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第11話:防水マントと朝の波乱
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誠也は作業場の寝床で目を覚ました。
窓の外から雨音が響き、
二つの太陽が雲に隠れている。
「また雨か…
防水マント、ちょうどいいタイミングかも」
昨夜のアイデアが頭に浮かぶ。
市場での「雨で荷物が濡れる」という
不満を思い出し、
「これなら売れるな」と呟く。
暖炉ストーンに手を当てつつ、
材料を確認。
革も布もあるが、
マントに使うには量が足りない。
「仕入れに行かないと。
雨対策なら急いだ方がいいか」
銅貨をポケットに詰め、
外套を羽織って出かける準備。
すると、
作業場の扉がドンドンと叩かれた。
「誰だよ、こんな朝に…」
扉を開けると、
見知らぬ男が立っていた。
「お前、誠也だな?
商業ギルドから来た。
ちょっと話がある」
「え、俺何かした?」
誠也が驚くと、
男が書類を見せる。
「市場で売ってるお前の道具、
苦情が来てるんだよ。
『壊れやすい』ってな。
今日、ギルドで調べるから来い」
「壊れやすい?
そんなはずないよ…」
「とにかく来てくれ。
今すぐだ」
男が急かす。
誠也は困惑しつつ、
「分かった。すぐ行くよ」と頷く。
商業ギルドの建物に着くと、
受付嬢が深刻な顔で迎えた。
「誠也君、来たね。
ちょっと問題になってて…」
「何だよ、急に。
俺の道具、ちゃんと作ってるよ」
「うん、信じてるよ。
でも、誰かが『粗悪品だ』って
騒いでてね。
市場の商人から苦情が来たんだ」
「誰かって…
レザックか?」
誠也が聞くと、
受付嬢が小さく頷く。
「名前は出てないけど、
怪しいね。
昨日、市場で変な噂流してたし」
そこへ、
バロンが鍛冶場から駆け込んできた。
「おい、誠也!
聞いてたぞ。
レザックがギルドに
お前の道具を粗悪品だって
訴えたらしいな!」
「やっぱりか…
昨日もブーツに細工されてたし、
あいつ、ほんとしつこいな」
「俺も使ってるが、
お前の道具に問題ねえよ。
俺が証言してやるぜ!」
「ありがとう、バロンさん。
助かるよ」
グラントも傭兵仲間と現れ、
「おお、誠也!
何だこの騒ぎは?」
「レザックがまたやらかしたみたい。
俺の道具が粗悪品だって
ギルドに苦情出したんだって」
「おいおい、ふざけんな!
俺も使ってるが、
壊れたことねえぞ!
あいつ、潰す気か?」
「みたいだね。
どうしよう…」
受付嬢が仲裁に入り、
「とりあえず、
誠也君の道具を調べてみるよ。
何か持ってる?」
「これしかないけど…
昨日売った発光コートだよ」
ポケットから取り出す。
ギルドの職員が調べ、
「うん、光るし暖かいね。
問題ないよ。
苦情は嘘っぽいね」
「だろ?
レザックのでっち上げだぜ!」
グラントが怒鳴る。
バロンが頷き、
「俺とグラントが使ってるって
証言すれば、
あいつの噂潰せるな」
「ありがとう、二人とも。
ほんと頼もしいよ」
受付嬢が笑い、
「じゃあ、苦情は却下ね。
レザックには注意しとくよ。
気をつけてね、誠也君」
作業場に戻り、
「やっと落ち着いた…
でも雨対策、急がないと」
仕入れ先を変えようと、
市場の皮革職人の店へ向かう。
店主は髭の濃い中年男で、
「おお、新顔か。
何だい?」と声をかけてきた。
「マント用の革と魔石が欲しいんです。
雨対策で」
「雨か、いいね。
これなんかどうだ?」
厚い革と小さな魔石を出す。
「革は銅貨20枚、魔石は5枚だ。
丈夫なやつだよ」
「ありがとう。
これなら良さそう」
銅貨25枚を渡し、材料を受け取る。
作業場で革を広げ、
ナイフで長方形に切る。
「革なら防水性も上がるかな…」
サイズを調整し、
端を縫う。
フードを作るため、
革を三角に切り、
本体に縫い付ける。
「雨が入らないように
しっかりしないと」
魔石をフードの縁に埋め込み、
ノミで溝を掘って固定。
「見た目は普通のマントだな。
これならバレない」
目を閉じ、
「水を弾け」と意識を集中。
魔石に力を込めると、
マントが光り、
水をかけてみると
滴が滑り落ちる。
「よし!防水バッチリ!」
触ると数分間効果が続く仕様に。
完成したのは「防水マント」。
「『魔石の防水魔法』ってことにしよう」
市場へ向かうと、
雨が本降りに。
「防水マントですよ~
雨の日のお供にどうですか?」
マントを羽織って呼び込む。
商人たちが近づいてきた。
「おお、それ濡れないのか?
