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王都への帰還の道のりは、ルーナにとって苦痛以外の何物でもなかった。
(揺れますわ…! この馬車、無駄に装飾ばかりで、乗り心地は最低ですわね!)
追放の時は、公爵家の所有する、居住性を最優先した長距離用の大型馬車だった。
クッションはふかふか、荷台(という名の食料庫)は万全。
アレクシスの、比較的ゆっくりとした並走のおかげで、快適な「旅」だった。
だが、強制送還は、王家がよこした見た目だけが立派な「儀礼用」の馬車だ。
宰相補佐官バートレット侯爵は、一刻も早くこの面倒な任務を完了させたい一心で、御者に「急げ!」「最短で!」と命じ続けている。
ガタン! ゴトン! と、石畳の整備されていない田舎道を、猛スピードで突き進む。
「うっ…」
「お嬢様、お顔の色が…」
アンナが、心配そうに主人の顔を覗き込む。
「アンナ…わたくし、後悔しておりますわ…」
「スチームコンベクションオーブンのことでございますか?」
「いいえ。あんな侯爵に、わたくしの貴重なマドレーヌを交渉材料として食べさせてしまったことですわ…!」
「そ、そちらでございますか…」
アンナは、もはやこの主人の食への執着に、感心さえ覚えていた。
そう。ルーナは、例の「厨房交渉」の際、焼きたてのマドレーヌを「王都への手土産ですわ」と侯爵に差し出したのだ。
侯爵は、その人生で味わったことのない美味に衝撃を受け、「わかった! 厨房の件は、必ずや!」と、完全にルーナのペースに巻き込まれてしまったのである。
(あのオーブンのため…あのオーブンのため…)
ルーナは、馬車の揺れに耐えながら、それだけを呪文のように唱え続けていた。
数日後。
ついに、王都の高い城壁が、その姿を現した。
「…着きましたわね」
ルーナは、窓の隙間から、見慣れた王宮の姿を、冷めた目で見つめた。
別荘の、あの美しい湖畔の風景に比べ、なんと窮屈で、色のない景色だろうか。
馬車が、王宮の正門をくぐる。
その動きは、彼女が「追放」された時とは、比べ物にならないほど、丁重だった。
「ルーナ・フォン・アッシュフィールド様、ご帰還でございます!」
衛兵たちの、張りのある声が響く。
噂は、すでに王宮中を駆け巡っていた。
『あの悪役令嬢が、呼び戻されるらしい』
『マリア様の、教育係ですって!』
『正気か? 毒でも盛られるのでは?』
すれ違う侍女たちや、文官たちが、遠巻きに、好奇と恐怖が入り混じった視線で、ルーナの馬車を眺めている。
(ふん。見世物ではございませんことよ)
ルーナは、そんな視線など意にも介さず、馬車から降り立った。
彼女が王宮を去ったあの日とは、空気が違う。
あの時は、マリアを新たなヒロインとして迎える、華やいだ(そして、ルーナにとっては滑稽な)空気だった。
だが、今は。
王宮全体が、マリアの「ポンコツ」ぶりに、ピリピリと張り詰め、疲弊しきっているのが、肌で感じられた。
「ルーナ嬢! こちらへ! エリオット殿下が、直々にお待ちかねだ!」
バートレット侯爵が、ルーナをせかす。
「まあ、殿下が? わたくしのような『罪人』を、わざわざお出迎えくださるなんて。ずいぶんと、お暇になられたようですわね」
「貴様…! 口を慎め!」
(ああ、面倒くさい。早く厨房に行きたい)
ルーナは、人生で何度目になるか分からないため息を、心の奥底で吐き出した。
彼女が案内されたのは、王宮の謁見の間だった。
そこには、王族の威厳を示すはずの、しかし、今はどこか色あせて見える調度品が並んでいた。
そして、その中央に。
「…」
エリオット王子が、立っていた。
その後ろには、まるで王子の背中に隠れるようにして、マリア・ベルが、怯えた瞳でこちらを睨んでいる。
ルーナは、エリオットの姿を見て、思わず、まじまじと見つめてしまった。
(まあ…)
そして、彼女は、自分が思っていたことを、そのまま口にした。
それは、悪意というより、純粋な「感想」だった。
「お久しぶりですわ、エリオット殿下」
ルーナは、背筋を伸ばし、完璧なカーテシーを描いてみせる。
その所作は、マリアが三週間かけても身につかなかった、本物の「完璧」だった。
エリオットは、その姿に、一瞬、息を呑んだ。
ルーナは、にっこりと、作り物めいた、しかし完璧な淑女の笑みを浮かべた。
「まあ…」
彼女は、エリオットに二、三歩近づき、その顔を、品定めするように下から覗き込んだ。
「少し、おやつれになりました?」
「…!」
エリオットの肩が、屈辱に震えた。
ルーナは、無邪気に残酷に言葉を続ける。
「目の下に、ひどいクマができておりますわよ。それに、お肌も荒れていらっしゃる。もしかして、王宮のお食事は、お口に合いませんでしたか?」
「き、貴様…!」
エリオットの顔が、怒りで赤く染まる。
図星だった。
ここ数週間、マリアの失態の尻拭いと、周囲からの圧力で、彼はろくに眠れても、食べられてもいなかったのだ。
対するルーナは、どうだ。
辺境に追放されたはずの女は、王都にいた頃より、よほど顔色も良く、肌も艶やかになっている。
別荘の美味な空気と、十分すぎる睡眠、ストレスフリーな生活のおかげだった。
(俺は、こんなに苦しんでいるのに!)
