セカンドライフは寮母さん 魔王を討伐した冒険者は魔法学園女子寮の管理人になりました

今卓&

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7話 ブノワトさんのスパルタ商売学 その6

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ブノワトは黒板の半分を襤褸で綺麗にすると、

「値付けで気をつけるべき事が幾つかあります、まず一つ目が安すぎない事、実はこれ結構大事です、皆さんの感覚だと売り物は安ければ安いほど良いと思うでしょ、でもね、実は安すぎるとギルドに怒られます、なんでかっと言うと極端に値段の安い商品を市場に下ろして他の店では利益が出ない状態にして、他の店を潰すのね、で競争相手がいなくなったら不当に値上げする・・・という事が昔ありまして、そういった詐欺的で破壊的な行為を抑制する為に安すぎる商品はギルドから注意されます、場合によってはギルドからの追放処分になります、逆に高い物についてはどれだけ高価でも構いません、何故かと言えば、高価すぎるものは売れないからですね、単純に」

「質問です、ギルドからの追放処分ってどんな感じなんですか?」

アニタの質問である、

「面白いですよ、単純にギルドの信用看板ってのが加盟店には配られるのねそれが剥奪されます、皆さんもいつも見てるでしょ、お店の看板の下にくっついている小さな看板、あれね、で、これを掲示してないってことはギルド経由で納税してないって事になります、すると、どうなるか・・・」

「はい、領主直属の経理官が徴税に来る筈ですね」

オリビアが静かに答えた、

「その通りです、話で聞く限りですがかなり細かいらしいんですね、経理官は、それも毎月決まった日に来ます、別にそれでも構わないというのであればギルドに加入しなくても良いのですけれど・・・、うん、大概の店は嫌がりますね、ギルド経由の納税がやっぱり楽ですよ、さらに、犯罪組織からの防衛という意味合いと、そういった組織に加担していませんという証明にもなります、モニケンダムの商工ギルドはそこら辺がしっかりしていてね、まぁ、他の街のギルドがどうかはしらないんだけど、盗賊関連に対する対処能力は高いわよ、それとそうね、勿論の事なんだけど、納税と一緒にギルドの組合費は徴収されています、その金額はちゃんと公表されてるから本格的に商売を始める時はしっかり確認しましょう、まぁ、いろいろあるけど、真っ当に商売したいなら商工ギルドには入っておいたほうがいいと思うわ」

うっすらとした納得の声が響いた、

「では、要点の2、ちゃんと利益を出すこと、これは当然と考えるでしょうけど、実は一番大事で難しい点ですよ、今、この場で数字を出して貰いますけれど、それで利益が出せそうにないのであればその商品は諦めた方が良いです、つまりは屋台どころか商売を一から考え直す必要があるという事ですね」

ブノワトは言葉を区切って一同を見渡す、それなりに厳しい内容の話である為、全員がしっかりと理解した上で次の作業にかかりたいとの思いからであった、

「大丈夫そう?いいわね?」

2度念押しと確認をして、

「では、その為には、実際に数字を出してみましょう、ざっと考えて、材料費、燃料代、移動費用、人件費、場所代、諸経費、税金そして利益ね、屋台の場合は利益と人件費は一緒と思っていいけど、それは個人か家族で商売する場合ね、人を雇う場合は別として考えるのが普通よね、そこでまずは、一人辺り幾ら儲けたいかを出して、そこに税金と他に経費が掛かっているなら経費を出してみて、そうね、ソフィアさん、小さい黒板借りていいかしら」

いいわよとソフィアのこころよい返事が響き各テーブルにミナとレインの黒板が置かれた、

「そうね、貴方がた一人辺り銀貨3枚は欲しいでしょ?それから税金は銀貨1枚と大銅貨5枚ねこれは何をどうしようが変わりないからね、他に掛かっているお金は・・・大丈夫そうね、はい、ではその金額が最低限売り上げたい金額ね、これをまぁ分かりやすく目標利益としましょうか、次に商品一個辺りの材料費と燃料費を出してみて、それほど大きな金額にはならないと思うけど、その場合は大雑把に銅貨1枚とかで纏めてしまっていいわ、で、これは一つの目安です、商品一個辺りの費用を3割程度と考えて仮の値段とします、そうね銅貨1枚で作成できるものであれば、売値は銅貨3枚に小銅貨4枚になるかしら、そうすると出せる数字がでてきます、それは、そうね、その決まった売値で幾つ売れば目標利益以上に儲けられるかという事です・・・わかります?」

次第に熱を帯びるブノワトの講義に6人はうんうんと頷きながら聞き入っている、

「では、実際に計算して下さい、皆さんの商品が幾らで作れるか、それで幾らで売って、幾つ売れば良いか」

ブノワトはどうぞと打合せを促す、すっかり氷の溶けたソーダ水に手を伸ばしつつ後方に座るソフィアの所へ一休みに来る、

「お疲れ様」

ソフィアの労いにブノワトは笑みを見せる、

「あの商品、ソフィアさんの案?」

「・・・まぁ、そうね、いろいろよ」

「ソフィアさん、誤魔化すの下手ですよね」

ブノワトと知り合ってそれ程経っていないが砕けた会話が成り立つのはブノワトの個性ゆえであろうか、

「失礼ね、でも、良かったわ、面白い講義ね、学園の講師としても仕事したら?」

「適当な事言わないで下さい」

「んじゃ、ギルド専属の講師とか、その・・・商業関係の」

「勘弁して下さいよ」

折角褒めてるのにーとソフィアが笑って、ブノワトもつられたように笑みを見せた、

「先生、終わりました」

ジャネットの言葉にブノワトは両肩を首を竦める様に柔軟すると、

「はい、はい、では、次なんだけど」

そう言いつつ黒板に戻る、

「3点目、これも大事、その商品に果たして人は幾らだせるか・・・、ここまでは実は机上の空論です、でしょ、もし今、皆さんが計算して設定した商品の金額がお客様にとって高すぎたら・・・絶対に売れません、そこで、まずはちょっとしたゲームね、ミルクアイスケーキとソーダ水とスポンジケーキ、皆さんが自分のお金を出して買うとなったら、幾らなら納得して買うか、それぞれに出してみて、全員が他の人には意見を聞かずに正直に・・・、えーと、どうしようか、見えないのが一番面白いんだけど、まぁ、しょうがないわ、前の黒板に書いて、そうね、上から何かで・・・ちょうどいいわこの板で隠しながら書いていって」

