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急之巻:校内戦開始?
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「時は来た。今こそ、我々が天下をとる時!」
三人は拳を合わせてうなずいた。中間テストが終わり、実技試験の週に入ると茂木クラスの前には、隣のクラスの生徒たちは減ってきたのだが2年生と3年生の生徒たちが心なしか増えているようだった。そんな先輩たちの視線は常に生徒会コンビを倒した朧と九頭竜へ集中していた。
「これは…さすがに」
「……チッ!」
クラスの生徒たちは先輩たちの圧倒的な威圧に怯えている。予鈴が鳴ると先輩たちは散り散りになって自分のクラスに帰っていく。それと同時にあきれた顔で茂木担任が入ってくる。
「……では、ホームルームを始めようか。」
委員長が号令をかけて着席し、茂木は早速実技試験のことを説明する。
「実技試験では、公式戦のルールをそのまま使用して生徒同士の戦闘をする。今回は学年ごとに行うので上の学年との試合はない。しかし、まぁ、その次の実技試験では先輩との試合もあるからな……それで色々探りを入れている。夜月と九頭竜はあまり気にしなくてもいい。」
それから茂木は試合に必要なくじを引いて対戦表を決めると言って教室をあとにした。
「対戦表は一時限目には出る。それまでは準備しておいてくれ。では、また後ほど。」
「さて、誠。一時限目が始まるまでどこかで隠れよう。」
「いや、どうもそれは間に合わないらしいぜ。」
廊下にはすでに隣のクラスの真面目にギアを学びに来ている生徒が朧と九頭竜目当てに集まっている。
「これじゃ、どうにもならないな。」
「チッ!全く集中がそがれるぜ。」
九頭竜は席を勢いよく立ちドアの前の生徒を威圧して教室を出た。朧はその後を追うように待ち構えている生徒たちが違和感を感じるくらいの殺気を出して九頭竜の後を追った。
「誠。待ってよ。」
「あ?気にすんなよ。試験には出るから。それまで体育館の方で……」
九頭竜は言葉を紡ぎ終わる前に朧の背後へギアを投げつけた。逆に朧は九頭竜の背後にギアを投げつける。地面に突き刺さったギアを拾い上げると刀を構えて目の前に現れた黒ずくめの人型に殺気を放つ。
「てめぇら…なにもんだ?」
「学校関係者なのか?」
「どっちでもいい。とにかくここは逃げるぞ。」
「もちろん!」
朧はスモークグレネードを投げて黒ずくめの目くらましをして九頭竜と逃げた。黒ずくめたちは煙を振り払うと朧と九頭竜を探し回るが、どこにもいなかった。
「逃がした。」
「いや、まだ大丈夫だ。放課後にまた別の生徒を狙えばいい。」
そういって黒ずくめは体育館のほうへと向かった。
─────────────
体育館では一年生たちが集められて試験の準備をしていた。試験は体育館のフィールドを四分割して4組ずつ試合をする形になる。200名いる一学年の混合トーナメントなので茂木クラスVS隣のクラスなどが大いにあり得る。くじを持った生徒たちはそれぞれ対戦相手を探してどのような人なのか顔なのかどのようなギアなのかだけを見てあとは呼び出されるのを待つ。朧はくじの名前と番号を見てフィールドの真ん中に映し出されている顔つきのクラス名簿を見渡して顔だけを見て客席へと向かった。その途中で九頭竜と会う。
「よう、どうだったよ。相手は」
「担任の名前が大木先生のクラスの千賀 零さんと44戦目だね。」
「うわ44って不吉だな。俺は町田クラスの百道 昴ってやつと50戦目だな。」
「それじゃ、今日中には無理そうだね。」
「そうだな……もっとクラストーナメントしてからのほうが簡単な気がしたんだよ。俺は…そのほうが二週間も体育館を酷使せずに済んだと思ったんだ。」
