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翌朝。
アッシュフィールド公爵家の玄関前には、壮観な光景が広がっていた。
「…ルーナよ。これは、一体…」
父であるアッシュフィールド公爵が、目の前に山と積まれた「荷物」を見て、こめかみを押さえている。
それは、豪華なトランクというよりは、むしろ業務用の「貨物」だった。
小麦粉の大袋がいくつも積まれ、バターの樽が鎮座し、大小様々な鍋やフライパンが縄で括られている。
「お父様…」
ルーナは、昨夜の嘘泣きモードを再起動させ、今にも泣き崩れそうな表情を作った。
「辺境の別荘と伺いましたもの…! 王都とは違い、食糧事情も劣悪に違いありませんわ…!」
(むしろ、あそこは食材の宝庫ですけれど)
「わたくし、飢えてしまったらどうしましょう…! 寒さなら耐えられても、空腹には耐えられそうにありません…! うぅっ…!」
ルーナが、ハンカチで目元(もちろん涙は一滴も出ていない)を押さえると、公爵夫妻は即座に狼狽した。
「そ、そうか! そうであったな!」
「まあ、可哀想に、ルーナ! すぐに料理長に命じて、保存食をさらに持たせますわ!」
(よし、チョロいですわ)
「アンナ!」
「は、はい!」
侍女のアンナも、すっかり主人(ルーナ)の共犯者の顔つきになっている。
二人は目配せを一つすると、テキパキと残りの荷物(という名の食料)を、公爵家自慢の大型馬車に併設された荷台へと積み込んでいく。
本来、追放される令嬢が乗る馬車といえば、囚人護送用に近い、粗末なものを想像するだろう。
しかし、さすがに公爵令嬢である。
エリオット王子も、そこまでの非情な命令はできなかった(あるいは、そこまで頭が回らなかった)ようだ。
用意されたのは、アッシュフィールド家の紋章が入った、長距離移動用の立派な馬車だった。
(乗り心地も良さそうですわね。これでゆっくり眠れそうだわ)
ルーナが、馬車に乗り込もうとステップに足をかけた、その時。
カツン、カツン、と規則正しい蹄の音が近づいてきた。
見ると、王宮騎士団の制服に身を包んだ一人の騎士が、馬に乗ったまま、公爵家の門をくぐってきた。
朝日を背にしたその騎士は、まるで絵画から抜け出たかのような美丈夫だった。
陽光を吸い込むような艶やかな黒髪。
切れ長で、凍てつく湖面のような青い瞳。
高く通った鼻筋と、引き結ばれた薄い唇は、彼が極めて実直で、同時に無愛想であることを示していた。
(あら、見目麗しい方。ですが、ずいぶん堅物そうですわね)
ルーナが値踏みするように見つめていると、騎士は馬から降り、ルーナの父である公爵に、淀みない動作で敬礼した。
「アッシュフィールド公爵閣下。おはようございます」
その声は、見た目通りの、低く落ち着いたバリトンだった。
「おお、これはラインフォルト副団長。朝早くからご苦労」
公爵の言葉に、ルーナは(あら)と小さく反応した。
(ラインフォルト副団長? ということは、あの方が…)
噂に名高い「氷の騎士」、アレクシス・ラインフォルト。
若くして騎士団の副団長を務めるエリート中のエリート。
規律に厳しく、一切の妥協も私情も許さないため、部下からは畏怖され、貴族の令嬢たちからは「あの氷を溶かしてみたい」と熱い視線を送られる、王都で今一番の有名人だ。
(まあ、わたくしには関係のないことですけれど)
ルーナは即座に興味を失った。
アレクシスは、公爵との短い挨拶を終えると、まっすぐにルーナに向き直った。
その青い瞳が、ルーナを頭のてっぺんから爪先まで、品定めするように射抜く。
(失礼な方。わたくしは美術品ではございませんことよ)
ルーナが、内心で少しだけ不快感を覚えていると、アレクシスは表情一つ変えずに口を開いた。
「ルーナ・フォン・アッシュフィールド嬢」
「はい」
「私は、王宮騎士団副団長、アレクシス・ラインフォルトだ」
(存じておりますわ)
「エリオット王子殿下より、直々に勅命を拝した」
アレクシスは、そこで一度言葉を切った。
その目に、わずかながら、ルーナに対する軽蔑と警戒の色が浮かんだのを、ルーナは見逃さなかった。
(なるほど。この方も、昨日の茶番を真に受けたお一人ですのね)
「これより、貴殿の『湖畔の別荘』への謹慎に、監視役として同行する」
(監視役、ですって? つまり、あそこまで付いてくるということですの?)
