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ジェラルド殿下(現・ジェラ)のドナドナ騒動から数日後。
私は宰相執務室のデスクで、眉間に皺を寄せていた。
目の前には、分厚い書類の束が置かれている。
「……閣下。これは何ですか? 新たな法案の決裁書類でしょうか?」
「いや。君との『終身雇用契約書』……いや、『婚姻に関する合意事項および福利厚生計画書』だ」
向かいの席で、アレクセイ様が真顔で答えた。
手にはペンを持ち、まるで国家予算を審議するような真剣な眼差しだ。
「……タイトルが長すぎます。要するに、プロポーズの言葉を書類にしたと?」
「口約束では不確実だからな。君は法と契約を重んじる女性だ。だから私も、君に誠意(条件提示)を見せることにした」
アレクセイ様は眼鏡の位置を直し、書類のページをめくった。
「読み合わせをしよう。まず第1条『睡眠の権利』について」
「はい」
「『甲(アレクセイ)は乙(シャロ)に対し、1日最低10時間の睡眠時間を保証する。また、乙が希望する場合、公務中であっても昼寝を妨げてはならない』」
「……のっけから王城のルールを無視していませんか?」
「私がルールだ。問題ない」
アレクセイ様は淡々としている。
「次、第2条『食糧供給』について。『甲は乙に対し、王都の有名パティスリーの新作スイーツを優先的に確保し、3時のおやつとして提供する義務を負う。また、紅茶の茶葉はベルグ家御用達の最高級品を常備する』」
「……カフェの経営者でも雇うつもりですか?」
「君の笑顔が見られるなら安いものだ。次、第3条『社交免除』について」
これが一番重要かもしれない。
私は身を乗り出した。
「『乙は、甲の配偶者として社交界に出る際、面倒な相手との会話、および不愉快な誘いを一切拒否する権利を持つ。甲は全力で防波堤となり、乙の平穏を守る』」
「……完璧ですね」
「だろう? さらに特記事項として、『嫌いな相手には扇子で物理攻撃を行っても、甲が全力で揉み消す』という条項も追加しておいた」
私は呆れてため息をついた。
これは結婚契約書ではない。
私の「極上の怠惰ライフ」を保証する、夢のパスポートだ。
「閣下。……これ、私にとってメリットしかありませんが、貴方に何の得があるのですか?」
「得?」
アレクセイ様は不思議そうな顔をした。
「最大の得だろう。君という存在が私の家にいて、朝起きたら『おはよう』と言ってくれて、夜は隣で眠ってくれる。……それ以上の利益(リターン)が、この世にあるか?」
「……計算がガバガバすぎませんか?」
「私の計算では、投資対効果(ROI)は無限大だ。君の淹れる紅茶一杯で、私の労働生産性は300%向上する。君の寝顔を見れば、精神的ストレスはゼロになる。実に合理的だ」
アレクセイ様は書類の最後のページを開き、私に向けた。
そこには、署名欄がある。
「シャロ。私は君を愛している。だが、ただの感情論で君を縛りたくはない」
彼はペンを差し出した。
「君の合理主義、ドライな性格、そして誰よりも自由を愛する心。そのすべてを尊重し、守り抜くと誓おう。……この条件で、私と契約(結婚)してくれないか?」
私は差し出されたペンを見つめた。
ジェラルド殿下の時は、愛だの恋だのと中身のない言葉ばかり並べ立てられ、結局待っていたのは「我慢」と「尻拭い」の日々だった。
でも、目の前のこの男は違う。
私の「一番大切なもの(平穏)」を理解し、それを守るために全力を尽くそうとしている。
これほど好条件の「就職先」は、世界中どこを探してもないだろう。
「……一つだけ、条件を追加してもよろしいですか?」
「何だ? 言ってみろ」
「『甲は、乙に対して過度な溺愛を行い、乙を窒息させないよう適度に手加減すること』……最近、貴方の愛が重すぎて胃もたれしそうなので」
アレクセイ様は一瞬きょとんとして、それから楽しそうに笑った。
「善処しよう。だが、約束はできないな。君が可愛すぎるのが悪い」
「……人のせいにしないでください」
私は苦笑しながらペンを受け取り、署名欄にサラサラと名前を書き込んだ。
シャロ・フォン・ベルグ。
この名前を書くのも、これが最後かもしれない。
次からは、クロイツ公爵夫人としての署名になるのだから。
「はい、契約成立です」
私が書類を返すと、アレクセイ様はそれを宝物のように受け取り、大切に金庫へとしまった。
「ありがとう、シャロ。……では、契約締結の証を」
彼が引き出しから取り出したのは、ガラス玉ではなく、小箱だった。