「まぁ、多分これが恒例行事みたいになってるからあまり気にしないほうがいいと思う。さて、オレたちは暇を持て余しておこうか。」
そういって、朧と九頭竜は目の前で行われている試合をぼうっと見つめて一日目が終了した。
─────────────
放課後、緊迫から解放された一年生は一斉に学校から帰宅する。茂木クラスの生徒の一人竜ケ崎 輪廻はため息を吐きながら帰路についた。彼女の成績、戦績はまぁ中の下くらいであまり目立ったものではない。そんな彼女は今日の実技試験で見事トーナメントの一回戦を突破した。突破できた安心感からか竜ケ崎は胸をなで下ろしながら歩いていた。
「よし、筆記はあんまり自身がなかったけど、実技なら運が良ければこのまま上位に食い込めるかも!」
そんな彼女の背後に迫る黒ずくめ。竜ケ崎は足音を聞き振り向くが黒ずくめはその俊敏さで姿を隠す。竜ケ崎は勘違いかと再び歩き出したが、黒ずくめはその隙をついて竜ケ崎へ襲い掛かった。
目を覚ますと、竜ケ崎の前進には痛みが走り、腕はおそらく折れているであろう激痛が襲う。そして、何より目の前にはコアが破壊されて再起不能となっている自分のギアが転がっていた。
「な、なにこれ……なんで……」
ギアにはコアというものがある。普通の破壊ではギアは何度でも再生するが、コアが砕かれてはその再生は発動しない。買い替えもしくは、コアの修理で再度使用可能だが、修理には1か月かかり、購入には最低でも100万は必要なのだ。竜ケ崎は、折れた腕を持ち上げながら、コアが砕けたギアをかき集めて起動を試みるが何の反応もない。竜ケ崎はその事実に膝から崩れ落ちた。
その日を境に六華の生徒とギアが狙われる事件が多発する。犯人はその場に証拠も残さず、辺りには防犯カメラもないため人物像もわかっていない。ただ、被害者が最後に見たのは黒ずくめの人影が素早く消えていく姿だけを見たそうだ。
急之巻:校内戦開始?
三人は拳を合わせてうなずいた。中間テストが終わり、実技試験の週に入ると茂木クラスの前には、隣のクラスの生徒たちは減ってきたのだが2年生と3年生の生徒たちが心なしか増えているようだった。そんな先輩たちの視線は常に生徒会コンビを倒した朧と九頭竜へ集中していた。
「これは…さすがに」
「……チッ!」
クラスの生徒たちは先輩たちの圧倒的な威圧に怯えている。予鈴が鳴ると先輩たちは散り散りになって自分のクラスに帰っていく。それと同時にあきれた顔で茂木担任が入ってくる。
「……では、ホームルームを始めようか。」
委員長が号令をかけて着席し、茂木は早速実技試験のことを説明する。
「実技試験では、公式戦のルールをそのまま使用して生徒同士の戦闘をする。今回は学年ごとに行うので上の学年との試合はない。しかし、まぁ、その次の実技試験では先輩との試合もあるからな……それで色々探りを入れている。夜月と九頭竜はあまり気にしなくてもいい。」
それから茂木は試合に必要なくじを引いて対戦表を決めると言って教室をあとにした。
「対戦表は一時限目には出る。それまでは準備しておいてくれ。では、また後ほど。」
「さて、誠。一時限目が始まるまでどこかで隠れよう。」
「いや、どうもそれは間に合わないらしいぜ。」
廊下にはすでに隣のクラスの真面目にギアを学びに来ている生徒が朧と九頭竜目当てに集まっている。
「これじゃ、どうにもならないな。」
「チッ!全く集中がそがれるぜ。」
九頭竜は席を勢いよく立ちドアの前の生徒を威圧して教室を出た。朧はその後を追うように待ち構えている生徒たちが違和感を感じるくらいの殺気を出して九頭竜の後を追った。
「誠。待ってよ。」
「あ?気にすんなよ。試験には出るから。それまで体育館の方で……」
