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第二十四話:勝利の代償と新たな誓い
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謁見の間から一歩外に出た瞬間、張り詰めていた全ての糸が切れ、私はよろめいた。その体を、力強く、しかしどこまでも優しく支えてくれたのは、やはりレオンだった。
「終わったんだな、アデリナ」
「ええ……終わったのね」
廊下では、先ほどまでの冷ややかな視線とは打って変わって、多くの貴族たちが手のひらを返したように私たちを取り囲み、賞賛の言葉を浴びせてきた。
「アデリナ様、見事でしたぞ!」
「グランヴェル家の潔白が証明され、何よりです!」
私は、この貴族社会の表裏一体な様に、もはや何の感情も抱かなかった。ただ、レオンに支えられながら、その賞賛の嵐の中を、毅然として歩き抜けた。
屋敷へと向かう馬車の中、二人きりになると、どっと疲労が押し寄せてきた。私は、レオンの逞しい肩に、こてん、と頭を預ける。彼は驚いたようだったが、やがて、壊れ物を扱うかのように、そっと私の体を支えてくれた。
心地よい揺れと、彼の体温に包まれて、私はいつしか深い眠りに落ちていた。
屋敷に帰り着くと、父が、そしてアンナが、涙ながらに私たちの帰りを迎えてくれた。
父は、私の両肩を掴むと、その目に涙を浮かべて言った。
「よく、よくやった、アデリナ。お前は、私の、そしてグランヴェル家の誇りだ」
父と娘として、私たちは、初めて本当の意味で心を通わせた気がした。
離れの客室では、イザベラが、腕を組んで私たちを待っていた。その表情は、どこか吹っ切れたようにも、全てを諦めたようにも見える。
「……大した大逆転劇だったわね。これで、あの老いぼれも終わりかしら。私の役目も、ここまでというわけね」
その夜、私は、今回の事件に関わった女性たちを、自室に招いた。
セラ、そして、イザベラ。レオンも、護衛として部屋の隅に控えている。
私は、ずっと心に引っかかっていた、最後の謎を解き明かすために、イザベラに問いかけた。
「イザベラ、一つだけ、教えてほしいの。アルフォンス様があなたに贈ったという、あの黒薔薇の宝飾品……。あれは、あなたの趣味だったの?それとも、彼が?」
私の問いに、イザベラは、心の底から可笑しいというように、ふっと息を漏らして笑った。
「私が?まさか。あんな悪趣味なもの、私の好みじゃないわ」
そして、どこか遠い目をして、吐き捨てるように言った。
「あれは、全部、あの方……アルフォンスの自己満足よ。『君の妖艶な美しさは、夜にしか咲かぬ黒い薔薇のようだ』なんて、聞き飽きた陳腐な言葉を添えてね。私は、もっと大きくて華やかな、ルビーやダイヤモンドの方がずっと好きだったのだけれど」
その言葉を聞いた瞬間、隣にいたセラの雰囲気が、ぴりりと変わった。彼女は、今までアルフォンスとイザベラの関係の詳細を知らなかったのだ。
「……ヴァリエール家の人間が」
セラは、静かだが、燃えるような怒りを込めて呟いた。
「我ら森の民にとって神聖な、『誓いの黒薔薇』を……己の汚れた愛欲の象徴として、弄んでいたというのか……!」
その言葉に、私とレオンは、はっと息を呑んだ。
そして、全てのピースが、カチリ、と音を立ててはまった。
そうだ、二つの黒薔薇は、全くの別物だったのだ。
アルフォンスが、イザベラのイメージに合わせて気取って選んだシンボル。
そして、セラが、母との約束と一族の誇りをかけて掲げる、神聖なシンボル。
その二つが、皮肉な偶然によって一致してしまった。その偶然が、私たちを翻弄し、私に「黒薔薇=イザベラ」という誤解を植え付け、そして、物語をここまで導いてきたのだ。
謎が解けた後、イザベラは立ち上がった。
「これは、あの老いぼれから受け取った、最後の手切れ金の一部。今回の情報提供の礼として、あなたたちにあげるわ」
彼女は、一つの宝石袋をテーブルに置いた。
「私は、遠い南の土地で、過去を捨てて、誰にも知られずに静かに暮らすつもり。もう、二度と会うこともないでしょう」
