194 / 1,445
本編
25話 銀色の作法 その4
しおりを挟む
「では、皆、揃いましたね、改めておはようございます」
エレインは起立し優雅に腰を折る、一同もキリッと表情を変えて頭を垂れた、
「今日の議題はこちらです」
エレインは黒板を差して、
「えっと、順番が少し変わりますが、大事な賓客兼講師をお招きしておりますので、そちらから先にさせて頂きますね」
エレインは議題の項目を差しつつブノワトへ視線を送り、
「始めにこちらからやりましょう」
中程に書かれた調理道具の試作品についてを指差し、
「えーと、では、顔見知りの方もいるとは思いますが、しっかりと紹介しますね、先生こちらへ」
エレインはニヤリとブノワトを見る、先生?誰の事だろうとブノワトが不思議に思っていると、
「ブノワト先生、こちらへ」
エレインに名前を呼ばれ、
「え、私の事?」
と頓狂な声を上げた、途端皆の視線がブノワトに集まり、知った顔は笑いを堪えている様子である、
「あー、はい」
ブノワトは顔が熱くなるのを感じながら黒板の前に進み出る、
「こちら、ブノワト・ヘッケルさん、御存知の方もいらっしゃると思いますが、ヘッケル工務店の若奥様で、鍛冶屋さんでもあります」
エレインがブノワトに目配せをする、
「はい、ブノワト・ヘッケルです、あー、そうですね、鍛冶屋で大工の嫁です、宜しくね」
ブノワトとしては砕けた口調で笑いを誘ったつもりらしい、実に簡単な挨拶である、しかし、特には笑いは起きない、知った顔は微笑ましく彼女をみつめ、知らない顔は無表情である、
「はい、わたくしから軽く紹介させて貰えればなんですが、ブノワトさんは学園の先輩になります、工学科卒ですね、ですので生徒部の皆さんは先輩として慕うように、さらに、たった一月前ですか、ジャネットさんが屋台をやりたいと言い出した頃からの付き合いになります、はっきりと申し上げればこの人がいなければこの商会は存在しておりません」
「いや、エレインさん、それは言い過ぎ」
ブノワトが驚いてエレインを見る、
「いいえ、屋台を提供してくれたのも、商工ギルドを仲介して頂いたのもブノワトさんです、皆さんの働く場所を作り上げた最大の功労者であると私は思っております、皆さんそのように御理解下さい」
「へー、ブノワト凄ーい」
婦人部の一人が賛辞の声を上げ、
「うん、そうだよね、今こうしてるのは、ねーさんのおかげだよね」
ジャネットがうんうんと頷き、
「全くですよ、あの頃のブノワトさんは神の使いに思えました」
パウラがしみじみと口に出すと、
「それも言い過ぎ」
アニタが速攻突っ込んで軽く笑いが起こる、
「ま、そういうわけで、で、先に回転機構の説明をお願いできますか?」
エレインがブノワトに水を向ける、ブノワトは恥ずかしそうにしつつも莚をかけたままの箱へ歩を進め、
「あ、例の泡立て器あります」
莚に手をかけてエレインに問うと、
「お持ちします」
と厨房に近い婦人部の一人がサッと立ち上がり、泡立て器を手にしてブノワトへ手渡した、
「ありがとうございます、では、実際にやってみますね」
ブノワトは莚を外して木製の木箱を開陳した、おおーと歓声が上がるがパッと見だけでは何をする道具かはまるで分らない代物である、
「はい、では、実際にやってみますね、最初に泡立て器をここに付けます、金具がありますので外れないように締め付けてください」
箱には4本の足がついており大きく開いた空間がある、箱の本体となる部分の底面の中央に突起がついており、そこへ泡立て器を取り付けた、
「準備は以上ですね、で、この横にある取っ手を奥に回すと」
ブノワトが本体横の取っ手を握って回すと泡立て器が音を立てて回転した、それは手で回転させるよりも遥かに速く、かつ勢いもある、
「おおー、すげー、えっ、回るだけ?」
ジャネットが遠慮の無い感想を言う、
「そう、回るだけ、でもね、取っ手を一回転させると、泡立て器が20回かな?回転します」
「えっ、これは凄いですよ、もしかして、これってとんでもなく楽になりません?」
婦人部の一人が気付いたらしい、
「そうですわね、その為に作ってもらいました」
エレインが補足とばかりに口を挟み、
「今後、ホイップクリームにしろスポンジケーキにしろ、この泡立てる作業が増えると思います、なので先んじて楽になれるようにと思っておりました、泡立て器のおかげで楽になったとは聞いてますが、より楽になれば生産効率もあがりますしね」
「おおー、そうだよねー、エレイン様すごーい、あ、ねーさんが凄いのか?」
ジャネットの称賛に、一同もそれぞれに感嘆の声が上がる、
