セカンドライフは寮母さん 魔王を討伐した冒険者は魔法学園女子寮の管理人になりました

今卓&

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50話 光柱は陽光よりも眩しくて その20

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その後、ソフィアが寮を言い訳にして何とか北ヘルデルを抜け出し、寮に戻ってホッと一息吐けたと思ったのも束の間である、

「ソフィアさん、なんですかあれー」

食堂に降りた途端にジャネットに捕まり、

「何の事?」

脊髄反射ですっとぼけるが、そこはもうソフィアとの付き合いが期間は短いが深いジャネットである、爛々と輝くその瞳をこっちが駄目ならとミナへ向け、

「ミナっち、見た?」

「見たよー、綺麗なのー、ピカーって、ドーンって、ピカピカーって」

「凄ーい、えっ、どういう事?」

食堂に屯していた面々がミナを囲んで大騒ぎである、ソフィアはあちゃーと頭を抱え、レインはこうなるであろうなと鼻で笑い、

「でねでね、殿下がねー」

とミナがいよいよ舞い上がって隠すべき事を口にし出した瞬間、

「待って、ミナ」

ソフィアは大声でミナの言葉を遮ると、

「あー、事の真相は後でゆっくり話すから、ミナの言う事は話し半分に聞いておいて、いい?ユーリが戻ったらちゃんと説明させるし、それに今は夕飯の支度が先よ、もういい時間なんだから」

と、自身も関係者である事を吐露する発言である、やっぱりなとジャネットはほくそ笑み、新入生達はホヘーと不思議そうにソフィアを見つめる、

「そういう訳だから、そうね、うん、夕飯誰か手伝ってもらえると嬉しいかな」

ソフィアはこれで取り敢えず落ち着いてくれる事を願って厨房へ向かい、じゃ私が、とルルとグルジアがソフィアの後を追った、しかし、

「ふふーん、ミナッちー、それでそれで?」

一度火の付いた好奇心を抑える事は難しい、ミナを真ん中にして再び姦しくなる食堂である、その声が厨房にも響いてくるが、ソフィアはさてどうしたものかと思いつつ、ここはユーリの対応に任せた方が賢いわねと沈黙する事とした、しかし、

「えっと、あれって、あれですか?何かあったんですか?」

グルジアが不安そうにしており、

「はい、あの、とっても怖いんですけど・・・」

ルルは正直に恐怖を口にする、実際にその目は怯えたものであった、

「あー、そうなるのか・・・そうだよね・・・うーん、街中もそんな感じなのかな・・・」

ソフィアは二人の反応は正しいものであるとやっと気付いた、街中の、それも学園にいきなり光の柱が屹立し、それも消えては現れを繰り返した挙句、今は綺麗に輝き続けているのである、見た目は美しいものであるが、その正体が分からない以上恐怖の対象にしかならない、学園長がどのように対処するかはソフィアは分らなかったが、これはせめて落ち着かせないとと思い、

「うん、じゃ、説明するから」

と食料庫から持ってきた野菜を作業台に置くと、食堂に戻り、

「あー、ジャネットさん、エレインさん呼んできて、来れるかな?」

「わっ、はい」

「それと、ミナー、調子に乗らないの」

「えー、ブーブー」

「はいはい、じゃ、ちゃんと説明するけど、他の人には言わない事いいわね」

ジロリと寮生を睨みつけ凄んで見せるソフィアであった。



「すると、まずは安全という事ですか・・・」

寮生とテラを前にしてサビナは事の次第を掻い摘んで説明した、ジャネットがエレインを呼んで来る間にソフィアは一応確認をと思い学園へ走り、サビナが事情を聞いて対応するとなったのである、口裏を合わせるのであれば徹底した方が良い、サビナはソフィアと共に寮へ向かい、居並ぶ面々を前にしてユーリが首謀者である特殊な実験であったと、打ち合わせ通りの説明をした、しかし、やはり、ミナから聞いた話しとは若干どころか大きな齟齬がある、エレイン達はすぐにそれを察してそういう事かと黙する事としたが、ミナの口から殿下の単語を聞き、さらに王族達との事情を知らない者は完全に信じる事は出来ていないようであった、

「そ、安全よ、ま、3日程度はあのままだから、そのうち見に来ればいいわ、関係者以外にも見学は許可するみたいだしね」

「へー、面白そー」

「ねー」

ジャネットとケイスはエレイン同様全てを察して明るく振る舞い、

「そうね、そういうわけだからソフィアさんに迷惑かけない事よ、特にジャネット、あんた野次馬根性が過ぎるからね」

サビナに名指しで釘を刺されたジャネットは、

「ブーブー、だってさー、でもさー」

「そうですよー」

「気になるじゃんさー」

「そうですよー、気になりますよー」

「ねー」

「ねー」

今度はケイスと共に茶化し役である、見事な連携であると言える、先輩である二人が率先して道化役を演じる事で、新生活を始めたばかりの寮生達もやっと安心したように頬を緩めた、

「そうなると・・・うーん、どうしましょうか?同じ事をマフダさんや他の従業員に話しても宜しいですか?」

エレインが小さく手を上げた、

「あっ、そうね、うん、広報官が既に立っていると思うけど、聞けない人もいるからね、時間的に、うん、安心する為にも話して構わないわよ」

広報官とは名前そのままに広報を担当する役人である、定期的に街の人通りの多い場所で良く通る大声でもって政策や裁判の結果、祭りの計画等々、役場からの情報を伝える役割を担っている大変に重要な仕事であった、通常の定期的な業務の場合は街に響く公務時間の鐘と共にその仕事を始めるのであるが、非常事態や突発的な事故等にも随時対応する、今回もその対象になったようで、事務長が屯所に、学園長が領主の元へ向かい事の次第を説明した上で、騒動に対して陳謝すると、領主と衛兵それぞれからすぐさまに役場へと指示が飛んだ、かなりの量の問い合わせが双方にあったのであろう、実際に学園長も事務長も街中から光柱を見上げ、これは騒ぎにならないわけが無いなと思い知った、

