾げてしまう参観者達、子供達が一斉に立ち上がり、

「礼、ありがとうございました」

大きく頭を下げる子供達、

「はい、今日も皆さん良い子でした、ありがとうございます」

エルマもニコリと微笑み頭を下げる、あらまとポカンとしてしまう参観者達、

「フー・・・あっ、ユラ様ー、お嬢様ー、お姉様ー」

一息ついた瞬間にバッと振り返り駆け出すミナ、

「こりゃ、片付けてからじゃ」

すぐさまレインが叱り付け、エーっと足を止めるミナ、

「そうね、ミナちゃん駄目よ」

エルマがニコリと微笑む、見れば他の子達は黒板を回収したり、新しく配られた書物をペラペラと捲っているらしく、

「ムー・・・わかったー」

渋々と席に戻り片付けを始めるミナ、それでいいとレインは踏ん反り返り、ミシェレがウフフと微笑む、

「・・・こりゃまた・・・そうか・・・なるほどのう・・・礼儀も教えられるのか・・・」

学園長がコクコクと大きく頷く、

「そのようね、私達が来た時も上品に出迎えてくれたのよ」

ニコリと微笑むフィロメナ、フロリーナもそうねと子供達を優しく見つめる、

「・・・確かに、子供の頃から教えておいて損はない・・・いや、大事な事じゃな・・・」

「まったくだわ、流石エルマ先生ね、見習わないとだわね」

「そうねー・・・礼儀も躾けの一つと思って孤児院でも教えてはいるけど・・・貴族相手の礼儀となると幼いから無理かしらと思っていたわ、やれば出来るのかしらね・・・」

「そのようね」

「だのー」

フムと考え込む学園長とその妻であるフィロメナ、義理の姉となるフロリーナである、流石にこの場では普段のような愛憎入り混じる口喧嘩になる事は無いらしい、そして、

「早速使って頂けると嬉しいですな」

事務長がそっと学園長に近寄る、

「ムッ、おう、そうじゃな、やはり勉学となると書物は必須じゃ」

ニヤリと微笑む学園長、確かにと頷く事務長である、何気に事務長は教科書の提供に関しては難色を示していた、学園の教科書は書物が希少で高価である事もあるし、なにより王国の予算で購入されたものである、となれば王国民の資産と見なされ、そう簡単に譲渡できるものではない、しかし学園長はそこを何とかと頼み込み、さらには自分の蔵書と著書も提供するという、そこまで言われると事務長としても何とか工面しなければならず、軍への協力の傍らヒーヒー言いながら用意したものであった、故に早速活用し、また子供達も新しい本だーと嬉しそうに歓声を上げる様を見れば、苦労した甲斐があったのだなと優しい笑みを浮かべてしまった、そして、

「では・・・どうしましょうか、暫しお待ちください」

子供達の片付けが済み、子供達はウルジュラ達とキャーキャーやり始めたようで、エルマはここは自分が仕切るべきなのだなとハッと気付いて参観者を見渡す、ニコリと笑顔で返す大人達、エルマはパタパタと廊下に出ると、テラが丁度階段を上がって来た所であった、状況を説明すると、キッサ店に席を確保してある事と、打合せをするのであればそのまま教室を使うのが良いであろうとの事で、エルマはすぐに教室に戻ってその旨を伝える、すると、

「そうね・・・では、ここでお茶を頂きながらがいいかしら?」

「確かにね、どう?」

この場の最高位者であるエフェリーンとマルルースが率先してまとめてくれた、確かにそれがいいかしらとアンネリーンとユスティーナも頷く、わかりましたと廊下に向かうエルマ、しかしテラが教室に入っており、エルマ先生はそのままお相手をと段取りを代わってくれた、ありがとうございますと任せる事にしたエルマである、そして改めて幼児教育についての打合せの場が設定された、子供達はウルジュラ達と共に階下へ下りたようで、ミナ曰くお手伝いだそうである、なるほど、仕事場のすぐ上なのだ、仕事の手伝いを通じて社会勉強にもなるのだなと理解する大人達であったりする、

「まずは宜しいですか?」

エルマとミシェレ、ヘラルダが並んで座り、それに対するのは文官達と学園の講師、事務長も興味があるのか事務員と共にその輪に加わった、

「はい、なんなりと」

優しい笑みを浮かべるエルマ、王都の文官であろうなとその服装を見て察するエルマである、となればかつては同僚であったかもしれない同世代の男性で、もしかしたら息子達の上司かもしれないわねと思うと下手な事は言えないかしらと身を引き締めてみたりした、

