【短編】スラム育ちの俺がお母さんとか無理じゃね? 〜夫は敵兵ですが何か?〜

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 こんな屈辱……
 革鎧を剥がれ、露わになった傷だらけの肌。
「綺麗な体なのに、こんなに傷だらけにして……
 可哀想。痛かったでしょ?」
 こんな奴に同情されたくない。
「早くやって、どっか行けよ」
 もうどうやってもこいつには勝てないし、逃げられもしない。投げやりになっていた。
 もっと荒々しくめちゃくちゃにされるのかと思ったら、そっと触れて俺の反応を見てやがるんだ。

 胸の先を吸われて、ゾクッとして背中が反った。俺の体は確実に奴からの快楽を拾い始めていた。こんな奴に反応する体が嫌だ。
「可愛い! 君さ、誰に仕込まれたの? そいつ殺したくなってきちゃったな~」
 急に視線が鋭くなって、声に威圧が含まれている。いよいよ殺されるのかと思った。

「ねえ、誰? 君の初めてもらった奴、誰?」
「お前だよ! 俺の体で好き勝手しやがって! 俺は強いんだ。誰にもこんなことされたことねぇよ!」
 自分で叫んで恥ずかしくなった。俺は強いなんて自惚れてた。こんな風に組み敷かれて、強いなんてどの口で言えるのか。世の中にはこんなに強い奴がいるのに。俺は弱い……

「そっか、そっか、君も初めてなの?」
「うるせー」
「可愛い、本当に可愛いよ。俺の拙いテクで感じでくれるなんて」
「感じてなんか……んっ……」
「ここ、気持ちいいんだ? もっと気持ちよくしてあげるね」
「やめろ……」
 快楽を与えられる度に力が抜けて、抵抗もできなくなっていった。
 中心を扱かれるのは恐怖でしかなかった。俺の命はこいつに握られている。快楽と恐怖で気が狂いそうだ。

「やめ……んんっ……」
「可愛いね、気持ちよかった?
 そろそろこっち、触っちゃおうかな~
 秘部。君の中に入りたいな~」
「早くやれよ」
 投げやりに答えると、奴は俺をうつ伏せにした。片手でひょいっと体をひっくり返された。力の差は歴然でそれが俺に何倍もの屈辱を与えた。歯を食いしばる。草の香りと、その横を歩いていく小さな虫。

「洗浄剤って戦場で支給されるけどさ、使うの初めて~」
 男はえらく楽しそうな口調で、今にも歌い出しそうな弾んだ声で恐ろしいことを言う。洗浄剤をグイッと入れられると腹の中が掻き回されるようななんとも言えない不快感。怖かった。そんなとこに本当に挿れるのか?
 いきなり突っ込んでくるのかと思ったら、指が入ってきた。なんで指だと分かったかというと、ペラペラとよく喋るこいつが、頼んでもいないのに勝手に解説してくるからだ。

「とりあえず指一本入れてみるね~
 おーキツキツだ。こんなの入らなくない?
 めっちゃ頑張らないとダメそう」
 中でグニグニと指が動かされるのを感じる。不快で仕方ないが、しっかりと腰を掴まれていて逃げることはできなかった。

「やっ、ああっ……」
「え? どうしたの? もしかして気持ちいいの?」
 体がガクガク震えて、何が起きたのか分からない。たぶん急所にこいつの指が当たったんだ。
 俺も意味が分からない感覚に驚いたが、こいつも驚いていた。
 俺が気持ちいいんだと勘違いしたこいつは、そこばかり攻めてきた。

「ああっ、やめて……やだ……」
「可愛い、そんなに反応してくれるなんて、本当に可愛いよ」
 俺は命を握られた中で快楽まで与えられて、本当に頭がおかしくなりそうだった。

「そろそろいい? いいよね?」
 ドサっと剣が下ろされ、カチャカチャとベルトが外される音がする。こいつが武器を手放した今なら逃げられるのに、小刻みに震えるこの体は動いてくれなかった。

「いくよ~」
 グププと無理やり押し入ってきたそれは、俺の想像を超える質量で、俺は二度目の敗北を味わっていた。
「気持ちいい。君の中、すごく気持ちいいよ。動いていい? いいよね? あーもう最高だよ」
 俺は最低な気分だ……
 ハァハァと必死に酸素を求めて、その辺の草をギュッと掴んだ。利き腕は動かないし、本当にされるがままだ。
 痛くはなかった。折れた左足や利き腕の方が余程痛い。苦しくてたまらなかったけど、その中には快楽が含まれていて、ずっと背中がゾクゾクしていた。

「ごめーん、中に出ちゃった。でもまだ収まりそうにないから続けるね~」
「勝手にしろ」
「やっぱり顔見てしたいかも~可愛い顔、見せて」
 俺はまた片手で簡単に仰向けにされて、さっきの急所も攻められてぐしぐしみっともなく泣いた。

「ヨシヨシ、そんなに気持ちよかったの? 可愛いね。いい子だね」
 入ったまま抱き起こされて赤子をあやすようによしよしと背中や頭を撫でられた。こんな屈辱……

 それなのに、俺はどこかでこの手を求めていた。幼いころから一人で、誰も助けてくれなかった。強い手に頼りたかったのに、誰もいなかった。泣いても慰めてくれる奴なんかいなくて、蹴り飛ばされた。

 こんな奴にそんな感情持ちたくないのに、俺より強い奴の腕の中にいるのは安心できた。

 
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