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2/49:二人
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「赤コーナー!烈火の獄魔! 彩虹寺 綾那ぁ!そして、青コーナー!魔装戦士!晴山優吾ぉ!」
ドームの中心へ向かう二人は互いに見つめ合う。観客の声を聞きながら二人は持ち場へとつく。審判が二人が用意できたのを確認すると試合開始の合図を送る。二人は最初から全力でぶつかり合う。
「銀色の王の冠!!」
「獄魔形態!!」
銀色の焔と赤黒い焔は音もなくぶつかり合い、あとから轟音が会場へ響くと観客の歓声が搔き消える。人目もはばからず二人は全力でぶつかり合う。魔法合戦と銘打ってるはずだが、中心の二人は拳で殴りあっている。歓声を上げようとするが、殺気と喜びが混ざった気が観客の口を閉じる。静かなドームの中心で二人は拳を交えて踊りあう。優吾が打てば彩虹寺も打ち返し、避けるという行為は一切行わない。
「銀色の炎!!!」
「獄魔:獄炎!!」
二人は拳を構えて炎を打ち出す。ぶつかり合う炎は混ざりあい、やがて行き場がなくなった炎は客席まで到達しそうになり、慌てた裏方たちはドームの上部を開けて炎と熱気を逃がす。それでも観客たちは口を開けずただ黙って二人を見つめるだけだった。火炎を放射し終った二人は再び距離を詰めて殴り合いに発展する。空を見ると日がだんだんと傾いてきているのが見える。互いに拳をぶつけ距離を空ける。お互いに肩で息をしているのも辛そうではない。
見つめあった二人は互いに魔力を高める
高まっていく魔力に観客、裏方たちの全身に緊張が走る。今、目の前で行われているのは、本当に学生同士の戦いなのか疑問に思うのも馬鹿馬鹿しくなるほど、目の前の戦闘は手に汗握るものだ。
「最大火力で、最高級の魔力で……決める。」
「全力で、ねじ伏せる!!!」
先ほどと同じ拳の構え。しかし、魔力充填が尋常ではない。緊張が最高潮になるとお互いに最高級の最大火力が解放される。
「紅!!!!!」
「獄魔:龍の伊吹模倣!!!!」
真っ赤な炎、紫色の龍の息がぶつかる。今までよりも激しく大きくぶつかり合っている。混ざりあい、燃えゆく炎は上空へと昇って消えていった。会場は上空からドーム中心へ目を向けると互いに黒焦げになっている優吾と彩虹寺がそのままの姿勢で止まっていた。
「はぁ……」
「…………ふぅー……」
大きく息を吐いた二人は身体を動かして互いに歩みを進める。形態変化が解けた彩虹寺と魔装が解けた優吾はボロボロの体を引きずっていく。
「負け……るかぁ!!」
「絶対に勝つ!」
二人はただ、目の前の勝利のために拳を構えて最後の力を振り絞って一歩を踏み込んだ。
拳が顔面に当たって、二人の顔は大きく歪む。そのまま優吾は気を失いそうになるが、目の前で彩虹寺が倒れそうになっているのを見て気を保ちながら彩虹寺へ手を伸ばし体を抱き寄せる。そのまま彩虹寺は優吾と目を合わせる。
「負けてしまったな……」
「今回はな?次はお前が勝つかもな……」
審判は試合終了の合図をすると涙声のアナウンスが会場中に響いた。
「第一回 全校生徒対象無差別魔法術合戦。優勝は……魔装戦士 晴山優吾ぉ!!」
そのアナウンスが終わって初めて観客は声を上げて拍手喝采をした。ボロボロの二人は立ち上がるとそのままお辞儀をして互いに支えあいながら裏へと向かって歩いた。
こうして無事優吾のクラスの出し物は大成功を収めて終了した。
───────────────────
校内を練り歩くローブの集団は結局魔法術対策機関の面々を見つけられずに祭りを楽しんでいた。背の高い男はため息を吐きながら手に持っている焼きとうもろこしを魔法でさらに追い焼きして口へと運ぶ。