「ありがとうございます」

とその文官を中心にして質疑が始まる、ベルメルの事から音楽の事、読み書きは勉学の基礎として、他の授業について等々、実に具体的な内容である、エルマはそれらに真摯に答え、ミシェレはなるほどと改めて勉強になっており、ヘラルダはこれは場違いだなーと恥ずかしそうにしながらも幼児用の楽曲であるとかオユウギについてとなれば答えざるを得なかった、すると、

「やはりタロウ殿ですか・・・」

まったくと呆れているんだか感心しているんだかよく分からない面相で首を捻る事務長、事務員達も苦笑してしまっている、

「ですね、エレイン会長やテラさんの意見も入れてこのような形になっておりますが、タロウさんの案を多く取り入れているのは事実です、本日は難しかったですがタイイクの授業も興味深いと思います、タロウさんも二日に一度程度であればこちらに来てくれる事になっておりますが、暫くは難しいかもですね」

エルマが丁寧に答えた、

「なるほど、タロウ殿の講義にもありましたね、頑健な身体を作るには適切な食事と運動と睡眠が大事だと、特にそれは子供の頃から養われるべき事だと・・・その通りかもしれないと考えていた所です」

事務長が腕を組んで大きく頷く、

「ですね、なので、あっ、今日はどうかしら?実は正午過ぎ、授業が終わった後で軽い食事を摂らせる事にもしているのです」

それはと顔を上げる事務長、文官達もそこまでするのかと目を丸くする、

「エレイン会長の御厚意もあっての事ですが、ほら、タロウさん曰く、食事は三度が望ましいと・・・」

「確かにそれも聞いております、そうか、子供の頃から習慣づけるのも必要なのかもしれませんね・・・」

「そうなのです、と言っても中々難しいように思いますが・・・この教室だけを考えれば暫くの間はこの商会の従業員の子供達を預かる形になりますから、となると少々過剰かもしれない案も試す事もできるかなと思っております」

「あっ、それですね、商会関係者以外の子供達の受け入れ等はどのように考えられているのですか?」

文官の一人が口を挟んだ、

「今のところ・・・なのですが、積極的に募集するような事は考えておりません、正し受け入れられれば受け入れたいと考えております、ですが、この教室ですとやはり数的にはそれほど・・・やはり、商会の子供達を中心にして、ある程度、運営方法を確立してからと考えます、場合によっては別の建物に移動する必要もあるかもしれませんし、こちら側、講師の数も世話人も増やす必要があるとも思います、それに予算の問題も発生しましょう、ありがたい事に、現時点では我々については王家の支援がありますので不足する事は無いですし、この施設についても六花商会様の協力があります、無論本日のように学園からの協力も嬉しいところです、ですがより本格的になるとやはり先立つものは必要と考えておりました、そこも含めて今後詰めていきたいと考えます」

「そうなりますか・・・いや、なるほど、その通りですね」

大きく頷く文官達となる、そしてその隣りのテーブルでは、

「フー・・・だいぶ読みやすくなりましたわね」

マルルースがそっと冊子を閉じた、

「ありがとうございます」

ニコニコと微笑む学園長、フィロメナが不愉快そうに顔を上げ、しかしすぐに視線を下ろし、その隣りのフロリーナはすっかり夢中になってしまっている、学園長が授業が終わり、貴人達が集まったのを確認し嬉々として取り出したのが例の台本、脚本でも戯曲でもなんでもいいが、つまりはエレインの半生を描いたあれである、

「では、これで最終になるのですか?」

スッと茶に手を伸ばすマルルース、

「そのつもりです、ただしこれはあくまで脚本、タロウ殿はギキョクと表現されてましたが、それもまた脚本の一形態であるとか、まぁ、呼び名は良いとしてやはり演劇として形にするのが最終目的と思っております」

嬉しそうに揉み手でもって続ける学園長である、再びフィロメナが何を言っているのやらと視線を上げるもすぐに書に戻った、

「なるほど・・・どうかしら、アンネリーンさん?」

「・・・そうですね、申し訳ありません、もう少し」

食い入るように文字を追うアンネリーン、あらっとマルルースは片眉を上げ、そうか、まだ読んでいるのねと微笑む、見れば他の者達も熟読中のようで、最終章となるのであろう、エレインがイフナースを守る大事な場面、さらには貴族達にとっても目新しいと感じる晩餐会の描写もある、以前のものよりも状況描写が細かくなっており、その分説明文が増えている、その為こんな晩餐会であったのかとマルルースも理解を深めつつ少しばかり驚いていたりする、しかし、

