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11 真夜中の怪
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私は、一人暮らしをしている友達のアパートで夜遅くまで話をしていて、途中その友達と意見が合わず喧嘩になった。私は怒って友達の部屋を飛び出した。外は冬なのでとても寒くて、私は後悔した。こんな真夜中では、電車は動いていない。仕方無く、私は自分の家まで歩くことにした。家まではちょうど一駅分歩くことになる。すでに、着てきた服だけでは、物足りなかった。震えながら歩く私は心の中で、頑張れ!もう少しだ!と自分に言い聞かせた。ふと視界の先から、空中で丸い形をした何かが左右にゆらりゆらりと動きながらこっちに近づいてくるのが見えた。私の近くにあった電柱の防犯灯が空中でゆらりゆらりと左右に動いているそれを照らした。正体は人の生首だった。その生首は短髪で無表情の女の顔をしていた。女の顔は私を一瞬見てきた。そして、防犯灯の光から消えると私の上を通り過ぎて、そのまま私の向かう方向と逆へ左右に動きながら向かって行った。私は、その時怖くて動けなかったが、なんとか家に帰れた。その後、喧嘩した友達と仲直りして、生首の話をしたのだが、笑われてしまった。
終
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