伯爵令嬢の秘密の知識

シマセイ

文字の大きさ
49 / 55

第48話:ルナリスからの助力

しおりを挟む
レオンが王都の学院を出発してから3日目、馬車は何事も無く、クライン領の屋敷へ辿り着いた。
屋敷の執務室では、子爵が王国の調査団と、大量の古い文献を床に広げ、遺跡についての情報を調べている。
大勢が執務室を出入りする為、扉は開け放たれており、レオンはそのまま部屋へ入り、
子爵へ声をかける。

「父上、ただいま戻りました」

クライン子爵は顔を上げ、扉の側に立つレオンに気がつくと、ガハハと笑った。
「レオン、よく戻った。また厄介事だぞ」

レオンは苦笑をうかべ、子爵へ今後の予定について尋ねる。
すると、クライン子爵は
「古い文献を調べても、情報がみつからん。
これは、直接、調べるしかないな。
そうなると、もう少し、人手が欲しいのでな。
リチャード様へ相談したところ、ルナリスからも調査団を送って頂ける事になった」

「それは心強いですね」
レオンが頷く。

「うむ、しかもだな、エリシア様が、遺跡に大変興味を持たれていてな。調査の参加を希望されているそうだ」

「それは、頼もしい。エリシア様の魔法があれば、万が一怪我を負ってしまっても、治癒して頂けるじゃないですか」
レオンに安堵感が広がる。

「明日にはエリシア様も到着されるだろうから、出発は3日後だ。それまでは、ゆっくり支度を整えておけ」
クライン子爵は、そう言うと、再び文献の調べ物に戻った。

-----

一方その頃、ルナリス領では、調査団がクライン領へ向け、出発しようとしていた。

「エリシア、本当に行くのかい?遺跡なんて何が出てくるか、わからないぞ」
と、リチャードは困惑顔だ。

「あら、心配してくれてるの?ありがとう。
でも、あなたも私がこういう事、大好きなの知ってるでしょ?」
エリシアが無邪気な様子で微笑む。

「せめて、ガイルを連れて行って欲しかったが…王都でミアの護衛だしな……私は執務で、同行するのは……無理か……」

「あなたはダメよ。他の護衛達も、ガイルに鍛えられた、猛者揃いよ。ウチの兵士って、かなり強いじゃない。大丈夫よ。じゃあ、そろそろ、行くわね」
と、エリシアに言われたリチャードは、渋々、調査団を送り出すのであった。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

1人生活なので自由な生き方を謳歌する

さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。 出来損ないと家族から追い出された。 唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。 これからはひとりで生きていかなくては。 そんな少女も実は、、、 1人の方が気楽に出来るしラッキー これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。

転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。 内容がどんどんかけ離れていくので… 沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。 誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。 感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ありきたりな転生ものの予定です。 主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。 一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。 まっ、なんとかなるっしょ。

今日からはじめる錬金生活〜家から追い出されたので王都の片隅で錬金術店はじめました〜

束原ミヤコ
ファンタジー
マユラは優秀な魔導師を輩出するレイクフィア家に生まれたが、魔導の才能に恵まれなかった。 そのため幼い頃から小間使いのように扱われ、十六になるとアルティナ公爵家に爵位と金を引き換えに嫁ぐことになった。 だが夫であるオルソンは、初夜の晩に現れない。 マユラはオルソンが義理の妹リンカと愛し合っているところを目撃する。 全てを諦めたマユラは、領地の立て直しにひたすら尽力し続けていた。 それから四年。リンカとの間に子ができたという理由で、マユラは離縁を言い渡される。 マユラは喜び勇んで家を出た。今日からはもう誰かのために働かなくていい。 自由だ。 魔法は苦手だが、物作りは好きだ。商才も少しはある。 マユラは王都の片隅で、錬金術店を営むことにした。 これは、マユラが偉大な錬金術師になるまでの、初めの一歩の話──。

異世界リナトリオン〜平凡な田舎娘だと思った私、実は転生者でした?!〜

青山喜太
ファンタジー
ある日、母が死んだ 孤独に暮らす少女、エイダは今日も1人分の食器を片付ける、1人で食べる朝食も慣れたものだ。 そしてそれは母が死んでからいつもと変わらない日常だった、ドアがノックされるその時までは。 これは1人の少女が世界を巻き込む巨大な秘密に立ち向かうお話。 小説家になろう様からの転載です!

我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。

たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。 しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。 そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。 ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。 というか、甘やかされてません? これって、どういうことでしょう? ※後日談は激甘です。  激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。 ※小説家になろう様にも公開させて頂いております。  ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。  タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~

領主にならないとダメかなぁ。冒険者が良いんです本当は。

さっちさん
ファンタジー
アズベリー領のミーナはとある事情により両親と旅をしてきた。 しかし、事故で両親を亡くし、実は領主だった両親の意志を幼いながらに受け継ぐため、一人旅を続ける事に。 7歳になると同時に叔父様を通して王都を拠点に領地の事ととある事情の為に学園に通い、知識と情報を得る様に言われた。 ミーナも仕方なく、王都に向かい、コレからの事を叔父と話をしようと動き出したところから始まります。 ★作品を読んでくださった方ありがとうございます。不定期投稿とはなりますが一生懸命進めていく予定です。 皆様応援よろしくお願いします

3歳で捨てられた件

玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。 それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。 キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。

今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので

sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。 早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。 なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。 ※魔法と剣の世界です。 ※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。

処理中です...