「あのー、今から見に行くことは出来るんですか?」

コミンがのんびりと手を上げた、

「あー、今は止めときなさい、ただでさえ人が多いし、なにより・・・うん、偉い人たちが続々と来てるわよ」

「偉い人達?」

「領主様とその取り巻き、衛兵と自警団の偉い人、それと役場の重鎮からギルドの上の方、さらに神殿連中も来てたわね・・・」

「あー、そうなっちゃった?」

ソフィアがあちゃーと頬を掻く、

「そうですね、皆さん夕飯前で暇だったのもあってか・・・野次馬根性の上に権威を盾にして言いたい放題でしたよ、事務員と事務長で対応してます、学園長も走り回ってました、ユーリ先生は・・・あっちです」

「あっち?」

「あっちです」

「なるほど・・・もう?」

「はい」

あっちとは王妃達の事である、ソフィアが北ヘルデルを辞したのはほんの先程である、来るとすれば暗くなってからかとソフィアは高を括っていたが、王妃達も丁度夕飯前の暇な時間であったのであろう、その腰の軽さに驚くが、イフナースの件となればその反応の早さにはむべなるかなというものであった、

「ま、こんな感じで・・・そうだ、何か屋台も移動してきてるみたいですよ・・・」

サビナがこっちはこの程度でいいかなと軽口となる、

「む、エレイン様、商売の匂いが・・・」

「止めときなさい」

ジャネットが勢いよく席を立つがエレインはやんわりと押し留め、

「そうなると・・・今日明日は混乱するでしょうね、街路もいつもより人通りが多い感じがしますしね」

エレインもその光柱とやらには興味があるが、冷静に状況を見ている様子で、

「そうですね、お店を閉める判断がちょっと難しい感じです」

テラが街路へ視線を移しつつ答える、普段であれば帰宅する者の数と夕陽の様子で店を閉めているのであるが、本日はどちらも指標となり得ない、人の往来は続いており、件の光柱の為に街路は十分に明るかった、商売をしようと思えば続けられる環境ではある、

「・・・駄目ね、安全の為に閉めてしまいましょう、何かあっては困りますし、従業員も帰した方が良さそうですね」

「はい、では、そのように、事情については私から話します」

「宜しくお願いします」

テラはサッと立ち上がり、ジャネットは不満顔であったが、エレインは、

「恐らくですが酔客とかも来るでしょうから、女だけでは対処が難しいでしょ、こちらも慣れてませんがお客さんもうちの店に慣れていない方が多いでしょうしね、それにお話しを聞く限り明るい状態は続くでしょうが、夜は夜です、若い女性が歩き回って良いものではないですよ」

どこまでも冷静な意見に、それもそうかとジャネットは黙して腰を下ろした、

「じゃ、取り敢えずこんな感じで、今日は暫く学園におりますので何かあれば」

サビナは階段に戻りつつソフィアに確認し、

「そうね、ありがとう、あー、何か差し入れ持ってく?」

「そうですね・・・嬉しいですが、大人数ですよ、一旦確認頂いてからの方がいいかもです」

「分かった、ごめんね、今日お休みだったんでしょ、申し訳ないわね」

「いえいえ、大変勉強になりました、それに、暇でしたしね、あ、それと、学園長も事務長もどういう訳だか張り切ってますよ、鼻息荒くして、こういう騒動は二人共好きなんですかね、困ったもんです」

サビナは心底楽しそうに微笑み、

「あー、なら良いのかな・・・いや、駄目だわ、反省しないと・・・調子に乗り過ぎてたわね、もっと慎重にならないと・・・恥ずかしいわね・・・考えが足りなかったわ、まったく」

「ふふ、所長も同じような事を言ってました、ま、こういう事もありますよ」

「ありがとうサビナさん、うん、そのうち何かで埋め合わせするから」

「そんな、貸しならこちらの方が多いんですから、気にしないで下さい」

「そういうわけにはいかないわよ」

「そうですか、なら、期待して待つことにしますねカトカと一緒に・・・ではっ」

二人は軽く微笑み合ってサビナは階段を上がり、ソフィアはクルリと振り返ると、

「じゃ、夕飯ねー、あー、どうしようかしら」

「ゆっくりで大丈夫ですよー」

ジャネットの平素ではありえない発言に、

「えっ、どうしたのジャネットさん、お腹痛いの?」

ソフィアは目を剥いて反応するが、

「ほら、外、明るいんで何か夕飯って感じじゃなくて・・・」

「確かにねー」

「内庭から眺める分には安全ですよね?」

「見れる?」

「見れますよー、ちょっと他の建物が邪魔ですけどねー」

「じゃ、ゆっくり見物しようかー」

「ねー」

「裏山から見えないかなー?」

「川の辺りでいいんじゃない?山だと木が邪魔かも」

「そうかもねー」

「もう・・・そういう事・・・か・・・」

ソフィアは喜ぶべきか悲しむべきか何とも複雑な顔で大きく肩を落とした、しかし、皆が抱えていた不安感や恐怖は霧散したようである、未知である限り継続したであろうそれは、しっかりと説明し理解される事で好奇へと変わっている、何より光柱は夕陽の中にあって尚、その怪しくも荘厳な輝きを誇示し続けていた、興味を引かない訳がない、

「まったく・・・外は寒くなってますからね、冷えないように」

ソフィアはせめて寮母らしい事をと口を出し、食堂内は明るい返事で満たされた。
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