「まったく・・・」

書を閉じてゆっくりと学園長を見上げるフィロメナ、学園長はソワソワと落ち着かない様子で席に座っていられないらしかった、

「おう、どうじゃ、中々の力作であろう?」

ニンマリと得意気な笑みを浮かべる学園長、

「そうね、力作であるし、面白い事も認めるわ」

フンスと鼻息を荒くするフィロメナ、マルルースもそうよねーと微笑む、

「じゃろう、いやな、エレインさんのあの姿をな、どうしても形に残しておきたくてな、さらには貴族の生活、その一端も垣間見えればより面白いとなってな、さらにはタロウ殿の助言もあってな、うん、実に大変であった、しかし、会心の出来であると言える」

早口で愛妻に捲し立てる学園長である、あらあらとマルルースは微笑むも、

「なるほど、よく分かりました・・・しかし・・・あなた、仕事もしないで書いた訳では無いわよね」

ギロリと両目を光らせるフィロメナ、学園長はん?と首を傾げた瞬間、この目と顔と声色はあれだと背筋を凍らせ、

「いや、待て、落ち着け、王妃様達の前でもある、ここではマズイ」

大慌てで両手を振る学園長、

「何がマズイですか、事務長、この人はちゃんと仕事をした上でこのような私事にかまけていたのよね」

フンヌと立ち上がるフィロメナである、エッと名を呼ばれた事務長と事務員達が振り返り、何事かと文官達もエルマらもフィロメナを見つめてしまう、

「どうなの?」

ビシリと叫ぶフィロメナ、

「えっと・・・」

ゆっくりと立ち上がる事務長である、学園長が目線でもって平謝りをしているようで、これはと察する事務長、さてどうやら学園長の生殺与奪の権利を握ったらしいと瞬時に理解する、しかしここは同性のよしみ、事務長も家に帰れば妻と孫の尻に敷かれる生活であったりする、肩を持つべきは学園長だなと少しばかり考え、

「そう・・・ですな、はい、お仕事に関しては・・・この事態ですからね、普段よりも格段に忙しい事は想像通りと思います、しかし、しっかりとこなされております」

ニコリと微笑む事務長、

「そうなの?」

ジッと疑わし気に事務長を睨むフィロメナ、学園長はホッと胸をなでおろしたようで、しかし、

「ですが、そうですね、そちらの複写に事務員達が総出になってしまいました、普段であれば業者に頼むのですが、今回は急がなければならないとの事で・・・なので、そうですね、手当を弾んで頂ければ誰も文句は言いますまい」

さらっと衝撃発言を口にする事務長、ナヌ?とフィロメナは眉間に皺を寄せ、アワワと慌てだす学園長、なるほどそういう事もあるかしらとマルルースは微笑み、読み終えて茶を啜っていたユスティーナとマリアも確かに複写が大変なのよねとペラペラと書を捲る、なるほど業者ではなく事務員が複写した為か書き損じが幾つも見受けられた、一頁当たり二か所までの修正は許容範囲と公文書でも定められており、どうやらそれに準じているようであるが、業者であれば書き損じそのものが無い、前回見た物よりも若干読みにくいと感じる点もあり、文章そのものよりもその装丁に素人臭さが感じられた原因を理解する二人である、

「どうかな?」

ニコリと事務員達へ視線を向ける事務長、同性のよしみも家庭での扱われた方も、一応上司と部下の関係もあるが、ここは直接の部下である事務員達の機嫌を取る事を選択した事務長である、事務員達は皆輝くような笑顔でウンウンと大きく頷いており、フィロメナはその顔を見て、

「・・・なるほど・・・ニコロ・・・どうやら仕事はいいとして、御迷惑はおかけしているみたいね」

ゆっくりと学園長へ顔を向けるフィロメナ、

「いや、迷惑・・・は、確かに、業務外ではあるが・・・」

「ほう・・・業務外・・・それを知ってて頼んだの?学園の責任者ともあろう人が?」

「いや、待て、フィロメナ、皆も楽しんで引き受けてくれたのだ、なによりな」

「言い訳は結構、どう報いるべきかは考えているのでしょうね」

学園長の言葉を遮りジリジリと詰め寄るフィロメナ、当然学園長はジリジリと後ずさりする、あっやり過ぎたかなと事務長は思うも、事務員達はニヤニヤとその様を見つめており、マルルースらも楽しそうに眺めている、

「まったく、あなたは昔からこうなのよ、大事な仕事も家もほったらかしで、道草ばっかり、せっかくこうして大任を頂いているというのにどういう有様ですか!!」

ギャンと吠えるフィロメナ、いや、ここではマズイだろうと顔面を蒼白にしつつも脂汗をかく他無い学園長であった。
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