彼女なりの、けじめの付け方だった。
「……達者で」
私がそう言うと、彼女は初めて、ほんの少しだけ、寂しそうな笑みを浮かべて、部屋を出て行った。
セラは、私に向き直ると、静かに片膝をついた。
「先代公爵は失脚した。だが、ヴァリエール家が完全に浄化されるまで、そして、アデリナ様に真の平穏が訪れるまで、このセラ、あなたの影として、おそばにいることをお許しください」
「セラ……。ありがとう」
私たちは、固い絆で結ばれた、真の仲間となった。
全てが片付き、月の光が美しく降り注ぐ夜。
私は、レオンと二人きりで、屋敷のテラスにいた。
「終わったのね、本当に……」
安堵のため息をつく私を、レオンが後ろから優しく抱きしめた。
「ああ、終わった。違うな。お前が、終わらせたんだ」
「私一人じゃないわ。レオン、あなたがいなければ、私はとっくに心を折られていた。ここまで来られなかったわ」
「俺は、お前がいたから、どんな傷も乗り越えられた」
私たちは、お互いの温もりを感じながら、静かな時間を過ごす。
やがて、レオンは私の体を自分の方へと向き直させると、真剣な、そして少し緊張した目で、私を見つめた。
「アデリナ。俺は、もうお前のことを『お嬢様』だなんて思えない。一人の騎士としてではなく、一人の男として……いや、俺は、ただ……」
彼は、一度言葉を切ると、決意を込めて、はっきりと言った。
「一人の女性として、アデリナ、君を愛している」
それは、私がずっと聞きたかった言葉だった。
幼い頃から、いつもそばにいてくれた彼。どんな時も、私を守ってくれた彼。
私の瞳から、一筋の涙がこぼれ落ちた。
「……私もよ、レオン」
私は、最高の笑顔で、彼に答えた。
「私も、ずっと、昔から、あなたのことが……大好きだった」
私たちの間に、もう何の障害もなかった。
レオンの顔が、ゆっくりと近づいてくる。
私は、そっと目を閉じた。
長かった戦いの日々が終わり、グランヴェル家の薔薇は、今、ようやく本当の愛を見つけようとしていた。
二人の唇が重なろうとした、その瞬間。
物語は、優しい光に包まれて、一つの終わりを告げるはずだった。
――そう、あの謁見の間で見た、最後の影の正体が、分かるまでは。
「終わったんだな、アデリナ」
「ええ……終わったのね」
廊下では、先ほどまでの冷ややかな視線とは打って変わって、多くの貴族たちが手のひらを返したように私たちを取り囲み、賞賛の言葉を浴びせてきた。
「アデリナ様、見事でしたぞ!」
「グランヴェル家の潔白が証明され、何よりです!」
私は、この貴族社会の表裏一体な様に、もはや何の感情も抱かなかった。ただ、レオンに支えられながら、その賞賛の嵐の中を、毅然として歩き抜けた。
屋敷へと向かう馬車の中、二人きりになると、どっと疲労が押し寄せてきた。私は、レオンの逞しい肩に、こてん、と頭を預ける。彼は驚いたようだったが、やがて、壊れ物を扱うかのように、そっと私の体を支えてくれた。
心地よい揺れと、彼の体温に包まれて、私はいつしか深い眠りに落ちていた。
屋敷に帰り着くと、父が、そしてアンナが、涙ながらに私たちの帰りを迎えてくれた。
父は、私の両肩を掴むと、その目に涙を浮かべて言った。
「よく、よくやった、アデリナ。お前は、私の、そしてグランヴェル家の誇りだ」
父と娘として、私たちは、初めて本当の意味で心を通わせた気がした。
離れの客室では、イザベラが、腕を組んで私たちを待っていた。その表情は、どこか吹っ切れたようにも、全てを諦めたようにも見える。
「……大した大逆転劇だったわね。これで、あの老いぼれも終わりかしら。私の役目も、ここまでというわけね」
その夜、私は、今回の事件に関わった女性たちを、自室に招いた。
セラ、そして、イザベラ。レオンも、護衛として部屋の隅に控えている。
私は、ずっと心に引っかかっていた、最後の謎を解き明かすために、イザベラに問いかけた。
「イザベラ、一つだけ、教えてほしいの。アルフォンス様があなたに贈ったという、あの黒薔薇の宝飾品……。あれは、あなたの趣味だったの?それとも、彼が?」