パカリと開かれる。
中には、見たこともないほど透明度の高い、大粒のダイヤモンドの指輪が鎮座していた。
「……本物ですね」
「当然だ。だが、ただのダイヤではない」
アレクセイ様が指輪を取り出し、私の左手の薬指に嵌める。
「古代魔術の付与(エンチャント)済みだ。『安眠導入』『虫除け』『毒検知』、そして『GPS(位置特定)』機能付きだ」
「……最後の一つ、外してもらえませんか?」
「ダメだ。君がまた迷子のふりをして逃げ出さないよう、常時監視させてもらう」
重い。
物理的なダイヤの重さよりも、込められた執念が重い。
「まあ、いいでしょう。虫除け機能は助かります。特に『元婚約者』という名の害虫には効果てきめんでしょうし」
「ああ。半径5メートル以内にアホが近づくと赤く点滅する仕様だ」
「便利すぎます」
私は指輪をかざして、キラキラと光る石を眺めた。
綺麗だ。
そして何より、これが私の「新しい人生」の象徴なのだと思うと、不思議と心が温かくなった。
「さて、契約も済んだことだ。……シャロ、こっちへ」
アレクセイ様が手招きをする。
私がデスクを回り込んで彼のそばに行くと、彼は当然のように私を膝の上に乗せた。
「ちょっ、閣下! ここは執務室です!」
「契約書第1条。『昼寝を妨げてはならない』。……私は今から休憩時間だ。君という抱き枕が必要なんだ」
彼は私の腰に腕を回し、私の肩に頭を預けた。
大きな子供みたいだ。
「……仕方ありませんね。10分だけですよ」
「1時間頼む」
「長い」
文句を言いながらも、私は彼に身を任せた。
彼の体温と、微かに香る紅茶の匂い。
とても落ち着く。
(結婚、か……)
まさか、あの婚約破棄騒動から、こんな結末になるとは。
人生は何が起こるか分からない。
でも、少なくとも退屈はしなさそうだ。
「……ねえ、アレクセイ」
「ん?」
「私、結構幸せかもしれません」
私がボソリと呟くと、彼は顔を上げ、とびきり嬉しそうな顔をした。
「奇遇だな。私もだ」
そして、優しいキスが降ってきた。
書類の山に囲まれた、色気も何もない執務室でのプロポーズ。
でも、私たちにとっては、これが最高のハッピーエンドの形だった。
……まあ、これで終わりではないのだけれど。
結婚式という名の「最大のイベント」が、まだ残っているのだから。
私は宰相執務室のデスクで、眉間に皺を寄せていた。
目の前には、分厚い書類の束が置かれている。
「……閣下。これは何ですか? 新たな法案の決裁書類でしょうか?」
「いや。君との『終身雇用契約書』……いや、『婚姻に関する合意事項および福利厚生計画書』だ」
向かいの席で、アレクセイ様が真顔で答えた。
手にはペンを持ち、まるで国家予算を審議するような真剣な眼差しだ。
「……タイトルが長すぎます。要するに、プロポーズの言葉を書類にしたと?」
「口約束では不確実だからな。君は法と契約を重んじる女性だ。だから私も、君に誠意(条件提示)を見せることにした」
アレクセイ様は眼鏡の位置を直し、書類のページをめくった。
「読み合わせをしよう。まず第1条『睡眠の権利』について」
「はい」
「『甲(アレクセイ)は乙(シャロ)に対し、1日最低10時間の睡眠時間を保証する。また、乙が希望する場合、公務中であっても昼寝を妨げてはならない』」
「……のっけから王城のルールを無視していませんか?」
「私がルールだ。問題ない」
アレクセイ様は淡々としている。
「次、第2条『食糧供給』について。『甲は乙に対し、王都の有名パティスリーの新作スイーツを優先的に確保し、3時のおやつとして提供する義務を負う。また、紅茶の茶葉はベルグ家御用達の最高級品を常備する』」
「……カフェの経営者でも雇うつもりですか?」
「君の笑顔が見られるなら安いものだ。次、第3条『社交免除』について」
これが一番重要かもしれない。
私は身を乗り出した。
「『乙は、甲の配偶者として社交界に出る際、面倒な相手との会話、および不愉快な誘いを一切拒否する権利を持つ。甲は全力で防波堤となり、乙の平穏を守る』」
「……完璧ですね」
「だろう? さらに特記事項として、『嫌いな相手には扇子で物理攻撃を行っても、甲が全力で揉み消す』という条項も追加しておいた」
私は呆れてため息をついた。
これは結婚契約書ではない。
私の「極上の怠惰ライフ」を保証する、夢のパスポートだ。
「閣下。……これ、私にとってメリットしかありませんが、貴方に何の得があるのですか?」
「得?」
アレクセイ様は不思議そうな顔をした。
