30 / 35
第30話 ラスボスとかマジかよ! 全部のせで最終決戦!
しおりを挟む
港町リベルタでの「蛇の目」アジトぶっ潰し大作戦から数日。
街はすっかり平和を取り戻して、ウチ、愛内ゆきぽよは、「リベルタの姐さん」とか呼ばれちゃったりして、なんか妙に慕われつつ、のんびり過ごしていた。
王子からの連絡待ちの間に、美味しい海鮮丼とか食べまくって、ちょっと太ったかも? ヤバ。
そんなある日、ついにアル(アルフォンス王子ね)から通信機に連絡が入った。
『ゆきぽよさん! リベルタでの働き、本当に見事でした。感謝の言葉もありません!』
アルの声、なんかいつもよりテンション高め。
『あなたが入手してくれた証拠と、捕らえたファング…あの若い幹部の尋問(ついに口を割りました!)、そして我々の総力を挙げた調査の結果、ついに! ついに、『蛇の目』の首魁…あの黒ローブの男の正体と、奴らの真の目的に繋がる、極めて重要な手がかりを得ることができたのです!』
「おお! マジで!? あの蛇野郎、やっと吐いたんだ。で? 黒ローブの正体って、誰なわけ?」
『彼の名は、ヴァルザード。かつて王国で最も権勢を誇った大公爵家の元当主です。数十年前、禁断の魔術に手を染めたとして、爵位を剥奪され、表舞台から姿を消したはずの男でした。彼が『蛇の目』を組織し、王国への復讐と、さらには…歪んだ魔力による世界の支配を目論んでいたようです』
「元大公爵? 世界征服? うわー、なんか、めっちゃありがちな悪役設定じゃん!」
思わずツッコんじゃった。
でも、アルの声はマジで真剣だ。
『彼の野望を阻止しなければ、この国だけでなく、世界が破滅的な危機に瀕します。そして、我々はついに、ヴァルザードが潜む『蛇の目』の本拠地の場所を特定しました!』
「本拠地!? どこにあんの、そんなヤバいとこ!」
『王国の北東部、人跡未踏の山脈地帯にある、古代遺跡…『黒曜の祭壇』と呼ばれる場所です。そこが、奴らの最後の砦に違いありません』
「こくようのさいだん…」
なんか、名前からしてラスボスダンジョンって感じ!
『ゆきぽよさん。これが、本当の最後の戦いになるかもしれません。どうか、もう一度、あなたのその絶大な力を、私たちに貸していただけませんか? この国の、そして世界の未来のために!』
アルの、悲痛なまでの訴え。
うーん…。
世界征服とか、壮大すぎて、正直ピンとこないけど。
でも、あの黒ローブのヴァルザードって奴が、このままやりたい放題やるのは、なんかムカつくし。
それに、アルがこんなに必死になって頼んでくるんだもんね。
「…しょーがないなー。ここまで来たら、最後まで付き合ってやるか!」
ウチは、ため息混じりに、でも、ちょっとだけワクワクしながら答えた。
「世界の危機とか、ウチには関係ないけどさ。アルが困ってんのは見過ごせないし、それに、あの黒ローブ野郎、個人的にもムカつくから、一発ぶん殴ってやんないと気が済まないしね!」
『! 本当ですか! ありがとうございます、ゆきぽよさん!』
「ただし! 報酬は、国の宝物でもなんでも、ウチが欲しいもの、ぜーんぶ貰うからね! あと、超長期の有給休暇も!」
『もちろんです! 国の全てを賭けて、あなたに報いることをお約束します!』
よっしゃ! 言質取った!
「じゃあ、どうすればいい? その黒曜の祭壇ってとこ、乗り込めばいいわけ?」
『はい。すぐに王都へ戻ってきてください。私と、選りすぐりの精鋭部隊と共に、決戦の地へ向かいます!』
リベルタの住民たち(情報屋の兄ちゃんとか、ギルドの姉御とか、助けた人たちとか)に、「ちょっとラスボス倒してくるわー」って軽いノリで別れを告げて(めっちゃ心配されたけど)、ウチは急いで王都へとんぼ返りした。
王都では、アルと、騎士団長のおじさん、諜報員のお姉さん、それに、初めて見るけど見るからに強そうな魔法使いのおばあちゃんとか、なんか、国のトップエース勢揃い! って感じのメンバーが待っていた。
最終作戦会議は、もう手短に。
要するに、「本拠地に乗り込んで、ヴァルザードをぶっ飛ばす!」ってことらしい。
シンプルでよろしい。
そして、あたしたち…いや、ウチたち精鋭部隊は、軍馬(ウチは自分の足で走った方が速いけど、一応馬に乗った)に乗り、決戦の地、「黒曜の祭壇」へと向けて出発した!