ブノワトの指名で右端に座っていたパウラから黒板に3つ分の値段を書いていく、目隠しの板を支えていたブノワトの腕が振るえだして悲鳴が上がる寸前に全員が書き終えた、

「・・・はぁ、はぁ、結構きついわね」

ブノワトは肩で息をしながら白墨を手にした、

「はい、結果です、で、どうかしら、感想としては?」

数字は概ね似通ったものであった、一人のみ見得なのか素なのかが判断しづらいが金額の高いものがある、

「はい、そうね、この人は・・・エレインさんでしょ」

皆の視線がエレインに向かう、エレインは顔を赤くしてそっぽを向いてしまった、

「はいはい、大丈夫よ、つまり、貴族にはこの値段で売れるという事です、エレインさん、貴女の意見は間違ってはいないですよ」

ブノワトの言葉にエレインは鼻息を荒くする、

「で、他の人達は大体似たような価格ですね、うん、この金額と先程出した商品価格はどうかしら近いかしら?」

「うーん、そうですね、ミルクアイスケーキに関してはそっちの金額の方が高いです」

「こちらも、ソーダ水に関してはそちらの方が高くて、スポンジケーキに関してはそちらの方が安いですね」

「なるほど、そうしますと、ミルクアイスケーキとソーダ水に関しては想定した価格で売り出してもよいですね、スポンジケーキに関しては・・・例えば材料費を安くするとか分量を減らすとか、他にはさらに何かを付け足して販売価格を維持するとか工夫が必要となりますね」

「戻りましたー、って、わぁ、お勉強してるのー」

ミナとレインが食堂に雪崩れ込んできた、

「ミナ、こっちおいで、レインも、ちょっと静かにしてブノワト先生のお話を聞きましょうね」

ソフィアが二人を手招きする、流石のミナも食堂内の真剣な雰囲気を察したのか静かにソフィアの隣りに座った、

「はい、では、なんだっけ、うん、実は何ですが、屋台には裏技的な考えがありまして」

とブノワトはやや声を低くする、

「今回の屋台はお祭りです、お祭りにはお祭り価格というものがあります、御存知ですか?」

生徒の数人が何かを思い出したように頷いた、

「そうです、通常の商品よりも2割から3割程度高価にしても祭りの時の屋台は売れるのです、というか高価にするのが礼儀というものらしいです」

今までの講義がまるで必要なくなるような大雑把な事を言われて6人は何ともやるせない表情となった、

「実際そういう感じしない?」

ブノワトの問いに、

「はい、確かに祭りの屋台って普通の屋台よりも高い気がしますね」

パウラが答え、エレイン以外が同調して頷く、

「なんでそうなるか?はなんとなくでも分かるでしょ、一つは祭りで浮かれているから革袋の紐がゆるくなっている、もう一つは観光客が多い、さらに、お祭り故のご祝儀感覚、大きくはこの三つね、だから値付けにはこういった販売時の周辺状況も加味する必要があるという事でした、少々強気な値段設定で充分だと思うわよ今回は」

なるほどと皆は納得したようである、

「はい、で、申請書の商品の価格蘭なんだけど、そういった諸々を加味して、余裕を持って記入して良い事になっています、故に価格帯っていうおおらか?な項目になっているのよね、但し、実際の販売価格が倍も違ったら怒られるから、やっぱしある程度真面目に値付けを、今、考える必要がある・・・というわけでした、では再考が必要であればそうして、それで記入してしまっていいわよ」

それぞれのグループ毎に打合せが始まった、何とか妥協点を見出してそれぞれに用紙を埋めていく、

「はい、終わりました、確認お願いします」

アニタのすっきりした快活な声が響く、ブノワトは書類を受け取り精査して笑顔を見せた、

「はい、こちらも終わりましたわ」

エレインも書類を提出し、それを精査したブノワトは再び笑顔を見せた、

「はい、お疲れ様、いちおう、どうしよう、これと同じものを何かに控えておきなさい、提出しちゃうと返却されないからね、あとから確認したいでしょ」

「では、はい、羊皮紙がありますので、用意します、そちらの分もお持ちしますね」

「オリビアさん、ありがとう、エレイン様、申し訳ない」

ジャネットはオリビアの言葉にすぐさま殊勝な感謝を示す、

「ふふん、普段からそのように素直だと可愛らしいのに」

エレインのボソリと呟いた一言に、ジャネットは瞬時に顔を真っ赤にしたが、グヌヌと言葉にならない呻き声を発して歯を食いしばって俯いた、

「はいはい、偉い、偉い、ジャネットもやっと大人になったのね」

アニタが笑顔でジャネットの頭を胸に引き寄せる、

「うぬー、アニタの薄い胸が優しい」

「薄くないわよ」

アニタの大声が響きジャネットは椅子から転げ落ちた。
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