「最大の得だろう。君という存在が私の家にいて、朝起きたら『おはよう』と言ってくれて、夜は隣で眠ってくれる。……それ以上の利益(リターン)が、この世にあるか?」
「……計算がガバガバすぎませんか?」
「私の計算では、投資対効果(ROI)は無限大だ。君の淹れる紅茶一杯で、私の労働生産性は300%向上する。君の寝顔を見れば、精神的ストレスはゼロになる。実に合理的だ」
アレクセイ様は書類の最後のページを開き、私に向けた。
そこには、署名欄がある。
「シャロ。私は君を愛している。だが、ただの感情論で君を縛りたくはない」
彼はペンを差し出した。
「君の合理主義、ドライな性格、そして誰よりも自由を愛する心。そのすべてを尊重し、守り抜くと誓おう。……この条件で、私と契約(結婚)してくれないか?」
私は差し出されたペンを見つめた。
ジェラルド殿下の時は、愛だの恋だのと中身のない言葉ばかり並べ立てられ、結局待っていたのは「我慢」と「尻拭い」の日々だった。
でも、目の前のこの男は違う。
私の「一番大切なもの(平穏)」を理解し、それを守るために全力を尽くそうとしている。
これほど好条件の「就職先」は、世界中どこを探してもないだろう。
「……一つだけ、条件を追加してもよろしいですか?」
「何だ? 言ってみろ」
「『甲は、乙に対して過度な溺愛を行い、乙を窒息させないよう適度に手加減すること』……最近、貴方の愛が重すぎて胃もたれしそうなので」
アレクセイ様は一瞬きょとんとして、それから楽しそうに笑った。
「善処しよう。だが、約束はできないな。君が可愛すぎるのが悪い」
「……人のせいにしないでください」
私は苦笑しながらペンを受け取り、署名欄にサラサラと名前を書き込んだ。
シャロ・フォン・ベルグ。
この名前を書くのも、これが最後かもしれない。
次からは、クロイツ公爵夫人としての署名になるのだから。
「はい、契約成立です」
私が書類を返すと、アレクセイ様はそれを宝物のように受け取り、大切に金庫へとしまった。
「ありがとう、シャロ。……では、契約締結の証を」
彼が引き出しから取り出したのは、ガラス玉ではなく、小箱だった。
パカリと開かれる。
中には、見たこともないほど透明度の高い、大粒のダイヤモンドの指輪が鎮座していた。
「……本物ですね」
「当然だ。だが、ただのダイヤではない」
アレクセイ様が指輪を取り出し、私の左手の薬指に嵌める。
「古代魔術の付与(エンチャント)済みだ。『安眠導入』『虫除け』『毒検知』、そして『GPS(位置特定)』機能付きだ」
「……最後の一つ、外してもらえませんか?」
「ダメだ。君がまた迷子のふりをして逃げ出さないよう、常時監視させてもらう」
重い。
物理的なダイヤの重さよりも、込められた執念が重い。
「まあ、いいでしょう。虫除け機能は助かります。特に『元婚約者』という名の害虫には効果てきめんでしょうし」
「ああ。半径5メートル以内にアホが近づくと赤く点滅する仕様だ」
「便利すぎます」
私は指輪をかざして、キラキラと光る石を眺めた。
綺麗だ。
そして何より、これが私の「新しい人生」の象徴なのだと思うと、不思議と心が温かくなった。
「さて、契約も済んだことだ。……シャロ、こっちへ」
アレクセイ様が手招きをする。
私がデスクを回り込んで彼のそばに行くと、彼は当然のように私を膝の上に乗せた。
「ちょっ、閣下! ここは執務室です!」
「契約書第1条。『昼寝を妨げてはならない』。……私は今から休憩時間だ。君という抱き枕が必要なんだ」
彼は私の腰に腕を回し、私の肩に頭を預けた。
大きな子供みたいだ。
「……仕方ありませんね。10分だけですよ」
「1時間頼む」
「長い」
文句を言いながらも、私は彼に身を任せた。
彼の体温と、微かに香る紅茶の匂い。
とても落ち着く。
(結婚、か……)
まさか、あの婚約破棄騒動から、こんな結末になるとは。
人生は何が起こるか分からない。
でも、少なくとも退屈はしなさそうだ。
「……ねえ、アレクセイ」
「ん?」
「私、結構幸せかもしれません」
私がボソリと呟くと、彼は顔を上げ、とびきり嬉しそうな顔をした。
「奇遇だな。私もだ」
そして、優しいキスが降ってきた。
書類の山に囲まれた、色気も何もない執務室でのプロポーズ。
でも、私たちにとっては、これが最高のハッピーエンドの形だった。
……まあ、これで終わりではないのだけれど。
結婚式という名の「最大のイベント」が、まだ残っているのだから。
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