(こいつは、追放先で、のうのうと、楽しんでいたというのか!)
エリオットの怒りが、沸点に達しようとした。
「ひぃ! エリオット様! や、やっぱり、ルーナ様は、わたくしをイジメるために戻ってきたのですわ!」
マリアが、お決まりのセリフで、王子の袖にすがりついて泣き始めた。
「うるさい! 泣くな!」
「えっ…」
エリオットは、マリアの手を振り払った。
その光景に、ルーナは(あら?)と小さく眉を上げた。
(ずいぶん、当たりが強くなりましたのね)
「ルーナ! 貴様、その態度はなんだ!」
エリオットが、ルーナに向き直る。
「わたくし、殿下のお体を、ただ心配申し上げただけですのに。睡眠不足は、美容と健康の大敵ですわよ?」
「ぐ…っ!」
エリオットは、言葉に詰まった。
ルーナの言葉は、どこまでも「正論」の仮面をかぶっている。
その時。
謁見の間の隅、柱の影になっていた場所から、わざとらしい、重い咳払いが一つ、響いた。
「コホン」
「…!」
ルーナは、その声の主を、初めて視界に捉えた。
そこには、「氷の騎士」アレクシス・ラインフォルトが、腕を組み、いつもの無表情で立っていた。
(あら、いらっしゃったの)
ルーナは、アレクシスに向かって、小さく、意地の悪い笑みを送った。
(あなた様が、わたくしを呼び戻すために、厨房の情報をリークなさいましたのね? まったく、食い意地の張った騎士様ですこと)
アレクシスは、その視線を受け止め、眉一つ動かさなかった。
(余計なことを言うな。早く、任務(厨房)に連れて行け)
その青い瞳が、そう語っているように、ルーナには思えた。
「アレクシス…!」
エリオットは、アレクシスの咳払いを「王子の威厳を保て」という、いつもの(癪に障る)忠告だと受け取った。
「わ、わかっている!」
エリオットは、威厳を取り繕うように、大きく息を吸った。
「ルーナ! 貴様の任務は、本日この時から開始する! 良いか、マリアを、三日以内に、俺の隣に立っても恥ずかしくない、完璧な淑女に仕上げるのだ!」
(三日!?)
ルーナは、今度こそ本気で、この王子の正気を疑った。
「無茶を仰いますわ。わたくしが十数年かけて叩き込まれたものを、三日で、ですって? 聖人でも不可能ですわ」
「うるさい! 貴様ならできる! やれ!」
「はぁ。仕方ありませんわね…」
ルーナは、わざとらしく、深いため息をついた。
そして、エリオットに、きっぱりと言い放った。
「お待ちくださいまし、殿下」
「まだ何かあるのか!」
「任務の遂行にあたり、まずは、わたくしの『武器』の点検をさせていただきとうございます」
「武器だと?」
エリオットが、怪訝な顔をする。
アレクシスの口元が、ほんのわずかに、緩んだのを、ルーナは見逃さなかった。
「ええ。わたくしの任務に不可欠な、あの場所…」
ルーナは、エリオットと、泣きじゃくるマリアを、その場に残し、アレクシスの方へ、まっすぐ歩き出した。
「さあ、ご案内くださいまし、副団長様」
「…?」
「王宮の、第一厨房へ。わたくしが、わざわざ王都まで戻ってきた、唯一の『理由』の場所へ」
「ちゅ、厨房!? 今すぐか!?」
エリオットの、間の抜けた声が、謁見の間に響き渡る。
「当たり前ではございませんか」
ルーナは、アレクシスの隣で立ち止まると、心底楽しそうに、そして、恐ろしく真剣な目で、言い放った。
「まずは、わたくしの『戦場』を、完璧に整えませんと。マリア様への『教育(という名の拷問)』は、それからですわ」
アレクシスは、ただ一言、「…こちらだ」とだけ答え、ルーナを先導し始めた。
残されたエリオットとマリアは、悪役令嬢の、予想外すぎる行動(厨房への直行)に、ただ呆然と立ち尽くすしかなかった。
(揺れますわ…! この馬車、無駄に装飾ばかりで、乗り心地は最低ですわね!)