ルーナは、一瞬、眉をひそめた。
(それは…少し、いえ、かなり面倒ですわね)
せっかくの自由な休暇に、堅物のお目付け役がセットで付いてくる。
これほどの誤算はなかった。
しかし、ルーナはすぐに思考を切り替えた。
(まあ、仕方ありませんわ。監視といっても、あの広い別荘です。わたくしが厨房に籠もっている間、彼は庭ででも訓練していればいいのです)
ルーナは、完璧な淑女の笑みを浮かべ、優雅にカーテシーを返した。
「はぁ、ご苦労様ですわ、副団長様」
「……」
アレクシスは、眉一つ動かさなかった。
彼は、昨日の卒業パーティーで、ルーナがエリオット王子に婚約破棄を突きつけられた場面を見ていた。
王子を唆した悪役令嬢。
罪を糾弾されても、反省の色一つ見せず、あまつさえ「気が触れたフリ」をしてその場を乗り切ろうとした、稀代の悪女。
それが、アレクシスのルーナに対する評価だった。
(どれほど取り乱し、抵抗するかと思っていたが…)
目の前のルーナは、あまりにも落ち着き払っていた。
その完璧すぎる淑女の態度が、アレクシスには、かえって不気味に映った。
「馬車は用意されているようだな」
アレクシスが、小麦粉満載の馬車に視線を移す。
その荷物の異様さに、彼の眉がピクリと動いた。
「…出発する。道中、逃亡や不審な行動は一切許さん」
「ええ、ええ。承知しておりますわ」
ルーナは、あっさりと頷くと、アンナの手を借りて馬車に乗り込んだ。
そして、ふかふかの座席に深く腰を下ろすと、さっそく窓から顔を出した。
「あの、副団長様」
「…なんだ」
馬に跨ったアレクシスが、不機嫌を隠そうともせずに応じる。
「わたくし、少々、乗り物に酔いやすい体質でしてよ」
「……」
「ですから、道中、あまり馬をカッポカッポと無駄に走らせたりして、馬車を揺らさないよう、お静かにお願いできますかしら?」
「……は?」
アレクシスは、ついに「氷の仮面」を崩し、素で間の抜けた声を出した。
今、この悪役令嬢は、なんと言った?
追放される身で、監視役の騎士団副団長に、道中の「静粛性」を要求したのか?
ルーナは、アレクシスの困惑などお構いなしに、にこりと微笑んだ。
「それでは、ご安全に。出発をお願いしますわ」
そう言うと、ルーナはさっさと窓を閉めてしまった。
馬車の中では、アンナが早速、荷物から取り出したバスケットを開いていた。
「お嬢様。昨夜、料理長にこっそり焼いてもらった新作のクッキーですわ」
「まあ、気が利くわね、アンナ! ちょうどお腹が空いておりましたの!」
「…出発だ」
アレクシスは、こめかみに走った青筋を無視し、重々しく号令をかけた。
(どうかしている…)
馬車に並走しながら、アレクシスは、馬車の中から微かに聞こえてくる「サクサク」「美味しい」という楽しげな声を耳にし、早くもこの任務の過酷さを呪い始めていた。
アッシュフィールド公爵家の玄関前には、壮観な光景が広がっていた。
「…ルーナよ。これは、一体…」
父であるアッシュフィールド公爵が、目の前に山と積まれた「荷物」を見て、こめかみを押さえている。
それは、豪華なトランクというよりは、むしろ業務用の「貨物」だった。
小麦粉の大袋がいくつも積まれ、バターの樽が鎮座し、大小様々な鍋やフライパンが縄で括られている。
「お父様…」
ルーナは、昨夜の嘘泣きモードを再起動させ、今にも泣き崩れそうな表情を作った。
「辺境の別荘と伺いましたもの…! 王都とは違い、食糧事情も劣悪に違いありませんわ…!」
(むしろ、あそこは食材の宝庫ですけれど)
「わたくし、飢えてしまったらどうしましょう…! 寒さなら耐えられても、空腹には耐えられそうにありません…! うぅっ…!」
ルーナが、ハンカチで目元(もちろん涙は一滴も出ていない)を押さえると、公爵夫妻は即座に狼狽した。
「そ、そうか! そうであったな!」
「まあ、可哀想に、ルーナ! すぐに料理長に命じて、保存食をさらに持たせますわ!」
(よし、チョロいですわ)
「アンナ!」
「は、はい!」
侍女のアンナも、すっかり主人(ルーナ)の共犯者の顔つきになっている。
二人は目配せを一つすると、テキパキと残りの荷物(という名の食料)を、公爵家自慢の大型馬車に併設された荷台へと積み込んでいく。
本来、追放される令嬢が乗る馬車といえば、囚人護送用に近い、粗末なものを想像するだろう。
しかし、さすがに公爵令嬢である。
エリオット王子も、そこまでの非情な命令はできなかった(あるいは、そこまで頭が回らなかった)ようだ。
用意されたのは、アッシュフィールド家の紋章が入った、長距離移動用の立派な馬車だった。
(乗り心地も良さそうですわね。これでゆっくり眠れそうだわ)
ルーナが、馬車に乗り込もうとステップに足をかけた、その時。
カツン、カツン、と規則正しい蹄の音が近づいてきた。
見ると、王宮騎士団の制服に身を包んだ一人の騎士が、馬に乗ったまま、公爵家の門をくぐってきた。
