【完結】家も家族もなくし婚約者にも捨てられた僕だけど、隣国の宰相を助けたら囲われて大切にされています。

cyan

文字の大きさ
23 / 62

23.初めて1/2

 
「お待たせしました。伯爵家の再興や父や兄の名誉回復を約束してもらいました。僕は成人を迎えたらベリッシモ伯爵家の当主になります。
 でも、メレディス様の元に嫁いだら爵位を返納することにしました」
「レスターはそれでいいのか?」
「はい」
「分かった。レスターが自分で決めたことなら私はそれを支持する」
「ありがとうございます」

「成人するまではどうするんだ?」
「母のお墓があるようなので、そこに行くのと、屋敷に家族の形見があればもらっていいと言われたので、荒れた屋敷を片付けたりはしたいです」
「そうか」
「メレディス様は先に戻って僕が嫁ぐのを待っていて下さい」
「分かった。では先に婚約だけしておこう。横槍が入ってレスターを掻っ攫われないようにな」
「はい」

 メレディス様は婚約のための書類を鞄から出した。
 そんなものを持ってきていたなんて知らなかった。
 メレディス様は本当に僕のことが好きなんだ。嬉しい。


「ん?どうした?」
「僕のこと大切に思ってくれて嬉しいなって」
「当たり前だろ。戻ってくるのが遅かったら本当に迎えにくるからな」
「分かりました。なるべく早く戻ります」
「うん。待ってる」

 その日、陛下は僕の家から徴収したお金を全部僕に返してくれた。
 徴収した宝飾品はもう売ってしまって無いからと、代わりにお金で払ってくれた。
 そのお金はどこから出たかっていうと、父上や兄上を死に追いやった貴族に全て請求されたみたいだった。



「メレディス様、僕、こんなにお金をもらっても持ち歩けないしどうしたらいいのか分からないです」
「レスター、君は家を存続させる気はないんだろう?それでも、そこに確かにその家があったということを残したらいいと思う。
 お墓を立て直したり、屋敷を綺麗に直したり、孤児院などに寄付するのもいいかもしれないね」
「そっか。お金はご飯や服を買うだけじゃないんですね」

 そんなお金の使い方があるなんて知らなかった。
 国が使うみたいに何かみんなの役に立つことに使ってみたいと思った。
 メレディス様の隣で色々なお金の使い方を見てきた。それは国のお金だったけど、僕がもらったお金も、そうやって使ってもいいんだ。

「レスターが使いたいように使えばいい。どんなことに使ったのか、後で聞かせてくれると嬉しい」
「はい。色々考えてみます」

 メレディス様は忙しい身だから、そんなに長く引き止めることはできない。寂しいけど、翌日には国に戻ることになった。


「メレディス様、僕は自分が成すべきことをやりました」
「うん。そうだね」
「抱いてもらえませんか?」
「初めての時は、次の日辛いと思うよ。それでもいいのかい?」
「はい。回復の魔法陣も、治癒の魔法陣もありますから大丈夫です」
「ははは、レスターは用意がいいね」
「メレディス様だって、婚約書類をこんなところまで持ってきたじゃないですか」
「まぁね」






 ドキドキする。
「レスター、愛してるよ」
「僕も、メレディス様を愛しています」

 抱きしめられると、安心する。
 今日はずっと緊張していたから、色々なところに力が入っていて、それがゆっくりと解れていった。

 僕はいつもみたいにメレディス様の首に腕を回したら、軽く触れるだけのキスをして、そのまま抱き上げられてベッドに連れて行かれた。

 重なった唇から漏れるメレディス様の吐息が、いつもより熱い気がした。
 触れた舌も、絡められた唾液も、いつもより熱い。僕は必死にメレディス様の首に掴まって、熱い舌の動きに応えた。

「はぁ……ぁ……ん……」

 いつもより長いキスが終わると、僕はいつの間にか着衣を脱がされていて、顕になった肌が恥ずかしくて身を捩った。


「レスター、可愛い。綺麗だね。ここも、ここも、ここも、ここも、すごく綺麗だ……」

「ぁん……ぁ……んう……」

 メレディス様のしなやかな指が僕の頬や首筋、肩や胸を撫でて、そして指で触れたところに唇が触れてチュッと吸われると、僕は甘えたような声が出て慌てて口を押さえた。


「レスター、声を聞かせて」
「変な声が出て恥ずかしいです……」
「大丈夫だ。レスターの声は可愛い。私はレスターの甘い声が好きだよ」

 そうなんだ。僕は口を押さえていた手を退けて、メレディス様の頬に触れた。
 そしたらメレディス様は僕の手に手を重ねて優しく微笑んでキスをしてくれた。


「はぁ……あぁ……は、ぁぁ……」

 メレディス様の指が僕の胸の突起に触れると、胸の奥が疼くみたいに気持ちよくて、また甘えた声が出てしまった。


「気持ちいい?」
「はい」
「ふふふ、素直で可愛いな」


「ひぁ……ぁ……んん……あぁあ……」

 メレディス様が僕の胸の突起をチュウッと吸うと、ゾクゾクとする快感が体を通り抜けて僕は胸を反らせた。


「こっちも触ってあげようね」

「ぁあ……ん……ぅん……ぁ……」

 メレディス様は僕の胸を弄りながら、僕の股間に手を伸ばした。
 僕のそこは、いつの間にか硬くなってて、メレディス様が触れるとビクッとしてしまった。


「あ、メレディスさま……ダメ……出ちゃう……ぁ……ぁああ……」

 メレディス様が僕の硬くなったものを上下に優しく扱くから、気持ちよくて出てしまいそうで必死に耐えたけど、やっぱりダメだった。



「ごめんなさい」
「なぜ謝るんだ?レスターが気持ちよくなってくれて嬉しいよ。我慢しなくていいんだよ」
「はい……あの、僕にもやらせて下さい」
「ん? いいよ。好きなようにしていいよ」