試してみていいか?」
「どうぞ!」
渡すと、
「おおお!確かに乾いてる!
いくらだ?」
「銅貨30枚でお願いします」
「安くねえが便利だ。1つくれ」
雨の中、
売れ行きは好調。
夕方までに5個で銅貨150枚を稼ぐ。
片付けていると、
グラントが傭兵仲間と現れた。
「おお、誠也!
そのマント、いいな。
どうやって作ったんだ?」
「革と魔石でね。
雨の日用に試してみたんだ」
「へえ、頭いいな!
俺、1つ欲しいけど、
部下にも分けてやりたい。
あとで10個作れねえか?」
「10個!?
ちょっと考えさせてよ。
大量だと大変だし」
「分かった。
急がねえから頼むぜ!」
バロンが鍛冶場から顔を出し、
「おい、誠也。
市場で変な噂聞いてきたぞ。
レザックが
お前のマントに油かけて
燃やそうとしたって話だ」
「え、マジ!?
それやばいじゃん!」
「ああ、でも失敗したらしい。
雨で油が流れてな。
あいつ、頭悪いのかもな」
バロンが笑う。
「失敗してくれて良かったよ…
でも油って、危ないな」
「そうだな。
俺、素材採取に行くこともあるから 、
お前のマント試したい。
1つくれよ」
「銅貨30枚でいいよ。
火に気をつけてね」
「分かってる。
お前もレザックに気をつけな」
市場が終わり、
作業場に戻る途中、
指輪がブブッと震えた。
「え、また!?」
雨の中を見回すと、
暗い路地から
低い唸り声が聞こえる。
「魔獣か!?」
指輪が激しく震え、
雨に濡れた影が近づいてきた。
それは「レイスウルフ」だ。
灰色の体毛は水を弾き、
赤い目が闇で光る。
鋭い牙と爪を持ち、
雨の日によく現れる魔獣。
町近くの森に棲み、
獲物を求めて徘徊する。
「うわっ、やばい!」
誠也が後ずさると、
レイスウルフが唸りながら飛びかかってきた。
「おい、そこだ!」
グラントが傭兵仲間と現れ、
「動きが速いぞ、囲め!」と指示。
バロンがハンマーを手に、
「誠也、隠れろ!
俺が引きつける!」
レイスウルフがバロンに飛びかかるが、
ハンマーの一撃で怯む。
傭兵が剣を構え、
雨に紛れて逃げていく。
指輪の震えが止まり、
誠也が顔を出す。
「バロンさん、大丈夫!?」
「ああ、大したことねえ。
こいつ、雨で滑るから
動きが鈍かったぜ」
グラントが近づき、
「誠也、無事か?