朝日を背にしたその騎士は、まるで絵画から抜け出たかのような美丈夫だった。
陽光を吸い込むような艶やかな黒髪。
切れ長で、凍てつく湖面のような青い瞳。
高く通った鼻筋と、引き結ばれた薄い唇は、彼が極めて実直で、同時に無愛想であることを示していた。
(あら、見目麗しい方。ですが、ずいぶん堅物そうですわね)
ルーナが値踏みするように見つめていると、騎士は馬から降り、ルーナの父である公爵に、淀みない動作で敬礼した。
「アッシュフィールド公爵閣下。おはようございます」
その声は、見た目通りの、低く落ち着いたバリトンだった。
「おお、これはラインフォルト副団長。朝早くからご苦労」
公爵の言葉に、ルーナは(あら)と小さく反応した。
(ラインフォルト副団長? ということは、あの方が…)
噂に名高い「氷の騎士」、アレクシス・ラインフォルト。
若くして騎士団の副団長を務めるエリート中のエリート。
規律に厳しく、一切の妥協も私情も許さないため、部下からは畏怖され、貴族の令嬢たちからは「あの氷を溶かしてみたい」と熱い視線を送られる、王都で今一番の有名人だ。
(まあ、わたくしには関係のないことですけれど)
ルーナは即座に興味を失った。
アレクシスは、公爵との短い挨拶を終えると、まっすぐにルーナに向き直った。
その青い瞳が、ルーナを頭のてっぺんから爪先まで、品定めするように射抜く。
(失礼な方。わたくしは美術品ではございませんことよ)
ルーナが、内心で少しだけ不快感を覚えていると、アレクシスは表情一つ変えずに口を開いた。
「ルーナ・フォン・アッシュフィールド嬢」
「はい」
「私は、王宮騎士団副団長、アレクシス・ラインフォルトだ」
(存じておりますわ)
「エリオット王子殿下より、直々に勅命を拝した」
アレクシスは、そこで一度言葉を切った。
その目に、わずかながら、ルーナに対する軽蔑と警戒の色が浮かんだのを、ルーナは見逃さなかった。
(なるほど。この方も、昨日の茶番を真に受けたお一人ですのね)
「これより、貴殿の『湖畔の別荘』への謹慎に、監視役として同行する」
(監視役、ですって? つまり、あそこまで付いてくるということですの?)
ルーナは、一瞬、眉をひそめた。
(それは…少し、いえ、かなり面倒ですわね)
せっかくの自由な休暇に、堅物のお目付け役がセットで付いてくる。
これほどの誤算はなかった。
しかし、ルーナはすぐに思考を切り替えた。
(まあ、仕方ありませんわ。監視といっても、あの広い別荘です。わたくしが厨房に籠もっている間、彼は庭ででも訓練していればいいのです)
ルーナは、完璧な淑女の笑みを浮かべ、優雅にカーテシーを返した。
「はぁ、ご苦労様ですわ、副団長様」
「……」
アレクシスは、眉一つ動かさなかった。
彼は、昨日の卒業パーティーで、ルーナがエリオット王子に婚約破棄を突きつけられた場面を見ていた。
王子を唆した悪役令嬢。
罪を糾弾されても、反省の色一つ見せず、あまつさえ「気が触れたフリ」をしてその場を乗り切ろうとした、稀代の悪女。
それが、アレクシスのルーナに対する評価だった。
(どれほど取り乱し、抵抗するかと思っていたが…)
目の前のルーナは、あまりにも落ち着き払っていた。
その完璧すぎる淑女の態度が、アレクシスには、かえって不気味に映った。
「馬車は用意されているようだな」
アレクシスが、小麦粉満載の馬車に視線を移す。
その荷物の異様さに、彼の眉がピクリと動いた。
「…出発する。道中、逃亡や不審な行動は一切許さん」
「ええ、ええ。承知しておりますわ」
ルーナは、あっさりと頷くと、アンナの手を借りて馬車に乗り込んだ。
そして、ふかふかの座席に深く腰を下ろすと、さっそく窓から顔を出した。
「あの、副団長様」
「…なんだ」
馬に跨ったアレクシスが、不機嫌を隠そうともせずに応じる。
「わたくし、少々、乗り物に酔いやすい体質でしてよ」
「……」
「ですから、道中、あまり馬をカッポカッポと無駄に走らせたりして、馬車を揺らさないよう、お静かにお願いできますかしら?」
「……は?」
アレクシスは、ついに「氷の仮面」を崩し、素で間の抜けた声を出した。
今、この悪役令嬢は、なんと言った?
追放される身で、監視役の騎士団副団長に、道中の「静粛性」を要求したのか?
ルーナは、アレクシスの困惑などお構いなしに、にこりと微笑んだ。
「それでは、ご安全に。出発をお願いしますわ」
そう言うと、ルーナはさっさと窓を閉めてしまった。
馬車の中では、アンナが早速、荷物から取り出したバスケットを開いていた。
「お嬢様。昨夜、料理長にこっそり焼いてもらった新作のクッキーですわ」
「まあ、気が利くわね、アンナ! ちょうどお腹が空いておりましたの!」
「…出発だ」
アレクシスは、こめかみに走った青筋を無視し、重々しく号令をかけた。
(どうかしている…)
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