追放の時は、公爵家の所有する、居住性を最優先した長距離用の大型馬車だった。
クッションはふかふか、荷台(という名の食料庫)は万全。
アレクシスの、比較的ゆっくりとした並走のおかげで、快適な「旅」だった。
だが、強制送還は、王家がよこした見た目だけが立派な「儀礼用」の馬車だ。
宰相補佐官バートレット侯爵は、一刻も早くこの面倒な任務を完了させたい一心で、御者に「急げ!」「最短で!」と命じ続けている。
ガタン! ゴトン! と、石畳の整備されていない田舎道を、猛スピードで突き進む。
「うっ…」
「お嬢様、お顔の色が…」
アンナが、心配そうに主人の顔を覗き込む。
「アンナ…わたくし、後悔しておりますわ…」
「スチームコンベクションオーブンのことでございますか?」
「いいえ。あんな侯爵に、わたくしの貴重なマドレーヌを交渉材料として食べさせてしまったことですわ…!」
「そ、そちらでございますか…」
アンナは、もはやこの主人の食への執着に、感心さえ覚えていた。
そう。ルーナは、例の「厨房交渉」の際、焼きたてのマドレーヌを「王都への手土産ですわ」と侯爵に差し出したのだ。
侯爵は、その人生で味わったことのない美味に衝撃を受け、「わかった! 厨房の件は、必ずや!」と、完全にルーナのペースに巻き込まれてしまったのである。
(あのオーブンのため…あのオーブンのため…)
ルーナは、馬車の揺れに耐えながら、それだけを呪文のように唱え続けていた。
数日後。
ついに、王都の高い城壁が、その姿を現した。
「…着きましたわね」
ルーナは、窓の隙間から、見慣れた王宮の姿を、冷めた目で見つめた。
別荘の、あの美しい湖畔の風景に比べ、なんと窮屈で、色のない景色だろうか。
馬車が、王宮の正門をくぐる。
その動きは、彼女が「追放」された時とは、比べ物にならないほど、丁重だった。
「ルーナ・フォン・アッシュフィールド様、ご帰還でございます!」
衛兵たちの、張りのある声が響く。
噂は、すでに王宮中を駆け巡っていた。
『あの悪役令嬢が、呼び戻されるらしい』
『マリア様の、教育係ですって!』
『正気か? 毒でも盛られるのでは?』
すれ違う侍女たちや、文官たちが、遠巻きに、好奇と恐怖が入り混じった視線で、ルーナの馬車を眺めている。
(ふん。見世物ではございませんことよ)
ルーナは、そんな視線など意にも介さず、馬車から降り立った。
彼女が王宮を去ったあの日とは、空気が違う。
あの時は、マリアを新たなヒロインとして迎える、華やいだ(そして、ルーナにとっては滑稽な)空気だった。
だが、今は。
王宮全体が、マリアの「ポンコツ」ぶりに、ピリピリと張り詰め、疲弊しきっているのが、肌で感じられた。
「ルーナ嬢! こちらへ! エリオット殿下が、直々にお待ちかねだ!」
バートレット侯爵が、ルーナをせかす。
「まあ、殿下が? わたくしのような『罪人』を、わざわざお出迎えくださるなんて。ずいぶんと、お暇になられたようですわね」
「貴様…! 口を慎め!」
(ああ、面倒くさい。早く厨房に行きたい)
ルーナは、人生で何度目になるか分からないため息を、心の奥底で吐き出した。
彼女が案内されたのは、王宮の謁見の間だった。
そこには、王族の威厳を示すはずの、しかし、今はどこか色あせて見える調度品が並んでいた。
そして、その中央に。
「…」
エリオット王子が、立っていた。
その後ろには、まるで王子の背中に隠れるようにして、マリア・ベルが、怯えた瞳でこちらを睨んでいる。
ルーナは、エリオットの姿を見て、思わず、まじまじと見つめてしまった。
(まあ…)
そして、彼女は、自分が思っていたことを、そのまま口にした。
それは、悪意というより、純粋な「感想」だった。
「お久しぶりですわ、エリオット殿下」
ルーナは、背筋を伸ばし、完璧なカーテシーを描いてみせる。
その所作は、マリアが三週間かけても身につかなかった、本物の「完璧」だった。
エリオットは、その姿に、一瞬、息を呑んだ。
ルーナは、にっこりと、作り物めいた、しかし完璧な淑女の笑みを浮かべた。
「まあ…」
彼女は、エリオットに二、三歩近づき、その顔を、品定めするように下から覗き込んだ。
「少し、おやつれになりました?」
「…!」
エリオットの肩が、屈辱に震えた。
ルーナは、無邪気に残酷に言葉を続ける。
「目の下に、ひどいクマができておりますわよ。それに、お肌も荒れていらっしゃる。もしかして、王宮のお食事は、お口に合いませんでしたか?」
「き、貴様…!」
エリオットの顔が、怒りで赤く染まる。
図星だった。
ここ数週間、マリアの失態の尻拭いと、周囲からの圧力で、彼はろくに眠れても、食べられてもいなかったのだ。
対するルーナは、どうだ。
辺境に追放されたはずの女は、王都にいた頃より、よほど顔色も良く、肌も艶やかになっている。
別荘の美味な空気と、十分すぎる睡眠、ストレスフリーな生活のおかげだった。
(俺は、こんなに苦しんでいるのに!)