俺ら、市場の帰りに見つけたんだ。
お前、ほんと魔獣に好かれるな!」
「好かれたくないよ…
レイスウルフって雨の日が好きなんだね」
「ああ、森の湿気が好きな奴らだ。
気をつけろよ」
バロンが言う。
「うん、ありがとう。
二人とも頼もしいよ」
作業場に戻り、
銅貨210枚を机に並べる。
「レザックの策略に
レイスウルフか…
怖いな…」
窓の外から雨音が響き、
二つの太陽が雲に隠れている。
「また雨か…
防水マント、ちょうどいいタイミングかも」
昨夜のアイデアが頭に浮かぶ。
市場での「雨で荷物が濡れる」という
不満を思い出し、
「これなら売れるな」と呟く。
暖炉ストーンに手を当てつつ、
材料を確認。
革も布もあるが、
マントに使うには量が足りない。
「仕入れに行かないと。
雨対策なら急いだ方がいいか」
銅貨をポケットに詰め、
外套を羽織って出かける準備。
すると、
作業場の扉がドンドンと叩かれた。
「誰だよ、こんな朝に…」
扉を開けると、
見知らぬ男が立っていた。
「お前、誠也だな?
商業ギルドから来た。
ちょっと話がある」
「え、俺何かした?」
誠也が驚くと、
男が書類を見せる。
「市場で売ってるお前の道具、
苦情が来てるんだよ。
『壊れやすい』ってな。
今日、ギルドで調べるから来い」
「壊れやすい?
そんなはずないよ…」
「とにかく来てくれ。
今すぐだ」
男が急かす。
誠也は困惑しつつ、
「分かった。すぐ行くよ」と頷く。
商業ギルドの建物に着くと、
受付嬢が深刻な顔で迎えた。
「誠也君、来たね。
ちょっと問題になってて…」
「何だよ、急に。
俺の道具、ちゃんと作ってるよ」
「うん、信じてるよ。
でも、誰かが『粗悪品だ』って
騒いでてね。
市場の商人から苦情が来たんだ」
「誰かって…
レザックか?」
誠也が聞くと、
受付嬢が小さく頷く。
「名前は出てないけど、
怪しいね。
昨日、市場で変な噂流してたし」
そこへ、
バロンが鍛冶場から駆け込んできた。
「おい、誠也!
聞いてたぞ。
レザックがギルドに
お前の道具を粗悪品だって
訴えたらしいな!」
「やっぱりか…
昨日もブーツに細工されてたし、
あいつ、ほんとしつこいな」
「俺も使ってるが、
お前の道具に問題ねえよ。
俺が証言してやるぜ!」
「ありがとう、バロンさん。
助かるよ」
グラントも傭兵仲間と現れ、
「おお、誠也!
何だこの騒ぎは?」
「レザックがまたやらかしたみたい。
俺の道具が粗悪品だって
ギルドに苦情出したんだって」
「おいおい、ふざけんな!
俺も使ってるが、
壊れたことねえぞ!
あいつ、潰す気か?」
「みたいだね。
どうしよう…」
受付嬢が仲裁に入り、
「とりあえず、
誠也君の道具を調べてみるよ。
何か持ってる?」
「これしかないけど…
昨日売った発光コートだよ」
ポケットから取り出す。
ギルドの職員が調べ、
「うん、光るし暖かいね。
問題ないよ。
苦情は嘘っぽいね」
「だろ?
レザックのでっち上げだぜ!」
グラントが怒鳴る。
バロンが頷き、
「俺とグラントが使ってるって
証言すれば、
あいつの噂潰せるな」
「ありがとう、二人とも。
ほんと頼もしいよ」
受付嬢が笑い、
「じゃあ、苦情は却下ね。
レザックには注意しとくよ。
気をつけてね、誠也君」
作業場に戻り、
「やっと落ち着いた…
でも雨対策、急がないと」
仕入れ先を変えようと、
市場の皮革職人の店へ向かう。
店主は髭の濃い中年男で、
「おお、新顔か。
何だい?」と声をかけてきた。
「マント用の革と魔石が欲しいんです。
雨対策で」
「雨か、いいね。
これなんかどうだ?」
厚い革と小さな魔石を出す。
「革は銅貨20枚、魔石は5枚だ。
丈夫なやつだよ」
「ありがとう。
これなら良さそう」
銅貨25枚を渡し、材料を受け取る。
作業場で革を広げ、
ナイフで長方形に切る。
「革なら防水性も上がるかな…」
サイズを調整し、
端を縫う。
フードを作るため、
革を三角に切り、
本体に縫い付ける。
「雨が入らないように
しっかりしないと」
魔石をフードの縁に埋め込み、
ノミで溝を掘って固定。
「見た目は普通のマントだな。
これならバレない」
目を閉じ、
「水を弾け」と意識を集中。
魔石に力を込めると、
マントが光り、
水をかけてみると
滴が滑り落ちる。
「よし!防水バッチリ!」
触ると数分間効果が続く仕様に。
完成したのは「防水マント」。
「『魔石の防水魔法』ってことにしよう」
市場へ向かうと、
雨が本降りに。
「防水マントですよ~
雨の日のお供にどうですか?」
マントを羽織って呼び込む。
商人たちが近づいてきた。
「おお、それ濡れないのか?