 僕は飛び散ってしまった自分の種を浄化で綺麗にすると、仰向けに寝そべったメレディス様の唇にキスをした。
 唇をはむっとしたり、舌を絡めてみたりしたけど、唾液が垂れそうになって慌てて口を離した。キスをするのって難しいんだな。

 
感想 10

あなたにおすすめの小説

長年仮番として務めてきましたが、王子は正式な番を娶るそうです

けふ
BL
王都を守る巨大結界は、王族の魔力によって維持されている。 第二王子アデルの傍らには、常に一人の騎士がいた。 近衛騎士レオン。 彼は長年、王子の「仮番」として特別な任務を担っている。 しかし王子は、他国の王女との正式な番契約が決まってしまった。 仮番の役目は、そこで終わるはずだった。 だが結界塔で行われる儀式の中で、 二人の関係は次第に変わり始める。 王族と騎士。 主と臣下。 越えてはならない境界を前にしても、 王子は騎士の手を取る。 「共に立て」 ※オメガバースではありません ※ふんわり読んでください ※なんでも許せる方向け ※イラストはChatGPTさん

政略結婚のはずが恋して拗れて離縁を申し出る話

BL
聞いたことのない侯爵家から釣書が届いた。僕のことを求めてくれるなら政略結婚でもいいかな。そう考えた伯爵家四男のフィリベルトは『お受けします』と父へ答える。 ところがなかなか侯爵閣下とお会いすることができない。婚姻式の準備は着々と進み、数カ月後ようやく対面してみれば金髪碧眼の美丈夫。徐々に二人の距離は近づいて…いたはずなのに。『え、僕ってばやっぱり政略結婚の代用品!?』政略結婚でもいいと思っていたがいつの間にか恋してしまいやっぱり無理だから離縁しよ!とするフィリベルトの話。

平民男子と騎士団長の行く末

きわ
BL
 平民のエリオットは貴族で騎士団長でもあるジェラルドと体だけの関係を持っていた。  ある日ジェラルドの見合い話を聞き、彼のためにも離れたほうがいいと決意する。  好きだという気持ちを隠したまま。  過去の出来事から貴族などの権力者が実は嫌いなエリオットと、エリオットのことが好きすぎて表からでは分からないように手を回す隠れ執着ジェラルドのお話です。  第十一回BL大賞参加作品です。

転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…

月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた… 転生したと気づいてそう思った。 今世は周りの人も優しく友達もできた。 それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。 前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。 前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。 しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。 俺はこの幸せをなくならせたくない。 そう思っていた…

異世界転移してΩになった俺(アラフォーリーマン)、庇護欲高めα騎士に身も心も溶かされる

ヨドミ
BL
もし生まれ変わったら、俺は思う存分甘やかされたい――。 アラフォーリーマン(社畜)である福沢裕介は、通勤途中、事故により異世界へ転移してしまう。 異世界ローリア王国皇太子の花嫁として召喚されたが、転移して早々、【災厄のΩ】と告げられ殺されそうになる。 【災厄のΩ】、それは複数のαを番にすることができるΩのことだった――。 αがハーレムを築くのが常識とされる異世界では、【災厄のΩ】は忌むべき存在。 負の烙印を押された裕介は、間一髪、銀髪のα騎士ジェイドに助けられ、彼の庇護のもと、騎士団施設で居候することに。 「αがΩを守るのは当然だ」とジェイドは裕介の世話を焼くようになって――。 庇護欲高め騎士(α)と甘やかされたいけどプライドが邪魔をして素直になれない中年リーマン(Ω)のすれ違いラブファンタジー。 ※Rシーンには♡マークをつけます。

婚約破棄と国外追放をされた僕、護衛騎士を思い出しました

カシナシ
BL
「お前はなんてことをしてくれたんだ!もう我慢ならない!アリス・シュヴァルツ公爵令息!お前との婚約を破棄する!」 「は……?」 婚約者だった王太子に追い立てられるように捨てられたアリス。 急いで逃げようとした時に現れたのは、逞しい美丈夫だった。 見覚えはないのだが、どこか知っているような気がしてーー。 単品ざまぁは番外編で。 護衛騎士筋肉攻め × 魔道具好き美人受け

中年冒険者、年下美青年騎士に番認定されたことで全てを告白するはめになったこと

mayo
BL
王宮騎士(24)×Cランク冒険者(36) 低ランク冒険者であるカイは18年前この世界にやって来た異邦人だ。 諸々あって、現在は雑用専門冒険者として貧乏ながら穏やかな生活を送っている。 冒険者ランクがDからCにあがり、隣国の公女様が街にやってきた日、突然現れた美青年騎士に声をかけられて、攫われた。 その後、カイを〝番〟だと主張する美青年騎士のせいで今まで何をしていたのかを文官の前で語ることを強要される。 語らなければ罪に問われると言われ、カイは渋々語ることにしたのだった、生まれてから36年間の出来事を。

転生したら同性の婚約者に毛嫌いされていた俺の話

鳴海
BL
前世を思い出した俺には、驚くことに同性の婚約者がいた。 この世界では同性同士での恋愛や結婚は普通に認められていて、なんと出産だってできるという。 俺は婚約者に毛嫌いされているけれど、それは前世を思い出す前の俺の性格が最悪だったからだ。 我儘で傲慢な俺は、学園でも嫌われ者。 そんな主人公が前世を思い出したことで自分の行動を反省し、行動を改め、友達を作り、婚約者とも仲直りして愛されて幸せになるまでの話。