九頭竜は言葉を紡ぎ終わる前に朧の背後へギアを投げつけた。逆に朧は九頭竜の背後にギアを投げつける。地面に突き刺さったギアを拾い上げると刀を構えて目の前に現れた黒ずくめの人型に殺気を放つ。
「てめぇら…なにもんだ?」
「学校関係者なのか?」
「どっちでもいい。とにかくここは逃げるぞ。」
「もちろん!」
朧はスモークグレネードを投げて黒ずくめの目くらましをして九頭竜と逃げた。黒ずくめたちは煙を振り払うと朧と九頭竜を探し回るが、どこにもいなかった。
「逃がした。」
「いや、まだ大丈夫だ。放課後にまた別の生徒を狙えばいい。」
そういって黒ずくめは体育館のほうへと向かった。
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体育館では一年生たちが集められて試験の準備をしていた。試験は体育館のフィールドを四分割して4組ずつ試合をする形になる。200名いる一学年の混合トーナメントなので茂木クラスVS隣のクラスなどが大いにあり得る。くじを持った生徒たちはそれぞれ対戦相手を探してどのような人なのか顔なのかどのようなギアなのかだけを見てあとは呼び出されるのを待つ。朧はくじの名前と番号を見てフィールドの真ん中に映し出されている顔つきのクラス名簿を見渡して顔だけを見て客席へと向かった。その途中で九頭竜と会う。
「よう、どうだったよ。相手は」
「担任の名前が大木先生のクラスの千賀 零さんと44戦目だね。」
「うわ44って不吉だな。俺は町田クラスの百道 昴ってやつと50戦目だな。」
「それじゃ、今日中には無理そうだね。」
「そうだな……もっとクラストーナメントしてからのほうが簡単な気がしたんだよ。俺は…そのほうが二週間も体育館を酷使せずに済んだと思ったんだ。」
「まぁ、多分これが恒例行事みたいになってるからあまり気にしないほうがいいと思う。さて、オレたちは暇を持て余しておこうか。」
そういって、朧と九頭竜は目の前で行われている試合をぼうっと見つめて一日目が終了した。
─────────────
放課後、緊迫から解放された一年生は一斉に学校から帰宅する。茂木クラスの生徒の一人竜ケ崎 輪廻はため息を吐きながら帰路についた。彼女の成績、戦績はまぁ中の下くらいであまり目立ったものではない。そんな彼女は今日の実技試験で見事トーナメントの一回戦を突破した。突破できた安心感からか竜ケ崎は胸をなで下ろしながら歩いていた。
「よし、筆記はあんまり自身がなかったけど、実技なら運が良ければこのまま上位に食い込めるかも!」
そんな彼女の背後に迫る黒ずくめ。竜ケ崎は足音を聞き振り向くが黒ずくめはその俊敏さで姿を隠す。竜ケ崎は勘違いかと再び歩き出したが、黒ずくめはその隙をついて竜ケ崎へ襲い掛かった。
目を覚ますと、竜ケ崎の前進には痛みが走り、腕はおそらく折れているであろう激痛が襲う。そして、何より目の前にはコアが破壊されて再起不能となっている自分のギアが転がっていた。
「な、なにこれ……なんで……」
ギアにはコアというものがある。普通の破壊ではギアは何度でも再生するが、コアが砕かれてはその再生は発動しない。買い替えもしくは、コアの修理で再度使用可能だが、修理には1か月かかり、購入には最低でも100万は必要なのだ。竜ケ崎は、折れた腕を持ち上げながら、コアが砕けたギアをかき集めて起動を試みるが何の反応もない。竜ケ崎はその事実に膝から崩れ落ちた。
その日を境に六華の生徒とギアが狙われる事件が多発する。犯人はその場に証拠も残さず、辺りには防犯カメラもないため人物像もわかっていない。ただ、被害者が最後に見たのは黒ずくめの人影が素早く消えていく姿だけを見たそうだ。
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