(こいつは、追放先で、のうのうと、楽しんでいたというのか!)
エリオットの怒りが、沸点に達しようとした。
「ひぃ! エリオット様! や、やっぱり、ルーナ様は、わたくしをイジメるために戻ってきたのですわ!」
マリアが、お決まりのセリフで、王子の袖にすがりついて泣き始めた。
「うるさい! 泣くな!」
「えっ…」
エリオットは、マリアの手を振り払った。
その光景に、ルーナは(あら?)と小さく眉を上げた。
(ずいぶん、当たりが強くなりましたのね)
「ルーナ! 貴様、その態度はなんだ!」
エリオットが、ルーナに向き直る。
「わたくし、殿下のお体を、ただ心配申し上げただけですのに。睡眠不足は、美容と健康の大敵ですわよ?」
「ぐ…っ!」
エリオットは、言葉に詰まった。
ルーナの言葉は、どこまでも「正論」の仮面をかぶっている。
その時。
謁見の間の隅、柱の影になっていた場所から、わざとらしい、重い咳払いが一つ、響いた。
「コホン」
「…!」
ルーナは、その声の主を、初めて視界に捉えた。
そこには、「氷の騎士」アレクシス・ラインフォルトが、腕を組み、いつもの無表情で立っていた。
(あら、いらっしゃったの)
ルーナは、アレクシスに向かって、小さく、意地の悪い笑みを送った。
(あなた様が、わたくしを呼び戻すために、厨房の情報をリークなさいましたのね? まったく、食い意地の張った騎士様ですこと)
アレクシスは、その視線を受け止め、眉一つ動かさなかった。
(余計なことを言うな。早く、任務(厨房)に連れて行け)
その青い瞳が、そう語っているように、ルーナには思えた。
「アレクシス…!」
エリオットは、アレクシスの咳払いを「王子の威厳を保て」という、いつもの(癪に障る)忠告だと受け取った。
「わ、わかっている!」
エリオットは、威厳を取り繕うように、大きく息を吸った。
「ルーナ! 貴様の任務は、本日この時から開始する! 良いか、マリアを、三日以内に、俺の隣に立っても恥ずかしくない、完璧な淑女に仕上げるのだ!」
(三日!?)
ルーナは、今度こそ本気で、この王子の正気を疑った。
「無茶を仰いますわ。わたくしが十数年かけて叩き込まれたものを、三日で、ですって? 聖人でも不可能ですわ」
「うるさい! 貴様ならできる! やれ!」
「はぁ。仕方ありませんわね…」
ルーナは、わざとらしく、深いため息をついた。
そして、エリオットに、きっぱりと言い放った。
「お待ちくださいまし、殿下」
「まだ何かあるのか!」
「任務の遂行にあたり、まずは、わたくしの『武器』の点検をさせていただきとうございます」
「武器だと?」
エリオットが、怪訝な顔をする。
アレクシスの口元が、ほんのわずかに、緩んだのを、ルーナは見逃さなかった。
「ええ。わたくしの任務に不可欠な、あの場所…」
ルーナは、エリオットと、泣きじゃくるマリアを、その場に残し、アレクシスの方へ、まっすぐ歩き出した。
「さあ、ご案内くださいまし、副団長様」
「…?」
「王宮の、第一厨房へ。わたくしが、わざわざ王都まで戻ってきた、唯一の『理由』の場所へ」
「ちゅ、厨房!? 今すぐか!?」
エリオットの、間の抜けた声が、謁見の間に響き渡る。
「当たり前ではございませんか」
ルーナは、アレクシスの隣で立ち止まると、心底楽しそうに、そして、恐ろしく真剣な目で、言い放った。
「まずは、わたくしの『戦場』を、完璧に整えませんと。マリア様への『教育(という名の拷問)』は、それからですわ」
アレクシスは、ただ一言、「…こちらだ」とだけ答え、ルーナを先導し始めた。
残されたエリオットとマリアは、悪役令嬢の、予想外すぎる行動(厨房への直行)に、ただ呆然と立ち尽くすしかなかった。
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