道中、何度か「蛇の目」の残党とか、ヴァルザードに雇われたっぽい傭兵団とかの襲撃があったけど、そんなの、今のウチたちの敵じゃない!
騎士団長のおじさんが「突撃ー!」って叫んで、ウチが先頭で敵陣に突っ込んで、魔法使いのおばあちゃんがド派手な魔法ぶっ放して、諜報員のお姉さんが的確に敵の弱点突いて、アルが華麗に指揮を執って…。
なんか、チーム戦って感じで、意外と楽しかったかも!
そして、ついに。
数日間の進軍の果てに、ウチたちは、目的の「黒曜の祭壇」に到着した。
そこは、険しい山脈の奥深くに隠された、巨大な古代遺跡だった。
空は、禍々しい紫色の雲に覆われ、遺跡全体から、ドス黒いオーラが立ち上っている。
まさに、ラスボスダンジョンって雰囲気に、ウチもちょっとだけ、ゴクリと喉を鳴らす。
「…うわー。マジで、ラスボス感、半端ないんですけど…」
遺跡の入り口と思われる巨大な石門の前には、これまでの雑魚とは比べ物にならないくらい、強そうな魔物や、黒装束の幹部クラスっぽいのが、ズラリと待ち構えていた。
アルフォンス王子が、剣を抜き放ち、高らかに号令をかける!
「これより、『蛇の目』殲滅作戦を開始する! 目標は、首魁ヴァルザードの討伐、及び、組織の完全壊滅! 皆、続け!」
「「「応!!」」」
騎士団や兵士たちの雄叫びが、山々にこだまする!
ウチも、ニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
「よっしゃー! 最後の祭りだ! 派手に暴れてやんよ!」
いよいよ、最終決戦の火蓋が切って落とされる!
世界の運命とか、よく分かんないけど!
とりあえず、目の前の敵、全部ぶっ飛ばせば、それでOKっしょ!
街はすっかり平和を取り戻して、ウチ、愛内ゆきぽよは、「リベルタの姐さん」とか呼ばれちゃったりして、なんか妙に慕われつつ、のんびり過ごしていた。
王子からの連絡待ちの間に、美味しい海鮮丼とか食べまくって、ちょっと太ったかも? ヤバ。
そんなある日、ついにアル(アルフォンス王子ね)から通信機に連絡が入った。
『ゆきぽよさん! リベルタでの働き、本当に見事でした。感謝の言葉もありません!』
アルの声、なんかいつもよりテンション高め。
『あなたが入手してくれた証拠と、捕らえたファング…あの若い幹部の尋問(ついに口を割りました!)、そして我々の総力を挙げた調査の結果、ついに! ついに、『蛇の目』の首魁…あの黒ローブの男の正体と、奴らの真の目的に繋がる、極めて重要な手がかりを得ることができたのです!』
「おお! マジで!? あの蛇野郎、やっと吐いたんだ。で? 黒ローブの正体って、誰なわけ?」
『彼の名は、ヴァルザード。かつて王国で最も権勢を誇った大公爵家の元当主です。数十年前、禁断の魔術に手を染めたとして、爵位を剥奪され、表舞台から姿を消したはずの男でした。彼が『蛇の目』を組織し、王国への復讐と、さらには…歪んだ魔力による世界の支配を目論んでいたようです』
「元大公爵? 世界征服? うわー、なんか、めっちゃありがちな悪役設定じゃん!」
思わずツッコんじゃった。
でも、アルの声はマジで真剣だ。
『彼の野望を阻止しなければ、この国だけでなく、世界が破滅的な危機に瀕します。そして、我々はついに、ヴァルザードが潜む『蛇の目』の本拠地の場所を特定しました!』
「本拠地!? どこにあんの、そんなヤバいとこ!」
『王国の北東部、人跡未踏の山脈地帯にある、古代遺跡…『黒曜の祭壇』と呼ばれる場所です。そこが、奴らの最後の砦に違いありません』
「こくようのさいだん…」
なんか、名前からしてラスボスダンジョンって感じ!
