蝶は幼虫時代を思い出す

アオバ

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3話

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 実家に帰る前にと、家の片づけを始め、休憩時間にまたログインをした。
 
 中学校名で検索をする。
 少し関わったことがある人間のアカウントを確認する。
 今更になって初めて知る、彼らの進路。
 初めて知る私の高校の友人や部活の友達との関係。
 そんなストーカーのような行動をしていると一つのアカウントが目についた。
 
 同い年のその子のプロフィールを確認すると、小学校も私と同じであった。
 だが、その子の友人には私と同じ小中学校の人は一人もいない。
 今までと比べ異様に多い友人欄には、アニメのキャラになりきったアカウントや、年の離れた人のアカウント、住んでいる県が違うアカウントが沢山あった。
 
 その子は中学生の時に不登校になった。
 一年生の時であったか、二年生の時であったかの記憶は定かではない。
 理由も知らない。風のうわさで聞いてなんとなく不登校になったことを知っているだけだ。
 その子と私は、特別仲良かったわけではない。
 小学生の時、複数人で遊ぶことはあったが、それくらいだ。
 中学生になると、同級生の数も格段に増え、その子とは別のクラスになった。
 だから、その子がまだ登校していた時でも話した記憶はない。
 
 ただ、私は嬉しい。
 上から目線になってしまい、非常に申し訳ないとは思う。
 だが、このアカウントからは、その子がその後に定時制の高校に通っていたこと。
 当時、流行っていたオンラインゲームをやっていたこと。
 そして、そのゲームやアニメなどの繋がりの友達が友人欄のアカウントの多さだとわかった。
 学生時代は自分たちだけが世界のようだった。
 だから、そこから居なくなった子が、私なんかよりずっとずっと広い世界で楽しんでいたことを知れ、嬉しかった。
 
 何度か息を吐き、携帯の電源を消したり点けたりした。
 そして、
 
 一月四日十五時に母校の前に集合して、集まった人でご飯に行きましょう。
 
 母校のコミュニティに投稿してみた。
 
 誰も来ない可能性が一番高い。その次は年も離れた知らない人。
 考えられる中で一番低い確率だが、会ってみたい人が居ることを私は思い出した。
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