「あー、でも、あれです、これの元になったのはユーリ先生の研究所から提供された技術なのです、なんでも水車の機構を卓上で使えないかといった発想からとか、なので、ユーリ先生に感謝しましょう」
ブノワトがやや謙遜し、
「いつの間に・・・研究所って何気にすごいんじゃないですか?」
「うんうん、ユーリ先生って頭いいんだねー」
やや失礼な声が上がる、
「はいはい、ユーリ先生も、とても協力してくれている大事な方ですからね、絶対に失礼の無いように、ま、普段があれだからだけども」
とエレインが場を収めると、
「で、こちらは試作品です、まだまだ改良の余地があると思いますので、その点で意見等頂ければと思ってます、ま、実際に使ってみて下さい」
ブノワトがそう言って締め括り、
「今日は、お店を開けないので明日からですね、実際に使用して下さい、調理に関しては私よりも皆さんの方が達者ですので、お任せします、道具は使ってこそなので、有効活用を期待します、質問等ありますか?」
エレインが言葉を次いだ、
「はい、そちらって買えます?あの家にも欲しいかなって、泡立て器もですけど、あの、家でもスポンジケーキとか作りたいかなって思ってて」
そろそろと婦人部の一人が手を上げた、そうね、そうねと同意の声が上がる、
「はい、市販も考えておりますが、暫く先ですね、先程の通りこちらは試作品ですので、改良の後、といった所です、泡立て器についても同様ですね、あ、この先の議題にも絡んでくるので、その時に纏めて話したいなと思います」
エレインは黒板をサッと一瞥して答えた、
「では、次に、今日はこれが一番大事です、ね」
エレインがニヤリとブノワトを見る、
「そうだよねー」
ジャネットも待ちきれずにニヤニヤと笑い、
「そっか、ついにか」
アニタとパウラ、それとケイスも笑いを抑えきれない、
「なによー、あんたらはもう、底意地の悪い」
生徒部の一人が嫌そうにアニタを睨む、
「えっと、知っているのは、経営陣とケイランさんね」
エレインが問う、
「はい、やっとお披露目ですか?良かった、黙っているのが辛かったです」
ケイランもホッとした顔をしている、
「え、なんでケイランが?」
マフレナが驚き、他の婦人部の視線がケイランに向けられた、
「あ、先日、領主様の所へお供しまして、そこで、はい」
「あ、そんな事言ってたね」
婦人部はそれで納得したらしい、
「はい、では、どうしましょう、議題の二つ目ですね、ブノワトさんお願いできますか?」
「私でいいんですか、ここはエレインさん、やりましょうよ」
ブノワトが本来の人懐っこい笑顔でエレインを見る、
「いやー、でもなー」
二人は何ともだらしなく擦り付け合っているが、
「じゃ、私が」
とジャネットが立ち上がった、
「えー、じゃ、私も」
アニタが負けじと立ち上がる、
「じゃ、私も」
つられてケイスが立ち上がり、
「なら、私だって」
パウラが立ち上がり、
「仕方がないですね」
オリビアが名乗りを上げた、
「エッ、エッ?」
どういうわけだか皆の視線がケイランに集まり、
「私もですか?」
不思議そうにケイランが立ち上がると、
「どうぞ、どうぞ」
立っている全員がケイランに譲って大きな笑いが巻き起こった。
エレインは起立し優雅に腰を折る、一同もキリッと表情を変えて頭を垂れた、
「今日の議題はこちらです」
エレインは黒板を差して、
「えっと、順番が少し変わりますが、大事な賓客兼講師をお招きしておりますので、そちらから先にさせて頂きますね」
エレインは議題の項目を差しつつブノワトへ視線を送り、
「始めにこちらからやりましょう」
中程に書かれた調理道具の試作品についてを指差し、
「えーと、では、顔見知りの方もいるとは思いますが、しっかりと紹介しますね、先生こちらへ」
エレインはニヤリとブノワトを見る、先生?誰の事だろうとブノワトが不思議に思っていると、
「ブノワト先生、こちらへ」
エレインに名前を呼ばれ、
「え、私の事?」
と頓狂な声を上げた、途端皆の視線がブノワトに集まり、知った顔は笑いを堪えている様子である、
「あー、はい」
ブノワトは顔が熱くなるのを感じながら黒板の前に進み出る、
「こちら、ブノワト・ヘッケルさん、御存知の方もいらっしゃると思いますが、ヘッケル工務店の若奥様で、鍛冶屋さんでもあります」
エレインがブノワトに目配せをする、
「はい、ブノワト・ヘッケルです、あー、そうですね、鍛冶屋で大工の嫁です、宜しくね」
ブノワトとしては砕けた口調で笑いを誘ったつもりらしい、実に簡単な挨拶である、しかし、特には笑いは起きない、知った顔は微笑ましく彼女をみつめ、知らない顔は無表情である、