私の問いに、イザベラは、心の底から可笑しいというように、ふっと息を漏らして笑った。
「私が?まさか。あんな悪趣味なもの、私の好みじゃないわ」
そして、どこか遠い目をして、吐き捨てるように言った。
「あれは、全部、あの方……アルフォンスの自己満足よ。『君の妖艶な美しさは、夜にしか咲かぬ黒い薔薇のようだ』なんて、聞き飽きた陳腐な言葉を添えてね。私は、もっと大きくて華やかな、ルビーやダイヤモンドの方がずっと好きだったのだけれど」
その言葉を聞いた瞬間、隣にいたセラの雰囲気が、ぴりりと変わった。彼女は、今までアルフォンスとイザベラの関係の詳細を知らなかったのだ。
「……ヴァリエール家の人間が」
セラは、静かだが、燃えるような怒りを込めて呟いた。
「我ら森の民にとって神聖な、『誓いの黒薔薇』を……己の汚れた愛欲の象徴として、弄んでいたというのか……!」
その言葉に、私とレオンは、はっと息を呑んだ。
そして、全てのピースが、カチリ、と音を立ててはまった。
そうだ、二つの黒薔薇は、全くの別物だったのだ。
アルフォンスが、イザベラのイメージに合わせて気取って選んだシンボル。
そして、セラが、母との約束と一族の誇りをかけて掲げる、神聖なシンボル。
その二つが、皮肉な偶然によって一致してしまった。その偶然が、私たちを翻弄し、私に「黒薔薇=イザベラ」という誤解を植え付け、そして、物語をここまで導いてきたのだ。
謎が解けた後、イザベラは立ち上がった。
「これは、あの老いぼれから受け取った、最後の手切れ金の一部。今回の情報提供の礼として、あなたたちにあげるわ」
彼女は、一つの宝石袋をテーブルに置いた。
「私は、遠い南の土地で、過去を捨てて、誰にも知られずに静かに暮らすつもり。もう、二度と会うこともないでしょう」
彼女なりの、けじめの付け方だった。
「……達者で」
私がそう言うと、彼女は初めて、ほんの少しだけ、寂しそうな笑みを浮かべて、部屋を出て行った。
セラは、私に向き直ると、静かに片膝をついた。
「先代公爵は失脚した。だが、ヴァリエール家が完全に浄化されるまで、そして、アデリナ様に真の平穏が訪れるまで、このセラ、あなたの影として、おそばにいることをお許しください」
「セラ……。ありがとう」
私たちは、固い絆で結ばれた、真の仲間となった。
全てが片付き、月の光が美しく降り注ぐ夜。
私は、レオンと二人きりで、屋敷のテラスにいた。
「終わったのね、本当に……」
安堵のため息をつく私を、レオンが後ろから優しく抱きしめた。
「ああ、終わった。違うな。お前が、終わらせたんだ」
「私一人じゃないわ。レオン、あなたがいなければ、私はとっくに心を折られていた。ここまで来られなかったわ」
「俺は、お前がいたから、どんな傷も乗り越えられた」
私たちは、お互いの温もりを感じながら、静かな時間を過ごす。
やがて、レオンは私の体を自分の方へと向き直させると、真剣な、そして少し緊張した目で、私を見つめた。
「アデリナ。俺は、もうお前のことを『お嬢様』だなんて思えない。一人の騎士としてではなく、一人の男として……いや、俺は、ただ……」
彼は、一度言葉を切ると、決意を込めて、はっきりと言った。
「一人の女性として、アデリナ、君を愛している」
それは、私がずっと聞きたかった言葉だった。
幼い頃から、いつもそばにいてくれた彼。どんな時も、私を守ってくれた彼。
私の瞳から、一筋の涙がこぼれ落ちた。
「……私もよ、レオン」
私は、最高の笑顔で、彼に答えた。
「私も、ずっと、昔から、あなたのことが……大好きだった」
私たちの間に、もう何の障害もなかった。
レオンの顔が、ゆっくりと近づいてくる。
私は、そっと目を閉じた。
長かった戦いの日々が終わり、グランヴェル家の薔薇は、今、ようやく本当の愛を見つけようとしていた。
二人の唇が重なろうとした、その瞬間。
物語は、優しい光に包まれて、一つの終わりを告げるはずだった。
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