「結局……見つからなかったな。」
「いや、リーダー……結局あのドームのコロシアム見てないじゃないですか。」
傍にいた女子がそういうと男は鼻で笑ってとうもろこしの芯を燃やして灰に変える。
「我らよりも低レベルの魔法合戦を見てなんになる?行く価値もない。」
「……確かにそうですね!んじゃ、いなかったということで今日は帰りますか?」
「そうだな。低レベルの中にいると我々のレベルも下がってしまう。行こう……」
ローブの集団はそう言って校内から姿を消した。
────またあるところでは……
────銀色の使徒が解散したということは……
────銀狼の王が本格的に人間側へついたということか……
玉座へ座っている石像はそうつぶやき誰かが来るのをひたすらに待っている。
────さて、我もそろそろ動き出そうか……
人間を皆殺しにするために
石像の目が金色に光ると各地にいる人間の目も金色に光り一斉に石像に向かって歩き始める。
────来い、我が配下
────来い、我が神官
────そして、我が声に従うのだ。
一人目が石像の前に来ると金色の羽が石像へ向かって飛んでいく。石像はその羽を受け取り、やっと動けるようになった。手足を動かして玉座から降り立つと膝まづく人間へ手を伸ばして一瞬で魔族化させる。
「さて、貴様は?」
「は!私は「第一の羽 槍兵のドゥー」でございます!我が主、一万年ぶりでございます!」
「表を挙げよ。」
ドゥーが顔を上げると金色の王の手が伸びて魔力を注入してくる。力があふれてくるドゥーはまた顔を下げて感謝の意を伝える。
「我ら、黄金の不死鳥騎士団のため下界の調査をしてまいれ。団員が集まればまた呼び返す。その間、貴様は下界の情報を集めよ。」
「は!承知!」
ドゥーはそのまま洞窟から飛び出していった。
「さぁ、我が同胞よ……集まれ。騎士団を再結成する。」
黄金の不死王は再び玉座に座りなおして騎士団を待った。
魔装戦士 第二章 終幕
最終章へ続く
2/49:二人
ドームの中心へ向かう二人は互いに見つめ合う。観客の声を聞きながら二人は持ち場へとつく。審判が二人が用意できたのを確認すると試合開始の合図を送る。二人は最初から全力でぶつかり合う。
「銀色の王の冠!!」
「獄魔形態!!」
銀色の焔と赤黒い焔は音もなくぶつかり合い、あとから轟音が会場へ響くと観客の歓声が搔き消える。人目もはばからず二人は全力でぶつかり合う。魔法合戦と銘打ってるはずだが、中心の二人は拳で殴りあっている。歓声を上げようとするが、殺気と喜びが混ざった気が観客の口を閉じる。静かなドームの中心で二人は拳を交えて踊りあう。優吾が打てば彩虹寺も打ち返し、避けるという行為は一切行わない。
「銀色の炎!!!」
「獄魔:獄炎!!」
二人は拳を構えて炎を打ち出す。ぶつかり合う炎は混ざりあい、やがて行き場がなくなった炎は客席まで到達しそうになり、慌てた裏方たちはドームの上部を開けて炎と熱気を逃がす。それでも観客たちは口を開けずただ黙って二人を見つめるだけだった。火炎を放射し終った二人は再び距離を詰めて殴り合いに発展する。空を見ると日がだんだんと傾いてきているのが見える。互いに拳をぶつけ距離を空ける。お互いに肩で息をしているのも辛そうではない。
見つめあった二人は互いに魔力を高める
高まっていく魔力に観客、裏方たちの全身に緊張が走る。今、目の前で行われているのは、本当に学生同士の戦いなのか疑問に思うのも馬鹿馬鹿しくなるほど、目の前の戦闘は手に汗握るものだ。
「最大火力で、最高級の魔力で……決める。」
「全力で、ねじ伏せる!!!」
先ほどと同じ拳の構え。しかし、魔力充填が尋常ではない。緊張が最高潮になるとお互いに最高級の最大火力が解放される。
「紅!!!!!」
「獄魔:龍の伊吹模倣!!!!」