「はい、わたくしから軽く紹介させて貰えればなんですが、ブノワトさんは学園の先輩になります、工学科卒ですね、ですので生徒部の皆さんは先輩として慕うように、さらに、たった一月前ですか、ジャネットさんが屋台をやりたいと言い出した頃からの付き合いになります、はっきりと申し上げればこの人がいなければこの商会は存在しておりません」
「いや、エレインさん、それは言い過ぎ」
ブノワトが驚いてエレインを見る、
「いいえ、屋台を提供してくれたのも、商工ギルドを仲介して頂いたのもブノワトさんです、皆さんの働く場所を作り上げた最大の功労者であると私は思っております、皆さんそのように御理解下さい」
「へー、ブノワト凄ーい」
婦人部の一人が賛辞の声を上げ、
「うん、そうだよね、今こうしてるのは、ねーさんのおかげだよね」
ジャネットがうんうんと頷き、
「全くですよ、あの頃のブノワトさんは神の使いに思えました」
パウラがしみじみと口に出すと、
「それも言い過ぎ」
アニタが速攻突っ込んで軽く笑いが起こる、
「ま、そういうわけで、で、先に回転機構の説明をお願いできますか?」
エレインがブノワトに水を向ける、ブノワトは恥ずかしそうにしつつも莚をかけたままの箱へ歩を進め、
「あ、例の泡立て器あります」
莚に手をかけてエレインに問うと、
「お持ちします」
と厨房に近い婦人部の一人がサッと立ち上がり、泡立て器を手にしてブノワトへ手渡した、
「ありがとうございます、では、実際にやってみますね」
ブノワトは莚を外して木製の木箱を開陳した、おおーと歓声が上がるがパッと見だけでは何をする道具かはまるで分らない代物である、
「はい、では、実際にやってみますね、最初に泡立て器をここに付けます、金具がありますので外れないように締め付けてください」
箱には4本の足がついており大きく開いた空間がある、箱の本体となる部分の底面の中央に突起がついており、そこへ泡立て器を取り付けた、
「準備は以上ですね、で、この横にある取っ手を奥に回すと」
ブノワトが本体横の取っ手を握って回すと泡立て器が音を立てて回転した、それは手で回転させるよりも遥かに速く、かつ勢いもある、
「おおー、すげー、えっ、回るだけ?」
ジャネットが遠慮の無い感想を言う、
「そう、回るだけ、でもね、取っ手を一回転させると、泡立て器が20回かな?回転します」
「えっ、これは凄いですよ、もしかして、これってとんでもなく楽になりません?」
婦人部の一人が気付いたらしい、
「そうですわね、その為に作ってもらいました」
エレインが補足とばかりに口を挟み、
「今後、ホイップクリームにしろスポンジケーキにしろ、この泡立てる作業が増えると思います、なので先んじて楽になれるようにと思っておりました、泡立て器のおかげで楽になったとは聞いてますが、より楽になれば生産効率もあがりますしね」
「おおー、そうだよねー、エレイン様すごーい、あ、ねーさんが凄いのか?」
ジャネットの称賛に、一同もそれぞれに感嘆の声が上がる、
「あー、でも、あれです、これの元になったのはユーリ先生の研究所から提供された技術なのです、なんでも水車の機構を卓上で使えないかといった発想からとか、なので、ユーリ先生に感謝しましょう」
ブノワトがやや謙遜し、
「いつの間に・・・研究所って何気にすごいんじゃないですか?」
「うんうん、ユーリ先生って頭いいんだねー」
やや失礼な声が上がる、
「はいはい、ユーリ先生も、とても協力してくれている大事な方ですからね、絶対に失礼の無いように、ま、普段があれだからだけども」
とエレインが場を収めると、
「で、こちらは試作品です、まだまだ改良の余地があると思いますので、その点で意見等頂ければと思ってます、ま、実際に使ってみて下さい」
ブノワトがそう言って締め括り、
「今日は、お店を開けないので明日からですね、実際に使用して下さい、調理に関しては私よりも皆さんの方が達者ですので、お任せします、道具は使ってこそなので、有効活用を期待します、質問等ありますか?」
エレインが言葉を次いだ、
「はい、そちらって買えます?あの家にも欲しいかなって、泡立て器もですけど、あの、家でもスポンジケーキとか作りたいかなって思ってて」
そろそろと婦人部の一人が手を上げた、そうね、そうねと同意の声が上がる、
「はい、市販も考えておりますが、暫く先ですね、先程の通りこちらは試作品ですので、改良の後、といった所です、泡立て器についても同様ですね、あ、この先の議題にも絡んでくるので、その時に纏めて話したいなと思います」