試してみていいか?」
「どうぞ!」
渡すと、
「おおお!確かに乾いてる!
いくらだ?」
「銅貨30枚でお願いします」
「安くねえが便利だ。1つくれ」
雨の中、
売れ行きは好調。
夕方までに5個で銅貨150枚を稼ぐ。
片付けていると、
グラントが傭兵仲間と現れた。
「おお、誠也!
そのマント、いいな。
どうやって作ったんだ?」
「革と魔石でね。
雨の日用に試してみたんだ」
「へえ、頭いいな!
俺、1つ欲しいけど、
部下にも分けてやりたい。
あとで10個作れねえか?」
「10個!?
ちょっと考えさせてよ。
大量だと大変だし」
「分かった。
急がねえから頼むぜ!」
バロンが鍛冶場から顔を出し、
「おい、誠也。
市場で変な噂聞いてきたぞ。
レザックが
お前のマントに油かけて
燃やそうとしたって話だ」
「え、マジ!?
それやばいじゃん!」
「ああ、でも失敗したらしい。
雨で油が流れてな。
あいつ、頭悪いのかもな」
バロンが笑う。
「失敗してくれて良かったよ…
でも油って、危ないな」
「そうだな。
俺、素材採取に行くこともあるから 、
お前のマント試したい。
1つくれよ」
「銅貨30枚でいいよ。
火に気をつけてね」
「分かってる。
お前もレザックに気をつけな」
市場が終わり、
作業場に戻る途中、
指輪がブブッと震えた。
「え、また!?」
雨の中を見回すと、
暗い路地から
低い唸り声が聞こえる。
「魔獣か!?」
指輪が激しく震え、
雨に濡れた影が近づいてきた。
それは「レイスウルフ」だ。
灰色の体毛は水を弾き、
赤い目が闇で光る。
鋭い牙と爪を持ち、
雨の日によく現れる魔獣。
町近くの森に棲み、
獲物を求めて徘徊する。
「うわっ、やばい!」
誠也が後ずさると、
レイスウルフが唸りながら飛びかかってきた。
「おい、そこだ!」
グラントが傭兵仲間と現れ、
「動きが速いぞ、囲め!」と指示。
バロンがハンマーを手に、
「誠也、隠れろ!
俺が引きつける!」
レイスウルフがバロンに飛びかかるが、
ハンマーの一撃で怯む。
傭兵が剣を構え、
雨に紛れて逃げていく。
指輪の震えが止まり、
誠也が顔を出す。
「バロンさん、大丈夫!?」
「ああ、大したことねえ。
こいつ、雨で滑るから
動きが鈍かったぜ」
グラントが近づき、
「誠也、無事か?
俺ら、市場の帰りに見つけたんだ。
お前、ほんと魔獣に好かれるな!」
「好かれたくないよ…
レイスウルフって雨の日が好きなんだね」
「ああ、森の湿気が好きな奴らだ。
気をつけろよ」
バロンが言う。
「うん、ありがとう。
二人とも頼もしいよ」
作業場に戻り、
銅貨210枚を机に並べる。
「レザックの策略に
レイスウルフか…
怖いな…」
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