真っ赤な炎、紫色の龍の息がぶつかる。今までよりも激しく大きくぶつかり合っている。混ざりあい、燃えゆく炎は上空へと昇って消えていった。会場は上空からドーム中心へ目を向けると互いに黒焦げになっている優吾と彩虹寺がそのままの姿勢で止まっていた。
「はぁ……」
「…………ふぅー……」
大きく息を吐いた二人は身体を動かして互いに歩みを進める。形態変化が解けた彩虹寺と魔装が解けた優吾はボロボロの体を引きずっていく。
「負け……るかぁ!!」
「絶対に勝つ!」
二人はただ、目の前の勝利のために拳を構えて最後の力を振り絞って一歩を踏み込んだ。
拳が顔面に当たって、二人の顔は大きく歪む。そのまま優吾は気を失いそうになるが、目の前で彩虹寺が倒れそうになっているのを見て気を保ちながら彩虹寺へ手を伸ばし体を抱き寄せる。そのまま彩虹寺は優吾と目を合わせる。
「負けてしまったな……」
「今回はな?次はお前が勝つかもな……」
審判は試合終了の合図をすると涙声のアナウンスが会場中に響いた。
「第一回 全校生徒対象無差別魔法術合戦。優勝は……魔装戦士 晴山優吾ぉ!!」
そのアナウンスが終わって初めて観客は声を上げて拍手喝采をした。ボロボロの二人は立ち上がるとそのままお辞儀をして互いに支えあいながら裏へと向かって歩いた。
こうして無事優吾のクラスの出し物は大成功を収めて終了した。
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校内を練り歩くローブの集団は結局魔法術対策機関の面々を見つけられずに祭りを楽しんでいた。背の高い男はため息を吐きながら手に持っている焼きとうもろこしを魔法でさらに追い焼きして口へと運ぶ。
「結局……見つからなかったな。」
「いや、リーダー……結局あのドームのコロシアム見てないじゃないですか。」
傍にいた女子がそういうと男は鼻で笑ってとうもろこしの芯を燃やして灰に変える。
「我らよりも低レベルの魔法合戦を見てなんになる?行く価値もない。」
「……確かにそうですね!んじゃ、いなかったということで今日は帰りますか?」
「そうだな。低レベルの中にいると我々のレベルも下がってしまう。行こう……」
ローブの集団はそう言って校内から姿を消した。
────またあるところでは……
────銀色の使徒が解散したということは……
────銀狼の王が本格的に人間側へついたということか……
玉座へ座っている石像はそうつぶやき誰かが来るのをひたすらに待っている。
────さて、我もそろそろ動き出そうか……
人間を皆殺しにするために
石像の目が金色に光ると各地にいる人間の目も金色に光り一斉に石像に向かって歩き始める。
────来い、我が配下
────来い、我が神官
────そして、我が声に従うのだ。
一人目が石像の前に来ると金色の羽が石像へ向かって飛んでいく。石像はその羽を受け取り、やっと動けるようになった。手足を動かして玉座から降り立つと膝まづく人間へ手を伸ばして一瞬で魔族化させる。
「さて、貴様は?」
「は!私は「第一の羽 槍兵のドゥー」でございます!我が主、一万年ぶりでございます!」
「表を挙げよ。」
ドゥーが顔を上げると金色の王の手が伸びて魔力を注入してくる。力があふれてくるドゥーはまた顔を下げて感謝の意を伝える。
「我ら、黄金の不死鳥騎士団のため下界の調査をしてまいれ。団員が集まればまた呼び返す。その間、貴様は下界の情報を集めよ。」
「は!承知!」
ドゥーはそのまま洞窟から飛び出していった。
「さぁ、我が同胞よ……集まれ。騎士団を再結成する。」
黄金の不死王は再び玉座に座りなおして騎士団を待った。
魔装戦士 第二章 終幕
最終章へ続く
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