アイテムボックスを極めた廃ゲーマー、異世界に転生して無双する。

メルメア

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第2章 金の成る魚編

明日からも

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 2日目。
 オープンを前にして、早くも店の前には行列ができていた。
 朝早くから必死に駆けまわり、村の漁師たちにも無理を言って、何とか昨日の2倍の材料を確保することに成功した。
 実際に昨日は店に来なかった人たちにも、口コミで広まっているようだから、これでも足りるかは分からないんだけどね。

「開店しまーす!」

 お昼ちょうど。
 海鮮料理店「美音」の2日目が始まった。
 すぐに満席になり、続々とオーダーが流れ込んでくる。
 今日は店員の数も増やしているから、昨日よりは幾分かスムーズにまわっている。
 でも調理自体は私とニナの2人がメインなので、ここの忙しさは半端じゃない。

「カルパッチョできました!」

 出来上がった料理をフェンリアに渡すニナ。
 本当に楽しそうに働くなぁ。
 もし2号店をオープンすることがあったら、ニナに店長を任せちゃおうかな。

「ミオンさん」

「どうしたの?」

「楽しいですね!」

「そりゃ良かった」

 え、何? 今の不意打ち。
 急にそんな笑顔を向けられたらお姉さんときめいちゃうよ?
 ……昨日のピノの時しかり、百合キャラと誤認されそうな言動が続いてるな。
 全くそんなことはないんだけど。



 ※ ※ ※ ※



「ふう……」

 2日目の営業が終わり、みんなが村に帰った後。
 私は再び王都に戻って、閉店した店舗でピノとテーブルを囲んでいた。
 テーブルに置かれているのは、昨日と今日の営業成績が書かれた紙だ。
 どちらも予想の2~3倍ほど売り上げている。

「すごいことになりましたね」

「うん。国王パワー偉大なりだよ」

 言ってみれば、大人気インフルエンサーが無名の店を紹介してくれようなものだ。
 ありがたいと言ったらありゃしない。

「こうなってくると……2号店のオープンをありえそうですね。相当な額の利益が出そうですし」

「それはありだと思う。でも先の話かな。人材が確保できないし」

 1つの店で手一杯なのだ。
 とても2号店まで手を広げる余裕は、今はない。
 一番肝心なのは調理スタッフ。
 私とニナで何とか1店舗を回していると考えると、2号店を展開するならさらに2、3人の調理スタッフがほしい。

「そうですね。賢明だと思います。それにしてもこの額……税金もかなりの額になりますね」

「だねぇ……」

 オークションの収入に関しては、税金が課されないというルールになっていた。
 ここは宝くじと一緒だ。
 でも店をやって得た利益に関しては、当然のことながら税金がかかる。
 だから税金のことも計算しながら、しっかり資金繰りをしないといけない。

「プロの目から見て、このペースのまま営業を続けて大丈夫かな?」

「はい、みなさんの身体がもつのであれば大丈夫だと思いますよ。売り上げから費用を差し引いても十分な利益が出ていますし、回転率も良いと思います。今はかなり忙しいですけど、少しすればちょうど良い繁盛具合になるはずですし」

「そっか。ふわぁ……疲れたな」

「でしょうね。寝た方がいいです」

「そうするよ。ピノ、いろいろありがとう。これからもよろしくね」

「何でもお任せください」

 ピノと一緒に店を出て、きっちり鍵を閉める。
 そして私は漁村へ、ピノは王都内の自分の家へと帰っていった。

 ひょんな思い付きから始めた海鮮料理店「美音」。
 まさかまさかの国王来店に始まり、大大大大繁盛だ。
 働くことってこんなに楽しかったんだと実感する。
 リリアちゃんに異世界へ送ってもらって良かった。
 さあさ! 明日からも異世界ライフを全力で楽しむぞー!
 でも今日はもう疲れたので、おやすみなさい。
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