『ゆきぽよさん。これが、本当の最後の戦いになるかもしれません。どうか、もう一度、あなたのその絶大な力を、私たちに貸していただけませんか? この国の、そして世界の未来のために!』
アルの、悲痛なまでの訴え。
うーん…。
世界征服とか、壮大すぎて、正直ピンとこないけど。
でも、あの黒ローブのヴァルザードって奴が、このままやりたい放題やるのは、なんかムカつくし。
それに、アルがこんなに必死になって頼んでくるんだもんね。
「…しょーがないなー。ここまで来たら、最後まで付き合ってやるか!」
ウチは、ため息混じりに、でも、ちょっとだけワクワクしながら答えた。
「世界の危機とか、ウチには関係ないけどさ。アルが困ってんのは見過ごせないし、それに、あの黒ローブ野郎、個人的にもムカつくから、一発ぶん殴ってやんないと気が済まないしね!」
『! 本当ですか! ありがとうございます、ゆきぽよさん!』
「ただし! 報酬は、国の宝物でもなんでも、ウチが欲しいもの、ぜーんぶ貰うからね! あと、超長期の有給休暇も!」
『もちろんです! 国の全てを賭けて、あなたに報いることをお約束します!』
よっしゃ! 言質取った!
「じゃあ、どうすればいい? その黒曜の祭壇ってとこ、乗り込めばいいわけ?」
『はい。すぐに王都へ戻ってきてください。私と、選りすぐりの精鋭部隊と共に、決戦の地へ向かいます!』
リベルタの住民たち(情報屋の兄ちゃんとか、ギルドの姉御とか、助けた人たちとか)に、「ちょっとラスボス倒してくるわー」って軽いノリで別れを告げて(めっちゃ心配されたけど)、ウチは急いで王都へとんぼ返りした。
王都では、アルと、騎士団長のおじさん、諜報員のお姉さん、それに、初めて見るけど見るからに強そうな魔法使いのおばあちゃんとか、なんか、国のトップエース勢揃い! って感じのメンバーが待っていた。
最終作戦会議は、もう手短に。
要するに、「本拠地に乗り込んで、ヴァルザードをぶっ飛ばす!」ってことらしい。
シンプルでよろしい。
そして、あたしたち…いや、ウチたち精鋭部隊は、軍馬(ウチは自分の足で走った方が速いけど、一応馬に乗った)に乗り、決戦の地、「黒曜の祭壇」へと向けて出発した!
道中、何度か「蛇の目」の残党とか、ヴァルザードに雇われたっぽい傭兵団とかの襲撃があったけど、そんなの、今のウチたちの敵じゃない!
騎士団長のおじさんが「突撃ー!」って叫んで、ウチが先頭で敵陣に突っ込んで、魔法使いのおばあちゃんがド派手な魔法ぶっ放して、諜報員のお姉さんが的確に敵の弱点突いて、アルが華麗に指揮を執って…。
なんか、チーム戦って感じで、意外と楽しかったかも!
そして、ついに。
数日間の進軍の果てに、ウチたちは、目的の「黒曜の祭壇」に到着した。
そこは、険しい山脈の奥深くに隠された、巨大な古代遺跡だった。
空は、禍々しい紫色の雲に覆われ、遺跡全体から、ドス黒いオーラが立ち上っている。
まさに、ラスボスダンジョンって雰囲気に、ウチもちょっとだけ、ゴクリと喉を鳴らす。
「…うわー。マジで、ラスボス感、半端ないんですけど…」
遺跡の入り口と思われる巨大な石門の前には、これまでの雑魚とは比べ物にならないくらい、強そうな魔物や、黒装束の幹部クラスっぽいのが、ズラリと待ち構えていた。
アルフォンス王子が、剣を抜き放ち、高らかに号令をかける!
「これより、『蛇の目』殲滅作戦を開始する! 目標は、首魁ヴァルザードの討伐、及び、組織の完全壊滅! 皆、続け!」
「「「応!!」」」
騎士団や兵士たちの雄叫びが、山々にこだまする!
ウチも、ニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
「よっしゃー! 最後の祭りだ! 派手に暴れてやんよ!」
いよいよ、最終決戦の火蓋が切って落とされる!
世界の運命とか、よく分かんないけど!
とりあえず、目の前の敵、全部ぶっ飛ばせば、それでOKっしょ!
20
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さくら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件
さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ!
食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。
侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。
「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」
気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。
いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。
料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる