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第一章
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「オーウェンが気にしないなら、いつもの格好でもいいかしら」
「それだとデートではなくてただの買い物になるでしょう。せっかくのデートなのだから可愛い服を着て、特別感を演出することが大事なのですわ!」
「特別感!!」
ベルの言うことはもっともだ。
せっかくのデート。ただの買い物にするなんてもったいない!
「私、可愛い服を着るわ! ああでも、今からだと買いには行けないわね……」
窓から見える空はすでに絵の具を落としたような群青に染まり、明るい月が中空で輝いている。
しかしベルは安心させるように私の手を取った。
「夕食の後、わたくしの部屋にいらっしゃい。貸して差し上げますわ」
「ベルの服なんて入らないし、似合わないわよ」
背が私よりも頭一つ低いベルの服が私に入るわけがないし、ベルの服は特別可愛くて、私には当然似合わない。
しかしベルはさすがだった。
「入る入らない、似合う似合わない。じゃあ、ありませんわ。入れるのです! 似合わせるのです! 為せば成るですわ!」
「為せば……っ」
「いや、無理せずサイズは侍女に直してもらえばいいからね」
「ベル! あなたが頼りよ!」
「まっかせなさい!!」
夕食の後、ベルの部屋に行くと約束した。
「ちゃんと侍女に頼むんだよ。無理しちゃダメだからね?」
ネビルがしきりにそう言うものだから思わず頷いた私だったが、二人と別れてから思った。
無理って失礼じゃない……?
「ネビルって、本当にベルが大好きよね」
ベルの部屋に行けばすでに沢山の服が広げられていた。
可愛さを抑えたデザインのものが多くて色々と考えてくれたんだと思う。有難い。
その服を一つ一つ合わせながら言うと、ベルの態度は素っ気ないものの、指と目線が忙しなく動いていて和む。
「む、昔からの知り合いですもの」
「でもアカデミーの頃から幼馴染のお嬢様の話をよく聞かせてくれたわ。あれはベルのことだったのよね」
私と同じく水と風の属性を持つネビルは授業が被ることが多くて、魔法について鍛錬の相手を頼まれていたこともあったから比較的気安くて仲が良かった。
「一体どのような話をしたのやら。どうせ暴れ馬のような女だとでも言っていたのでしょう?」
ツンと顎を逸らして拗ねるベルが可笑しくて笑ってしまう。
「そんな話じゃなかったわよ」
けどそれはネビルの名誉のために黙っておこう。
「……ほら、あの人の話などどうでもよろしいのよ。どれにするか早くお決めなさいな」
私の様子を敏感に察知したベルは話題を変える。その頰はリンゴのように真っ赤で可愛い。
「そうねぇ……」
笑いながら服に目を落とすも、どれもこれも可愛くて目移りしてしまう。
「わたくし達の歳ならプロポーズだってありえますのよ。適当な格好で行っていいわけがありませんわ」
プ……。
「プロポーズ!!?」
突然何を言い出すの!?
驚きすぎて服を取り落としてしまった。
「あ、あああり得ないわよ! 初デートなのに!!」
「うそ! 初めてでしたの!?」
「どうして驚くところがそこなの!?」
交際だってついこの間からなのに!
「だって、よく一緒に行動してらしたでしょう? わたくしてっきり二人は恋人同士なのだとばかり」
「し、仕事だったもの。補佐だから一緒にいることが多かったけど、恋人になったのはほんの数日前よ」
「意外ですわ……でもオーウェンさんならただお付き合いするだけ、 ということはしないのではないかしら」
ベルの言葉に胸が跳ねる。前世でも恋愛とは縁遠くて、結婚なんてものを意識したことすらなかった。
でもお付き合いといえばいずれ……。
「さ、さすがに気が早すぎるわ。まだ恋人になったばかりで、そんな……」
「確かに明日のプロポーズはさすがにないでしょうけれど、いずれは考えているでしょう?」
突然の話題に言葉に詰まる。
「……そう言うベルは、考えているの? その、ネビルと」
「当たり前でしょう。そのつもりでお付き合いを申し出ましたのよ」
「えっ、ベルから言ったの?」
「もちろん。あの人に任せていたらいつになるかわかりませんもの」
「そ、そう……でも、言われてみれば私達も言ったのは私からだわ」
勢いで言ってしまったようなものだけど、オーウェンも好きだったと、いえ愛していると伝えてくれた。あの日のことは何度思い出しても嬉しさに頰が緩む。自分の好きな人が同じ気持ちを持ってくれているってとんでもない奇跡だと思う。前世比だ。
あれ、でも。ということは。
「私、結婚を前提にって伝えていないわ」
だから、オーウェンが結婚まで考えてお付き合いしてくれているのかわからない。
「どうしよう……」
「オーウェンさんのことだから、ちゃんと考えてくれていますわよ。貴女が心配することは、明日の服装とお寝坊だけですわ」
「そ、そうよね……」
その後手に取った服をベルが私に似合うと言ってくれて、サイズを調整してそのままプレゼントしてくれた。
またお礼を渡さないといけない人が増えちゃったわ。
「本当に助かったわ。ありがとう」
「お礼はデートの感想をお願いしますわ。貴女がどのようなデートをなさるのか興味がありますもの」
「ただ買い物に行くだけよ。特別なことなんて何も……」
「ただの買い物で終わるものですか。特別なことが起こるのが、デートですのよ」
特別なことと言われて緊張してきた。
ただの買い物にするつもりはもちろんない。もちろんないけど……何をするのかと考えると気持ちがそわそわして落ち着かない。
ベッドに入ってもなかなか寝付けなくて、寝坊の心配が必要なわけだと一人で納得した。
きっとベルの経験則だ。
※
いくつかの書類の中から目当てのものを取り出して内容を確認する。
明日の休みを確実にするための最終確認だ。
出がけに呼び戻されては敵わない。
明日は天気が良くて暖かいから、エルザは薄着で来るかもしれない。
なにか羽織るものを……いや、俺が貸せばいいか。貸せるように薄い上着を着て行こう。
……じゃない。
手元の書類に目を向ける。これは指示を出してあるから彼に任せれば……。
そういえば、エルザは買い物がしたいと言っていたが、中央通りに行く予定はあるだろうか。別の場所に行くつもりならうまく誘導しないとな。
……確認を先に済ませよう。
これは任せてあるから、心配しなくていい。
次の書類に手を伸ばす前に、少し冷めたお茶を口に含む。
甘いものが好きだから、きっとどこかのお店に入りたがるだろう。
混雑状況を把握しておきたいが、やはりどこに買い物に行くつもりなのかを聞いておけば良かったな。
置いたカップがコツリと音を立てる。
息を吐き、片手で顔を覆った。
「駄目だ。集中できない」
覆った顔も手も驚くほど熱を持っていて、確認はそこそこに早く寝ることにした。
「それだとデートではなくてただの買い物になるでしょう。せっかくのデートなのだから可愛い服を着て、特別感を演出することが大事なのですわ!」
「特別感!!」
ベルの言うことはもっともだ。
せっかくのデート。ただの買い物にするなんてもったいない!
「私、可愛い服を着るわ! ああでも、今からだと買いには行けないわね……」
窓から見える空はすでに絵の具を落としたような群青に染まり、明るい月が中空で輝いている。
しかしベルは安心させるように私の手を取った。
「夕食の後、わたくしの部屋にいらっしゃい。貸して差し上げますわ」
「ベルの服なんて入らないし、似合わないわよ」
背が私よりも頭一つ低いベルの服が私に入るわけがないし、ベルの服は特別可愛くて、私には当然似合わない。
しかしベルはさすがだった。
「入る入らない、似合う似合わない。じゃあ、ありませんわ。入れるのです! 似合わせるのです! 為せば成るですわ!」
「為せば……っ」
「いや、無理せずサイズは侍女に直してもらえばいいからね」
「ベル! あなたが頼りよ!」
「まっかせなさい!!」
夕食の後、ベルの部屋に行くと約束した。
「ちゃんと侍女に頼むんだよ。無理しちゃダメだからね?」
ネビルがしきりにそう言うものだから思わず頷いた私だったが、二人と別れてから思った。
無理って失礼じゃない……?
「ネビルって、本当にベルが大好きよね」
ベルの部屋に行けばすでに沢山の服が広げられていた。
可愛さを抑えたデザインのものが多くて色々と考えてくれたんだと思う。有難い。
その服を一つ一つ合わせながら言うと、ベルの態度は素っ気ないものの、指と目線が忙しなく動いていて和む。
「む、昔からの知り合いですもの」
「でもアカデミーの頃から幼馴染のお嬢様の話をよく聞かせてくれたわ。あれはベルのことだったのよね」
私と同じく水と風の属性を持つネビルは授業が被ることが多くて、魔法について鍛錬の相手を頼まれていたこともあったから比較的気安くて仲が良かった。
「一体どのような話をしたのやら。どうせ暴れ馬のような女だとでも言っていたのでしょう?」
ツンと顎を逸らして拗ねるベルが可笑しくて笑ってしまう。
「そんな話じゃなかったわよ」
けどそれはネビルの名誉のために黙っておこう。
「……ほら、あの人の話などどうでもよろしいのよ。どれにするか早くお決めなさいな」
私の様子を敏感に察知したベルは話題を変える。その頰はリンゴのように真っ赤で可愛い。
「そうねぇ……」
笑いながら服に目を落とすも、どれもこれも可愛くて目移りしてしまう。
「わたくし達の歳ならプロポーズだってありえますのよ。適当な格好で行っていいわけがありませんわ」
プ……。
「プロポーズ!!?」
突然何を言い出すの!?
驚きすぎて服を取り落としてしまった。
「あ、あああり得ないわよ! 初デートなのに!!」
「うそ! 初めてでしたの!?」
「どうして驚くところがそこなの!?」
交際だってついこの間からなのに!
「だって、よく一緒に行動してらしたでしょう? わたくしてっきり二人は恋人同士なのだとばかり」
「し、仕事だったもの。補佐だから一緒にいることが多かったけど、恋人になったのはほんの数日前よ」
「意外ですわ……でもオーウェンさんならただお付き合いするだけ、 ということはしないのではないかしら」
ベルの言葉に胸が跳ねる。前世でも恋愛とは縁遠くて、結婚なんてものを意識したことすらなかった。
でもお付き合いといえばいずれ……。
「さ、さすがに気が早すぎるわ。まだ恋人になったばかりで、そんな……」
「確かに明日のプロポーズはさすがにないでしょうけれど、いずれは考えているでしょう?」
突然の話題に言葉に詰まる。
「……そう言うベルは、考えているの? その、ネビルと」
「当たり前でしょう。そのつもりでお付き合いを申し出ましたのよ」
「えっ、ベルから言ったの?」
「もちろん。あの人に任せていたらいつになるかわかりませんもの」
「そ、そう……でも、言われてみれば私達も言ったのは私からだわ」
勢いで言ってしまったようなものだけど、オーウェンも好きだったと、いえ愛していると伝えてくれた。あの日のことは何度思い出しても嬉しさに頰が緩む。自分の好きな人が同じ気持ちを持ってくれているってとんでもない奇跡だと思う。前世比だ。
あれ、でも。ということは。
「私、結婚を前提にって伝えていないわ」
だから、オーウェンが結婚まで考えてお付き合いしてくれているのかわからない。
「どうしよう……」
「オーウェンさんのことだから、ちゃんと考えてくれていますわよ。貴女が心配することは、明日の服装とお寝坊だけですわ」
「そ、そうよね……」
その後手に取った服をベルが私に似合うと言ってくれて、サイズを調整してそのままプレゼントしてくれた。
またお礼を渡さないといけない人が増えちゃったわ。
「本当に助かったわ。ありがとう」
「お礼はデートの感想をお願いしますわ。貴女がどのようなデートをなさるのか興味がありますもの」
「ただ買い物に行くだけよ。特別なことなんて何も……」
「ただの買い物で終わるものですか。特別なことが起こるのが、デートですのよ」
特別なことと言われて緊張してきた。
ただの買い物にするつもりはもちろんない。もちろんないけど……何をするのかと考えると気持ちがそわそわして落ち着かない。
ベッドに入ってもなかなか寝付けなくて、寝坊の心配が必要なわけだと一人で納得した。
きっとベルの経験則だ。
※
いくつかの書類の中から目当てのものを取り出して内容を確認する。
明日の休みを確実にするための最終確認だ。
出がけに呼び戻されては敵わない。
明日は天気が良くて暖かいから、エルザは薄着で来るかもしれない。
なにか羽織るものを……いや、俺が貸せばいいか。貸せるように薄い上着を着て行こう。
……じゃない。
手元の書類に目を向ける。これは指示を出してあるから彼に任せれば……。
そういえば、エルザは買い物がしたいと言っていたが、中央通りに行く予定はあるだろうか。別の場所に行くつもりならうまく誘導しないとな。
……確認を先に済ませよう。
これは任せてあるから、心配しなくていい。
次の書類に手を伸ばす前に、少し冷めたお茶を口に含む。
甘いものが好きだから、きっとどこかのお店に入りたがるだろう。
混雑状況を把握しておきたいが、やはりどこに買い物に行くつもりなのかを聞いておけば良かったな。
置いたカップがコツリと音を立てる。
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