エレインは黒板をサッと一瞥して答えた、
「では、次に、今日はこれが一番大事です、ね」
エレインがニヤリとブノワトを見る、
「そうだよねー」
ジャネットも待ちきれずにニヤニヤと笑い、
「そっか、ついにか」
アニタとパウラ、それとケイスも笑いを抑えきれない、
「なによー、あんたらはもう、底意地の悪い」
生徒部の一人が嫌そうにアニタを睨む、
「えっと、知っているのは、経営陣とケイランさんね」
エレインが問う、
「はい、やっとお披露目ですか?良かった、黙っているのが辛かったです」
ケイランもホッとした顔をしている、
「え、なんでケイランが?」
マフレナが驚き、他の婦人部の視線がケイランに向けられた、
「あ、先日、領主様の所へお供しまして、そこで、はい」
「あ、そんな事言ってたね」
婦人部はそれで納得したらしい、
「はい、では、どうしましょう、議題の二つ目ですね、ブノワトさんお願いできますか?」
「私でいいんですか、ここはエレインさん、やりましょうよ」
ブノワトが本来の人懐っこい笑顔でエレインを見る、
「いやー、でもなー」
二人は何ともだらしなく擦り付け合っているが、
「じゃ、私が」
とジャネットが立ち上がった、
「えー、じゃ、私も」
アニタが負けじと立ち上がる、
「じゃ、私も」
つられてケイスが立ち上がり、
「なら、私だって」
パウラが立ち上がり、
「仕方がないですね」
オリビアが名乗りを上げた、
「エッ、エッ?」
どういうわけだか皆の視線がケイランに集まり、
「私もですか?」
不思議そうにケイランが立ち上がると、
「どうぞ、どうぞ」
立っている全員がケイランに譲って大きな笑いが巻き起こった。
11
あなたにおすすめの小説
使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)
犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。
意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。
彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。
そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。
これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。
○○○
旧版を基に再編集しています。
第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。
旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。
この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
クラスで異世界召喚する前にスキルの検証に30年貰ってもいいですか?
ばふぉりん
ファンタジー
中学三年のある朝、突然教室が光だし、光が収まるとそこには女神様が!
「貴方達は異世界へと勇者召喚されましたが、そのままでは忍びないのでなんとか召喚に割り込みをかけあちらの世界にあった身体へ変換させると共にスキルを与えます。更に何か願いを叶えてあげましょう。これも召喚を止められなかった詫びとします」
「それでは女神様、どんなスキルかわからないまま行くのは不安なので検証期間を30年頂いてもよろしいですか?」
これはスキルを使いこなせないまま召喚された者と、使いこなし過ぎた者の異世界物語である。
<前作ラストで書いた(本当に描きたかったこと)をやってみようと思ったセルフスピンオフです!うまく行くかどうかはホント不安でしかありませんが、表現方法とか教えて頂けると幸いです>
注)本作品は横書きで書いており、顔文字も所々で顔を出してきますので、横読み?推奨です。
(読者様から縦書きだと顔文字が!という指摘を頂きましたので、注意書をと。ただ、表現たとして顔文字を出しているで、顔を出してた時には一通り読み終わった後で横書きで見て頂けると嬉しいです)
聖女として召還されたのにフェンリルをテイムしたら追放されましたー腹いせに快適すぎる森に引きこもって我慢していた事色々好き放題してやります!
ふぃえま
ファンタジー
「勝手に呼び出して無茶振りしたくせに自分達に都合の悪い聖獣がでたら責任追及とか狡すぎません?
せめて裏で良いから謝罪の一言くらいあるはずですよね?」
不況の中、なんとか内定をもぎ取った会社にやっと慣れたと思ったら異世界召還されて勝手に聖女にされました、佐藤です。いや、元佐藤か。
実は今日、なんか国を守る聖獣を召還せよって言われたからやったらフェンリルが出ました。
あんまりこういうの詳しくないけど確か超強いやつですよね?
なのに周りの反応は正反対!
なんかめっちゃ裏切り者とか怒鳴られてロープグルグル巻きにされました。
勝手にこっちに連れて来たりただでさえ難しい聖獣召喚にケチつけたり……なんかもうこの人たち助けなくてもバチ当たりませんよね?
アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。
ふとした事でスキルが発動。
使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。
⭐︎注意⭐︎
女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。
『追放令嬢は薬草(ハーブ)に夢中 ~前世の知識でポーションを作っていたら、聖女様より崇められ、私を捨てた王太子が泣きついてきました~』
とびぃ
ファンタジー
追放悪役令嬢の薬学スローライフ ~断罪されたら、そこは未知の薬草宝庫(ランクS)でした。知識チートでポーション作ってたら、王都のパンデミックを救う羽目に~
-第二部(11章~20章)追加しました-
【あらすじ】
「貴様を追放する! 魔物の巣窟『霧深き森』で、朽ち果てるがいい!」
王太子の婚約者ソフィアは、卒業パーティーで断罪された。 しかし、その顔に絶望はなかった。なぜなら、その「断罪劇」こそが、彼女の完璧な計画だったからだ。
彼女の魂は、前世で薬学研究に没頭し過労死した、日本の研究者。 王妃の座も権力闘争も、彼女には退屈な枷でしかない。 彼女が求めたのはただ一つ——誰にも邪魔されず、未知の植物を研究できる「アトリエ」だった。
追放先『霧深き森』は「死の土地」。 だが、チート能力【植物図鑑インターフェイス】を持つソフィアにとって、そこは未知の薬草が群生する、最高の「研究フィールド(ランクS)」だった!
石造りの廃屋を「アトリエ」に改造し、ガラクタから蒸留器を自作。村人を救い、薬師様と慕われ、理想のスローライフ(研究生活)が始まる。 だが、その平穏は長く続かない。 王都では、王宮薬師長の陰謀により、聖女の奇跡すら効かないパンデミック『紫死病』が発生していた。 ソフィアが開発した『特製回復ポーション』の噂が王都に届くとき、彼女の「研究成果」を巡る、新たな戦いが幕を開ける——。
【主な登場人物】
ソフィア・フォン・クライネルト 本作の主人公。元・侯爵令嬢。魂は日本の薬学研究者。 合理的かつ冷徹な思考で、スローライフ(研究)を妨げる障害を「薬学」で排除する。未知の薬草の解析が至上の喜び。
ギルバート・ヴァイス 王宮魔術師団・研究室所属の魔術師。 ソフィアの「科学(薬学)」に魅了され、助手(兼・共同研究者)としてアトリエに入り浸る知的な理解者。
アルベルト王太子 ソフィアの元婚約者。愚かな「正義」でソフィアを追放した張本人。王都の危機に際し、薬を強奪しに来るが……。
リリア 無力な「聖女」。アルベルトに庇護されるが、本物の災厄の前では無力な「駒」。
ロイド・バルトロメウス 『天秤と剣(スケイル&ソード)商会』の会頭。ソフィアに命を救われ、彼女の「薬学」の価値を見抜くビジネスパートナー。
【読みどころ】
「悪役令嬢追放」から始まる、痛快な「ざまぁ」展開! そして、知識チートを駆使した本格的な「薬学(ものづくり)」と、理想の「アトリエ」開拓。 科学と魔法が融合し、パンデミックというシリアスな災厄に立ち向かう、読み応え抜群の薬学ファンタジーをお楽しみください。
オバちゃんだからこそ ~45歳の異世界珍道中~
鉄 主水
ファンタジー
子育ても一段落した40過ぎの訳あり主婦、里子。
そんなオバちゃん主人公が、突然……異世界へ――。
そこで里子を待ち構えていたのは……今まで見たことのない奇抜な珍獣であった。
「何がどうして、なぜこうなった! でも……せっかくの異世界だ! 思いっ切り楽しんじゃうぞ!」
オバちゃんパワーとオタクパワーを武器に、オバちゃんは我が道を行く!
ラブはないけど……笑いあり、涙ありの異世界ドタバタ珍道中。
いざ……はじまり、はじまり……。
※この作品は、エブリスタ様、小説家になろう様でも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる